- 英
- hypercalcemic nephropathy
- 関
- [[]]
HIM. chapter 279
UpToDate Contents
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Related Links
- 副甲状腺腺腫による家族性のものが,他の内分泌腫瘍を有する患者に生じる( 多発性内分泌腫瘍症(MEN)の概要)。原発性副甲状腺機能亢進症は,低リン血症および過度の骨吸収を引き起こす。無症候性高カルシウム血症が最も頻度の ...
- 病気を調べる › 全身から調べる › 血液から調べる › 多発性骨髄腫 › 多発性骨髄腫の進行―高カルシウム血症や腎不全など末期症状について
- 高カルシウム血症はしばしば遭遇することがあるが特徴的な症状は乏しいため臨床症状から疑積極的に疑うためには、漠然とした体調の悪さの鑑別に常に高Ca血症を鑑別に入れる姿勢が必要である。 軽度の場合は無症状である。12~13mg ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hypercalcemia
- 同
- 高Ca血症
- 関
- カルシウム、低カルシウム血症
- 研修医当直御法度 症例帳 p.32
- 組織へのカルシウム蓄積を引き起こしうる (BPT.27)
病因
- 肉芽の構成成分であるマクロファージがビタミンD3を産生?
-
- チアジド系利尿薬の慢性使用により体液量が減少し、近位尿細管での再吸収が亢進するため (GOO.755) ??
- チアジド系利尿薬自体のDCTでの作用による;NCCTを阻害すると細胞内のNa濃度低下、これにより側底膜でのNa+-Ca2+交換系が亢進することでCa2+の再吸収↑ (GOO.755) → ループ利尿薬と違ってチアジド系利尿薬ははCaを排泄しない!! see.利尿薬
- 5. 家族性低Ca尿性高Ca血症
- 6. その他(リチウム???? (ICU.558))
- ECGP.223
USMLEより
- Caused by calcium ingestion (milk-alkali syndrome), hyperparathyroid, hyperthyroid, iatrogenic (thiazides), multiple myeloma, Paget's disease, Addison's disease, Neoplasms, Zollinger-Ellison syndrome, Excess vitamin D, Excess vitamin A, sarcoidosis.
- Calcium ingestion
- Hyperparathyroid/Hyperthyroid
- Iatrogenic
- Multiplemyeloma
- Paget's disease
- Addison's disease
- Neoplasms
- Zollinger-Ellison syndrome: ZES単独ではなく、MEN Iによるparathyroid tumorに続発した病態
- Excessive vitamin D
- Excessive vitamin A
- Sarcoidosis
定義
- 疑い:常に≧10.3 mg/dl
- 確実:≧10.5 mg/dl
↑
基準値
- 血清総Ca 8.6-10.1 mg/dl(臨床検査法提要第32版)
- 血清Caイオン 1.15-1.30 mmmol/l(臨床検査法提要第32版), 4.6-5.1 mg/dl
症候
- 軽度(11-11.5 mg/dL):通常は無症状。(HIM.285)
- 重度(>12-13 mg/dL):傾眠、昏迷、昏睡、消化器症状が出現。(HIM.285)
- 精神・神経症状:錯乱、昏迷、昏睡。イライラ感、うつ傾向(QB.D-339)
- 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐、便秘。膵炎、消化性潰瘍。腹部膨満(腸管運動抑制による(QB.D-339))
- 消化性潰瘍:高カルシウム血症は胃酸分泌を促進する
- 急性膵炎:高カルシウム血症は膵液の分泌を亢進する。(YN.B-78) ← 過剰に出ちゃうと炎症が起こってしまうらしい
- 泌尿器:多尿、腎結石(血清Ca 12mg/dLでできやすくなるらしい) ← 多尿は浸透圧利尿による(ICU.558)
-
- 腎不全は一般的に低カルシウム血症となるが、高カルシウム血症に起因する腎不全は例外。
- →高カルシウム血症性腎症 hypercalcemic nephropathy
- 腎の石灰化→髄質に蓄積→尿細管圧迫→尿濃縮力障害 ← 続発性尿崩症の原因???
- 高カルシウム血症は腎の濃縮力を低下させる(HIM.286) ← 腎集合管におけるADHの作用を阻害(QB.D-339)
- 心血管:血管収縮による高血圧(出典不明!!)。徐脈、房室ブロック、QT短縮(HIM.284)。 ← YN.D-147には血圧上昇、ICU.558には低血圧とある。
- 筋 :筋力低下、筋痛
- 全身:易疲労感
- 異所性石灰化 red eye 強膜にカルシウムが沈着
- 多尿による脱水、高血圧、徐脈
心電図
- EAB.114 SP.94,524
- QT短縮、ST短縮 ← 活動電位持続時間が短縮したことを示す。QRS幅については延長する場合もある(EAB.114)
- ↑細胞外カルシウム濃度→↑内向きカルシウム電流(↑流入速度)→さらに脱分極するように思えるが↑外向きカリウム電流により打ち消される→正味、カルシウムの移動が無くなるまでの時間が早まる→↓活動電位持続時間
- 高カルシウム血症→QT短縮: ←高カリウム血症
- 低カルシウム血症→QT延長: ←低カリウム血症 低マグネシウム血症
治療
- 症状が出たときか、症状無く血清Ca 14mg/dL以上の場合(ICU.558)
- 1. 細胞外液の補充
- 2. ナトリウム利尿によるカルシウム排泄の促進
血液透析
高カルシウム血症の鑑別
尿中のCa排泄 PTH PTHrP 1,25(OH)2D3
原発性甲状腺機能亢進症 ↑ ↑ ↓ → or ↑
腫瘍のPTH関連蛋白分泌 ↑ ↓ ↑ ↓
腫瘍の骨破壊 ↑ ↓ ↓ ↓
肉芽腫症 ↓ ↓ ↓ → or ↑
参考
国試
[★]
高カルシウム血症性腎症
[★]
- 英
- calcium
- 関
- カルシウムイオン、リン
- calcium channel blockers, calcium channels
基準値
- 血清総Ca 8.6-10.1 mg/dl(臨床検査法提要第32版)
- 8.6-10.2 mg/dL (QB) だいたい 9.4 ± 0.8
- 血清Caイオン 1.15-1.30 mmmol/l(臨床検査法提要第32版), 4.6-5.1 mg/dl
血液ガス
- 血液ガスでは (mEq/l)で出されるが 4倍すれば (mg/dl)に変換できる 原子量が約40ゆえ
溶解度積
リン酸カルシウム
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366x10-6
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(30℃)
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リン酸カルシウム
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0.35x10-6
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(38℃)
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炭酸カルシウム
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0.0087x10-6
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(25℃)
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酒石酸カルシウム
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0.0077x10-6
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(25℃)
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シュウ酸カルシウム
|
0.00257x10-6
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(25℃)
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オレイン酸カルシウム
|
0.000291x10-6
|
(25℃)
|
パルチミン酸カルシウム
|
0.000000161x10-6
|
(23℃)
|
カルシウムの吸収(SP.744)
- +健康成人の1日あたりの食物Ca摂取0.6g
- +消化管分泌物と脱落上皮細胞のCa 0.6g
- -吸収されるCa 0.7g
- -そのまま排泄 0.5g
- 正味吸収されるCa 0.1g
カルシウムの吸収部位
カルシウム代謝の調節機構
副甲状腺ホルモン
- 1. 破骨細胞に作用してCa,Pが血中へ。
- 2. 腎の遠位尿細管に作用してCa再吸収の亢進、近位尿細管でのP再吸収の抑制。
- 3. 近位尿細管に作用して酵素を活性化し、1,25水酸化ビタミンD3の産生亢進。
1,25(OH)2D3
- 1. 空腸からのCaとPの吸収。
- 2. 骨形成促進。
- 3. 遠位尿細管でのCaとPの再吸収促進。
- 4. 副甲状腺ホルモンの合成を抑制
尿細管における部位別カルシウム輸送
- 糸球体で濾過されるのはイオン化Caと陰イオン複合型Ca(蛋白結合型Caは濾過されない)
- 濾過されたカルシウムのうち95%が再吸収される。
- 近位尿細管:60-70%
- ヘンレループ:20-25%
- 遠位尿細管、集合管:10-15%
近位尿細管
- Na+依存的に再吸収。受動輸送80%、能動輸送20%
- 基底側のCa2+ ATPase, 3Na+-Ca2+逆輸送系
ヘンレループ
- 太いヘンレループ上行脚で
- 受動輸送:管腔内電位が正であるため
遠位尿細管~集合管
- 糸球体濾過量の10-15%が再吸収されている → 量としては少ないが能動的に吸収が行われる部位。
- 能動輸送:管腔内電位が負であるため。
- PTH、カルシトニンに調節されている
- チアジド系利尿薬により細胞内Na↓となるとCa再吸収↑となる!!!! ← ループ利尿薬と違う点。よって高カルシウム血症が起こることがある。
接合尿細管
- 管腔側:Ca2+チャネル/非選択的カチオンチャネル
- 基底側:Na+-K+ ATPase, 3Na+-Ca2+交換系
尿細管におけるカルシウムの輸送の調節 SP.796
- Ca2+の尿中排泄量はNa+の尿中排泄量と比例。循環血漿量が増加するとCa2+排泄も増加
- Ca2+の尿中排泄量は血漿Ca2+濃度と比例する。
血清カルシウム濃度
- 血液中でCa2+は調節を受けて一定に保たれるが、蛋白と結合しているCaはアルブミンの量によって増減する。
- 血清アルブミン濃度 4 g/dl、血清Ca濃度 9mg/dl。補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- 血清アルブミン濃度 2 g/dl、血清Ca濃度 7mg/dl。 → 大変!!低カルシウム血症!! → ホント? ってことになる。アルブミンの量が減ってAlb-Caが減っただけで生理的に重要なCa2+は保たれているのではないか。 → こんな時に補正Ca濃度を用いるのである
- →補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- つまり、低アルブミン血症ではCa2+は保たれているにもかかわらず、血清Caは低値となりそのままでは評価できないために補正を行う。
- 補正Ca濃度(mg/dl)=Ca実測値(mg/dl)+(4-血清アルブミン濃度(g/dl)) ・・・Payneの式
- アルブミンのpIは7より小さく、アシデミアでは負に帯電しているアルブミンが減少、アルカレミアでは負に帯電しているアルブミンが増加する。すなわち、pHが下がるとアルブミンとくっつなくなったCaが増加するので、血液pH0.1の低下につきfreeイオン化Ca(Ca2+)は0.12mg/dl増加する???????????
循環血液量
血清Ca濃度
- 血清Ca濃度↑→PTH↓
- 生理活性のあるのはイオン化Ca(Ca2+)のみ
- 血清Ca濃度=イオン化Ca(45%) + 蛋白結合型Ca(40%) + 陰イオン複合型Ca(15%)
- イオン化Caは一定に保たれる
pH
- アシドーシス :pHが小さくなると負電荷減少:蛋白のCa結合能↓、イオン化Ca↑
- アルカローシス:pHが大きくなると負電荷増加:蛋白Caの結合能↑、イオン化Ca↓→Ca欠乏(低カルシウム血症)
低蛋白血症
- 低蛋白血症の際、蛋白結合型Caは減少するが、イオン化Ca一定。
尿中カルシウム
血中カルシウムと尿中カルシウム
- 薬剤などの影響がなければ、血中カルシウムと尿中カルシウムは相関がありそうである → 副甲状腺ホルモン
血清カルシウムと心電図
元素
- 金属元素。周期表第2族アルカリ土類金属元素
- 原子番号:20
- 元素記号:Ca
- 原子量 40.078 g/mol
臨床関連
参考
- http://www.orth.or.jp/osteoporose/caseizai.html
[★]
- 英
- nephropathy
- 同
- ネフロパシー、腎障害 renal damage
- 関
- 腎炎、ネフローゼ nephrosis
[show details]
[★]
- 英
- sis, pathy