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- 吉田製薬の製品情報、乳酸カルシウム水和物「ヨシダ」をご紹介。吉田製薬が自社で 研究開発した酸化マグネシウム、消毒薬の製品をはじめ、添付文書改訂のお知らせ など各製品の最新情報、よくある質問、パンフレットの情報をお届けします。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
乳酸カルシウム「ホエイ」
組成
成分・含量
- 1包(1g)中 日本薬局方 乳酸カルシウム水和物 1g含有
禁忌
- 高カルシウム血症の患者〔高カルシウム血症を増悪させるおそれがある。〕
- 腎結石のある患者〔腎結石を増強させるおそれがある。〕
- 重篤な腎不全のある患者〔カルシウム排泄低下により、高カルシウム血症があらわれるおそれがある。〕
効能または効果
低カルシウム血症に起因する下記症候の改善
下記代謝性骨疾患におけるカルシウム補給
発育期におけるカルシウム補給
- 乳酸カルシウム水和物として、通常成人1回1gを1日2〜5回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 活性型ビタミンD製剤を投与中の患者〔高カルシウム血症があらわれやすい。〕
- ジギタリス製剤を投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕
- 高カルシウム血症があらわれやすい病態の患者
薬効薬理
- 血清カルシウム値が低下した際に、カルシウム値を上昇させる。血漿中カルシウムイオンが欠乏すると神経系及び筋肉系の興奮性が高まって疲労しやすくなり、横紋筋はけいれんを起こす。本剤の投与により鎮静、けいれん軽減の作用を示す。カルシウムは無機栄養素としても重要で、歯や骨の主成分である。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- 〔日局〕 乳酸カルシウム水和物(Calcium Lactate Hydrate)
化学名
- Monocalcium bis〔(RS)-2-hydroxypropanoate〕pentahydrate
分子式
分子量
性状
- 本品は白色の粉末又は粒で、においはなく、味はわずかに酸味がある。
本品1gは水20mLに徐々に溶け、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品は常温でやや風解し、120℃で無水物となる。
★リンクテーブル★
[★]
乳酸カルシウム水和物(乳酸カルシウム)
- 関
- カルシウム剤
[★]
- 英
- calcium
- 関
- カルシウムイオン、リン
- calcium channel blockers, calcium channels
基準値
- 血清総Ca 8.6-10.1 mg/dl(臨床検査法提要第32版)
- 8.6-10.2 mg/dL (QB) だいたい 9.4 ± 0.8
- 血清Caイオン 1.15-1.30 mmmol/l(臨床検査法提要第32版), 4.6-5.1 mg/dl
血液ガス
- 血液ガスでは (mEq/l)で出されるが 4倍すれば (mg/dl)に変換できる 原子量が約40ゆえ
溶解度積
リン酸カルシウム
|
366x10-6
|
(30℃)
|
リン酸カルシウム
|
0.35x10-6
|
(38℃)
|
炭酸カルシウム
|
0.0087x10-6
|
(25℃)
|
酒石酸カルシウム
|
0.0077x10-6
|
(25℃)
|
シュウ酸カルシウム
|
0.00257x10-6
|
(25℃)
|
オレイン酸カルシウム
|
0.000291x10-6
|
(25℃)
|
パルチミン酸カルシウム
|
0.000000161x10-6
|
(23℃)
|
カルシウムの吸収(SP.744)
- +健康成人の1日あたりの食物Ca摂取0.6g
- +消化管分泌物と脱落上皮細胞のCa 0.6g
- -吸収されるCa 0.7g
- -そのまま排泄 0.5g
- 正味吸収されるCa 0.1g
カルシウムの吸収部位
カルシウム代謝の調節機構
副甲状腺ホルモン
- 1. 破骨細胞に作用してCa,Pが血中へ。
- 2. 腎の遠位尿細管に作用してCa再吸収の亢進、近位尿細管でのP再吸収の抑制。
- 3. 近位尿細管に作用して酵素を活性化し、1,25水酸化ビタミンD3の産生亢進。
1,25(OH)2D3
- 1. 空腸からのCaとPの吸収。
- 2. 骨形成促進。
- 3. 遠位尿細管でのCaとPの再吸収促進。
- 4. 副甲状腺ホルモンの合成を抑制
尿細管における部位別カルシウム輸送
- 糸球体で濾過されるのはイオン化Caと陰イオン複合型Ca(蛋白結合型Caは濾過されない)
- 濾過されたカルシウムのうち95%が再吸収される。
- 近位尿細管:60-70%
- ヘンレループ:20-25%
- 遠位尿細管、集合管:10-15%
近位尿細管
- Na+依存的に再吸収。受動輸送80%、能動輸送20%
- 基底側のCa2+ ATPase, 3Na+-Ca2+逆輸送系
ヘンレループ
- 太いヘンレループ上行脚で
- 受動輸送:管腔内電位が正であるため
遠位尿細管~集合管
- 糸球体濾過量の10-15%が再吸収されている → 量としては少ないが能動的に吸収が行われる部位。
- 能動輸送:管腔内電位が負であるため。
- PTH、カルシトニンに調節されている
- チアジド系利尿薬により細胞内Na↓となるとCa再吸収↑となる!!!! ← ループ利尿薬と違う点。よって高カルシウム血症が起こることがある。
接合尿細管
- 管腔側:Ca2+チャネル/非選択的カチオンチャネル
- 基底側:Na+-K+ ATPase, 3Na+-Ca2+交換系
尿細管におけるカルシウムの輸送の調節 SP.796
- Ca2+の尿中排泄量はNa+の尿中排泄量と比例。循環血漿量が増加するとCa2+排泄も増加
- Ca2+の尿中排泄量は血漿Ca2+濃度と比例する。
血清カルシウム濃度
- 血液中でCa2+は調節を受けて一定に保たれるが、蛋白と結合しているCaはアルブミンの量によって増減する。
- 血清アルブミン濃度 4 g/dl、血清Ca濃度 9mg/dl。補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- 血清アルブミン濃度 2 g/dl、血清Ca濃度 7mg/dl。 → 大変!!低カルシウム血症!! → ホント? ってことになる。アルブミンの量が減ってAlb-Caが減っただけで生理的に重要なCa2+は保たれているのではないか。 → こんな時に補正Ca濃度を用いるのである
- →補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- つまり、低アルブミン血症ではCa2+は保たれているにもかかわらず、血清Caは低値となりそのままでは評価できないために補正を行う。
- 補正Ca濃度(mg/dl)=Ca実測値(mg/dl)+(4-血清アルブミン濃度(g/dl)) ・・・Payneの式
- アルブミンのpIは7より小さく、アシデミアでは負に帯電しているアルブミンが減少、アルカレミアでは負に帯電しているアルブミンが増加する。すなわち、pHが下がるとアルブミンとくっつなくなったCaが増加するので、血液pH0.1の低下につきfreeイオン化Ca(Ca2+)は0.12mg/dl増加する???????????
循環血液量
血清Ca濃度
- 血清Ca濃度↑→PTH↓
- 生理活性のあるのはイオン化Ca(Ca2+)のみ
- 血清Ca濃度=イオン化Ca(45%) + 蛋白結合型Ca(40%) + 陰イオン複合型Ca(15%)
- イオン化Caは一定に保たれる
pH
- アシドーシス :pHが小さくなると負電荷減少:蛋白のCa結合能↓、イオン化Ca↑
- アルカローシス:pHが大きくなると負電荷増加:蛋白Caの結合能↑、イオン化Ca↓→Ca欠乏(低カルシウム血症)
低蛋白血症
- 低蛋白血症の際、蛋白結合型Caは減少するが、イオン化Ca一定。
尿中カルシウム
血中カルシウムと尿中カルシウム
- 薬剤などの影響がなければ、血中カルシウムと尿中カルシウムは相関がありそうである → 副甲状腺ホルモン
血清カルシウムと心電図
元素
- 金属元素。周期表第2族アルカリ土類金属元素
- 原子番号:20
- 元素記号:Ca
- 原子量 40.078 g/mol
臨床関連
参考
- http://www.orth.or.jp/osteoporose/caseizai.html
[★]
- 英
- lactate, lactate acid (K), lactic acid
- ラ
- acidum lacticum
- 同
- 2-ヒドロキシプロピオン酸 2-hydroxypropionic acid、α-オキシプロピオン酸 α-oxypropionic acid
- 関
- 乳酸デヒドロゲナーゼ
CH3-CH(OH)-COOH
概念
基準値
- 1–2 mmol/L, 10–20 mg/dL (HIM.Appendix)
単位
- 1 mEq/l(mmol/l) = 9.008 mg/dl
- 1 mg/dl = 1/9.008 mEq/l(mmol/l)
[★]
- 英
- calcium lactate
- ラ
- calcii lactas
- 商
- アプレース、サルポグレラート塩酸塩、ドネペジル塩酸塩、プロスタリン、リハビックス-K1号、乳カル、乳酸カルシウム水和物
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
[★]
- 英
- hydrate
- 関
- 水和、水分補給