- 英
- calcium-sensing receptor CaR CaSR
- 同
- カルシウム感知性受容体、カルシウム感受受容体、カルシウム感受性受容体、カルシウム受容体、Ca感知受容体
- 関
- 副甲状腺、カルシウム
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/08/01 11:07:22」(JST)
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カルシウム感知受容体(英: calcium-sensing receptor+CaSR)とは細胞外のカルシウムイオン濃度を感知するGタンパク質共役受容体。上皮小体において、カルシウム感知受容体は上皮小体ホルモンの分泌を調整することによってカルシウムの恒常性を制御する[1]。
目次
- 1 病状
- 2 治療への応用
- 3 脚注
- 4 外部リンク
病状[編集]
カルシウム感知受容体が不活化する突然変異は家族性低カルシウム尿性高カルシウム血症(FHH)の原因となり[2]、カルシウム感知受容体が活性化する突然変異は常染色体優性遺伝性低カルシウム血症の原因となる[3]。選択的スプライスによる転写はカルシウム感知受容体の遺伝子から見つかっている1088アミノ酸により変化する[4]。
治療への応用[編集]
cinacalcet(en:cinacalcet)はカルシウム感知受容体にアロステリックな修正を引き起こさせる[5]。
脚注[編集]
- ^ D'Souza-Li L (2006). “The calcium-sensing receptor and related diseases”. Arquivos brasileiros de endocrinologia e metabologia 50 (4): 628–39. doi:10.1590/S0004-27302006000400008. PMID 17117288.
- ^ Pidasheva S, Canaff L, Simonds WF, Marx SJ, Hendy GN (2005). “Impaired cotranslational processing of the calcium-sensing receptor due to signal peptide missense mutations in familial hypocalciuric hypercalcemia”. Hum. Mol. Genet. 14 (12): 1679–90. doi:10.1093/hmg/ddi176. PMID 15879434.
- ^ Mancilla EE, De Luca F, Baron J (1998). “Activating mutations of the Ca2+-sensing receptor”. Mol. Genet. Metab. 64 (3): 198–204. doi:10.1006/mgme.1998.2716. PMID 9719629.
- ^ “Entrez Gene: CASR calcium-sensing receptor (hypocalciuric hypercalcemia 1, severe neonatal hyperparathyroidism)”. 2008年7月31日閲覧。
- ^ Torres PU (2006). “Cinacalcet HCl: a novel treatment for secondary hyperparathyroidism caused by chronic kidney disease”. Journal of renal nutrition : the official journal of the Council on Renal Nutrition of the National Kidney Foundation 16 (3): 253–8. doi:10.1053/j.jrn.2006.04.010. PMID 16825031.
外部リンク[編集]
- IUPHAR GPCR Database - Calcium-sensing receptors
- MeSH Receptors,+Calcium-Sensing
- MeSH CASR+protein
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 慢性腎臓病におけるカルシウム感知受容体、カルシウム受容体作動薬(calcimimetics)、および心血管石灰化
- Urea Torres Pablo A.,Broe Marc De
- Kidney international selections : official journal of the International Society of Nephrology 10(4), 143-150, 2012
- NAID 40019475185
- カルシウム感知受容体拮抗薬 (第13回日本骨粗鬆症学会 シンポジウム 骨粗鬆症治療薬の新たな展開)
Related Links
- 病状 カルシウム感知受容体が不活化する突然変異は家族性低カルシウム尿性高カルシウム血症(FHH)の原因となり [2] 、カルシウム感知受容体が活性化する突然変異は常染色体優性遺伝性低カルシウム血症の原因となる [3]。選択的 ...
- Kidney Metab Bone Dis volume 21, number 2, 2008. 101 カルシウム感知受容体の異常と疾患 本症は,軽度の高Ca血症と,それに不相応に血中PTHが低値を示さない こと,および尿中Caが高値を示さないことが特徴である.臨床的には ...
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★リンクテーブル★
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- 英
- calcium receptor
- 関
- カルシウムレセプター、カルシウム感知受容体
[★]
カルシウム感知受容体
- 同
- Ca sensing receptor
- 同
- calcium-sensing receptor
[★]
- 関
- calcium receptor
- 同
- CaSR
[★]
カルシウム感知受容体
[★]
- 英
- calcium
- 関
- カルシウムイオン、リン
- calcium channel blockers, calcium channels
基準値
- 血清総Ca 8.6-10.1 mg/dl(臨床検査法提要第32版)
- 8.6-10.2 mg/dL (QB) だいたい 9.4 ± 0.8
- 血清Caイオン 1.15-1.30 mmmol/l(臨床検査法提要第32版), 4.6-5.1 mg/dl
血液ガス
- 血液ガスでは (mEq/l)で出されるが 4倍すれば (mg/dl)に変換できる 原子量が約40ゆえ
溶解度積
リン酸カルシウム
|
366x10-6
|
(30℃)
|
リン酸カルシウム
|
0.35x10-6
|
(38℃)
|
炭酸カルシウム
|
0.0087x10-6
|
(25℃)
|
酒石酸カルシウム
|
0.0077x10-6
|
(25℃)
|
シュウ酸カルシウム
|
0.00257x10-6
|
(25℃)
|
オレイン酸カルシウム
|
0.000291x10-6
|
(25℃)
|
パルチミン酸カルシウム
|
0.000000161x10-6
|
(23℃)
|
カルシウムの吸収(SP.744)
- +健康成人の1日あたりの食物Ca摂取0.6g
- +消化管分泌物と脱落上皮細胞のCa 0.6g
- -吸収されるCa 0.7g
- -そのまま排泄 0.5g
- 正味吸収されるCa 0.1g
カルシウムの吸収部位
カルシウム代謝の調節機構
副甲状腺ホルモン
- 1. 破骨細胞に作用してCa,Pが血中へ。
- 2. 腎の遠位尿細管に作用してCa再吸収の亢進、近位尿細管でのP再吸収の抑制。
- 3. 近位尿細管に作用して酵素を活性化し、1,25水酸化ビタミンD3の産生亢進。
1,25(OH)2D3
- 1. 空腸からのCaとPの吸収。
- 2. 骨形成促進。
- 3. 遠位尿細管でのCaとPの再吸収促進。
- 4. 副甲状腺ホルモンの合成を抑制
尿細管における部位別カルシウム輸送
- 糸球体で濾過されるのはイオン化Caと陰イオン複合型Ca(蛋白結合型Caは濾過されない)
- 濾過されたカルシウムのうち95%が再吸収される。
- 近位尿細管:60-70%
- ヘンレループ:20-25%
- 遠位尿細管、集合管:10-15%
近位尿細管
- Na+依存的に再吸収。受動輸送80%、能動輸送20%
- 基底側のCa2+ ATPase, 3Na+-Ca2+逆輸送系
ヘンレループ
- 太いヘンレループ上行脚で
- 受動輸送:管腔内電位が正であるため
遠位尿細管~集合管
- 糸球体濾過量の10-15%が再吸収されている → 量としては少ないが能動的に吸収が行われる部位。
- 能動輸送:管腔内電位が負であるため。
- PTH、カルシトニンに調節されている
- チアジド系利尿薬により細胞内Na↓となるとCa再吸収↑となる!!!! ← ループ利尿薬と違う点。よって高カルシウム血症が起こることがある。
接合尿細管
- 管腔側:Ca2+チャネル/非選択的カチオンチャネル
- 基底側:Na+-K+ ATPase, 3Na+-Ca2+交換系
尿細管におけるカルシウムの輸送の調節 SP.796
- Ca2+の尿中排泄量はNa+の尿中排泄量と比例。循環血漿量が増加するとCa2+排泄も増加
- Ca2+の尿中排泄量は血漿Ca2+濃度と比例する。
血清カルシウム濃度
- 血液中でCa2+は調節を受けて一定に保たれるが、蛋白と結合しているCaはアルブミンの量によって増減する。
- 血清アルブミン濃度 4 g/dl、血清Ca濃度 9mg/dl。補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- 血清アルブミン濃度 2 g/dl、血清Ca濃度 7mg/dl。 → 大変!!低カルシウム血症!! → ホント? ってことになる。アルブミンの量が減ってAlb-Caが減っただけで生理的に重要なCa2+は保たれているのではないか。 → こんな時に補正Ca濃度を用いるのである
- →補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- つまり、低アルブミン血症ではCa2+は保たれているにもかかわらず、血清Caは低値となりそのままでは評価できないために補正を行う。
- 補正Ca濃度(mg/dl)=Ca実測値(mg/dl)+(4-血清アルブミン濃度(g/dl)) ・・・Payneの式
- アルブミンのpIは7より小さく、アシデミアでは負に帯電しているアルブミンが減少、アルカレミアでは負に帯電しているアルブミンが増加する。すなわち、pHが下がるとアルブミンとくっつなくなったCaが増加するので、血液pH0.1の低下につきfreeイオン化Ca(Ca2+)は0.12mg/dl増加する???????????
循環血液量
血清Ca濃度
- 血清Ca濃度↑→PTH↓
- 生理活性のあるのはイオン化Ca(Ca2+)のみ
- 血清Ca濃度=イオン化Ca(45%) + 蛋白結合型Ca(40%) + 陰イオン複合型Ca(15%)
- イオン化Caは一定に保たれる
pH
- アシドーシス :pHが小さくなると負電荷減少:蛋白のCa結合能↓、イオン化Ca↑
- アルカローシス:pHが大きくなると負電荷増加:蛋白Caの結合能↑、イオン化Ca↓→Ca欠乏(低カルシウム血症)
低蛋白血症
- 低蛋白血症の際、蛋白結合型Caは減少するが、イオン化Ca一定。
尿中カルシウム
血中カルシウムと尿中カルシウム
- 薬剤などの影響がなければ、血中カルシウムと尿中カルシウムは相関がありそうである → 副甲状腺ホルモン
血清カルシウムと心電図
元素
- 金属元素。周期表第2族アルカリ土類金属元素
- 原子番号:20
- 元素記号:Ca
- 原子量 40.078 g/mol
臨床関連
参考
- http://www.orth.or.jp/osteoporose/caseizai.html
[★]
- 英
- receptor
- 同
- レセプター、リセプター
- 関
種類
First Aid FOR THE USMLE STEP 1 2006 p.199
一般的作動薬
|
受容体
|
G protein subunit
|
作用
|
アドレナリン ノルアドレナリン
|
α1
|
Gq
|
血管平滑筋収縮
|
α2
|
Gi
|
中枢交感神経抑制、インスリン放出抑制
|
β1
|
Gs
|
心拍数増加、収縮力増加、レニン放出、脂肪分解
|
β2
|
骨格筋筋弛緩、内臓平滑筋弛緩、気道平滑筋弛緩、グリコーゲン放出
|
β3
|
肥満細胞脂質分解亢進
|
アセチルコリン
|
M1
|
Gq
|
中枢神経
|
M2
|
Gi
|
心拍数低下
|
M3
|
Gq
|
外分泌腺分泌亢進
|
ドーパミン
|
D1
|
Gs
|
腎臓平滑筋弛緩
|
D2
|
Gi
|
神経伝達物質放出を調節
|
ヒスタミン
|
H1
|
Gq
|
鼻、器官粘膜分泌、細気管支収縮、かゆみ、痛み
|
H2
|
Gs
|
胃酸分泌
|
バソプレシン
|
V1
|
Gq
|
血管平滑筋収縮
|
V2
|
Gs
|
腎集合管で水の透過性亢進
|
チャネルの型による分類(SP. 154改変)
イオンチャネル連結型受容体
Gタンパク質共役型受容体
受容体とシグナル伝達系
リガンド、受容体、細胞内情報伝達系
PKA,PKC
癌細胞における
[★]
- 英
- accept, acceptance
- 関
- 受け取る、承認、受諾、認容、認める、受け入れる
[★]
- 英
- body
- ラ
- corpus、corpora
- 関
- 肉体、身体、本体、コーパス、ボディー
[★]
- 英
- reception
- 関
- 受信、受領、レセプション