- 英
- vital reaction
- 同
- 生活徴候 vital sign
- SLE.272
全身変化
- 出血:体外への失血
- 塞栓
- 菌血症、敗血症
- 低蛋白血症
- 気道異物、気道熱傷
- プランクトンの体内への分布
- 外来物質の体内への分布(一酸化炭素ヘモグロビン血症など)
局所変化
- 出血:組織レベルでの反応
- 炎症:生存時には発赤、腫脹が出現する。組織的レベルでは血管拡張、浸出液出現、白血球増加・血管外遊走、フィブリン析出が起こる。
- 熱傷:生存時に熱傷を受けた場合、I度熱傷では紅斑の出現がみられ、II度熱傷では水疱形成が見られる。死後の熱傷ではI,II度の熱傷による皮膚所見は見られない。
- 創傷:生存時に受けた創傷では血管、気管、組織、皮膚は収縮する。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2020/12/31 20:47:02」(JST)
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生活反応(せいかつはんのう)は、生きている人間、動物の身体組織のみに発生する変化のことである。法医学では最も基本的かつ重要な要素となる。呼吸、皮下出血、炎症、化膿などが挙げられる。これらの生活反応は死体には決して発生しないため犯罪捜査において事故又は自殺か他殺かを見極める上でも非常に重要である。
現代までの発展
- 古代中国での医学
- 古くは古代中国の法医学書「無冤録」に、その記述が認められる。それによると当時、宮廷の豚の丸焼きを調理した際に、ごく稀に気管や肺に焦や煤の付いた豚があったという。当時の医学者たちは、その理由を探った。やがて医学者らは、一つの結論にたどり着いた。
- これらの少数の豚は屠殺が完全にはいかず、豚は焼かれた際にまだ生きていたということである。焼かれた時点ではまだ豚は呼吸をしていたため、火の粉や煤を吸い込んでいたのだった。すなわち、呼吸は生きている生物にしかできないこと、肺などの呼吸器官を調べることによって火によって豚は死んだのか、火で焼かれる前に別の原因で死んだのかを特定できる可能性があることを発見した。
- それは、ヒト社会における殺人事件の捜査にも応用できる。放火殺人において、殺害後に放火したのであるか(非現住建造物等放火罪)、生きたまま焼き殺したのか(現住建造物等放火罪)を調べることが可能となる。
- 日本での一般化
- 日本で生活反応という言葉が一般的になったのは、「下山事件」以降であると言われる。
人におこる主な生活反応
- 皮下出血
- 人は死ぬと血液の循環が無くなるので、皮下出血は発生しない。死斑と外見が似ているため、注意が必要である。判別法としては、皮下出血は凝固が発生しているが、死斑には凝固は見られない。出血部位を指で圧迫すると、皮下出血は容易に退色しない。これらは簡易的な判別方法で、現場の環境などにより例外が発生する可能性も考えられる。
- 呼吸
- 生体にしか認められない。焼死体の気管部分の、煤の有無を調べる。また溺死体等は、鼻腔等に細かな泡状の水分がある。これは生きた人間が溺れる際に、呼吸した空気と水が混和したものである。これらは生きた人間が溺死したのか、別の場所で既に死んだ人間が水中に流されたかを調べる上で有効である。
- 一酸化炭素中毒死または青酸中毒死に発生する鮮紅色の死斑
- 一酸化炭素中毒で死亡した人体に見られる特徴的な現象として、死斑が鮮やかな紅色であることが挙げられる。これは、一酸化炭素と血中のヘモグロビンが、結合することによって発生する現象である。これは、生体のみに発生する現象である。
- 化膿、瘡蓋
- これらの反応は、治癒反応と呼ばれるものである。損傷などが治癒して行く過程で発生するものであり、死体には発生しない。
関連項目
- 法医学
- 検死
- 解剖
- 監察医
- 司法解剖
- 行政解剖
- 死体解剖保存法
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 露髄を伴う前歯部破折症例への加圧直接覆髄処置と即日接着修復の応用
- 片平 信弘,稲井 紀通,田上 順次
- 日本歯科保存学雑誌 63(5), 432-437, 2020
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- NAID 130007933322
- 治療計画立案・シミュレーション・施術に3Dモデルとトレフィンバーが有用であった自家歯牙移植の一例
- 加藤 広之,神尾 崇
- 日本歯内療法学会雑誌 41(3), 185-192, 2020
- … 術後, 移植した#35歯の生活反応が認められたため当初予定していた#35歯の根管治療は延期とした. … 術後18カ月経過後も歯髄の生活反応が認められている. … 施術にあたっては, 移植歯の切断部の面積を広めに確保することを心がけたことに加え, トレフィンバーの使用により窩底周囲の血流が得られたことが歯髄の生活反応を持続させたと推測した. …
- NAID 130007926382
- 小児の上顎中切歯逆生埋伏に対して抜歯再植を応用した1例
- 石田 一輝,石田 梢,鈴木 淳司
- 小児歯科学雑誌 56(3), 403-410, 2018
- … 電気歯髄診による歯髄の生活反応は術後約5 か月から5 年 8 か月に至るまでほぼ正常に推移している。 …
- NAID 130007667176
Related Links
- 生活反応【せいかつはんのう】. 法医学 用語 。. 生体 反応とも。. 傷害その他の作用に対して,生体のみに起こる反応。. 死体にこの反応による変化が存在しているか 否 かによって,これらの作用が加えられたのが生存中か 死後 かが 判定 される。. たとえば, 外傷 における多量の 失血 や損傷部組織中の出血, 焼死 における気管中の 煤 (すす)の存在や血液中の一 ...
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★リンクテーブル★
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- 英
- abrasion, excoriation
- ラ
- abrasio
- 関
- 擦過傷 scratch, graze, friction mark
- 鈍体による創傷。生活反応 (法医学的には表皮剥離は表皮が剥がれた状態を示す)
- 鈍体が皮膚を擦過・打撲・圧迫することによって表皮剥離し、真皮を露出した状態(SLE.108)
[★]
- 英
- Wydler sign
- 同
- Wydler徴候
- 関
- 溺死、生活反応
- 溺死における生活反応。
- 溺死体の胃内容物を容器に移し放置すると、上層部から、泡沫、水、固形胃内容物の順にで3層に分類すること。(SLE. 200改)
[★]
[★]
- 英
- total vital signs
- 関
- 全身性生活反応、生活反応
[show details]
[★]
- 英
- local vital sign
- 関
- 局所性生活反応、生活反応
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[★]
- 英
- (生物)response、(化学)reaction、respond、react、responsive
- 関
- 応答、応答性、反応性、返答
[★]
- 英
- life
- 関
- 生涯、生命、人生