- 英
- benzoin, gum benzoin, gum benjamin
- 関
- ベンゾイン、アンソッコウ
WordNet
- gum resin used especially in treating skin irritation (同)gum_benzoin, benjamin, gum_benjamin, asa dulcis
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- 安息香(香水・化粧品に用いられる)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/06/24 13:02:01」(JST)
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ジャワ島ガンボン産の処理済スマトラ安息香 (
Styrax benzoin) 樹脂
安息香(あんそくこう、あんそっこう)はツツジ目エゴノキ科エゴノキ属のアンソクコウノキ (Styrax benzoin)、またはその他同属植物が産出する樹脂のことである。アンソクコウノキなどの樹木に傷をつけてそこからにじみ出て固化した樹脂を採集する。主要な成分は安息香酸である[1][2]。
ベンゾイン (benzoin) とも呼ばれるが、化合物名のベンゾインとは別である。安息香酸 (benzoic acid) の名はこの樹脂から得られたことによる。ベンゼン (benzene) の名も安息香酸から得られたことにちなむので、間接的にこの樹脂に由来している。
目次
- 1 名前の由来
- 2 産地
- 3 成分
- 4 用途
- 5 脚注
名前の由来
安息香の名の由来にはいくつかの説がある。一説にはパルティア(漢名が安息)で用いられていた香りと安息香の香りが似ていたのでこの名がついたという。また中国の明の時代に記された『本草綱目』には諸邪を安息する効能があることから名づけられたとの記載がある。また、チンキの蒸気に呼吸器の粘膜を刺激して痰の排出を促進する作用があることから安息香と名づけられたという説もある。
ベンゾインの名はガム・ベンジャミンと呼ばれていたものが訛ったものと考えられている。またこのベンジャミンは人名由来ではなくジャワから来た香を意味するアラビア語のルバーン・ジャーウィー(لبان خاوي、ジャワの乳香)が訛ったものという説がある。
産地
安息香の主な産地はタイ、ラオス、ベトナムの高原地方を中心とするインドシナ半島とインドネシアスマトラ島である。
インドシナ半島とインドネシアでは産出する樹木の種に違いがあり、前者はシャム安息香 (S. tonkinensis)、後者はスマトラ安息香(アンソクコウノキ)と区別されている。
産出量はスマトラ安息香の方がずっと多いが、香料としての品質はシャム安息香の方がすぐれている。これは安息香の香気に主要な寄与をしているバニリンの含有量がシャム安息香の方がずっと高いためである。
成分
安息香の主要な成分は芳香族カルボン酸とそのエステルである。シャム安息香では安息香酸とそのエステルが主成分である。バニリンは3%程度含まれる。スマトラ安息香ではケイ皮酸とそのエステルが主成分で、バニリンは1%程度と少ない。
用途
安息香は香料として使用されるほか、含まれる安息香酸の静菌作用により食品添加物の保存料として使用されていたとの書籍上の記載もあるが、食品添加物としての使用については、香料としての使用実績はあっても保存料としての使用実績は無いのではないかと疑問視する研究者もいる。
脚注
- ^ Pastrorova I, de Koster CG, Boom JJ (1997). “Analytic Study of Free and Ester Bound Benzoic and Cinnamic Acids of Gum Benzoin Resins by GC-MS HPLC-frit FAB-MS”. Phytochem. Anal. 8 (8): 63–73. doi:10.1002/(SICI)1099-1565(199703)8:2<63::AID-PCA337>3.0.CO;2-Y.
- ^ Arcigola Slow Food Editore, ed (1977). Ricette di Osterie dell'Emilia. pp. 150. ISBN 88-86283-29-6.
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Japanese Journal
- 白色腐朽菌による一置換フェノール誘導体除去反応の解析
- 安部 裕太,浅見 和広,猪瀬 優,上島 功裕,太田口 和久
- KAGAKU KOGAKU RONBUNSHU 40(1), 31-34, 2014
- … 本研究では,環境汚染物質のモデルとして一置換フェノール誘導体(クレゾール,アミノフェノール,ヒドロキシ安息香酸)に着目し,それらの位置異性体の白色腐朽菌Coriolus hirsutus IFO 4917による生物除去速度を測定した.その結果,メタ,パラ位のフェノール誘導体の反応速度定数と置換基定数σとの間に直線関係が見られ,Hammettの経験則にあてはまることがわかった.直線の傾きは負の値を示した.Hammettの式をもと …
- NAID 130003392447
- 2P-040 2,4-ジヒドロキシ安息香酸脱炭酸酵素の探索(酵素学,酵素工学,一般講演)
- 2P-033 Rhodococcus jostii RHA1株の2,6-ジヒドロキシ安息香酸代謝酵素遺伝子群の転写制御機構(遺伝子工学,一般講演)
Related Links
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
エピレナート錠100mg
組成
有効成分
添加物
- メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン
禁忌
- 重篤な肝障害のある患者[肝障害が強くあらわれ致死的になるおそれがある。]
- 本剤投与中はカルバペネム系抗生物質(パニペネム・ベタミプロン、メロペネム水和物、イミペネム水和物・シラスタチンナトリウム、ビアペネム、ドリペネム水和物、テビペネム ピボキシル)を併用しないこと(「相互作用」の項参照)。
- 尿素サイクル異常症の患者[重篤な高アンモニア血症があらわれることがある。]
効能または効果
- 各種てんかん(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)およびてんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)の治療
- 躁病および躁うつ病の躁状態の治療
- *片頭痛発作の発症抑制
*[片頭痛発作の発症抑制]
- 本剤は、片頭痛発作の急性期治療のみでは日常生活に支障をきたしている患者にのみ投与すること。
*各種てんかん(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)およびてんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)の治療
*躁病および躁うつ病の躁状態の治療
〔錠100mg、錠200mg〕
- 通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜1,200mgを1日2〜3回に分けて経口投与する。
ただし、年齢・症状に応じ適宜増減する。
〔シロップ5%〕
- 通常1日量8〜24mL(バルプロ酸ナトリウムとして400〜1,200mg)を1日2〜3回に分けて経口投与する。
ただし、年齢・症状に応じ適宜増減する。
*片頭痛発作の発症抑制
〔錠100mg、錠200mg〕
- 通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜800mgを1日2〜3回に分けて経口投与する。
なお、年齢・症状に応じ適宜増減するが、1日量として1,000mgを超えないこと。
〔シロップ5%〕
- 通常1日量8〜16mL(バルプロ酸ナトリウムとして400〜800mg)を1日2〜3回に分けて経口投与する。
なお、年齢・症状に応じ適宜増減するが、1日量として20mL(バルプロ酸ナトリウムとして1,000mg)を超えないこと。
慎重投与
- 肝機能障害又はその既往歴のある患者[肝機能障害が強くあらわれるおそれがある。]
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
- 自殺企図の既往及び自殺念慮のある躁病及び躁うつ病の躁状態の患者[症状が悪化するおそれがある。]
- 以下のような尿素サイクル異常症が疑われる患者[重篤な高アンモニア血症があらわれるおそれがある。]
- 原因不明の脳症もしくは原因不明の昏睡の既往のある患者
- 尿素サイクル異常症又は原因不明の乳児死亡の家族歴のある患者
重大な副作用
劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸、脂肪肝等
頻度不明
- これらの症状を起こすことがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高アンモニア血症を伴う意識障害
頻度不明
- 高アンモニア血症を伴う意識障害があらわれることがあるので、定期的にアンモニア値を測定するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
溶血性貧血、赤芽球癆、汎血球減少、重篤な血小板減少、顆粒球減少
頻度不明
- これらの症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
急性膵炎
頻度不明
- 急性膵炎があらわれることがあるので、激しい腹痛、発熱、嘔気、嘔吐等の症状があらわれたり、膵酵素値の上昇が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性腎炎、ファンコニー症候群
頻度不明
- これらの症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
**中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
頻度不明
- これらの症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
過敏症症候群
頻度不明
- 過敏症症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
脳の萎縮、認知症様症状(健忘、見当識障害、言語障害、寡動、知能低下、感情鈍麻等)、パーキンソン様症状(静止時振戦、硬直、姿勢・歩行異常等)
頻度不明
- これらの症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、これらの症状が発現した例では中止により、ほとんどが1〜2ヵ月で回復している。
横紋筋融解症
頻度不明
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビンの上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
頻度不明
- 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム量の増加、高張尿等があらわれた場合には水分摂取の制限等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用15〜17)
抗けいれん作用
- バルプロ酸ナトリウムは、マウスにおいてメトラゾールけいれん、最大電撃けいれん、ベメグリドけいれん、ストリキニーネけいれん、ピクロトキシンけいれん、無酸素けいれんを、またラットにおいて聴原発作を抑制する。
発作性放電に対する作用
- バルプロ酸ナトリウムは、ウサギにおいて海馬後放電及び扁桃核の発作性放電を抑制する。
筋肉微細振動に対する作用
- バルプロ酸ナトリウムは、マウスにおいて中脳網様体刺激による筋肉微細振動の増強効果を鋭敏に抑制する。
抗躁作用
- バルプロ酸ナトリウムは、マウス及びラットにおいて躁病の動物モデルと考えられる、デキサンフェタミンとクロロジアゼポキシドとの併用投与により生じる自発運動亢進作用を有意に抑制する。
*作用機序18〜20)
- Na+チャネルとT型Ca2+チャネルの抑制、及びGABA分解酵素のGABAトランスアミナーゼの阻害によるGABAの増量が考えられている。
抗躁作用及び片頭痛発作の発症抑制作用についてもGABA神経伝達促進作用が寄与している可能性が考えられている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- バルプロ酸ナトリウム(Sodium Valproate)
化学名
- Monosodium 2-propylpentanoate
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末である。
水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)又は酢酸(100)に溶けやすい。
吸湿性である。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- benzoin
- 商
- アンソッコウチンキ、安息香チンキ
- 関
- ベンゾイン、安息香
[★]
ベンゾイン、安息香、アンソッコウ
[★]
- 英
- benzoin
- 関
- 安息香、アンソッコウ
[★]
- 英
- dibucaine hydrochloride and p-butylaminobenzoyl diethylaminoethyl hydrochloride mixture
- 商
- ネオペルカミンS
- 関
- 塩酸ジブカイン、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル
[★]
- 英
- estriol benzoate diacetate
- 関
- エストリオール
[★]
- 英
- methyl parahydroxybenzoate