- 英
- Peutz-Jeghers syndrome, PJS
- 同
- ポイツ・イェガース症候群 ポイツ・イェガー症候群 Peutz-Jeghers症候群、過誤腫性大腸ポリポーシス、口唇掌蹠母斑腸管ポリポーシス
- 関
- Peutz-Jeghers polyp Peutz-Jeghers polyps
- 大腸ポリポーシス、消化管ポリポーシス、神経皮膚症候群、母斑症
- familial polyposis syndrome
概念
- 口唇の黒褐色色素沈着と消化管ポリープを主徴とする症候群。
病型
病因
- germ-line mutations in the LKB1 gene
- 遺伝子変異:19p13.3 STK11, LKB1
疫学
遺伝形式
病理
- 過誤腫性ポリープ:粘膜筋板の樹枝状増生、腺管の延長と増生など。樹枝状に分枝してており、ポリープの茎が太いため腸重積をきたしやすい。
症状
- 初発症状:口唇色素沈着、腹痛、消化管出血、腸重積
- 皮膚粘膜症状
-
- 色素沈着は表皮基底層におけるメラニン細胞の増殖とメラニン色素沈着による。思春期以降は退色。
合併症
- 消化管、皮膚、卵巣、子宮。ポリープ自体の癌化率は低いが、消化器、性腺など他の部位の癌化率は高い(QB.A-398)。
- 一生涯の腫瘍発生率は37-93%、相対危険度は10-18。悪性腫瘍が派生する平均年齢は42歳。好発部位は結直腸癌、乳癌、胃癌、小腸癌、膵癌の順に多い。(1644人の患者を対象とした20のコホート研究のシステミックレビューによる)(参考1)
検査
診断
治療
手術療法
- 適応:ポリープが原因により出血、イレウスをきたした場合。腺腫合併例や癌化例。
予後
- 大腸に生じたものは癌化しやすい
- a benign polyposis syndrome is not a risk factor for colorectal cancer (first aid step1 2006 p.277)
- 消化管外の悪性腫瘍の発生リスクが上昇する
参考
- 1. PEUTZ-JEGHERS SYNDROME; PJS - OMIM
- http://omim.org/entry/175200
- 2. [charged] Overview of Peutz-Jeghers syndrome - uptodate [1]
- 3. [charged] Peutz-Jeghers syndrome and juvenile polyposis: Screening and management of patients and families - uptodate [2]
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/06/05 18:59:49」(JST)
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ポイツ・ジェガーズ症候群 |
分類及び外部参照情報 |
ポイツ・ジェガーズ症候群 の顕微鏡写真。ヘマトキシリン・エオシン染色
|
ICD-10 |
Q85.8 |
ICD-9 |
759.6 |
OMIM |
175200 |
DiseasesDB |
9905 |
MedlinePlus |
000244 |
eMedicine |
med/1807 article/182006article/1664349 |
MeSH |
D010580 |
GeneReviews |
Peutz-Jeghers Syndrome |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
テンプレートを表示 |
ポイツ・ジェガーズ症候群(-しょうこうぐん、英: Peutz–Jeghers syndrome)とは大腸に100個以上のポリープ(ポリポーシス)が発生する常染色体優性遺伝疾患のこと[1][2]。
目次
- 1 概要
- 2 病態
- 3 治療
- 4 脚注
- 5 関連疾患
|
概要 [編集]
オランダの医師J.A.Peutz(1921年)とアメリカの医師Harold Jeghers(1949年)が腸管過誤腫ポリープを主体とする常染色体優性遺伝性ポリポーシスを報告した[2]。染色体19番目の短腕にあるセリン・セロトニンキナーゼが原因と考えられている[3]。発生頻度は家族性、散発性を合わせて12万人に1人とされる[2]。
病態 [編集]
胃・腸管に過誤腫性ポリポーシスを生じる[1]。口唇・手足に特異な色素沈着を認める[1]。膵癌、乳癌、子宮癌の合併率が高い。
治療 [編集]
治療は原則としてポリープと悪性腫瘍の切除である[2]。
脚注 [編集]
- ^ a b c 消化管の病理学 第2版 医学書院発行 ISBN 978-4260006200
- ^ a b c d 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294
- ^ Stedman's Medical Dictionary 28th ISBN 978-0781733908
関連疾患 [編集]
- 家族性大腸腺腫症:胃、十二指腸、大腸にポリポーシスができる常染色体優性遺伝病。
- ガードナー症候群(Gardner's syndrome):大腸腺腫症に頭蓋骨や下顎骨に多発する骨腫、軟部組織(デスモイド等)合併したもの。
- ターコット症候群(Turcot's syndrome):大腸線維腫に神経系腫瘍が合併したもの。
- クロンカイト・カナダ症候群:胃、大腸にポリポーシスが発生し手足に色素沈着、中年発症、非遺伝性疾患。
- カウデン症候群:消化管にポリポーシスが発症し、顔面に小丘疹、四肢に角化性丘疹、口腔粘膜に乳頭腫が見られる疾患。
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Related Links
- 家庭医学館 ポイツ・ジェガース症候群の用語解説 - [どんな病気か] 口唇(こうしん)に 点々と黒く小さな色素斑(しきそはん)ができたり、手のひらや足底(そくてい)に黒褐色の 色素斑ができ、さらに小腸(しょうちょう)にポリープがたくさんできるときは、この病気の ...
- 世界大百科事典 第2版 ポイツ=ジェガース症候群の用語解説 - ポイツJ.L.A.Peutz( 1921),ジェガースH.Jeghersら(1949)が報告した,胃腸のポリポーシス(無数の ポリープが生ずること)と色素斑を特徴とする疾患。常染色体性優性遺伝をする疾患で, 小児・青年 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- gastrointestinal polyposis, polyposis of the alimentary tract
- 関
- ポリポーシス、消化管ポリープ
消化管ポリポーシス
QB.A-396改変
SSUR.545
-
[★]
- 英
- hamartomatous intestinal polyposis
- 関
- ポイツ・ジェガース症候群
[★]
ポイツ・ジェガース症候群 Peutz-Jeghers syndrome
[★]
ポイツ・ジェガース症候群 PJS
[★]
ポイツ・ジェガース症候群
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候