- 英
- pericardial knock, pericardial knock sound
- 関
- 収縮性心膜炎
概念
- 拡張早期過剰心音
- 音程:高音 ⇔ (III音は低音)
- 聴取部位:心尖部
- 時期:拡張早期の過剰心音。大動脈弁の閉鎖に続いて聴取(A2から0.10-0.12 s後) (⇔III音は0.14-0.16 s後)
- 肥厚した心膜による拡張不全で生じる音。
- its presence depends on the restrictive effect of the adherent pericardium, which abruptly halts diastolic filling(HIM.1386)
- an S3 that is earlier (0.10?0.12 s after A2) and higher-pitched than normal (a pericardial knock) often occurs in patients with constrictive pericarditis (HIM.1386)
参考
http://www.medilexicon.com/medicaldictionary.php?t=47245
http://medical-dictionary.thefreedictionary.com/pericardial+knock
http://www.texasheart.org/education/cme/explore/events/eventdetail_5056-presentation.cfm
UpToDate Contents
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- 1. 心音の聴診 auscultation of heart sounds
- 2. 収縮性心膜炎と拘束性心筋症の区別 differentiating constrictive pericarditis and restrictive cardiomyopathy
- 3. 収縮性心膜炎 constrictive pericarditis
- 4. 特発性拘束性心筋症 idiopathic restrictive cardiomyopathy
- 5. うっ血肝 congestive hepatopathy
Related Links
- 僧帽弁開放音(opening snap; OS)-音声-; OSが聴取されることは僧帽弁に可動性が あることを示している; 僧帽弁閉鎖不全においてもOSが認められることがある; 収縮性心 膜炎; 心膜ノック音-音声-; 心尖部から第4肋間胸骨左縁にかけての高調な拡張早期音 ...
- 急性心膜炎 特発性、ウイルス性、細菌性、結核性などの原発性心膜炎と、心筋梗塞、 尿毒症、各種膠原病などによる続発性心膜炎 .... ②理学所見:心臓ノック音(心室急速 充満が急激に中断することによる)、心尖拍動の収縮期陥凹、奇脈、Kussmaul徴候、頚 ...
- 心膜炎は,多数の疾患(例,感染,心筋梗塞,外傷,腫瘍,代謝障害)が原因となって 生じるが,特発性であることも多い。 ..... の症状や徴候(例,末梢浮腫,頸部の静脈拡張 ,肝腫大)が,吸気時に最もよく聞こえる初期拡張期音(心膜ノック)とともに現れる。
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- 次の文を読み、4~6の問いに答えよ。
- 45歳の男性。足のむくみを主訴に来院した。
- 現病歴 : 約1年前から階段を昇るときに息切れを自覚し、最近労作時の息切れが増悪するようになった。3か月前から下肢のむくみと3kgの体重増加とがみられた。
- 既往歴 : 23歳時に胸膜炎に罹患したが、2か月の自宅療養で軽快した。
- 家族歴 : 父親が肺結核。
- 現症 : 身長165cm、体重63kg。体温36.5℃。呼吸数18/分。脈拍70/分、整。血圧108/52mmHg。頚静脈は怒張し、頭部血管性雑音は聴取しない。胸部では、心尖部に汎収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常はない。両側下腿前面に浮腫を認める。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球385万、Hb 11.2g/dl、白血球4,100、血小板11万。血清生化学所見:総蛋白6.4g/dl、アルブミン3.1g/dl、クレアチニン0.6mg/dl、総コレステロール172mg/dl、総ビリルビン1.8mg/dl、GOT84単位(基準40以下)、GPT90単位(基準35以下)、LDH408単位(基準176~353)。胸部エックス線正面写真と側面写真とを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [095H003]←[国試_095]→[095H005]
[★]
- 53歳の男性。易疲労感、腹部膨満感および下肢の浮腫を主訴に来院した。頸静脈の怒張を認める。右肋骨弓下に肝を4cm触知し、肝の圧迫により頸静脈の怒張が顕著となる。胸部エックス線写真側面像と心臓カテーテル検査での右室圧曲線とを以下に示す。
- a. 病因としてウイルス性が多い。
- b. II音の固定性分裂を聴取する。
- c. 前胸部で心膜ノック音を聴取する。
- d. 心エコー検査で左室収縮不全を認める。
- e. 右室拡張期圧は正常である。
[正答]
※国試ナビ4※ [097A020]←[国試_097]→[097A022]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [ ]←[国試_106]→[106A002]
[★]
- 英
- constrictive pericarditis, CP
- ラ
- pericarditis constrictiva
- 同
- 収縮性心外膜炎
- 関
- 心膜炎
概念
- 急性心膜炎のちに、心膜に線維性肥厚と癒着、あるいは石灰化を来し、心臓拡張期の血流充満が障害され、拍出量低下と右心系にのうっ滞を生じる
- 肥厚した心膜が線維化・石灰化して慢性的に心臓を覆う状態が心膜癒着
病因
分類
病理
症状
- 脱力感、倦怠感、体重増加、腹囲の増加、腹部不快感、腹部の突出(protuberant abdomen)、浮腫 (HIM.1494)
- (重症の症例)全身性浮腫、筋廃用、cachexia (HIM.1494)
- 労作時呼吸困難。きざ呼吸もあり得るが、重度ではない (HIM.1494)
病態生理と症状
- 静脈圧上昇 :肝うっ血、頚静脈怒張、浮腫
- 肺静脈圧上昇:心不全(呼吸困難、起坐呼吸)
↓
↓
身体所見
- 脈:脈圧:正常 or 低下。1/3の症例で奇脈 (HIM.1494)
- うっ血性肝腫大:腹水(浮腫より顕著)、黄疸 (HIM.1494)
- 心尖拍動減弱、may retract in systole(Broadbent's sign)
- 心膜ノック音 → 半数の症例で聴取?(QB.C-361) → 拡張早期過剰音/拡張早期過剰心音 と表現される
検査
- 心カテーテル検査:右室圧曲線において、拡張期早期の急峻な圧低下とその後のプラトーが特徴的。dip and plateau pattern
治療
- 方針:症状が持続的/増悪傾向にあればpericardiectomyを行う。心膜の拘縮や一時的/可逆的である例も少数ながら存在するため、診断がついた患者であって慢性症状がなく、血行動態が安定していれば、手術を行う前に2-3ヶ月間保存的に経過を観察する。(参考1)
- 心拍数を下げる薬はよくない(カルシウム拮抗薬、β遮断薬)
- In constrictive pericarditis, the negative intrathoracic pressure generated by inspiration is not easily transmitted through the rigid pericardial shell to the right-sided heart chambers; therefore, inspiratory augmentation of RV filling is more limited.
- 収縮性心膜炎では胸腔内圧の陰圧に心臓が影響されにくい。このために静脈還流量の変動は少なく、呼吸によらず頚静脈が怒張する? 左室への血流量も呼吸の影響を受けにくいために奇脈は心タンポナーデと比べて見られる頻度は低い?
参考
- 1. [charged] Constrictive pericarditis - uptodate [1]
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- 英
- heart sac
- 同
- 心嚢
- ラ
- pericardium (N)
- 関
- 心臓
心膜の構造 (Z)
臨床関連
[★]
- 英
- tone、sound
- 関
- 緊張、緊張度、トーン、響く、健全
[★]
- 英
- membrane
- 関
- メンブラン、メンブレン