ツェンカー憩室
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- 1. ツェンカー憩室 zenkers diverticulum
- 2. 口臭 bad breath
Japanese Journal
- 大橋 敏充,大西 将美,村井 道典,出原 啓一,棚橋 重聡
- 耳鼻咽喉科臨床 103(7), 665-668, 2010-07-01
- We report a case of abnormal throat sensation confirmed by contrast esophagogram play to be Zenker’s diverticulum. A 50-year-old man reporting strongly abnormal throat sensation was found in contrast …
- NAID 10029062590
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★リンクテーブル★
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- 英
- Zenker's diverticulum、Zenker's diverticula、Zenker diverticulum、Zenker diverticula
- 同
- ツェンケル憩室 Zenker憩室、咽頭食道憩室 pharyngoesophageal diverticulum、咽頭憩室
- 関
- 憩室、仮性憩室、食道憩室
[show details]
まとめ
- 圧出性憩室、仮性憩室:上部食道括約筋である輪状喉頭筋の弛緩と咽頭の収縮の協調不全の結果、食道入口部の内圧が上昇し粘膜が脱出。
概念
- 咽頭食道移行部後壁の食道筋層の抵抗減弱部から圧出して生じた憩室(圧出性憩室)。筋層を欠く(仮性憩室)。(SSUR.449)
- 成因:上部食道括約筋である輪状咽頭筋の弛緩と喉頭の弛緩の強調不全の結果、食道入口部の内圧が上昇し粘膜が脱出する。(SSUR.449)
- Killian三角とよばれる筋層が薄い部分から粘膜が圧出される。
症状
- SSUR.449
- Zenker憩室は入口の狭い嚢状の構造のため、飲食物が貯留しやすいうえ、咽頭や喉頭に近いため、他の憩室に比べて症状が出やすい。
診断
- 食道X線写真造影検査:側面像で食道の背側に突出する嚢状構造。(SSUR.449)
治療
- SSUR.449
- 憩室切除
- 憩室のつり上げ固定
- 輪状咽頭筋切開術:食道入口部の内圧を下げるため。
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- 英
- pharyngeal diverticulum
- 関
- ツェンカー憩室、咽頭食道憩室
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- 英
- esophagus (Z)
- 関
- 消化器系
解剖
- 正中面付近を下行してくるが、横隔膜近傍で左側に寄り、背面で胸大動脈と交叉する。
- L10椎体の高さで、食道裂孔を食道神経叢と共に通過して腹腔に入る
部位区分
- SSUR.456
生理的狭窄部 (KL.283, KH. 139)
- 第1狭窄部位:輪状軟骨狭窄部:cricopharyngeal constriction
- 切歯から15cm
- 食道の上端で、咽頭に連なる部位
- 下咽頭収縮筋が食道を囲み、輪状軟骨に付き、この筋の緊張によると考えられる
- 第2狭窄部位:大動脈狭窄部:bronchoaortic constriction
- 切歯から25cm
- 食道の中部で、大動脈弓と左気管支が交叉し、それによって圧される。つまり大動脈弓の
- 第3狭窄部位:横隔膜狭窄部:diaphragmatic constriction
運動 (SP.720)
組織
- 食道腺は粘膜筋板の下に存在する。 ← 粘膜下組織に腺があるのは食道の固有食道腺と十二指腸のブルンネル腺だけ
- 食道は横隔膜より上位では漿膜がなく、癌が周囲に浸潤しやすい
食道の上皮と上皮下の組織
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層構造
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1
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2
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3
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4
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5
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6
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器官
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単層扁平上皮
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単層立方上皮
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単層円柱上皮
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角化重層扁平上皮
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非角化重層扁平上皮
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上皮表層の構成細胞
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粘膜固有層
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腺の構成細胞
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粘膜筋板
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粘膜下組織 (大抵、粗結合組織)
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筋層
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漿膜(結合組織+単層扁平上皮) 外膜(結合組織のみ)
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食道
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○
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食道噴門腺 (咽頭付近と胃付近に局在)、粘液腺
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粘液細胞 (スムーズに食べ物を流す)
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縱層 (縦走筋のみ)
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固有食道腺(粘液腺、管状胞状、ペプシノーゲン、リゾチーム)
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内輪筋層 外縱筋層 (食道上1/3:骨格筋、食道中1/3:骨格筋、平滑筋、食道下1/3:平滑筋)
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外膜(横隔膜まで) 漿膜
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臨床関連
- 食事の通過障害は生理的狭窄部でおこりやすい。特に第1狭窄部で異物が見られる (KH.141)
- 生理的狭窄部は癌の好発部位であり、第2,第3狭窄部位に多い (KH.141)
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- 英
- esophageal diverticulum
- 関
- 咽頭食道憩室、圧出性憩室
概念
分類
- SSUR.449
成因
- 牽引性憩室 traction diverticulum
- 圧出性憩室 pulsion diverticulum
組織学的
- 真性憩室 true diverticulum
- 仮性憩室 false diverticulum
部位別
- 下咽頭部:ツェンカー憩室 咽頭食道憩室:圧出性憩室、仮性憩室:上部食道括約筋である輪状喉頭筋の弛緩と咽頭の収縮の協調不全の結果、食道入口部の内圧が上昇し粘膜が脱出。
- 中部食道:中部食道憩室:牽引性憩室、真性憩室:炎症で縦隔リンパ節が食道壁と癒着し、次いで起こる瘢痕性収縮で食道壁が牽引されて生じる。
- 横隔膜上:横隔膜上憩室:圧出性憩室、 :下部食道の過剰収縮や下部食道括約筋の弛緩不全により横隔膜直上部の食道内圧が上昇し、食道粘膜が圧出することで生じる。
検査
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胸部X線造影
内視鏡
国試
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- 英
- fauces, throat
- ラ
- pharynx (K)
-
咽頭の筋の一覧
咽頭筋
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- 英
- diverticulum
[★]
- 英
- ventricle、ventriculus、ventriculi、ventricular
- 関
- 胃、腔、心室、心室性、脳室