ビリルビン
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- Liver, Pancreas, and Biliary Tract ゲノムワイド解析による血清ビリルビン値の遺伝子座は胆石のリスクとその組成に関連している
- 前田 直人 [訳],村脇 義和 [訳],Buch Stephan [他]
- Review of gastroenterology & clinical gastroenterology and hepatology 6(1), 54-58, 2011-06
- NAID 40018879429
- O8-006 塩酸イリノテカンを含む化学療法施行前および2日後の血清ビリルビン値の変動による副作用予測因子の検討(一般演題 口頭発表,がん薬物療法,医療薬学の創る未来 科学と臨床の融合)
- 渡辺 和美,木津 純子,小池 淳一,菊池 由宣,西澤 健司,菅 紀子
- 日本医療薬学会年会講演要旨集 19, 270, 2009-09-15
- NAID 110007484513
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- 正常値 総ビリルビン=0.2~1.2mg/dl 直接型ビリルビン=0~0.4mg/dl 間接型ビリルビン=0~0.8mg/dl 検査目的 胆汁の黄色色素であるビリルビンが体内に異常にたまった状態は血液中にビリルビンが増加する ...
- 健康診断・血液検査結果と数値の見方ガイドの記事 血清ビリルビン この検査数値でわかること ビリルビンとは「胆汁色素」のこと。ヘモグロビンの代謝産物。血液中のビリルビンの量を測定する検査。 血液中に増えると「黄疸」が ...
- 必要としない新しい血清ビリルビン分画法, 臨床病理, 34(補冊): 110, 1986. 16)Susumu Osawa, et al : An assay for separating and quanti-fying four bilirubin fractions in untreated human serum using isocratic high-performance liquid ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 生後2時間の新生児。在胎40週O日、出生体重2,000g、Apgarスコア8点(1分)、8点(5分)で出生した。生後2時間で四肢を小刻みに震わせることが頻回にあった。体温 36.5℃。心拍数 120/分、整。呼吸数 40/分。下肢のSpO2 98%(room air)。大泉門は平坦。心雑音を聴取せず、呼吸音に異常を認めない。筋緊張は正常で、Moro反射と吸啜反射とを正常に認める。出生後は排尿を認めていない。
- 直ちに行うべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112C032]←[国試_112]→[112C034]
[★]
- 英
- urobilinogen
- 同
- ウロビリノーゲン
- 関
- エールリッヒアルデヒド試験
ビリルビン→ウロビリノゲン→ウロビリン
ビリルビンの運命
- HBC.290
- 1. ビリルビン(非極性の分子なので)は肝臓でグルクロン酸抱合される(結局、2分子のグルクロン酸と反応)。 酵素:glucuronosyltransferase, ERに局在, 基質はUDP-glucuronic acid. 別名: bilirubin-UGT。
- 2. 抱合されたビリルビンは能動輸送によって胆汁に排泄される;この部分が胆汁代謝のrate limiting。MRP-2(multidrug resistance like protein 2),別名:multispecific organic anion transporter(MOAT)が輸送に関わる。これらの輸送体はbile canalicular membrane上に存在する
- 3. 排泄された抱合型ビリルビンは腸内細菌が産生するβ-glucuronidaseにより非抱合化ビリルビンになる。
- 4. 非抱合型ビリルビンは腸内細菌によって還元され(8分子のプロトン付加)、ウロビリノゲンが産生される。
- 5. 回腸末端もしくは大腸でウロビリノゲンは吸収され、血行性に肝臓に輸送され、再び胆汁中に排泄される(腸肝循環)。
- 6-1. 血中のウロビリノゲンは腎臓で尿中に排泄される。腎臓で(おそらく一部の)ウロビリノゲンは酸化され(2分子のプロトン喪失)黄褐色のウロビリンに変換される
- 6-2. 終末回腸や大腸の細菌はウロビリノゲンを酸化してウロビリンとなり、尿中に排泄される。
きちゃないトリビア
- 排泄された糞便の色が経時的に茶褐色に変化していくのは、ウロビリノゲンが酸化されてウロビリンに変化するためである。(HBC.290)
ビリルビンの排泄の変化と疾患
胆汁酵素と黄疸
- HBC.292
|
血清ビリルビン
|
尿ウロビリノゲン
|
尿ビリルビン
|
糞ウロビリノゲン
|
正常
|
D-Bil: 0.1-0.4 mg/dL I-Bil: 0.2-0.7
|
0-4 mg/24h
|
ー
|
40-280mg/24h
|
溶血性貧血
|
↑I-Bil
|
↑
|
ー
|
↑
|
肝炎
|
↑I-Bil, D-Bil
|
閉塞ありなら↓
|
閉塞ありなら有り
|
↓
|
閉塞性黄疸
|
↑D-Bil
|
ー
|
有り
|
ー
|
[★]
- 英
- Child-Pugh classification
- 関
- Childの分類、肝硬変。肝障害度
チャイルド・ピュー分類
- A:5-6 (2), B:7-9 (3), C:10-15 (6)
- ばばぷー → BABAP: "B"rain( -> encephalopathy), "A"scites, "B"illirubin, "A"lbumin, "P"rothrombin
参考
- http://www.kanen.ncgm.go.jp/cont/010/kankouhen.html
[★]
- 関
- チャイルド・ピュー分類、ICG-R15、肝予備能評価
肝障害度
|
A
|
B
|
C
|
腹水
|
ない
|
治療効果あり
|
治療効果少ない
|
血清ビリルビン値(mg/dl)
|
2.0未満
|
2.0-3.0
|
3.0超
|
血清アルブミン値(g/dl)
|
3.5超
|
3.0-3.5
|
3.0未満
|
ICG R15(%)
|
15未満
|
15-40
|
40超
|
プロトロンビン活性値(%)
|
80超
|
50-80
|
50未満
|
[★]
- 英
- qualitative test of serum bilirubin by Hijmans van den Bergh method
- 関
- エールリッヒ反応、ビリルビン
[★]
- 英
- bilirubin
- 同
- ヘマトイジン、類血素 hematoidin
- 関
- 黄疸
血清ビリルビンの由来
- 70-80%が網内系での老廃赤血球の破壊に由来、20-30%が骨髄での無効増血と肝臓での代謝回転の早いヘム由来のシャントビリルビンに由来。
- 70-75%が脾臓、肝臓などで老化赤血球に由来、10-20%が骨髄の無構造血、約10%が肝臓などのヘム蛋白に由来。1日に250-300mg生成される。
- 細網系由来:ヘモグロビンは細胞内秘計でヘムとグロビンに分解され、ヘムはヘムオキシゲナーゼにより開裂切断を受けてビリベル人となり、さらにビリベル人還元酵素の作用を受けて遊離型ビリルビンになる。遊離型ビリルビンは水溶性が低いため血中で血清アルブミンと結合して存在し、肝臓に運ばれてミクロソーム内のUDP-グルクロニダーゼにより、グルクロン酸抱合されて抱合型ビリルビンとなる。抱合型ビリルビンの大部分は胆道系を経て胆汁に排泄され、一部は血液中に漏れだし、尿中に排泄される。胆汁中の縫合ビリルビンは腸内に排泄され腸内細菌により還元されウロビリノゲン隣、大部分は便中に排泄される。一部のウロビリノゲンは小腸で再吸収されて血液中に移行し、大部分は肝臓で処理され胆汁に移行(腸肝循環)するが、一部は尿中に排泄される(LAB.563)。
基準値
血清ビリルビン
- 単位:1 μmol/L = 0.058 mg/dl
(流れが分かる臨床検査マニュアル上 p.13)
HIM.A-4
- total bilirubin: 5.1-22μmolL, 0.3-1.3 mg/dl
- direct bilirubin: 1.7-6.8μmolL, 0.1-0.4 mg/dl
- indirect bilirubin: 3.4-15.2μmolL, 0.2-0.9 mg/dl
ビリルビンの吸収波長
- ■~■
臨床関連
[★]
- 英
- serum (Z), blood serum
- 血液を凝固させて生じた血餅を取り除いて得られる黄色い透明な液体 (SP.484)
- 血漿からフィブリノーゲンと凝固因子を取り除いたもの
関連
検査
保存
[★]
- 英
- bottle
- 関
- ビンづめ