- 英
- calcium lactate
- ラ
- calcii lactas
- 商
- アプレース、サルポグレラート塩酸塩、ドネペジル塩酸塩、プロスタリン、リハビックス-K1号、乳カル、乳酸カルシウム水和物
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/05/27 12:08:49」(JST)
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乳酸カルシウム
calcium lactate |
|
IUPAC名
calcium 2-hydroxypropanoate
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
814-80-2 |
PubChem |
13144 |
ChemSpider |
12592 |
UNII |
2URQ2N32W3 |
- [Ca+2].[O-]C(=O)C(O)C.[O-]C(=O)C(O)C
|
- InChI=1S/2C3H6O3.Ca/c2*1-2(4)3(5)6;/h2*2,4H,1H3,(H,5,6);/q;;+2/p-2
Key: MKJXYGKVIBWPFZ-UHFFFAOYSA-L
InChI=1/2C3H6O3.Ca/c2*1-2(4)3(5)6;/h2*2,4H,1H3,(H,5,6);/q;;+2/p-2
Key: MKJXYGKVIBWPFZ-NUQVWONBAM
|
特性 |
化学式 |
C6H10CaO6 |
モル質量 |
218.22 g/mol |
外観 |
白色の粉末 |
密度 |
1.494 g/cm3 |
融点 |
>200℃
|
水への溶解度 |
可溶 |
溶解度 |
エタノールに易溶 |
酸解離定数 pKa |
6.0-8.5 |
関連する物質 |
関連物質 |
乳酸ナトリウム
乳酸カリウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
乳酸カルシウム(にゅうさんカルシウム、英: calcium lactate)はカルシウムの乳酸塩で、化学式C6H10CaO6で表される化合物。チーズ熟成中の細菌活動により結晶化するが、工業的には乳酸と炭酸カルシウムから作られ、食品添加物や医薬品に用いられる。
用途
医療用では制酸薬やカルシウム剤として、低カルシウム血症や骨粗鬆症の治療、妊婦や発育期の児童のカルシウム補給に用いられる。様々なpHで吸収されるため、食後でなくても服用可能だが、高カルシウム血症や腎結石の患者は禁忌である[1]。虫歯予防のため、洗口液にも添加される。
食品用では、ベーキングパウダーの原料となる他、虫歯予防のためシュガーレス食品などに添加される。キシリトールガムに添加された乳酸カルシウムはエナメル質の再石灰化を促す[2]。 メロンなどのカットフルーツの食感維持のために添加される。塩化ナトリウムも同様の効果を持つが、乳酸カルシウムでは味の変化を抑えることができる[3]。E番号はE327。
脚注
- ^ 乳酸カルシウム「エビス」添付文書情報(イーファーマ)
- ^ Suda, R.; T. Suzuki, R. Takiguchi, K. Egawa, T. Sano, K. Hasegawa (2006). “The Effect of Adding Calcium Lactate to Xylitol Chewing Gum on remineralization of Enamel Lesions”. Caries Research 40 (1): 43–46. doi:10.1159/000088905.
- ^ Luna-Guzman, Irene; Diane M. Barrett (2000). “Comparison of calcium chloride and calcium lactate effectiveness in maintaining shelf stability and quality of fresh-cut cantaloupes”. Postharvest Biology and Technology 19: 16–72. doi:10.1016/S0925-5214(00)00079-X.
|
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- P1-139 レボチロキシンの治療効果に及ぼす乳酸カルシウムの影響(一般演題 ポスター発表,薬物相互作用,臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- 粘度調整食品ペクチン液と乳酸カルシウムによるミルクの粘度増加と重症心身障害児の胃食道逆流症の改善効果の検討
- 藤田 悠記,高橋 俊介,那須 章人,下井 岳,亀山 祐一,橋詰 良一,伊藤雅夫
- 東京農業大学農学集報 52(2), 115-119, 2007-09-20
- … また,人工容器に移す際には卵殻粉末あるいは乳酸カルシウムを添加した。 …
- NAID 110006375237
Related Links
- 乳酸カルシウムとは。効果、副作用、使用上の注意。カルシウムは、骨、歯、神経、筋肉などを強化するはたらきがあります。カルシウム剤は妊娠時、授乳時、成長発育期、アレルギーの病気のときのカルシウムの補給に使われるほか ...
- 乳酸カルシウムの特徴や、その用途などについて紹介します。用途の中でも、薬剤や栄養剤としてどのような役割を果たしているか。 ... 乳酸カルシウムと聞いても、どういう性質の物質なのかすぐにピンと来る方は、少ないのでは ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
乳酸カルシウム水和物
組成
- 本品1g中 日局乳酸カルシウム水和物 1g 含有。
- 本品を乾燥したものは定量するとき、乳酸カルシウム(C6H10CaO6:218.22)97.0%以上を含む。
禁忌
高カルシウム血症の患者
腎結石のある患者
重篤な腎不全のある患者
効能または効果
低カルシウム血症に起因する下記症状の改善
下記代謝性骨疾患におけるカルシウム補給
発育期におけるカルシウム補給
- 通常成人1回1gを1日2〜5回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
活性型ビタミンD製剤を服用している患者
強心配糖体の投与を受けている患者
高カルシウム血症があらわれやすい病態の患者
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- 乳酸カルシウム水和物(Calcium Lactate Hydrate)
化学名:
- Monocalciumbis[(2RS)-2-hydroxypropanoate]pentahydrate
分子式:
分子量:
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- calcium preparation
- 同
- カルシウム薬
- 関
- カルシウム、骨粗鬆症
商品
- 血清カルシウム
- 尿中カルシウム/尿クレアチニン比(0.3-0.4以上が高カルシウム血症の目安になる)
代表的なカルシウム製剤
[★]
乳酸カルシウム水和物(乳酸カルシウム)
- 関
- カルシウム剤
[★]
- 英
- calcium lactate gluconate
[★]
- 英
- calcium
- 関
- カルシウムイオン、リン
- calcium channel blockers, calcium channels
基準値
- 血清総Ca 8.6-10.1 mg/dl(臨床検査法提要第32版)
- 8.6-10.2 mg/dL (QB) だいたい 9.4 ± 0.8
- 血清Caイオン 1.15-1.30 mmmol/l(臨床検査法提要第32版), 4.6-5.1 mg/dl
血液ガス
- 血液ガスでは (mEq/l)で出されるが 4倍すれば (mg/dl)に変換できる 原子量が約40ゆえ
溶解度積
リン酸カルシウム
|
366x10-6
|
(30℃)
|
リン酸カルシウム
|
0.35x10-6
|
(38℃)
|
炭酸カルシウム
|
0.0087x10-6
|
(25℃)
|
酒石酸カルシウム
|
0.0077x10-6
|
(25℃)
|
シュウ酸カルシウム
|
0.00257x10-6
|
(25℃)
|
オレイン酸カルシウム
|
0.000291x10-6
|
(25℃)
|
パルチミン酸カルシウム
|
0.000000161x10-6
|
(23℃)
|
カルシウムの吸収(SP.744)
- +健康成人の1日あたりの食物Ca摂取0.6g
- +消化管分泌物と脱落上皮細胞のCa 0.6g
- -吸収されるCa 0.7g
- -そのまま排泄 0.5g
- 正味吸収されるCa 0.1g
カルシウムの吸収部位
カルシウム代謝の調節機構
副甲状腺ホルモン
- 1. 破骨細胞に作用してCa,Pが血中へ。
- 2. 腎の遠位尿細管に作用してCa再吸収の亢進、近位尿細管でのP再吸収の抑制。
- 3. 近位尿細管に作用して酵素を活性化し、1,25水酸化ビタミンD3の産生亢進。
1,25(OH)2D3
- 1. 空腸からのCaとPの吸収。
- 2. 骨形成促進。
- 3. 遠位尿細管でのCaとPの再吸収促進。
- 4. 副甲状腺ホルモンの合成を抑制
尿細管における部位別カルシウム輸送
- 糸球体で濾過されるのはイオン化Caと陰イオン複合型Ca(蛋白結合型Caは濾過されない)
- 濾過されたカルシウムのうち95%が再吸収される。
- 近位尿細管:60-70%
- ヘンレループ:20-25%
- 遠位尿細管、集合管:10-15%
近位尿細管
- Na+依存的に再吸収。受動輸送80%、能動輸送20%
- 基底側のCa2+ ATPase, 3Na+-Ca2+逆輸送系
ヘンレループ
- 太いヘンレループ上行脚で
- 受動輸送:管腔内電位が正であるため
遠位尿細管~集合管
- 糸球体濾過量の10-15%が再吸収されている → 量としては少ないが能動的に吸収が行われる部位。
- 能動輸送:管腔内電位が負であるため。
- PTH、カルシトニンに調節されている
- チアジド系利尿薬により細胞内Na↓となるとCa再吸収↑となる!!!! ← ループ利尿薬と違う点。よって高カルシウム血症が起こることがある。
接合尿細管
- 管腔側:Ca2+チャネル/非選択的カチオンチャネル
- 基底側:Na+-K+ ATPase, 3Na+-Ca2+交換系
尿細管におけるカルシウムの輸送の調節 SP.796
- Ca2+の尿中排泄量はNa+の尿中排泄量と比例。循環血漿量が増加するとCa2+排泄も増加
- Ca2+の尿中排泄量は血漿Ca2+濃度と比例する。
血清カルシウム濃度
- 血液中でCa2+は調節を受けて一定に保たれるが、蛋白と結合しているCaはアルブミンの量によって増減する。
- 血清アルブミン濃度 4 g/dl、血清Ca濃度 9mg/dl。補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- 血清アルブミン濃度 2 g/dl、血清Ca濃度 7mg/dl。 → 大変!!低カルシウム血症!! → ホント? ってことになる。アルブミンの量が減ってAlb-Caが減っただけで生理的に重要なCa2+は保たれているのではないか。 → こんな時に補正Ca濃度を用いるのである
- →補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- つまり、低アルブミン血症ではCa2+は保たれているにもかかわらず、血清Caは低値となりそのままでは評価できないために補正を行う。
- 補正Ca濃度(mg/dl)=Ca実測値(mg/dl)+(4-血清アルブミン濃度(g/dl)) ・・・Payneの式
- アルブミンのpIは7より小さく、アシデミアでは負に帯電しているアルブミンが減少、アルカレミアでは負に帯電しているアルブミンが増加する。すなわち、pHが下がるとアルブミンとくっつなくなったCaが増加するので、血液pH0.1の低下につきfreeイオン化Ca(Ca2+)は0.12mg/dl増加する???????????
循環血液量
血清Ca濃度
- 血清Ca濃度↑→PTH↓
- 生理活性のあるのはイオン化Ca(Ca2+)のみ
- 血清Ca濃度=イオン化Ca(45%) + 蛋白結合型Ca(40%) + 陰イオン複合型Ca(15%)
- イオン化Caは一定に保たれる
pH
- アシドーシス :pHが小さくなると負電荷減少:蛋白のCa結合能↓、イオン化Ca↑
- アルカローシス:pHが大きくなると負電荷増加:蛋白Caの結合能↑、イオン化Ca↓→Ca欠乏(低カルシウム血症)
低蛋白血症
- 低蛋白血症の際、蛋白結合型Caは減少するが、イオン化Ca一定。
尿中カルシウム
血中カルシウムと尿中カルシウム
- 薬剤などの影響がなければ、血中カルシウムと尿中カルシウムは相関がありそうである → 副甲状腺ホルモン
血清カルシウムと心電図
元素
- 金属元素。周期表第2族アルカリ土類金属元素
- 原子番号:20
- 元素記号:Ca
- 原子量 40.078 g/mol
臨床関連
参考
- http://www.orth.or.jp/osteoporose/caseizai.html
[★]
- 英
- lactate, lactate acid (K), lactic acid
- ラ
- acidum lacticum
- 同
- 2-ヒドロキシプロピオン酸 2-hydroxypropionic acid、α-オキシプロピオン酸 α-oxypropionic acid
- 関
- 乳酸デヒドロゲナーゼ
CH3-CH(OH)-COOH
概念
基準値
- 1–2 mmol/L, 10–20 mg/dL (HIM.Appendix)
単位
- 1 mEq/l(mmol/l) = 9.008 mg/dl
- 1 mg/dl = 1/9.008 mEq/l(mmol/l)
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義