- 英
- rapid eye movement sleep, REM sleep
- 同
- REM睡眠、逆説睡眠 paradoxical sleep
- 速波睡眠 fast wave sleep、賦活睡眠 activated sleep、パラ睡眠 para sleep
- 関
- 急速眼球運動 rapid eye movement、睡眠段階
概念
- 睡眠段階の一つ。早い眼球運動で特徴づけられる(急速眼球運動 rapid eye movement)
- 脳波上、β波に似た低振幅速波を示す。覚醒時とは筋電図の消失により区別される。
- 夢を見ている段階とされる。
- 体温、血圧、心拍、呼吸など自律神経系の活動指標が低下し、不規則に変動する。
- 睡眠段階のサイクルは90分とされ、これが睡眠中に4-5回反復する。従って、REM睡眠も4-5回出現する。(PSY.45)
- REM睡眠の持続時間は10-30分とされるが、睡眠後半になるほど長くなる。
- 全睡眠時間中にレム睡眠が占める割合は、新生児約50%、成人では約20%である。
- レム睡眠からの覚醒にはノンレム睡眠時よりも強い刺激を必要とする。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/11/20 16:15:36」(JST)
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レム睡眠(レムすいみん、英: Rapid eye movement sleep, REM sleep)は、急速眼球運動(英: Rapid Eye Movement, REM)を伴う睡眠である。REM睡眠とも表記される。
概要
睡眠中の状態のひとつで、身体が眠っているのに、脳が活動している状態である。身体的には骨格筋が弛緩状態にあり、急速眼球運動のほかは身体はほとんど動かないが、脳波はシータ波が優勢で覚醒時と同様の振幅を示す。外見的には寝ているのに、脳は覚醒状態にあるため、逆説睡眠(ぎゃくせつすいみん)とも呼ばれる。
レム睡眠に対して、急速眼球運動を伴わない睡眠のことをノンレム睡眠または徐波睡眠(じょはすいみん)という。入眠時にはまずノンレム睡眠が現れ、続いて約1時間から2時間ほどでレム睡眠に移る。以後、ノンレム睡眠とレム睡眠が交互に現れ、レム睡眠はほぼ90分おきに20 - 30分続く。一晩の睡眠では4 - 5回のレム睡眠が現れる。
夢を見るのはレム睡眠中であることが多く、この期間に覚醒した場合、夢の内容を覚えていることが多い(ノンレム睡眠中の夢の内容はほぼ記憶されない)。
レム睡眠の存在は、シカゴ大学のユージン・アセリンスキー(英語版)とナサニエル・クレイトマン(英語版)の研究によって、1953年に明らかになった。
関連項目
|
ウィキメディア・コモンズには、レム睡眠に関連するカテゴリがあります。 |
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- レム睡眠行動障害(RBD)に対する抑肝散の有効性 : クロナゼパムとの比較 (特集 よりよい睡眠を目指して)
- (新)名医の最新治療(Vol.259)夢と同じ内容の暴言や暴力が現れる レム睡眠行動障害(レムすいみんこうどうしょうがい)
- 恐怖学習後の睡眠時脳活動の計測と解析 (MEとバイオサイバネティックス)
- 黒石 岳広,辛島 彰洋,片山 統裕
- 電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 112(297), 53-57, 2012-11-16
- NAID 40019522976
- パーキンソン病診療Q&A パーキンソン病とRBD(レム睡眠行動異常症)
- 二瓶 義廣,高橋 一司
- Frontiers in Parkinson disease 5(4), 238-241, 2012-11
- NAID 40019531794
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- レム睡眠,脳,覚醒,眼球,深い,休息,夢 ... 身体は休息状態なのに、脳は覚醒に近い状態で活動している睡眠のことをレム睡眠といいます。「カラダの眠り」と考えるとわかりやすいでしょう。
- みなさんの健康・体力づくりを応援します。楽しみながらできる体験型プログラムや役立つ情報が満載のコーナーです! ... 入眠してから徐々に睡眠が深くなっていくと次にあらわれるのがレム睡眠です。この睡眠の特徴は脳波上は ...
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★リンクテーブル★
[★]
- a 夢を体験するのは浅いノンレム睡眠の時期である。
- b 深いノンレム睡眠は朝方に向けて減少する。
- c レム睡眠は緩徐な眼球運動が特徴である。
- d 乳幼児ではレム睡眠が成人より少ない。
- e 総睡眠時間は青年期以降一定である。
[正答]
※国試ナビ4※ [112A005]←[国試_112]→[112A007]
[★]
- 英
- sleep stage, sleep stages
- 関
- 睡眠、脳波(β波、α波、θ波、δ波)、レム睡眠、ノンレム睡眠
- first aid step1 2006 p.346
睡眠の深さと脳波 (TP.221,SP.456)
|
覚醒期
|
α波、β波(低振幅)
|
|
|
第1期
|
入眠期
|
α波の振幅が次第に減少し、発生が不連続になる。 代わって低振幅のθ波があらわれる。 θ波(4-8Hz)は前頭部や頭頂部で著名である。 覚醒時にも情緒不安定時に見られる。
|
うとうとしている状態で低振幅の徐波が増えてきて それに時々頭頂部を中心に瘤波(hump)と呼ばれる鋭波が混じる
|
|
第2期
|
軽睡眠期
|
脳波は全体として平坦化し、13-15Hzの紡錘波が現れる
|
浅い睡眠層で、あまり振幅の高くない徐波が連続するようになり、 それに12-14Hzの紡錘波が混じったり、 K-complexと言われる群発波が現れたりする。
|
Stage1よりθ波が目立つ vertex wave: 頭頂葉に鋭波が出現 sleep sindle: short bursts of 12-16 Hz activity K complex:sleep spindleが重なった高振幅波 眼運動なし、筋緊張若干低下
|
第3期
|
中程度睡眠期
|
4Hz以下の徐波(δ波)が現れるが、紡錘波も残る
|
深い睡眠相。高振幅徐波(δ波)が50%より少ない
|
|
第4期
|
深睡眠期
|
大きな振幅のδ波が記録の50%以上の期間に出現し、紡錘波は消失する。
|
深い睡眠相。高振幅徐波(δ波)が50%以上。
|
|
レム睡眠期
|
深い睡眠中にもかかわらず脳波は覚醒時の低振幅の速波を示す。 θ波(低振幅)、β波
|
覚醒時に似た低振幅の脳波。 覚醒時とは筋電図が消失することで区別される。(筋弛緩) 眼球電図も特徴的な眼球運動を示す。(急速眼球運動(REM) 呼吸、脈拍の不規則変化、血圧上昇
|
後頭野で一過性の大きいPGO spikeが出現
|
国試
USMLE
[★]
- 英
- ponto-geniculo-occipital wave, PGO wave
- 同
- ponto-geniculo-occipital spike?、PGO spike?
- 関
- レム睡眠
- 橋網様体では棘波が発生し、これが外側膝状体から後頭葉にかけて広がるらしい。
[★]
- 英
- sleep and waking state
- 関
- 覚醒、睡眠、ノンレム睡眠、レム睡眠
[★]
- 英
- slow wave sleep, slow-wave sleep, SWS
- 関
- ノンレム睡眠、レム睡眠
[★]
- 英
- rapid eye movement, REM
- 関
- レム睡眠
[★]
- 英
- REM sleep behavior disorder, RBD
- 同
- レム睡眠行動異常症
- 関
- 睡眠障害、睡眠時随伴症
[show details]
概念
- 主に男性に見られる慢性かつ進行性の疾患であり、レム睡眠における筋弛緩の欠如と粗暴な行動の出現が特徴的である。
疫学
病因
- 出典無し
症状
- 日中には問題はない。
- レム睡眠中に筋弛緩を欠いており、夢の内容をそのまま行動に移す結果、殴る、蹴る、跳ねる、ベッドから飛び出すなどの粗暴な行動が起き、自分自身あるいは家族を傷害することがある。
- 声をかけると覚醒し、目覚めたときの意識と見当識は正常で、異常行動を呈した場面を想起できることが多い。 ⇔ 譫妄、夜驚
診断基準
- 睡眠障害国際分類第2版(ICSD-2)
-
- けがをしてしまうか,あるいはけがをしてもおかしくないような睡眠時の荒々しい行動.
- 睡眠ポリグラフ検査中に記録されたREM睡眠時の異常行動.
- 筋抑制を欠いたREM睡眠(REM sleep without atonia)が存在する:持続的または間欠的な頤筋活動
の亢進や,頤筋または四肢の相動的な収縮(phasic EMG twitching).
- REM 睡眠中に,てんかん性脳波活動がみられない(RBDと他のREM 睡眠関連性けいれんの併発とを,明瞭に区別
できる場合を除く).
- 他の睡眠異常症では十分説明できない睡眠障害である(内科疾患や神経疾患,精神疾患,薬剤性や薬物乱用による疾患)
治療
[★]
- 英
- non-rapid eye movement sleep, nonREM sleep, non-REM sleep, NREM sleep
- 同
- NREM睡眠、non-REM睡眠、オーソ睡眠 ortho-sleep、正睡眠 orthodox sleep
- 関
- 徐波睡眠 slow wave sleep、レム睡眠、睡眠
- レム睡眠ではない睡眠をいう。
- 睡眠の約70%がノンレム睡眠である。
- 脳波:睡眠の深度が深まるにつれて周期の長い徐波が見られるようになる。脳波の変化で4段階に分類されている → 睡眠段階
- 睡眠段階はノンレム睡眠の第1期から始まり第4期、そしてレム睡眠に移行し、その後は第1期に復帰する。
- 第3-4期の深いノンレム睡眠は睡眠の前半で多く見られ、後半では少なくなる
- ほとんどの生理的機能は低下する:血圧は低下し、脈拍も低下する。
- ノンレム睡眠では不随意運動が見られることがあるが、一方でレム睡眠では筋緊張が低下する。
- およそ90分程度の経過で第1期から第4期に深まりノンレム睡眠からレム睡眠に移行する。
- ノンレム睡眠からレム睡眠に切り替わる時間をレム睡眠潜時という。
- レム睡眠潜時の短縮はうつ病やナルコレプシーで認められる。
[★]
- 英
- REM sleep parasomnia
- 関
- REM睡眠随伴症
[★]
- 英
- sleep
- 関
- 睡眠段階。睡眠障害
- 覚醒と睡眠を定期的に反復している。
- 睡眠は持続的な意識消失と全般的な身体機能の低下状態を伴っている。
- 睡眠にはサーカディアンリズムに従い身体を睡眠状態に導く仕組みと覚醒状態を維持する仕組みが関わっている。
- 夜になるとメラトニンがメラトニン受容体に作用し、身体を活動から急速状態に切り替えることで自然な睡眠を導いている。
- 覚醒状態を保つ仕組みとして、オレキシンという脳内物質がオレキシン受容体に作用することで脳を活動状態に維持している。
- 睡眠時間は新生児は1日約16時間眠り、レム睡眠が睡眠時間の50%以上を占める。
- 生後4ヶ月になるとレム睡眠児間は40%以下になり、レム睡眠量は40%以下となる。
- 睡眠時間は高齢者では短くなり、昼の睡眠が見られるようになる。
[★]
- 英
- (眼球)rapid eye movement、(放射線単位)rem
- 関
- 急速眼球運動