ピコスルファート
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Related Links
- スナイリン(緩和な下剤)について主な作用 副作用 用い方と注意点を説明します.
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
スナイリンドライシロップ1%
組成
有効成分の名称・含量
- 1g中 ピコスルファートナトリウム水和物 10mg
分包:1包(0.5g)中 ピコスルファートナトリウム水和物 5mg
分包:1包(0.75g)中 ピコスルファートナトリウム水和物 7.5mg
添加物
禁忌
- 急性腹症が疑われる患者〔腸管蠕動運動の亢進により,症状が増悪するおそれがある.〕
- 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
- 腸管に閉塞のある患者又はその疑いのある患者(大腸検査前処置に用いる場合)〔腸管蠕動運動の亢進により腸管の閉塞による症状が増悪し,腸管穿孔に至るおそれがある.〕
効能または効果
各種便秘症.
術後排便補助.
造影剤(硫酸バリウム)投与後の排便促進.
手術前における腸管内容物の排除.
大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除.
各種便秘症の場合
- 通常,成人に対して1日1回0.5〜0.75gを経口投与する.
小児に対しては1日1回,次の基準で経口投与する.
(用法及び用量の表参照)
術後排便補助の場合
- 通常,成人に対して1日1回0.5〜0.75gを経口投与する.
造影剤(硫酸バリウム)投与後の排便促進の場合
- 通常,成人に対して0.3〜0.75gを経口投与する.
手術前における腸管内容物の排除の場合
大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除の場合
- 通常,成人に対して検査予定時間の10〜15時間前に15gを経口投与する.
- なお,年齢,症状により適宜増減する.
6ヵ月以下 |
7〜12ヵ月 |
1〜3歳 |
4〜6歳 |
7〜15歳 |
0.1g |
0.15g |
0.3g |
0.35g |
0.5g |
慎重投与
大腸検査前処置に用いる場合
- 腸管狭窄及び重度な便秘の患者〔腸管蠕動運動の亢進により虚血性大腸炎又は腸閉塞を生じることがある.また,腸閉塞を生じた場合には腸管穿孔に至るおそれがある.〕
- 腸管憩室のある患者〔腸管蠕動運動の亢進により病態が増悪するおそれがある.〕
- 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
重大な副作用
腸閉塞,腸管穿孔
(頻度不明)
- 大腸検査前処置に用いた場合,腸管に狭窄のある患者において腸閉塞を生じ,腸管穿孔に至るおそれがあるので,観察を十分に行い,腹痛等の異常が認められた場合には適切な処置を行うこと(「重要な基本的注意」の項参照).
虚血性大腸炎
(頻度不明)
- 大腸検査前処置に用いた場合,虚血性大腸炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと(「重要な基本的注意」の項参照).
薬効薬理
- ピコスルファートナトリウム水和物は経口投与後ほとんど吸収されることなく,大腸部位に到達した後,大腸細菌叢由来のアリルスルファターゼにより加水分解されて活性型のジフェノール体となり,以下の作用を示す5).
瀉下作用
- ラットに本剤(ピコスルファートナトリウム水和物として6mg/kg)を投与したところ,排便量,便水分量は対照に比べて有意に増加した.
腸内容物排出促進作用
- ラットに本剤(ピコスルファートナトリウム水和物として6mg/kg)を投与したところ,腸内容物の排出時間が対照に比べて有意に短縮された.
生物学的同等性
- ラットに本剤及び標準製剤(液剤)をピコスルファートナトリウム水和物として2mg/kg及び6mg/kgの用量で経口投与し,緩下作用(下痢発現数,下痢発現時間,排便量,便水分量及び腸内容物排出に対する作用)について検討した結果,両剤の生物学的同等性が確認された.
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ピコスルファートナトリウム水和物
Sodium picosulfate hydrate(JAN)
化学名
- Disodium 4,4'-(pyridin-2-ylmethylene)bis(phenyl sulfate)monohydrate
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末で,におい及び味はない.
水に極めて溶けやすく,メタノールにやや溶けやすく,エタノール(99.5)に溶けにくく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない.
光により徐々に着色する.
本品1.0gを水20mLに溶かした液のpHは7.4〜9.4である.
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 緩下薬
商品
[★]
- 英
- picosulfate
- 化
- ピコスルファートナトリウム sodium picosulfate
- 商
- アペリール、コンスーベン、シンラック、スナイリン、スルチミン、チャルドール、ピコダルム、ピコベン、ピコルーラ、ファースルー、ファレスタック、フルレール、ベルベロン、ヨーピス、ラキソデート、ラキソベロン
- 関
- 緩下薬。下剤,浣腸剤
参考
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2359005S1240_1_03/2359005S1240_1_03?view=body
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3