- 英
- Bowman's capsule (Z), Bowman capsule
- ラ
- capsula glomeruli
- 同
- ボウマン嚢、糸球体嚢 糸球体包 glomerular capsule
- 関
- 糸球体、腎臓、腎小体、ネフロン
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/05/04 11:23:16」(JST)
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ボーマン嚢 |
腎小体。ボーマン嚢の中に毛細血管の塊である糸球体が収納されている。
|
ラテン語 |
capsula glomeruli |
英語 |
Bowman's capsule |
器官 |
泌尿器 |
ボーマン嚢(ボーマンのう)は、ネフロンにおける尿細管の起点を構成する部分である。糸球体包とも呼ばれる。ボーマン嚢は糸球体を収納した構造をしており、糸球体の血液からボーマン嚢に濾過された体液はネフロンそれぞれの過程を経て尿となる。この過程は限外濾過として知られている。
目次
- 1 構造
- 2 機能
- 3 臨床
- 4 名称の由来
- 5 脚注
|
構造
ボーマン嚢外部には血管極と尿極の2つの極がある。
- 血管極:輸入細動脈と輸出細動脈のある側で、遠位尿細管の一部。
- 尿極:ボーマン嚢と近位尿細管との連結部。
ボーマン嚢の層構造は次の通りである。
壁側葉 |
扁平上皮の一重膜で濾過機能はない。 |
ボウマン腔(尿腔) |
壁側葉と臓側葉の間にあり、蛸足細胞の濾過スリット[1]で濾過が行われる。 |
臓側葉 |
厚い糸球体基底膜のすぐ下にあり、蛸足細胞で構成されている。臓側葉のすぐ下には糸球体がある。 |
機能
ボーマン嚢の血液濾過の過程は限外濾過(糸球体濾過)であり、濾過の標準速度は125ml/分である。
約30ku以下のタンパク質は組織膜を自由に透過するが、いくつかの分子は蛸足細胞の組織膜によって透過が妨げられている。水、グルコース、塩(NaCl)、アミノ酸、尿素のような小さな分子はボーマン腔へ自由に透過するが、細胞や血小板、大きなタンパク質は透過されない。結果、近位尿細管に入るときの濾過液の成分は血漿のそれとほとんど同じになる。
臨床
糸球体濾過率(GFR)の測定は、腎臓機能の診断に使われる。糸球体濾過率の低下は腎不全の兆候の1つである。
名称の由来
ボーマン嚢の名称は、イギリスの外科医・解剖学者のウィリアム・ボーマン(1816-1892)にちなむ。また、腎小体の別名のマルピーギ小体はイタリアの医師・生物学者のマルチェロ・マルピーギにちなんでいる。しかしこの名称は、脾臓のマルピーギ小体との混乱を避けるのため広くは使用されない。
脚注
- ^ Histology at BU 22401lba
腎・泌尿器系の正常構造・生理 |
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腎臓 |
肉眼解剖
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尿細管
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近位尿細管 - ヘンレのループ(下行脚 - 細い上行脚 - 太い上行脚) - 遠位尿細管 - 集合管 - 腎盤 ( - 尿管)
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腎循環
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腎動脈 - 傍尿細管毛細血管 - 輸入細動脈 - (糸球体) - 輸出細動脈 - 直細動脈 - 腎静脈
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ゲロタ筋膜
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顕微解剖
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ネフロン
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腎小体
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糸球体
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毛細血管 | 糸球体内メサンギウム細胞 | ボーマン嚢
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傍糸球体装置
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緻密斑 | 傍糸球体細胞 | 糸球体外メサンギウム細胞
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尿細管
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生理学
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アシドーシスとアルカローシス | 膠質浸透圧 | 糸球体濾過量 | 腎血漿流量 | クレアチニンクリアランス
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生化学
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バソプレッシン | アルドステロン | 心房性ナトリウム利尿ペプチド | エリスロポエチン | レニン-アンジオテンシン系
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尿路 |
肉眼解剖
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尿管 - 膀胱 - 尿道
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顕微解剖
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移行上皮
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Japanese Journal
- 腎疾患の幹細胞治療の現状と展望 : 第51回日本透析医学会教育講演より
- 今井 圓裕
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- The Renometabolic Syndrome 糖尿病性腎症進展予防に対する治療戦略標的としてのInterleukin-18(IL-18)
- 滝山由美,本庄 潤,羽田勝計,立野正敏
- Therapeutic Research 28(8), 1497-1500, 2007-8
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- 玄番 宗一
- 日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA 127(6), 433-440, 2006-06-01
- ネフロンは,1個の腎臓に約100万個存在し,毛細血管系との共存下で尿の生成における最小単位として機能する.ネフロンは,糸球体とボーマン嚢およびそれにつながる尿細管からなる.尿細管は,近位尿細管,ヘンレ係締,遠位尿細管や集合管などの多くの分節からなリ,各々が異なる特性をもつため,薬物によって障害部位と病態に特徴がみられる.腎臓は,尿生成を通じて,代謝産物および薬物などの異物を排泄し,細胞をとりまく内 …
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- 機能 [編集] ボーマン嚢の血液濾過の過程は限外濾過(糸球体濾過)であり、濾過の標準速度は125ml/分である。 約30ku以下のタンパク質は組織膜を自由に透過するが、いくつかの分子は蛸足細胞の組織膜によって透過が妨げられている。
- 腎臓の構造単位であるネフロンは1つの腎臓に100万個あり、糸球体とボーマン嚢と尿細管からなります。またボーマン嚢と糸球体の部分を腎小体といいます。糸球体では血液を濾過し、ボーマン嚢では原尿の受け入れ、尿細管では最終的 ...
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★リンクテーブル★
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- 英
- glomerulus (Z)
- 関
- ボウマン嚢、腎小体、腎臓、輸出細動脈#調節
概念
- 1個の腎臓に100万個存在。
- 房状の毛細血管からなる
- 糸球体の毛細血管は有窓型毛細血管である
糸球体の微細構造 (SP.785)
詳細には
血流の調節 (HIM.1742)
- 輸入細動脈:autonomous vasoreactive reflex in afferent arteriole, tubuloglomerular feedback
- 緻密斑でのCl-の低下 = 原尿流速が早い → 腎灌流量の低下と解釈
- 腎灌流圧↑→輸入細動脈の平滑筋収縮
- 腎灌流圧↓→輸入細動脈の平滑筋弛緩
- 緻密斑はNaClの再吸収にとともにATP、(アデノシン)を細胞外に放出。細胞外のecto-5'-nucleotidaseがATPからアデノシンを産生。アデノシンが輸入細動脈のvasoconstrictorとして作用
- loop diureticsは緻密斑でのNaClの再吸収を妨げるので、尿細管糸球体フィードバックを阻害→糸球体濾過量は高レベルに保たれる
- アンジオテンシンIIと活性酸素種は尿細管糸球体フィードバックを増強 → 輸入細動脈収縮 → 糸球体濾過量低下
- NOは尿細管糸球体フィードバックを減弱 → 輸入細動脈弛緩 → 糸球体濾過量上昇
- 輸出細動脈:angiotensin II-mediated casoconstriction of the efferent arteiole
-
臨床関連
[★]
- 英
- Bowman's cavity (Z), Bowman's space
- 同
- 尿腔 urinary space
- 関
- ボーマン嚢
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[★]
- 英
- renal corpuscle (Z)
- ラ
- corpusculum renale
- 同
- マルピーギ小体 malpighian corpuscle, Malpighi小体
[★]
- 英
- Bowman's capsule (Z)
- 同
- ボウマン嚢、ボーマン嚢
[★]
- 英
- glomerular capsule
- 関
- ボーマン嚢
[★]
- 関
- 滑液包、ブルサ、包、ポーチ