カルシトリオール
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Japanese Journal
- 慢性腎不全患者に対するロカルトロールの臨床成績 : 第45回山口地方会
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- ロカルトロール(ビタミンD製剤 )について主な作用 副作用 用い方と注意点を説明します ... 主な作用 ビタミンDは活性化されないと作用が弱いため、この薬はビタミンDを人工的に活性化したものです。活性化したビタミンDは、腸管からの ...
- キリンビール株式会社(社長 荒蒔康一郎)は、日本ロシュ株式会社(社長 小川渉)が開発し、6月1日に薬価収載された二次性副甲状腺機能亢進症治療薬「ロカルトロール注」(注射剤)を6月11日から発売します。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ロカルトロールカプセル0.25
組成
成分(1カプセル中) 有効成分・含有量
成分(1カプセル中) 添加物
- 内容物:ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、中鎖脂肪酸トリグリセリド
カプセル:ゼラチン、グリセリン、D-ソルビトール、酸化チタン、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、黄色5号
禁忌
- 高カルシウム血症又はビタミンD中毒症状を伴う患者[血清カルシウム値を更に上昇させる。]
効能または効果
- 骨粗鬆症
- 下記疾患におけるビタミンD代謝異常に伴う諸症状(低カルシウム血症、しびれ、テタニー、知覚異常、筋力低下、骨痛、骨病変等)の改善
慢性腎不全
副甲状腺機能低下症
クル病・骨軟化症
- 本剤は患者の血清カルシウム濃度の十分な管理のもとに投与量を調節する。
骨粗鬆症の場合
- 通常、成人にはカルシトリオールとして1日0.5μgを2回に分けて経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。
慢性腎不全の場合
- 通常、成人1日1回カルシトリオールとして0.25〜0.75μgを経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。
副甲状腺機能低下症、その他のビタミンD代謝異常に伴う疾患の場合
- 通常、成人1日1回カルシトリオールとして0.5〜2.0μgを経口投与する。ただし、疾患、年齢、症状、病型により適宜増減する。
慎重投与
- 妊婦、授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- 小児(「小児等への投与」の項参照)
薬効薬理
- 本剤はビタミンD3の生体内活性代謝体である。したがって、肝臓及び腎臓における水酸化を受けることなく、本剤自体が腸管においてカルシウムの吸収を促進し、腎臓においてカルシウムの再吸収を促進することにより血清カルシウム値を上昇させる。また、破骨細砲、骨芽細胞を活性化させて骨代謝回転を改善し、骨形成を促進する。
腸管からのカルシウム吸収促進作用8−10)
- ビタミンD欠乏ラット、腎摘除ラット及び副甲状腺摘除ラットを用いた腸管輸送能試験の結果、カルシウムの吸収促進作用及び血清カルシウム値の上昇が認められた。
腎臓におけるカルシウム再吸収促進作用11)
- ビタミンD欠乏食で飼育した副甲状腺摘除ラットを用いた腎クリアランス試験の結果、腎におけるカルシウム再吸収の促進が認められた。
骨代謝回転改善作用12−14)
- ヒト骨髄細胞の培養系で、濃度依存的な多核細胞の形成が認められた。
- ラットの骨肉腫由来細胞(ROS)を用いた実験において、骨芽細胞に直接作用しオステオカルシンの合成を促進することが認められた。
- 12ヵ月齢ラットにおいて大腿骨皮質及び海綿骨質量の増加が認められた。
(参考)疾患モデル動物に対する作用8,10,15−18)
- 骨粗鬆症モデルラット(卵巣摘除老齢ラット)において骨形成、とくに骨外膜性骨形成が認められた。
- 骨粗鬆症モデルラット(プレドニゾロン投与ラット)において骨代謝を正常化し骨形成の促進が認められた。
- 肝障害、慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、クル病(骨軟化症)等の疾患モデル動物(ラット又はイヌ)において、血液生化学・骨組織学的効果が認められた。
有効成分に関する理化学的知見
略名
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は粉末である。エタノール(99.5)に溶けやすく、酢酸エチルにやや溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けにくく、クロロホルムに溶けにくく、水又はへキサンにほとんど溶けない。熱、光又は酸素により変化する。
融点
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hypocalcemia
- 同
- 低Ca血症
- 関
- カルシウム
病態生理
- 低カルシウム血症 → 2価陽イオンによる膜安定効果が消失(遮蔽効果↓、結合効果↓) → 細胞膜の脱分極傾向 (SP.99)
病因
- 原発性副甲状腺機能低下症(PTHの分泌低下)DiGeorge症候群、自己免疫性
- 副甲状腺ホルモン受容体異常
- 高リン血症
- ビタミンDの欠乏:腎不全→活性型にする酵素は腎臓にあるので活性化されない。
新生児
- QB.O-84
心電図パーフェクトマニュアル.221
症候
急性症状
- 参考1
神経・筋の易刺激性(テタニー)
- 感覚異常(口・四肢)、筋痙攣、手・足の攣縮(carpopedal spasm)、トルソー徴候(手の症状)、クヴォステク徴候(顔面神経の)、てんかん発作、喉頭痙攣、気管支痙攣
- 心臓:QT延長、低血圧、心不全、不整脈 ← 心収縮力低下
慢性症状
- 参考1
- 異所性石灰化(大脳基底核) ← P優位なCa・P積の上昇
- 嚢下白内障(subcapsular cataract)
- 歯牙異常
- 皮膚乾燥
テタニー
- 参考1
- 低カルシウム血症により末梢神経・筋肉の易刺激性亢進。EMG上、1つの刺激で高頻度の放電が見られる。テタニーはイオン化Ca 4.3mg/dL、カルシウム7.0-7.5 mg/dL未満で起こるのが一般的。テタニーは慢性腎不全(低カルシウム血症+代謝性アシドーシス)では稀
- 最初は口の周りあるいは末梢の錯感覚(paresthesia)ではじまる。ぎこちなさとこわばり、筋痛、および筋攣縮・筋痙攣を呈する。呼吸筋と舌の攣縮はチアノーゼを起こしうる。自律神経の症状は発汗、期間攣縮、胆道疝痛 biliary colicを含む。 ← オッディ括約筋が収縮して腹痛を生じるらしい(080A040)
検査
- Chvostek徴候;耳介の前方、顎関節の上の部分をハンマーで軽くたたくと顔面筋と眼輪筋の痙攣が起こる。
- Trousseau徴候;上肢の血圧計マンシェットを巻き、収縮期と拡張期の中間血圧で1~2分圧迫すると上肢の筋の攣縮により、手首と親指が屈曲し他の手指は伸展して手掌が凹む。
心電図
- QTの延長はSTの延長による。T波の幅は変えないので、心房全体の再分極相の不均一化は起こりにくい。だからQT延長で多形性心室頻拍が起こることは少ないらしい(心電図の読み方 p.221-223)。
- STの延長 = 2相(プラトー相) 絶対不応期と考えられる。
- T波 = 3相 受攻期 相対不応期にあたる。ここが延長しなければ不整脈のリスクは高くないということか・・・ほんと?
治療
腎臓内科レジデントマニュアル p.47
- 食事あるいはサプリメントでのカルシウム経口摂取 1日1000mg以上
- 無症候性で中等度(補正Ca濃度<8mg/dL)の場合
-
- →尿Ca/Cre比が0.3g/gCreを越えないように注意する
- 1. カルチコール 10-20mlを5分程度以上掛けて静注する
- 2. カルチコール 2-4ml/hrでCVからDIV
- 1. or 2.に加え)炭酸カルシウム9-12g/日、ビタミンD(アルファカルシドール 3μg/日)を開始して徐々にカルチコールを減少させる。また低マグネシウム血症があれば硫酸マグネシウムIV
参考
- 1. [charged]Clinical manifestations of hypocalcemia - uptodate [1]
[★]
- 英
- vitamin D
- 同
- カルシフェロール calciferol
- 関
- カルシトニン、カルシウム、活性化ビタミンD
- first aid step1 2006 p.109,112,114,250(カルシウム代謝),251,255,319,321,381,386,387
概念
- 植物にはビタミンD2, 動物にはビタミンD3が多く含まれ、ヒトではビタミンD3が重要な役割を果たしている。
- ヒトではビタミンDの前駆体である7-でヒドロキシコレステロールが産生されているが、日照が足りない場合に食物由来のビタミンDが用いられる。(HB.492)
生合成
- 動物では、コレステロールが代謝を受けてプロビタミンD3(7-デヒドロコレステロール)となったあと、皮膚上で紫外線を受けてプレビタミンD3((6Z)-タカルシオール)、続いてビタミンD3(コレカルシフェロール)へと変わる。さらに肝臓で代謝を受け 25-ヒドロキシビタミンD3へと変化し、最終的に腎臓で代謝されて活性型ビタミンD3(1,25-ジヒドロキシビタミンD3)となる。
- 食物から摂取されるのはビタミンD3、ビタミンD2であり、肝臓、腎臓でhyroxylationを受け活性化する。
生理作用
SP.930
- 腸管:Ca吸収促進 ← 糖質コルチコイドに拮抗される
- 骨:PTHとの共存下で骨吸収を促進
- 腎臓:PTHに拮抗して、リン酸の再吸収を促進 → 血中Pi上昇
必要量
- http://web116.net/vita-d4.htm
ビタミンD製剤
- 関
- ビタミンA及びD剤
- 活性化ビタミンD3製剤は骨粗鬆症の治療として用いられる。
- 腸管からのカルシウム吸収を促進し、腎臓でのカルシウム再吸収促進、PTH合成・分泌抑制などにより骨吸収を抑制。骨芽細胞に作用し骨形成を促進する。
- 推奨グレード A行うように強く進められる、B行うように進められる、C行うように進めるだけの根拠が明確ではない
- アルファカルシドール 骨密度B 椎体骨折B 非椎体骨折B 大腿骨近位部骨折C
- カルシトリオール 骨密度B 椎体骨折B 非椎体骨折B 大腿骨近位部骨折C
- エルデカルシトール 骨密度A 椎体骨折A 非椎体骨折B 大腿骨近位部骨折C
臨床関連
- 高カルシウム血症により血管収縮による高血圧、軟部組織へのカルシウム沈着。多尿、腎結石、悪心・嘔吐、不整脈
[★]
- 関
- ビタミンA、ビタミンD
商品
[★]
- 英
- 1,25-dihydroxyvitamin D3
- 同
- 1,25(OH)2D3, 1,25(OH)2D, 1,25(OH)2ビタミンD3
- 関
- カルシトリオール、ロカルトロール、1,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール、ビタミンD
- 副甲状腺機能亢進症
- ビタミンDは肝臓で1α位で水酸化をうけ、腎臓で25位に水酸化を受けて活性化ビタミンD3として生理活性を有する。
- 腎臓での活性化には1α水酸化酵素(1α-hydroxylase)により1α位の水酸化を受ける。
- 1α水酸化酵素の発現は副甲状腺ホルモン(PTH)により強く誘導され、その他、低カルシウム血症、低リン血症、ビタミンD欠乏、カルシトニン、エストロゲン、成長ホルモンも関与しており、抑制的に働くものとしてFGF23とクロト(Klotho)が知られている。
[★]
- 英
- calcitriol, 1α,25-(OH)2-D3
- 同
- 1α,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール 1α,25-dihydroxycholecalciferol
- 1α,25-ジヒドロキシビタミンD3 1α,25-dihydroxyvitamin D3
- 商
- Calcijex
- オタノール、カルシオロール、カルシタロール、カルデミン、カルトール、カルミサール、チコカロール、トルシトリン、ヒポテリオール、フルスタン、ホーネル、リストール、ロカルシトール、ロカルトロール Rocaltrol
- 関
- 1,25-ジヒドロキシビタミンD3、1,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール。ビタミンA及びD剤