- 英
- xanthine oxidase
- 同
- キサンチン酸化酵素、ヒポキサンチン酸化酵素 hypoxanthine oxidase
- 関
- H2OとO2からO-を引き抜いてH2O2を生成する酵素
反応
- ヒポキサンチン-(キサンチンオキシダーゼ)→キサンチン-(キサンチンオキシダーゼ)→尿酸
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/03/28 02:57:25」(JST)
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キサンチンオキシダーゼ/デヒドロゲナーゼ |
ウシ亜科のキサンチンオキシダーゼの結晶構造(モノマー)[1]。
FADは赤、FeSクラスターはオレンジ、モリブデンとモリブドプテリン補因子は黄色、サリチル酸は青で表している。
|
識別子 |
EC番号 |
1.17.3.2 |
CAS登録番号 |
9002-17-9 |
データベース |
IntEnz |
IntEnz view |
BRENDA |
BRENDA entry |
ExPASy |
NiceZyme view |
KEGG |
KEGG entry |
MetaCyc |
metabolic pathway |
PRIAM |
profile |
PDB構造 |
RCSB PDB PDBe PDBsum |
遺伝子オントロジー |
AmiGO / EGO |
検索 |
PMC |
articles |
PubMed |
articles |
NCBI |
proteins |
|
キサンチンオキシダーゼ/デヒドロゲナーゼ |
識別子 |
略号 |
XDH |
Entrez |
7498 |
HUGO |
12805 |
OMIM |
607633 |
PDB |
1FIQ (RCSB PDB PDBe PDBj) |
RefSeq |
NM_000379 |
UniProt |
P47989 |
他のデータ |
EC番号 |
1.17.3.2 |
遺伝子座 |
Chr. 2 p23.1 |
キサンチンオキシダーゼ(xanthine oxidase、XO、XAO)は、活性酸素種を発生させるキサンチンオキシドレダクターゼの型の一つで[2]、ヒポキサンチンをキサンチンへ酸化し、さらに尿酸への酸化を触媒する酵素である。ヒトを含む多くの生物において、プリン類の異化に重要な役割を果たす[3][4]。
キサンチンオキシダーゼはスルフヒドリル基の酸化によりキサンチンデヒドロゲナーゼに可逆的に変換することが可能である[5]。
目次
- 1 反応
- 2 タンパク質の構造
- 3 酵素反応機構
- 4 酵素阻害剤
- 5 出典
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
反応[編集]
キサンチンオキシダーゼは以下の反応を触媒する。
- ヒポキサンチン + H2O + O2 キサンチン + H2O2
- キサンチン + H2O + O2 尿酸 + H2O2
タンパク質の構造[編集]
このタンパク質は大きく、分子量は約270,000で、2個のフラビン分子と2個のモリブデン原子、8個の鉄原子がそれぞれの酵素ユニットに結合している。モリブデン原子はモリブドプテリン補因子に含まれ、酵素の活性部位になっている。鉄原子は[2Fe-2S]フェレドキシン鉄・硫黄クラスターを構成しており、電子移動反応に寄与している。
酵素反応機構[編集]
キサンチンオキシダーゼの活性部位はモリブデン原子に末端酸素(オキソ基)と硫黄原子、末端ヒドロキシル基が配位したモリブドプテリンユニットで構成されている[6]。キサンチンから尿酸への反応では、酸素原子はモリブデンからキサンチンへ転移されることにより、いくつかの中間体が生成すると仮定される[7]。そして、水の付加により活性モリブデン中心が再生される。その他のモリブデン含有酸化還元酵素のように、キサンチンオキシダーゼによって基質に取り込まれる酸素原子の由来は酸素分子よりも水分子の方である。
酵素阻害剤[編集]
キサンチンオキシダーゼの酵素阻害剤には、アロプリノール[8]、オキシプリノール[9] 、フィチン酸[10]、フェブキソスタット[11][12]がある。
出典[編集]
- ^ PDB 1FIQ; Enroth C, Eger BT, Okamoto K, Nishino T, Nishino T, Pai EF (September 2000). “Crystal structures of bovine milk xanthine dehydrogenase and xanthine oxidase: structure-based mechanism of conversion”. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 97 (20): 10723–8. doi:10.1073/pnas.97.20.10723. PMC 27090. PMID 11005854. http://www.pnas.org/content/97/20/10723.abstract.
- ^ Ardan T, Kovaceva J, Cejková J (2004). “Comparative histochemical and immunohistochemical study on xanthine oxidoreductase/xanthine oxidase in mammalian corneal epithelium”. Acta Histochem 106 (1): 69–75. doi:10.1016/j.acthis.2003.08.001. PMID 15032331.
- ^ Hille R (2005). “Molybdenum-containing hydroxylases”. Arch. Biochem. Biophys. 433 (1): 107–16. doi:10.1016/j.abb.2004.08.012. PMID 15581570.
- ^ Harrison R (2002). “Structure and function of xanthine oxidoreductase: where are we now?”. Free Radic. Biol. Med. 33 (6): 774–97. doi:10.1016/S0891-5849(02)00956-5. PMID 12208366.
- ^ “Entrez Gene: XDH xanthine dehydrogenase”. 2008年12月19日閲覧。
- ^ Hille R. (2006). “Structure and Function of Xanthine Oxidoreductase”. European Journal of Inorganic Chemistry 2006 (10): 1905–2095. doi:10.1002/ejic.200600087.
- ^ Metz S, Thiel W. (2009). “A Combined QM/MM Study on the Reductive Half-Reaction of Xanthine Oxidase: Substrate Orientation and Mechanism”. Journal of the American Chemical Society 131 (41): 14885–158902. doi:10.1021/ja9045394. PMID 19788181.
- ^ Pacher P, Nivorozhkin A, Szabó C (March 2006). “Therapeutic effects of xanthine oxidase inhibitors: renaissance half a century after the discovery of allopurinol”. Pharmacol. Rev. 58 (1): 87–114. doi:10.1124/pr.58.1.6. PMC 2233605. PMID 16507884. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=2233605.
- ^ Spector T (January 1988). “Oxypurinol as an inhibitor of xanthine oxidase-catalyzed production of superoxide radical”. Biochem. Pharmacol. 37 (2): 349–52. doi:10.1016/0006-2952(88)90739-3. PMID 2829916.
- ^ Muraoka S, Miura T (February 2004). “Inhibition of xanthine oxidase by phytic acid and its antioxidative action”. Life Sci. 74 (13): 1691–700. doi:10.1016/j.lfs.2003.09.040. PMID 14738912.
- ^ Takano Y. et al.; Life Sci.: 76(16): 1835, 2005
- ^ Yamamoto T. et al.: Pharmacology.: 60: 34, 2000
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- Xanthine Oxidase - the US National Library of Medicine Medical Subject Headings (MeSH)
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- ハーブのα-グルコシダーゼおよびキサンチンオキシダーゼ阻害活性によるメタボリックシンドローム予防・改善作用の解明 (特集 ハーブ療法のサイエンスとエビデンスの構築に向けて)
- 高尿酸血症治療薬の使い方と患者のフォロー (特集 高尿酸血症・痛風の診療)
- ガラスマトリックスに包埋されたヌクレオシドフォスフォリラーゼ-キサンチンオキシダーゼ混合酵素の安定性
- Srirangsan Paveena,川井 清司,濱田 奈保子 [他]
- 低温生物工学会誌 56(1), 31-34, 2010
- NAID 40017055730
Related Links
- 薬物名 商品名 作用機序 特徴 アロプリノール ザイロリック キサンチンオキシダーゼ阻害 ・代謝されアロキサンチン産生 ・アロキサンチン自体も キサンチンオキシダーゼを阻害 フェブキソスタット フェブリク プロベネシド
- ウシ亜科のキサンチンオキシダーゼの結晶構造(モノマー) [1]。 FADは赤、FeSクラスターはオレンジ、モリブデンと ... キサンチンオキシダーゼ(xanthine oxidase、XO、XAO)は、活性酸素種を発生させるキサンチンオキシドレダクターゼの ...
- 栄養・生化学辞典 - キサンチンオキシダーゼの用語解説 - [EC1.1.3.22].ヒポキサンチンをキサンチンへ,そしてキサンチンを尿酸へと代謝する反応を触媒する酵素.肝臓などに多い.肝臓の酵素は食事のタンパク質含量によって活性が ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- allopurinol
- 商
- Lopurin, Zyloprim、ザイロリック Zyloric、アイデイト、アノプロリン、アリスメット、アロシトール、アロチーム、アロリン、ケトブン、ザイロリック、サロベール、タカナルミン、ノイファン、プロデック、マサトン、ミニプラノール、ユーリック、リボール
- Lopurin, Zyloprim
- 関
- 尿酸
- first aid step1 2006 p.309,320,325,326
- 1. 腎障害例では過剰に投与するとオキシプリノールが副作用を誘発する
- 尿酸の排出が悪い→アプリノールを使う。白血病は高尿酸血症を呈する
- 帯状疱疹は白血症などが重症になった時に起こる
- 皮膚粘膜間症候群
- 中毒性表皮壊死
- 表皮剥脱性皮膚炎
- 3. メルカプトプリン、アザチオプリンとの併用はメルプトプリンの分解を抑制→6MP
- ビダラビン(神経過敏) ← 抗ヘルペスウイルス薬
- シクロホスファミド(白血球減少) ← 白血病治療
- アンピシリン(過敏反応)
- ヒドロフロロチアジド(重度の過敏反応・光線過敏症) ←利尿剤
構造
- プリン環の7位にある窒素原子が8位の炭素原子と入れ替わった構造
作用機序
- ヒポキサンチン-(キサンチンオキシダーゼ)→キサンチン-(キサンチンオキシダーゼ)→尿酸
副作用
重大な副作用
その他の副作用
注意
[★]
- 英
- febuxostat
- 商
- フェブリク
- 関
- 痛風治療薬、尿酸
作用機序
併用禁忌
併用注意
ADME
たんぱく結合率
代謝
- 主にグルクロン酸抱合反応。
- CYP1A2、CYP2B6、CYP2C9、CYP2C19、及びCYP3A4/5に対する阻害は認められない。
- CYP1A1/2、CYP2B6、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4/5を誘導しない。
排泄
- 投与後4時間までの血漿中総放射能に対するフェブキソスタット及びそのグルクロン酸抱合体の割合はそれぞれ83.8~95.8%及び2.3~6.8%
用量
高尿酸血症
- 1日10mg1日1回で開始。尿酸値をフォローアップして徐々に増量、維持量は40mg、コントロール不良であれば60mgまで増量可。
参考
[★]
キサンチンオキシダーゼ
[★]
キサンチンオキシダーゼ
[★]
- 英
- xanthine, Xan
- 同
- 2,6-ジオキソプリン 2,6-dioxopurine、2,6(1H,3H)-プリンジオン 2,6(1H,3H)-purinedione
- 関
- [[]]
[★]
- 英
- fern
- 関
- シダ植物