膜性腎症
UpToDate Contents
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- 1. 特発性膜性腎症の治療 treatment of idiopathic membranous nephropathy
- 2. 膜性腎症の原因および診断 causes and diagnosis of membranous nephropathy
- 3. 膜性腎症と腎移植 membranous nephropathy and renal transplantation
- 4. 特発性膜性腎症の治療における代替剤 alternative agents in the treatment of idiopathic membranous nephropathy
- 5. 重症蛋白尿およびネフローゼ症候群の概要 overview of heavy proteinuria and the nephrotic syndrome
Japanese Journal
- 膜性糸球体腎炎 (特集 小児腎疾患--EBMに基づく診療のために)
- 全身性エリテマトーデスおよび抗リン脂質抗体症候群に合併した慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)の一剖検例
- 小川 純,小池 竜司,杉原 毅彦,萩山 裕之,西尾 純子,上阪 等,窪田 哲朗,河内 洋,笠原 一郎,宮坂 信之
- 日本臨床免疫学会会誌 = Japanese journal of clinical immunology 25(6), 458-465, 2002-12-31
- … 旦は病状は改善したが, 4カ月後に肝障害の増悪にて再入院.自己免疫性肝炎を疑ってステロイド薬を増量したが効果なく,肺胞出血を来して死亡した.剖検では,腎糸球体にメサンギウムの拡大を伴うび漫性膜性糸球体腎炎の所見を認め,ループス腎炎(WHO V-b型)に合致する所見であった.また,骨髄,肝臓,脾臓に血球負食像とEBVゲノム陽性の異型リンパ球の著しい浸潤が認められ,血清学的にもEBV関連抗体が高値を示し,しかも剖検 …
- NAID 10010110529
- (7)ラット膜性糸球体腎炎Heymann腎炎に及ぼす新しい免疫抑制剤FTY-720の効果(学生論文発表,第23回北里医学会総会抄録)
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- 2010年11月30日 ... 膜性増殖性糸球体腎炎(membranoproliferative glomerulonephritis:MPGN) は、 病理組織学的にメサンギウム細胞と基質の増加と糸球体毛細血管壁の肥厚、二重化を 特徴的な所見とする腎炎の総称である。1965年Westらが持続性低補 ...
- 膜性腎症(まくせいじんしょう、Membranous nephropathy:MN、Membranous glomerulonephropathy:MGN)とは、成人のネフローゼ症候群の原因として代表的な 慢性糸球体腎炎。 .... 微小変化群 | 巣状糸球体硬化症 | 膜性腎症 | 膜性増殖性糸球体 腎炎 ...
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★リンクテーブル★
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- membranous
- 英
- membranous nephropathy, MN
- 同
- 膜性糸球体腎炎 membranous glomerulonephritis, membranous GN, MGN
- 関
- ネフローゼ症候群
まとめ
- 膜性腎症は免疫複合体が糸球体基底膜上皮下に沈着することで基底膜の肥厚をきたす疾患である。中年以降(30-40歳以降)の男性に多い。自覚症状なしにネフローゼ症候群を来たし、ネフローゼ症候群の原因として成人では30%、小児では5%を占める。病因としては特発性と続発性があるが、免疫複合体の抗原が不明な特発性が大部分(85%)を占め、残りは感染症(B型肝炎、梅毒、住血吸虫マラリア)、膠原病(SLE)、悪性腫瘍、無機金属(金、水銀)、薬剤(ペニシラミン、カプトプリル、NSAID)などによる続発性である。病理組織像では光顕的に糸球体膜の重層化・二重化・肥厚が認められ、PAM染色で糸球体基底膜上皮下にスパイク状・顆粒状の沈着物が認められる。これらは蛍光顕微鏡ではIgG、C3の沈着として認められる。電顕的には電子高密度沈着物(免疫複合体)として認められる。自覚症状はなく検診などで蛋白尿陽性として見いだされることが多い。診断には腎生検の所見による。治療は特発性の場合、無症候性であれば経過観察、ネフローゼ症候群が存在していればステロイドによる治療を行う。二次性の場合は原因疾患の治療も行う。治療抵抗例では免疫抑制薬、抗血小板薬、抗凝固療法を行う。経過は緩徐であり、予後は良好であることが多い。症例の2/3は緩徐進行、1/3は自然緩解する。(YN.E-50 SPE.599)
概念
- 糸球体腎炎の病理診断名の一つ
- 糸球体基底膜の上皮側にびまん性の免疫複合体が沈着し、基底膜が肥厚する疾患。
- (1)糸球体基底膜のびまん性肥厚、(2)糸球体基底膜上皮下へのびまん性沈着
- ネフローゼ症候群を来す。成人ネフローゼの典型例
疫学
- 中年以降(30-50%)の男性に好発。 30-40歳代の男性に多い(QB.E-173)。
- 健診で発覚(チャンス蛋白尿)
- ネフローゼ症候群の原因となる。ネフローゼ症候群のうちそれぞれ占める割合は成人30%、小児5%。 (YN.E-50)
分類
病因による分類
- 特発性(85%) ← 免疫複合体の抗原が不明
- 続発性
- APT.241
- B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、腫瘍、薬物(NSAID)、SLE
病理
- 蛍光抗体法
- 糸球体基底膜のびまん性肥厚 → 糸球体膜の重層化・二重化・肥厚
- 免疫複合体が糸球体基底膜上皮下に沈着 ← 糸球体の外側 → スパイク(PAM染色で) 、 granular pattern(IgG)
- メサンギウム領域の細胞増殖(-)
病態生理
- 80%がネフローゼ症候群で発症し、あとは無症候性蛋白尿(QB.E-173)
症状
検査
- ネフローゼ症候群を来す場合には低蛋白血症、低アルブミン血症
[show details]
- 蛍光顕微鏡(蛍光抗体法):IgG、C3よりなる免疫複合体が糸球体上皮下腔に顆粒状に沈着
[show details]
-
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診断
- 膜性腎症の診断は腎生検でのみなされる。原因不明のネフローゼ症候群には腎生検を提案している。(uptodate)
- 蛋白尿に対する検査を行う→ネフローゼ症候群 → uptodate Serologic tests in the evaluation of nephrotic syndrome
- 膜性腎症の原因を検索するために以下の検査を行う:自己抗体、血清C3(普通は正常)、血清学的ウイルス検査(B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス)、悪性腫瘍スクリーニング (uptodate)
検査所見
尿検査
治療
- 免疫抑制薬
- ステロイド(微小変化群より奏効しない)
予後
- 治療への反応性がよく予後良好。半数例が自然寛解。 1/3は自然寛解。2/3はゆっくり進行。75%は寛解/腎機能安定/極めて緩徐な進行。(YN.E-50)
- 10-20%が末期腎不全に移行。ネフローゼ症候群が持続する例に多い傾向。
国試
[★]
- 英
- membranous glomerulonephritis、MGN
- 関
- 膜性腎症、膜性糸球体腎炎
[★]
- 英
- idiopathic membranous glomerulonephritis
- 関
- 膜性腎症、ヘイマン腎炎、膜性糸球体症、特発性膜性腎症
[★]
- 英
- glomerulus (Z)
- 関
- ボウマン嚢、腎小体、腎臓、輸出細動脈#調節
概念
- 1個の腎臓に100万個存在。
- 房状の毛細血管からなる
- 糸球体の毛細血管は有窓型毛細血管である
糸球体の微細構造 (SP.785)
詳細には
血流の調節 (HIM.1742)
- 輸入細動脈:autonomous vasoreactive reflex in afferent arteriole, tubuloglomerular feedback
- 緻密斑でのCl-の低下 = 原尿流速が早い → 腎灌流量の低下と解釈
- 腎灌流圧↑→輸入細動脈の平滑筋収縮
- 腎灌流圧↓→輸入細動脈の平滑筋弛緩
- 緻密斑はNaClの再吸収にとともにATP、(アデノシン)を細胞外に放出。細胞外のecto-5'-nucleotidaseがATPからアデノシンを産生。アデノシンが輸入細動脈のvasoconstrictorとして作用
- loop diureticsは緻密斑でのNaClの再吸収を妨げるので、尿細管糸球体フィードバックを阻害→糸球体濾過量は高レベルに保たれる
- アンジオテンシンIIと活性酸素種は尿細管糸球体フィードバックを増強 → 輸入細動脈収縮 → 糸球体濾過量低下
- NOは尿細管糸球体フィードバックを減弱 → 輸入細動脈弛緩 → 糸球体濾過量上昇
- 輸出細動脈:angiotensin II-mediated casoconstriction of the efferent arteiole
-
臨床関連
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- 英
- glomerulonephritis
- 同
- 腎炎
- 関
- 糸球体病変
症状
臨床的分類
メモ
- 081201
- E:\データセンター\学習\細々とした勉強ファイル\糸球体腎炎_など.xls
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- 関
- 炎光、炎症
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- 英
- nephritis
- 同
- 糸球体腎炎 glomerulonephritis GN
[★]
- 英
- membranous、membraneous
- 関
- 膜状