バルサルバ洞動脈瘤破裂
UpToDate Contents
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- 1. 成人の心室中隔欠損症のマネージメントと予後management and prognosis of ventricular septal defect in adults [show details]
…for development of sinus of Valsalva aneurysm, which may rupture. The rupture of the aneurysm of the sinus of Valsalva occurs within the heart (location depending on the involved sinus), and patients generally …
- 2. 小児および青年における非外傷性胸痛の原因causes of nontraumatic chest pain in children and adolescents [show details]
…necrosis. Ruptured sinus of Valsalva aneurysm is a rare condition caused by congenital absence of media in the aortic wall behind the sinus of Valsalva. The aneurysm typically ruptures into the right …
- 3. 胸部大動脈および近位腹部大動脈の心エコー評価echocardiographic evaluation of the thoracic and proximal abdominal aorta [show details]
… color flow Doppler imaging is the technique of choice for identifying a ruptured sinus of Valsalva aneurysm. The 2011 ACC/AHA practice guidelines for echocardiography recommend echocardiography for evaluation …
- 4. 胸部大動脈瘤の臨床症状および診断clinical manifestations and diagnosis of thoracic aortic aneurysm [show details]
…from aortic sinus dilatation and annular distortion. In addition, compression of a coronary artery can result in myocardial ischemia or infarction, while a sinus of Valsalva aneurysm can rupture into the …
- 5. 経カテーテル大動脈弁留置術:合併症transcatheter aortic valve implantation complications [show details]
… including low-lying coronary ostia and low or narrow sinuses of Valsalva.… secondary) Annular rupture; Aortic dissection; External compression of right or left ventricle (tamponade) Right ventricular perforation by the temporary wire; Left ventricular perforation or rupture with…
Japanese Journal
- 臨床経験 心室中隔欠損を合併した感染性心内膜炎によるValsalva洞破裂
- 藤宮 剛,佐藤 洋一,貞弘 光章
- 胸部外科 = The Japanese journal of thoracic surgery 69(6), 439-442, 2016-06
- NAID 40020866726
- 121) 感染性心内膜炎を発症したValsalva洞破裂の1例(第104回日本循環器学会近畿地方会)
- 水野 博之,武 俊介,小山 志保,奥田 淳司,谷口 寛昌,山地 雄平,山本 将司,穂積 健之
- Circulation journal : official journal of the Japanese Circulation Society 72(Supplement_II), 996, 2008-04-20
- NAID 110006914708
- 131)Bechet病に合併したValsalva洞破裂と左冠動脈主幹部梗塞を併発した一例(第102回日本循環器学会近畿地方会)
- 堤 丈士,片岡 有,石橋 耕平,安賀 裕二,大塚 頼隆,森井 功,湊谷 謙司,荻野 均,川村 淳,野々木 宏
- Circulation journal : official journal of the Japanese Circulation Society 71(Supplement_II), 918, 2007-04-20
- NAID 110006450256
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hypertrophic cardiomyopathy HCM, HCMJ
- 関
- 心筋症
定義
- 肥大型心筋症とは以下2つを特徴とする疾患群である(2005年の特発性心筋症調査研究班の手引き)。
- 1. 左室ないしは右室心筋の肥大
- 2. 心肥大に基づく左室拡張能低下
- ただし、基礎疾患ないし全身性の異常に続発し類似した病態を示す二次性心筋症(特定心筋症)は除外すること。
臨床検査による定義
- 心エコー検査もしくは心臓MRIで、15mm以上の最大左室壁厚(肥大型心筋症の家族歴がある場合は13mm以上)があること。
ESCのガイドライン 2014年による診断基準
- 1. 1つ以上のsegmentにおいて、15mm以上の左室壁肥厚が認められる。これは心エコー検査、CMRなどの画像診断を用い、安静時での評価による。
- 2. 13~14mmの壁肥厚の場合、肥大型心筋症の診断は家族歴、心臓以外の症状や兆候、心電図所見、遺伝子検査、各種画像検査での評価を含めた総合的な判断となる。
- 3. 左室壁肥厚が15mm以上の肥大型心筋症患者の第1度近親者以内の親族については、心エコー検査、CMR、心臓 CTなどの画像診断で 1 つ以上の segmentにおいて13mm以上の左室壁肥厚を認めた場合、肥大型心筋症の可能性を考慮する。
病因
- 半数が常染色体優性遺伝による。sarcomere complexを構成する蛋白をコードする遺伝子の異常による。この遺伝子にはβミオシン重鎖、トロポニンT、ミオシン結合蛋白Cをコードするものがある。(PHD.259) → 蛋白の構造異常によるからAD
病型
- 心筋症診療ガイドライン(2018年改訂版) - 日本循環器学会
- HOCM(basal obstruction):安静時に30mmHg以上の左室流出路圧較差を認める
- HOCM(labile/provocable obstruction):安静時に圧較差は30mmHg未満であるが、運動などの生理的な誘発で30mmHg以上の圧較差を認める
病理
- pattern of extensive disarray. Short, wide, hypertrophied fibers are oriented in chaotic directions and surrounded by numerous cardiac fibroblasts and extracellular matrix.(PHD.259) → これが拡張障害や不整脈の原因となる
症状
胸部症状
- 左室拡張障害に伴う左室拡張末期圧の上昇による肺毛細管圧の上昇、また左室内腔の狭小化による低心拍出量などが関連
- 相対的心筋虚血が原因となりうる
- 動悸(不整脈(PAC,VPC,af)、頻脈、収縮力の増大に伴う過収縮)
脳症状
- 不整脈(心室頻拍、心室細動)ないし流出路狭窄による動作時・起立時の血圧低下が原因となる。血管拡張薬などの禁忌薬の使用時、起立動作時、飲酒時などに好発する。
症候
- dyspnea, palpirations, bifid apical impulse, coarse systolic murmur at the left sternal border, and ventricular hypertrophy with asymmertric septal thickening on echo cardiogram.(Q book p.304)
- bifid apical impulse: the forceful atrial contraction may also result in a palpable presystolic impulse over the cardiac apex (=double apical impulse)
- coarse systolic murmur: LA contraction into the stiffened LV
身体所見
- PHD.262
心音
- S4:肥大した左心室壁に対して左心房が無理に血液を送り込むため
- double apical impulse:心尖部で触れる。左心房の懸命な収縮+左心室の収縮
- (左室流出路が狭窄している場合)systolic murmur at the left lower sternal border → AS like でダイアモンド型の駆出期雑音を生じる
- (左室流出路が狭窄している場合)holosystolic blowing murmur at apex by MR → 僧帽弁前尖を左室流出路に引き寄せるからMRが生じる。汎収縮期雑音を生じる。(also see PHD.44)
- 各種手技による雑音の変化。ASと反対の挙動を示す
-
- elevating one's leg
- increasing sympathetic tone
- squatting → HOCMにおいて、姿勢性めまいは一般的。The LV thus decreases in size and outflow tract obstruction intensifies.(PHD.262)
検査
頚動脈圧
- 左室流出路が狭窄している場合は、頚動脈圧波の収縮期早期における急峻な立ち上がりと急激な低下がみられる(PHD.262)。HOCMでは収縮中期に駆出される血液量が低下し収縮期の脈波が二つの峰を形成する(参考2)。
- その他、二峰性の頚動脈が認められる病態:大動脈閉鎖不全症、閉塞性肥大型心筋症、開存の大きい動脈管開存症、Valsalva洞破裂
心エコー
- Mモードで観察
- 左心室壁の肥厚
- 非対称性中隔肥大(ASH)
- 僧帽弁前尖の収縮期前方運動(SAM):循環血液量の減少と左室の過収縮による(YN.C-135)
- 大動脈弁の収縮中期半閉鎖:HOCMでは収縮中期に駆出される血液量低下のために大動脈弁が閉鎖しそうになる(参考2)
- 僧帽弁後退速度 DDRの低下:左心室のコンプライアンスが低下することにより、左室への血液流入速度が低下するため(YN.C-135)
心電図
- ST下降、T波の陰転化、左室高電位、QRS時間の院長、Q波異常 (ECGP.118)
- V3-V5における巨大陰性T波 → 心尖部肥大型心筋症
[show details]
- V3-V6のST低下と陰性T波
治療
- PHD.264
- 生活療法:激しい運動や競争をするような運動は避ける → 突然死のリスクが高まる。
- 薬物療法:
- βブロッカー:(1)心筋酸素需要減少→狭心痛・呼吸困難↓、(2)左室流出路の圧勾配減少←心収縮力の低下により左室流出路の狭窄が解除される、(3)心室充満量増加←HR低下による、(4)心室期外収縮抑制。ただし、βブロッカーは不整脈による死亡は抑制できないらしい。
- カルシウムチャネル拮抗薬:(1)心室のコンプライアンス上昇(reduce ventricular stiffness)、(2)βブロッカーが不応の患者での運動耐性を上げる。
- 抗不整脈薬:心室細動や心室性頻拍から死に至ることがあるため。
- 抗菌薬:閉塞性肥大型心筋症では感染性心内膜炎が起こりやすいため。
- 埋め込み型除細動器 ICD:高リスクの患者に適応
- カテーテルインターベンション:percutaneous septal albation
- 手術療法:myomectomy
注意
禁忌
- 硝酸薬 (禁忌と言い切って良いのか知らないが、お手軽教科書には大抵禁忌と書いてある)
参考
- http://www.nurs.or.jp/~academy/igaku/s1/s14222.htm
- http://kokushinado.ame-zaiku.com/circu/4_hm.html
- 2007年改訂版
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2007_doi_h.pdf
- 2012年改訂版
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2012_doi_h.pdf
国試
[★]
- 英
- blood pressure, BP
- 同
- 動脈圧 arterial pressure AP
- 関
- 血圧測定
成人の血圧
- 至適血圧:<120mmHg かつ <80mmHg
- 正常血圧:130mmHg かつ 85mmHg
- 正常高値血圧:130~139mmHg または 85~89mmHg
- I度高血圧(軽症):140~159mmHg または 90~99mmHg
- II度高血圧(中等症):160~179mmHg または 100~109mmHg
- III度高血圧(重症):≧180mmHg または ≧110mmHg
- 収縮期高血圧:≧140mmHg かつ <90mmHg
糖尿病性腎症
- 管理目標: 130/80 mmHg
- 尿蛋白1g/日以上:125/75 mmHg
冠血管と血圧
- In the normal state, autoregulatory mechanisms adjust coronary tone tomatch myocardial oxygen supply with oxygen requirements. In the absence of obstructive coronary disease, thesemechanisms maintain fairly constant rate of coronary flow, as long as the aortic perfusion pressure is approximately 60 mmHg or greater.
血圧の異常
血圧の上肢における左右差
- 大動脈炎症候群:腕頭動脈、鎖骨下動脈の狭窄・閉塞を生じる
- 動脈硬化:鎖骨下動脈領域の病変があるとき、左右の脈拍差や皮膚温の違いを生じる
血圧の上下肢の差(下肢>上肢)
- 大動脈炎症候群:大動脈弓部が冒されやすいが、鎖骨下動脈が冒された場合に上肢の血圧が低下。
- 解離性大動脈瘤:解離腔に生じた血腫が鎖骨下動脈を圧迫すると、上肢の血圧が低下
- 大動脈閉鎖不全症:Hill徴候
収縮期血圧のみ高い。拡張期血圧は高くない
- 拡張期に動脈血流が減少する病態(血流が体循環に押し出されないか、心収縮力のみ上昇している状態?(体循環の血管抵抗が上がっていない?))
- 脈圧が上昇する
- 1. 大動脈基部の血流が逆流やシャントにより減少する場合
ショック
非侵襲的な血圧測定法による血圧の上肢・下肢の差
- 血圧を測定するために駆血帯で血流を遮断する必要がある。このとき、下肢の動脈の方が深部を走行しているため上肢より強く駆血帯で圧迫する必要がある。強く圧迫を要する分だけ下肢の血圧が高く測定されてしまう。
心血管とその周囲の血圧 YN.C-29
- see also PHD.61
中心静脈
|
|
肺動脈楔入圧
|
4~8
|
8~20
|
右心房
|
左心房
|
1~4
|
8~20
|
右心室
|
左心室
|
8~20
|
120~20
|
肺動脈
|
大動脈
|
8~20
|
120~70
|
臓器移植における脳死判定の除外
- 脳死判定#脳死判定の除外規定、臓器の移植に関する法律施行規則#第二条第四項
- 収縮期血圧が以下で定められる数値未満の場合には脳死判定ができない。
- 1歳未満の者 65
- 1歳以上13歳未満の者 年齢x2+65
- 13歳以上の者 90
国試
[★]
- 英
- quick pulse, rapid pulse
- ラ
- pulsus celer
- 同
- 鋭脈
- 関
- 脈拍、コリガン脈拍
速脈が見られる場合 QB.C-352
[★]
- 英
- rupture、explosion、rupture、explode、burst
- 関
- 群発、断裂、突発、破壊、バースト、爆発、突発波、破綻