- 英
- pneumococcal polysaccharide
- 商
- ニューモバックスNP、プレベナー
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
プレベナー水性懸濁皮下注
組成
製法の概要
- 下記7種類の血清型の肺炎球菌を型別に培養して増殖させ、殺菌後に各々の型から肺炎球菌莢膜ポリサッカライドを抽出し、精製する。これらの肺炎球菌莢膜ポリサッカライドを型別に、ジフテリア菌の変異株(Corynebacterium diphtheriae C7(β197)/pPX3520)より産生させ、回収・精製した無毒性変異ジフテリア毒素(CRM197)と、還元的アミノ化反応により結合させ、混合する。
本剤は免疫原性を高めるために、肺炎球菌莢膜ポリサッカライド-CRM197結合体をアジュバントであるリン酸アルミニウムに吸着させて不溶性とした不活化ワクチンである。
なお、ジフテリア菌変異株のマスターシードストック構築時にのみトリプトン(ウシ乳由来成分)を使用している。また、CRM197及び肺炎球菌莢膜ポリサッカライドの製造工程において、それぞれカザミノ酸(ウシ乳由来成分)及びデオキシコール酸ナトリウム(ウシ及びヒツジ胆汁由来成分)を使用している。
組成
有効成分の名称
容量
含量:1シリンジ中
- ポリサッカライド血清型4:2μg
ポリサッカライド血清型6B:4μg
ポリサッカライド血清型9V:2μg
ポリサッカライド血清型14:2μg
ポリサッカライド血清型18C:2μg
ポリサッカライド血清型19F:2μg
ポリサッカライド血清型23F:2μg
CRM197:約20μg(たん白質量として)
添加物:1シリンジ中
- 塩化ナトリウム4.5mg、リン酸アルミニウム0.125mg(アルミニウム換算)
禁忌
(予防接種を受けることが適当でない者)
- 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
- 本剤の成分又はジフテリアトキソイドによってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
- 明らかな発熱を呈している者
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
- 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
効能または効果
- 肺炎球菌(血清型4、6B、9V、14、18C、19F及び23F)による侵襲性感染症の予防
- 本剤に含まれる肺炎球菌血清型に起因する侵襲性感染症に対する予防効果が期待できるが、本剤に含まれている肺炎球菌血清型以外による感染症あるいは他の起炎菌による感染症を予防することはできない。
- 予防接種法に基づくジフテリアの予防接種に転用することはできない。
- 侵襲性感染症のリスクがより高い免疫抑制状態に至る疾患(鎌状赤血球症、無脾症、後天性免疫不全症候群、慢性疾患等)を有する24カ月齢以上における肺炎球菌感染症の予防効果は確立されていない。
・初回免疫
- 通常、1回0.5mLずつを3回、いずれも27日間以上の間隔で皮下に注射する。
・追加免疫
- 通常、1回0.5mLを1回、皮下に注射する。ただし、3回目接種から60日間以上の間隔をおく。
接種対象者・接種時期
- 本剤の接種は2カ月齢以上9歳以下の間にある者に行う。
標準として2カ月齢以上7カ月齢未満で接種を開始すること。ただし、3回目接種については、12カ月齢未満までに完了し、追加免疫は、標準として12〜15カ月齢の間に行うこと。
また、接種もれ者に対しては下記の接種間隔及び回数による接種とすることができる。
7カ月齢以上12カ月齢未満(接種もれ者)
・初回免疫
- 1回0.5mLずつを2回、27日間以上の間隔で皮下に注射する。
・追加免疫
- 1回0.5mLを1回、2回目の接種後60日間以上の間隔で、12カ月齢後、皮下に注射する。
12カ月齢以上24カ月齢未満(接種もれ者)
- ・1回0.5mLずつを2回、60日間以上の間隔で皮下に注射する。
24カ月齢以上9歳以下(接種もれ者)
他のワクチン製剤との接種間隔
- 生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔をおいて本剤を接種すること。ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。
慎重投与
(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
- 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
- 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
- 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
- 過去に痙攣の既往のある者
- 本剤の成分又はジフテリアトキソイドに対して、アレルギーを呈するおそれのある者
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様反応(頻度不明(注4))
- ショック、アナフィラキシー様反応があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
痙攣(頻度不明(注4))
- 痙攣(熱性痙攣を含む)があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
血小板減少性紫斑病(頻度不明(注4))
- 血小板減少性紫斑病があらわれることがある。紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等の異常が認められた場合には、血液検査等を実施し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 肺炎球菌ポリサッカライドワクチンは、T細胞に依存しない免疫応答を惹起するが、乳幼児に対して十分な免疫原性を確保することは困難である。しかし、無毒性変異ジフテリア毒素(CRM197)等のキャリアたん白を結合した結合型ワクチンは、乳幼児において機能的かつ有効な抗体産生を促し、ブースター効果を誘導することが確認されている6)。
なお、肺炎球菌には約90種類の血清型が存在するが、小児の肺炎球菌感染症に起因する血清型は限定される。国内における侵襲性肺炎球菌性疾患の76.7%は、肺炎球菌結合型ワクチンに含まれる7種の血清型に起因している7)。
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- ワクチン類、肺炎球菌ポリサッカライド
[★]
肺炎球菌莢膜ポリサッカライド
- 関
- ワクチン類
[★]
- 英
- pneumonia pneumonitis
- 関
疫学
- 日本の肺炎の受療率は人口10万対3、死亡率は人口10万対7。死因順位は第4位である。
- 受療率・罹患率共に高齢になるに従い急激に増加し、85歳以上の男性では死因第2位、90歳以上の男性では死因第1位となる(ガイドライン1)。
- 死亡者の95%以上が高齢者である。
- 年代と病原体
日本における肺炎の年齢階級別受療率と死亡率(人口10 万対,2002 年)
- ガイドライン1 2004 年「国民衛生の動向」 改変
|
年齢階級
|
総数
|
15~
|
25~
|
35~
|
45~
|
55~
|
65~
|
75~
|
85~
|
90~
|
19
|
29
|
39
|
49
|
59
|
69
|
79
|
89
|
|
受療率
|
外来
|
6
|
3
|
4
|
3
|
3
|
6
|
7
|
14
|
21
|
21
|
入院
|
19
|
2
|
3
|
2
|
3
|
7
|
21
|
86
|
309
|
489
|
死亡率
|
男性
|
76.4
|
0.5
|
0.5
|
1.5
|
4.6
|
15.2
|
69.2
|
339
|
2087
|
4317
|
女性
|
62.7
|
0.3
|
0.5
|
0.9
|
1.9
|
5.6
|
22.4
|
144
|
934
|
2291
|
総数
|
69.4
|
0.4
|
0.5
|
1.2
|
3.2
|
10.3
|
44.6
|
249
|
1291
|
2787
|
分類
発症の場
原因
病理
- 上気道から連続的に下気道へ、あるいは、直接下気道に及んでいる。炎症は上皮に包まれた管腔内
肺炎の比較
ガイドライン
[★]
- 英
- capsule
- 関
機能
- 抗体を介した貪食による (SMB.43)
- 抗体の産生には1週間ていどかかるらしい
- 補体は無効
- 補体が莢膜に接着しない
- 膜攻撃複合体が細胞膜に達しない
莢膜を有する病原体
莢膜を有する病原体(First Aid 2006 p.137)
- SHNK
検査
- if encapsulated bug is present, capsule swells when specific anticapsular antisera are added.
[★]
- 英
- polysaccharide
- 関
- 多糖、多糖体、多糖類
[★]
- 英
- membrane
- 関
- メンブラン、メンブレン
[★]
- 英
- coccus
- 関
- 細菌