- 関
- 柴胡桂枝湯、漢方製剤
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 胆管結紮ラットにおける肝障害の進展に対する柴胡桂枝湯エキスの抑制効果--未熟ラットと成熟ラットでの比較
- 石田 和之,佐藤 弘
- 日本東洋醫學雜誌 = Japanese journal of oriental medicine 60(6), 635-639, 2009-11-20
- … 兄は柴胡桂枝湯エキスで,弟は葛根湯エキスにて治療を開始した。 …
- NAID 10025975195
- C-19 胆管結紮ラットにおける肝障害の進展に伴う肝臓の酸化ストレスに対する柴胡桂枝湯エキスの抑制効果(女性医学・肝,一般演題口演,第24回和漢医薬学会大会 和漢薬の複雑さ-経験知と科学知-)
Related Links
- 病院では、服用が簡単な「エキス剤」が広く使われています。これは、煎じ薬を濃縮乾燥 させたもので、そのままお湯に溶かすだけで飲めます(一部の専門外来では、生薬の まま調合することも)。現在、柴胡桂枝湯をはじめ約150種類の方剤が保険適応となっ ...
- 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)」は、漢方の原典である『傷寒論(しょうかんろん)』、『金匱 要略(きんきようりゃく)』に記載されている漢方薬で、風邪を初期に治しきれずにまだ 微熱があり、悪寒がすることもある、はきけがあるというような症状を伴う「かぜの中期 から ...
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ツムラ柴胡桂枝湯エキス顆粒(医療用)
組成
- 本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス4.0gを含有する。
日局サイコ 5.0g
日局ハンゲ 4.0g
日局オウゴン 2.0g
日局カンゾウ 2.0g
日局ケイヒ 2.0g
日局シャクヤク 2.0g
日局タイソウ 2.0g
日局ニンジン 2.0g
日局ショウキョウ 1.0g
添加物
- 日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物、ショ糖脂肪酸エステル
効能または効果
- 発熱汗出て、悪寒し、身体痛み、頭痛、はきけのあるものの次の諸症
- 感冒・流感・肺炎・肺結核などの熱性疾患、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆のう炎・胆石・肝機能障害・膵臓炎などの心下部緊張疼痛
- 通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
重大な副作用
間質性肺炎(頻度不明)
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
偽アルドステロン症(頻度不明)
- 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパシー(頻度不明)
- 低カリウム血症の結果としてミオパシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗潰瘍作用
- ラットに経口前投与したところ、システアミンによるペプシン分泌亢進及び血漿セクレチン値低下が抑制された1)。
- 水浸拘束負荷ラットに経口投与したところ、胃粘膜障害発生及び胃粘膜血流量減少が抑制された2)。
- ラットに経口前投与したところ、インドメタシンによる胃粘膜血流量減少が抑制された3)。
肝障害抑制作用
- ラットに経口投与したところ、肝部分切除による血清AST(GOT)、OCT、γ-GTP及び肝TG値の上昇がそれぞれ抑制された。また、肝DNA量が増加した(in vivo)。また、フローサイトメトリーによる肝再生過程細胞周期の分析では、肝部分切除後28時間目でS期を増加させた(in vitro)4)。
- マウスに経口前投与したところ、D-ガラクトサミンによる血清AST(GOT)上昇及び肝臓中の過酸化脂質(LPO)上昇が抑制された。また、肝臓中のグルタチオン(GSH・GSSG)上昇が亢進した5)。
- α-Naphthylisothiocyanate(ANIT)惹起肝胆道障害ラットに経口投与したところ、肝細胞障害、胆道障害及び血清LPO値上昇がそれぞれ抑制された6)。
膵炎抑制作用
- ラットに混餌投与したところ、セルレインによる血清アミラーゼ値上昇が抑制された。また、組織学的には膵臓間質における炎症細胞浸潤並びに腺房細胞における空胞の出現が抑制された7)。
- ラットに混餌投与したところ、水浸拘束ストレス負荷とセルレイン同時投与による膵内アミラーゼ含有量の減少が抑制された8)。
- ラットに経口前投与したところ、セルレインによる膵水分量増加、膵トリプシン含有量増加、膵LPO含有量増加及び膵SOD含有量減少がそれぞれ抑制された。また、カテプシンBの膵細胞内再分布が抑制された9)。更に組織学的には膵管内圧上昇によるinterstitial edema、acinar cell vacuolization変化が抑制された10)。
- 自然発症慢性膵炎モデルラットに経口投与したところ、膵炎の発症が抑制され、膵の茶褐色ヘモジデリン沈着並びに膵の萎縮が抑制された。また、血清アミラーゼ値の上昇並びに膵組織中のpancreatitis-associated protein(PAP)mRNAの発現が抑制された11)。
作用機序
- 本剤は、以下の作用により薬理効果を示すことが示唆されている。
抗潰瘍作用
- ブタ胃粘膜より精製したH+,K+-ATPaseの酵素活性を抑制した(in vitro)12)。
膵炎抑制作用
- ラット膵腺細胞において、高濃度のカルシウム添加による細胞中のDNA量、蛋白量及びLDH量の減少並びにアミラーゼ量の増加を抑制した(in vitro)13)。
免疫調整作用
- ヒト末梢血単核球において、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)産生能14)及びTNF-α産生能15)を増強した(in vitro)。
消化管ホルモンに対する作用
- ラットに混餌投与したところ、小腸内のセクレチンmRNAが増加した16)。
活性酸素消去作用
- ESR(electron spin resonance)装置を用いたスピントラッピング法により、活性酸素消去作用を認めた(in vitro)17)。
★リンクテーブル★
[★]
販売されている漢方製剤
ツムラの漢方製剤
ツムラ#
|
名称
|
1
|
カッコントウ
|
2
|
カッコントウカセンキュウシンイ
|
3
|
オツジトウ
|
5
|
アンチュウサン
|
6
|
ジュウミハイドクトウ
|
7
|
ハチミジオウガン
|
8
|
ダイサイコトウ
|
9
|
ショウサイコトウ
|
10
|
サイコケイシトウ
|
11
|
サイコケイシカンキョウトウ
|
12
|
サイコカリュウコツボレイトウ
|
14
|
ハンゲシャシントウ
|
15
|
オウレンゲドクトウ
|
16
|
ハンゲコウボクトウ
|
17
|
ゴレイサン
|
18
|
ケイシカジュツブトウ
|
19
|
ショウセイリュウトウ
|
20
|
ボウイオウギトウ
|
21
|
ショウハンゲカブクリョウトウ
|
22
|
ショウフウサン
|
23
|
トウキシャクヤクサン
|
24
|
カミショウヨウサン
|
25
|
ケイシブクリョウガン
|
26
|
ケイシカリュウコツボレイトウ
|
27
|
マオウトウ
|
28
|
エッピカジュツトウ
|
29
|
バクモンドウトウ
|
30
|
シンブトウ
|
31
|
ゴシュユトウ
|
32
|
ニンジントウ
|
33
|
ダイオウボタンピトウ
|
34
|
ビャツコカニンジントウ
|
35
|
シギャクサン
|
36
|
モクボウイトウ
|
37
|
ハンゲビャクジツテンマトウ
|
38
|
トウキシギャクカコシュユショウキョウトウ
|
39
|
リョウケイジュッカントウ
|
40
|
チョレイトウ
|
41
|
ホチュウエッキトウ
|
43
|
リックンシトウ
|
45
|
ケイシトウ
|
46
|
シチモツコウカトウ
|
47
|
チョウトウサン
|
48
|
ジュウゼンタイホトウ
|
50
|
ケイガイレンギョウトウ
|
51
|
ジュンチョウトウ
|
52
|
ヨクイニントウ
|
53
|
ソケイカッケツトウ
|
54
|
ヨクカンサン
|
55
|
マキョウカンセキトウ
|
56
|
ゴリンサン
|
57
|
ウンセイイン
|
58
|
セイジョウボウフウトウ
|
59
|
ヂズソウイッポウ
|
60
|
ケイシカシャクヤクトウ
|
61
|
トウカクジョウキトウ
|
62
|
ボウフウツウショウサン
|
63
|
ゴシャクサン
|
64
|
シャカンゾウトウ
|
65
|
キヒトウ
|
66
|
ジンソイン
|
67
|
ニョシンサン
|
68
|
シャクヤクカンゾウトウ
|
69
|
ブクリョウイン
|
70
|
コウソサン
|
71
|
シモツトウ
|
72
|
カンバクタイソウトウ
|
73
|
サイカントウ
|
74
|
チョウイジョウキトウ
|
75
|
シクンシトウ
|
76
|
リュウタンシャカントウ
|
77
|
キュウキキョウガイトウ
|
78
|
マキョウヨクカントウ
|
79
|
ヘイイサン
|
80
|
サイコセイカントウ
|
81
|
ニチントウ
|
82
|
ケイシニンジントウ
|
83
|
ヨクカンサンカチンピハンゲ
|
84
|
ダイオウカンゾウトウ
|
85
|
シンピトウ
|
86
|
トウキインシ
|
87
|
ロクミガン
|
88
|
ニジュツトウ
|
89
|
ヂダボクイッポウ
|
90
|
セイハイトウ
|
91
|
チクジョウンタントウ
|
92
|
ジインシホウトウ
|
93
|
ジインコウカトウ
|
95
|
ゴコトウ
|
96
|
サイボクトウ
|
97
|
ダイボウフウトウ
|
98
|
オウギケンチュウトウ
|
99
|
ショウケンチュウトウ
|
100
|
ダイケンチュウトウ
|
101
|
ショウマカッコントウ
|
102
|
トウキトウ
|
103
|
サンソウニントウ
|
104
|
シンイセイハイトウ
|
105
|
ツウドウサン
|
106
|
ウンケイトウ
|
107
|
ゴシャジンキガン
|
108
|
ニンジンヨウエイトウ
|
109
|
ショウサイコトウカキキョウセッコウ
|
110
|
リッコウサン
|
111
|
セイシンレンシイン
|
112
|
チョレイトウゴウシモツトウ
|
113
|
サンオウシャシントウ
|
114
|
サイレイトウ
|
115
|
イレイトウ
|
116
|
ブクリョウインゴウハンゲコウボクトウ
|
117
|
インチンゴレイサン
|
118
|
リョウキョウジュッカントウ
|
119
|
リョウカンキョウミシンゲニントウ
|
120
|
オウレントウ
|
121
|
サンモツオウゴントウ
|
122
|
ハイノウサンキュウトウ
|
123
|
トウキケンチュウトウ
|
124
|
センキュウチャチョウサン
|
125
|
ケイシブクリョウガンカヨクイニン
|
126
|
マシニンガン
|
127
|
マオウブシサイシントウ
|
128
|
ケイヒトウ
|
133
|
ダイジョウキトウ
|
134
|
ケイシカシャクヤクダイオウトウ
|
135
|
インチンコウトウ
|
136
|
セイショエッキトウ
|
137
|
カミキヒトウ
|
138
|
キキョウトウ
|
501
|
シウンコウ
|
3020
|
コウジンマツ
|
3023
|
ブシマツ
|
[★]
- 商
- かっ根湯エキス、かっ根湯加川きゅう辛夷エキス、よく苡仁湯エキス、安中散料エキス、黄連湯エキス、黄耆建中湯エキス、桂枝加かっ根湯エキス、桂枝加黄耆湯エキス、桂枝加厚朴杏仁湯エキス、桂枝加竜骨牡蛎湯エキス、桂枝加朮附湯エキス、桂枝加芍薬湯エキス、桂枝湯エキス、桂枝茯苓丸料エキス、桂麻各半湯エキス、五苓散料エキス、柴胡桂枝乾姜湯エキス、柴胡桂枝湯エキス、苓桂朮甘湯エキス
[★]
- 日
- けいしとう
適応
- 体力が衰えた時の風邪の初期
- 比較的体力の低下した人で、頭痛・発熱・悪寒・自汗・身体疼痛などがあり、自然に汗の出やすい者を目標とする。
鑑別
- 1)麻黄湯:自然発汗なし、咳嗽、喘鳴、筋肉痛
- 2)葛根湯:体力中等度以上、頭痛、肩こり、自然発汗なし、上半身の炎症、鼻炎
- 3)香蘇散:体力中等度以下、頭痛、発熱、胃腸虚弱、抑うつ傾向
[★]
- 日
- さいこ、サイコ
- 英
- chai hu, Bupleurum root, chinese thorowax root
- ラ
- Bupleuri Radix
- 関
- ミシマサイコ、柴胡剤
- 生薬
- 成分:サポニン類(サイコサポニン)
- 薬理作用:解熱作用、消炎作用、鎮痛作用、鎮静作用、抗菌作用、抗ウイルス作用
- 方剤:柴胡剤(少陽病・胸脇苦満型)のベースとして用いられており、黄芩と共に使われることが多い。
[★]
- 日
- さいこけいしとう
[★]
- 英
- extract
- 関
- 抽出、抽出液、抽出エキス、抽出物
[★]
- 英
- cinnamon
- 関
- 桂皮