出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/14 13:09:31」(JST)
本来の表記は「CD-ROM²」です。この記事に付けられた題名は記事名の制約から不正確なものとなっています。 |
CD-ROM2(上)、TurboGrafx-CD(下)
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メーカー | NECホームエレクトロニクス |
---|---|
種別 | 据置型ゲーム機 |
世代 | 第4世代 |
発売日 | 1988年12月4日 1989年8月29日 |
対応メディア | CD-ROM、CD-DA |
対応ストレージ | バッテリーバックアップ |
次世代ハードウェア | SUPER CD-ROM2 |
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CD-ROM2(シーディーロムロム)とは、1988年12月4日に日本電気ホームエレクトロニクス(NECホームエレクトロニクス)より発売されたPCエンジン用の周辺機器及びシステム、それを用いたゲームソフトのプラットフォームの呼称。
欧米市場ではTurboGrafx-CD(ターボグラフィックスシーディー)の商品名で発売された。
家庭用ゲーム機としては世界初となる光学ドライブを搭載し、CD-ROMをゲームソフトとして採用したプラットフォーム[1]。
CD-ROM2及びSUPER CD-ROM2の普及により、PCエンジンのソフト供給はCD-ROMへ移行していく事になる。
PCエンジン本体背面に拡張バスを持つ機種に直接接続が可能だが、PCエンジンスーパーグラフィックスのみ形状の問題から接続アダプタRAU-30が必須。
CD-ROMは、当時のコンシューマーゲームで主流だったロムカセットと比べると以下の違いがある。
長所
短所
※発売当初のCDプレーヤーは音響機器扱いで物品税がかけられていた。そのため、課税されるCD-ROMユニット(32,800円)と非課税のインターフェースユニット(システムカード付属、27,000円)が別売だった。 1989年4月より消費税が導入され、一律で税金がかかるようになり、1パッケージでのセット売りに変更された(セットでの価格は57,300円)。
CD-ROMプレイヤーとインターフェースユニットが同梱して発売された際にCD-ROMプレイヤーは型番を削除された。なお型番の最後に"A"が付けられた物はCDアクセスエラー対策として内部基板などへのアース処理が強化されている。
1987年10月1日インテックス大阪で開催された「'87エレクトロニクスショー」でプロトタイプとなるPCエンジン用CD-ROMユニットが初出品される。この時出品されたCD-ROMユニットは本体が青色で、CD-ROMドライブとインターフェイスユニットは一体化されており、PCエンジンはフロント右側に空けられたベイに挿入する形状だった。CD-ROMドライブはキャディカートリッジを使用したフロントローディングが採用されていた。デモ用のソフトとしては「大通公園殺人事件」という、画面がスチル写真のアドベンチャーゲームが使用されていた。
本体同時発売ソフトは『ファイティング・ストリート』と『No・Ri・Ko』の2作品。ストリートファイターの家庭用初移植となるファイティング・ストリートが目玉となったものの、非常に高価なシステム[2]が故に当初は殆ど普及しなかった。その後、1989年6月発売の『天外魔境 ZIRIA』を皮切りに、同年12月発売の『イースI・II』、1990年3月発売の『スーパーダライアス』などビッグタイトルを連ねることでCD-ROM2の持つポテンシャルが認知され、ゲーム機に高額を投資できるマニア層をメインに普及していった。
成熟期にはHuCARDとCD-ROM2で同一タイトルをリリースし、CD-ROM2版は付加価値を付けて内容を豪華にする差別化も見られた。
CD-ROM2はメモリを増強する事によって二回のメジャーバージョンアップを実施している。
1.5MbのSRAMを追加したプラットフォーム。本機にスーパーシステムカードを追加するか、専用のハードを使用する事で対応できる。
SUPER CD-ROM2に16MbのDRAMを追加したプラットフォーム。本機にアーケードカードPROを追加する等の方法で対応できる。バージョンアップでのみ対応する規格であり専用のハードは存在しない。
CD-ROMドライブ
読み取り速度 | 等速 (150KB/秒) |
---|---|
通信プロトコル | SCSI-1 |
インターフェイスユニット
SRAM | 64KB |
---|---|
ADPCM用DRAM | 64KB |
ADPCMデータフォーマット | 1ch 1Bit(符号)+3Bit(最適化済変位量 沖電気独自形式) |
バックアップ用SRAM | 2KB |
システムカード
型番 | 名称 | 発売日 | 備考 |
---|---|---|---|
IFU-30 | インターフェースユニット | 1988年12月4日 | CD-ROM2本体を構成するハードの内の一つ。 PCエンジンとCD-ROMドライブを繋ぐために使用され、AV出力端子およびCD-ROM2ソフトのセーブデータを保有する機能(容量は2KB、電源はコンデンサ)を持つ。 |
システムカード ver 1.0 | タイトル画面でI+II+右上+SELECT押下でバイナリエディタが立ち上がり、バックアップメモリを直接編集できる。 | ||
システムカード ver 2.0 | エディタによるデバッグ機能は削除され、CD-G機能が追加されている。 | ||
システムカード ver 2.1 | 1990年7月6日 | スーパーシステムカード以降の物を除けば唯一別売りされたシステムカード。 | |
PI-SC1 | スーパーシステムカード | 1991年10月26日 | CD-ROM2専用。HuCARDスロットに挿入することでSUPER CD-ROM2へアップグレードされる。SUPER CD-ROM2システム対応のソフトを遊ぶためには必須となる。 |
PCE-AC2 | アーケードカードPRO | 1994年3月12日 | CD-ROM2専用のアーケードカード。 |
RAU-30 | ROM2アダプター | 1990年4月8日 | PCエンジンスーパーグラフィックスをCD-ROM2本体と接続する際に必須になるアダプタ。 |
AMP-30 | ROM2アンプ | 1989年10月27日 | CD-ROM2本体専用のカラオケシステム。 |
SPK-30 | ROM2スピーカー | ROM2アンプ同梱 | |
MIC-30 | マイク | 1989年12月4日 | カラオケ用マイク。市販品で代用可能。 |
対応ソフトウェアには、いわゆるコピーガードは一切掛けられていない。発売当時は一般向け記録型CD-ROMドライブが普及していなかったためである。
CD-ROM2用ソフトのトラック1には以下の警告メッセージが記録されている。
メーカーのNECホームエレクトロニクスが準備したと推測される女性の声による標準メッセージが多く使われた。この声の主が誰かはNECホームエレクトロニクスにも記録が存在しない。
また、ソフトごとにゲーム登場キャラ(声優)によるCDドラマ形式による警告メッセージが採用されている例もある。
CD-ROM2用ソフトウェアのNECホームエレクトロニクスへのマスターデータの納品は長らく磁気テープで行われていた(8ミリマスターと呼ばれる。AD-PCM等の音声データおよびCDオーディオ用データは一部、DATで制作されていた)。これはCD-ROM2発売当時CD-Rドライブ登場の端境期に当たっていたためである。
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