センノシド
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/10/31 12:32:22」(JST)
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センナ |
センナ
|
分類(APG III) |
界 |
: |
植物界 Plantae |
階級なし |
: |
被子植物 angiosperms |
階級なし |
: |
真正双子葉類 eudicots |
階級なし |
: |
コア真正双子葉類 core eudicots |
階級なし |
: |
バラ類 rosids |
階級なし |
: |
マメ類 fabids |
目 |
: |
マメ目 Fabales |
科 |
: |
マメ科 Fabaceae |
亜科 |
: |
ジャケツイバラ亜科 Caesalpinioideae |
属 |
: |
センナ属 Senna |
種 |
: |
センナ S. alexandrina |
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学名 |
Senna alexandrina Mill. |
和名 |
センナ |
英名 |
Alexandrian Senna |
センナ(学名:Senna alexandrina、シノニムCassia angustifolia M. Vahl、C. acutifolia Delile等)とは、マメ科ジャケツイバラ亜科[1]の植物である。生薬名としては本種の小葉を指す(日本薬局方での基原植物の定義による)。
上エジプト(特にヌビア地方)とスーダンのハルツーム付近に自然分布し、栽培もされている。この他、インドやソマリアでも栽培されている。種小名は「アレクサンドリアの」という意味で、上エジプトで収穫されたセンナがラクダの隊商によってアレクサンドリアに運ばれ、ヨーロッパやアジアに輸出されていたことに由来する。ラテン語の属名「センナ」もアラビア語のサナー(سنا)に由来する。
上記の基原植物の学名、和名に混乱があるようであるが、センナ、ホソバセンナ、アレクサンドリアセンナ、チンネベリセンナなどがこれにあたる。
目次
- 1 作用機序、関連医薬品
- 2 センナを含む健康茶について
- 3 脚注
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
作用機序、関連医薬品[編集]
生薬としての「センナ」は瀉下剤である。
薬理成分のセンノシド (sennoside) が腸内で分解され、瀉下効果を示す。このセンノシドを成分としたソルダナ、プルゼニドといった多数の医薬品(いずれも商品名)もあり、胃のレントゲン検査後のバリウム(正確には硫酸バリウム)排泄の目的や便秘症に用いられる。かつては堕胎に使われていたという説もある。
センナを含む健康茶について[編集]
日本薬局方での基原植物に該当するセンナの果実・小葉・葉柄・葉軸は医薬品として扱われるので、食品である健康茶などに含まれることは許されない。しかし、ダイエット効果を謳う健康茶などに含まれていることがあり、薬事法違反の無承認無許可医薬品となり回収騒ぎに発展することがある。
また、食品である健康茶などに効能を謳うこと自体が成分にかかわらず薬事法違反であるし、瀉下剤でダイエットというのも無茶なことである。
なお、センナの茎は効能を謳わない限り食品扱いである。従って、効能を謳わないならば食品である健康茶などに茎が含まれていても法的には問題はなく、実際にそのようなものが市販されている。食品と医薬品の区別については、医薬品#食薬区分を参照。
※センナの類似植物であるキャンドルブッシュ、 ゴールデンキャンドルの小葉・葉軸・茎・花などにも、 センノシドA,Bが含有されていることが報告されています。
脚注[編集]
- ^ クロンキスト体系ではジャケツイバラ科とする。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- センナ、アレキサンドリアセンナ、チンネベリセンナ - 「健康食品」の安全性・有効性情報 (国立健康・栄養研究所)
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Related Links
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- 大腸内の細菌の作用で腸のぜん動運動を亢進させる物質になり、大腸粘膜を刺激して腸の動きを促進し、排便を促します。通常、便秘症の治療に用いられます。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
禁忌
- 本剤の成分又はセンノシド製剤に過敏症の既往歴のある患者
- 急性腹症が疑われる患者、痙攣性便秘の患者
〔蠕動運動亢進作用により腹痛等の症状を増悪するおそれがある。〕
- 重症の硬結便のある患者
〔下剤の経口投与では十分な効果が得られず、腹痛等の症状を増悪するおそれがある。〕
- 電解質失調(特に低カリウム血症)のある患者には大量投与を避けること
〔下痢が起こると電解質を喪失し、状態を悪化するおそれがある。〕
効能または効果
- センノシドA・B(又はそのカルシウム塩)として、通常成人1日1回12〜24mg(本剤1〜2錠)を就寝前に経口投与する。
高度の便秘には、1回48mg(本剤4錠)まで増量することができる。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 腹部手術後の患者
〔腸管蠕動運動亢進作用により腹痛等がみられるので、消化管の手術後は特に注意すること。〕
薬効薬理
- 本剤の主成分であるセンノシドA・Bカルシウム塩は、経口投与後、消化管から殆ど吸収されることなく、作用部位の大腸に達し、腸内細菌によってレインアンスロンに代謝される。
レインアンスロンは、アウエルバッハ神経叢に作用して大腸の蠕動運動を促進し、かつ腸管からの水分の吸収を減じ、瀉下作用を発現する。1)〜3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- Dihydro-dirheinanthrone glucoside calcium salt
分子式
分子量
性状
- 褐色〜黒褐色の結晶性粉末で、水に黄褐色に溶け、エタノール(95)、クロロホルムには溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 緩下薬
商品
[★]
- 英
- sennoside
- 商
- セノコット、セネバクール、センナリド、センナル、センノサイド、ソルダナ、ソルドール、フォルセニッド、プルゼニド、プルノサイド、ペンクルシン、リタセンド
- 関
- 瀉下薬
-
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