- 関
- 心タンポナーデ、緊張性気胸、ショック
- 外部から心臓が圧迫を受けることにより心拍出量を維持できなくなり、遂にはショックに至る、はず。
- 1. 緊張性気胸 :胸腔内圧上昇に伴う静脈環流の障害
- 2. 心タンポナーデ:心臓の拡張制限
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 心外閉塞性ショックの病態と治療 (特集 ショックの病態と治療) -- (各種ショックの病態と治療)
- 外傷初期治療 (日常診療に使えるガイドライン特集--より良い診療を目指して) -- (疾患編 初期治療)
- 肝膿瘍に化膿性心膜炎を合併し敗血症性ショックと閉塞性ショックを来した1症例
- 田中 進一郎,布宮 伸,鯉沼 俊貴,小山 寛介,湯本 絢乃
- Shock : 日本Shock学会雑誌 23(1), 58, 2008-04-01
- NAID 10024300648
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- 昔、重症の気管支ぜん息重責発作でCPAとなって 蘇生に苦労した一例がありました. こんな場合には、PCPSがなければ蘇生 ... yangt3さん、コメントありがとうございます。ぜんそくの重責ということは、これも閉塞性ショックの一つなん ...
- さて最後は閉塞性ショック(obstuctive shock)について整理する。 閉塞性ショックの病態は、心臓や大血管の充満または排出を障害する物理的要因による血圧の低下、ということになる。 この病態を呈する絶対覚えなきゃいけない3つの ...
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★リンクテーブル★
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- 58歳の男性。息苦しさと左胸部痛を主訴に救急車で搬入された。
- 現病歴:30分前に職場でデスクワーク中、突然の息苦しさと左胸部全体の痛みが出現した。症状が強く、職場の同僚が救急車を要請した。
- 既往歴:特記すべきことはない。
- 生活歴:喫煙歴はない。飲酒はビール350mL/日。
- 家族歴:父親が胃癌で死亡。
- 現症:意識は清明。身長 160cm、体重 86kg。体温 36.2℃。脈拍 108/分、整。血圧 128/70mmHg。呼吸数 30/分。SpO2 93%(リザーバー付マスク 10L/分酸素投与下)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。Ⅱ音の亢進を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経診察に異常を認めない。ポータブルの胸部エックス線写真で異常を認めない。
- 検査所見:血液所見:赤血球 450万、Hb 13.3g/dL、Ht 40%、白血球 6,200、血小板 18万。血液生化学所見:AST 32U/L、ALT 45U/L、LD 260U/L(基準 176~353)、CK 98U/L(基準30~140)、尿素窒素 11mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、血糖 102mg/dL。心エコー検査で右心系の拡大および左室の圧排像を認める。
- 検査の準備中、突然息苦しさが悪化し、その後意識レベルはJCS Ⅱ-10まで低下した。心拍数 128/分、整。血圧 70/40mmHg。SpO2は測定不能。頸静脈の怒張を認める。
- 考えられる病態はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113C058]←[国試_113]→[113C060]
[★]
- 78歳の男性。意識障害のため家族に伴われて来院した。
- 現病歴:3日前から発熱と黄色痰を伴う咳とが続いていたが、病院に行くのを嫌がっていた。いつもの時間に起きてこないため家族が部屋に様子をみに行ったところ、呼びかけに対する反応が悪い患者を発見し、家族が乗用車で救急外来に連れてきた。
- 既往歴: 43歳から高血圧症で内服加療中。 55歳から糖尿病で内服加療中。
- 生活歴 :長男家族と同居。
- 現 症:意識レベルはJCSⅡ-10。体温39.0℃。心拍数118/分、整。血圧84/42mmHg。呼吸数28/分。 SpO2 90%(room air)。四肢末梢の皮膚は温かく、軽度の発赤を認める。刺激に対する上下肢の動きは良好である。左の背部下方にcoarse cracklesを聴取する。
- この患者の病態として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106B057]←[国試_106]→[106B059]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105B024]←[国試_105]→[105B026]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109B037]←[国試_109]→[109B039]
[★]
- 英
- cardiac tamponade (M)
- 関
- 心膜血腫、ベック三徴、閉塞性ショック
- 心膜腔になんらかの液体が充満して心室への血流を制限する状態
病因
- 心膜腔に漿液、血液、ガス、腫瘍が存在することによる
- 急性的に心膜液が100-150ml貯留することで症状を呈する(資料によっては150-200ml)。
病態
- まとめると、「右心不全」と「左心不全の前方不全」による症状が出現する、と考えられる? ← 肺にまつわる症状は出現しない?(そもそも右心系から肺循環にうっ血するほど血液が拍出されないから?)
- 心嚢水の貯留により心臓の低圧部位が圧迫され、虚脱する(心嚢水の貯留により高圧部位の圧力が心嚢水を介して伝わる)。収縮期早期に低圧なchamberは右房、拡張期に低圧なのは右室であり、この部位が虚脱しやすい(出典不明)。
- 右心型 (SUR.401)
- 右心系への還流異常による中心静脈圧上昇 → 頚動脈怒張(クスマウル徴候 ← 顕著には出現しないはずだが?)、肝腫大、右心房圧上昇、下大静脈圧上昇
- 左心系 (SUR.401)
- 心拍出量低下 → 奇脈、脈圧低下、心音減弱、頻脈、呼吸困難、失神 (SUR.401)
症状
- ベック三徴 Beck's triad:静脈圧上昇、血圧低下、心拍動微弱
- 心拍出量低下 → 血圧低下、奇脈
検査
- 胸部単純X線写真:心拡大
- 心エコー:心嚢水貯留。右房、右室の虚脱。
治療
- 心嚢穿刺、開窓術による心嚢内血液除去
- 支持的療法:(軽症例の場合のみ。だたし、循環動態のモニターをしながら)輸液(血液、血漿、デキストラン、生理食塩水) (参考2)
やってはいけない治療
- 静脈還流量を減じる治療 → 利尿薬(サイアザイド系利尿薬、ループ利尿薬)、ニトログリセリン、陽圧換気人工呼吸、カルシウム拮抗薬?
- 血圧を下げる薬物投与 → ヒドララジン
- 105C031
参考
- 1. [charged] 心タンポナーデ - uptodate [1]
- 2. [charged] 心嚢液貯留の診断および治療 - uptodate [2]
国試
[★]
- 英
- obstetrical shock, obstetric shock
- ラ
- shock obstetricus
- 同
- 分娩時ショック
- 関
- ショック
分類
- G10M.274改変 QB.P316
[★]
- 英
- circulatory disturbance, circulatory disorder, disturbances of circulation
PALS
- 全身性に組織灌流が不十分な病態を循環障害として広義にとらえている。そのなかでショックとは組織への酸素・栄養受容がその供給を上回る病態となっている。
原因による大分類
重症度
- 代償性ショック :収縮期血圧正常、末梢血流低下、重要臓器血流やや低下
- 低血圧性ショック:収縮期血圧低下、末梢血流低下、重要臓器血流低下。ついには臓器障害を呈するようになる。
代償機序
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部位
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徴候
|
心拍数増加
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心臓
|
頻拍
|
SVR上昇
|
皮膚
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冷感、蒼白、まだら模様、発汗
|
末梢循環
|
毛細血管再充満時間の遅延
|
脈拍
|
末梢脈拍微弱、脈圧減少
|
腎臓・内臓の 血管抵抗上昇
|
腎臓
|
乏尿
|
腸管
|
嘔吐、イレウス
|
[★]
- 英
- shock
- 同
- 虚脱状態
- 関
- 産科ショック
メジャー
- 心筋梗塞、致死的不整脈、心不全
- 心タンポナーデ、収縮性心膜炎、肺血栓塞栓症、緊張性気胸
- 低容量性ショック hypovolemic shock = 循環血液量減少性ショック
- 出血性ショック、体液喪失(熱傷)・脱水
マイナー
ショックの5P
ショックの判断
簡便
循環モニターのためのデバイス・検査項目
- 血圧・脈拍
- 心電図
- 心エコー
- 呼吸・血ガス
- 血液検査・尿検査
- バルーンカテーテル:残尿を排泄し、30分ごとに尿量、血圧、脈拍を測定する
- 中心静脈圧
- スワン・ガンツカテーテル
- PiCCO
- 胃トノメトリー
治療
心原性ショック
|
原疾患の治療
|
低容量性ショック
|
輸液、輸血、止血、昇圧剤は原則使用しない
|
敗血症性ショック
|
抗菌薬、昇圧薬、エンドトキシン吸着カラム、輸血、血糖コントロール、低容量ステロイド
|
神経原性ショック
|
輸液、昇圧薬
|
アナフィラキシーショック
|
エピネフリン、輸液、抗ヒスタミン剤、ステロイド、昇圧薬、H2ブロッカー
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閉塞性ショック
|
緊張性気胸
|
胸腔穿刺、胸腔ドレナージ
|
心タンポナーデ
|
心嚢穿刺、心膜開窓
|
肺塞栓
|
塞栓除去術、血栓溶解術
|
[★]
- 英
- occlusion
- 関
- 促通
- 詰まること、詰まっていること
- (神経)2種の異なる興奮性のシナプス前性のニューロン群が1つのニューロン群へ収束と発散によりシナプス結合する回路において、2種のシナプス前線維群内の同期して興奮するニューロンの数が多い場合には、興奮するシナプス後ニューロンの数は、個々のシナプス前線維群だけの活動による場合の和よりも少なくなる。
[★]
- 英
- obstructive、occlusive、obliterative、constrictive、obliterans、occlusively
- 関
- 狭窄、筋収縮性、収縮、収縮性