- 英
- mitoxantrone, MIT
- 化
- 塩酸ミトキサントロン, mitoxantrone hydrochloride
- 商
- ノバントロン, Novantrone
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 濾胞性リンパ腫に対するRFM療法後に発症した治療関連慢性骨髄性白血病
- 柴崎 美緒,住 昌彦,武田 航 [他],桐原 健彦,栗原 太郎,佐藤 慶二郎,植木 俊充,廣島 由紀,上野 真由美,市川 直明,森 勇一,小林 光
- 臨床血液 55(8), 970-974, 2014
- … 2007年に濾胞性リンパ腫を発症しRFM療法(リツキシマブ,フルダラビン,ミトキサントロン)で完全寛解となり経過観察中,2010年に慢性期慢性骨髄性白血病(CML-CP)を発症した。 …
- NAID 130004688012
- Mitoxantrone 治療中に帯状疱疹ウイルスによる髄膜炎を呈した Neuromyelitis optica の1例
- Mitoxantrone治療中に帯状疱疹ウイルスによる髄膜炎を呈したNeuromyelitis opticaの1例
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- ミトキサントロン(ノバントロン)はDNAの螺旋構造に入り込んでその合成を阻害するとともに、トポイソメラーゼⅡの働きを抑制してがん細胞を死滅させます。ほかの抗がん剤が効かなくなった場合にも、効果を発揮することが ...
- 一般名:塩酸ミトキサントロン(MIT、MXN) 更新日:2008年04月07日 掲載日:2003年05月13日 1. このお薬は 2.このお薬の副作用などについて Q1 このお薬を使うに当たって注意することは? Q2 注射を受けるときに注意することは Q3 ...
- PDQ®日本語版をはじめとするがんに関する最新かつ包括的な情報を配信するサイトです ... 急性骨髄性白血病の治療 : 治療 前立腺がんの治療 : 治療 乳がんの治療 : 治療 非ホジキンリンパ腫の治療 : 治療
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ノバントロン注10mg
組成
成分・含量
- 1バイアル(5mL)中
ミトキサントロン塩酸塩 11.6mg(ミトキサントロン 10mg)
添加物
- 1バイアル(5mL)中
塩化ナトリウム 40.0mg,氷酢酸 2.3mg,ピロ亜硫酸ナトリウム 0.5mg,無水酢酸ナトリウム 0.25mg
禁忌
- 心機能異常又はその既往歴のある患者
[心筋障害があらわれるおそれがある.]
- 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)
- 通常,成人にはミトキサントロンとして1日1回2〜5mg/m2(本剤1〜2.5mL/m2)を5日間連日,3〜4週間隔で静脈内にゆっくり投与する.
悪性リンパ腫,乳癌
- 通常,成人にはミトキサントロンとして1日1回2〜4mg/m2(本剤1〜2mL/m2)を5日間連日あるいは1回8〜14mg/m2(本剤4〜7mL/m2)を,3〜4週間隔で静脈内にゆっくり投与する.
肝細胞癌
- 通常,成人にはミトキサントロンとして1日1回6〜12mg/m2(本剤3〜6mL/m2)を,3〜4週間隔で静脈内にゆっくり投与する.
なお,いずれの場合も年齢,症状により適宜増減する.
注射液の調製法及び注射方法
- 毒性軽減のため本剤の用量を下記のとおり希釈して用いる.
・静脈内投与
- 本剤の必要量を通常,注射用蒸留水,生理食塩液又は5%ブドウ糖液20mL以上で希釈し,3分間以上かけてゆっくり静脈内投与する.
・点滴静脈内投与
- 本剤の必要量を通常,生理食塩液又は5%ブドウ糖液100mL以上で希釈し,30分以上かけて点滴静脈内投与する.
なお,注射用蒸留水で希釈した場合は低張となるので使用しないこと.
- 希釈した注射液は調製後24時間以内に使用すること.
慎重投与
- 肝障害のある患者
[副作用が強くあらわれるおそれがある.]
- 腎障害のある患者
[副作用が強くあらわれるおそれがある.]
- 骨髄機能抑制のある患者
[骨髄機能抑制を増悪させるおそれがある.]
- 感染症を合併している患者
[骨髄機能抑制により感染を増悪させるおそれがある.]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 水痘患者
[致命的な全身障害があらわれるおそれがある.]
重大な副作用
うっ血性心不全(0.1〜5%未満),心筋障害,心筋梗塞(いずれも頻度不明)
- 従前にアントラサイクリン系薬剤を使用していない症例では,本剤の総投与量が160mg/m2,及び従前にアントラサイクリン系薬剤を使用した症例では,本剤の総投与量が100mg/m2を超える場合にうっ血性心不全等の重篤な心障害を起こすことがある.また,従前にアントラサイクリン系薬剤を使用した症例では,本剤の投与量の多少にかかわらず心筋障害を起こすことがあるので,心機能検査を頻回に行い,異常が認められた場合には投与を中止すること2).
骨髄抑制,汎血球減少(いずれも頻度不明)
- 骨髄抑制,汎血球減少,貧血(5%以上),白血球減少(5%以上),血小板減少(5%以上),出血(0.1〜5%)等があらわれることがあるので,頻回に血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には減量,休薬等の適切な処置を行うこと.
間質性肺炎(頻度不明)
- 間質性肺炎があらわれることがあるので観察を十分に行い,発熱,咳嗽,労作時息切れ,呼吸困難等の異常が認められた場合には,速やかに胸部X線検査等を実施し,間質性肺炎が疑われる場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.
ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)
- ショック,アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,発疹,呼吸困難,血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
薬効薬理
抗腫瘍作用10〜17)
- ミトキサントロンはマウスに移植した白血病(L1210,P388),リンパ腫(L5178Y),乳癌(CD8F1)の細胞,ラットに移植した腹水肝癌(AH7974,AH44)の細胞及び培養ヒト肝癌細胞(huH-1,huH-2)に対し抗腫瘍活性を示す.また,ミトキサントロンは,ドキソルビシン及びダウノルビシン耐性P388白血病細胞移植マウスに対して,不完全交差耐性を示し,生存期間の延長(延命率はそれぞれ40%及び36%)が認められている.
作用機序
- ミトキサントロンは,DNA鎖と架橋形成し,腫瘍細胞の核酸合成を阻害する.
ミトキサントロンを作用させた白血病細胞(L1210)のDNA鎖では,DNA鎖の溶融に必要な温度の上昇がみられ,ミトキサントロンがDNA鎖と架橋を形成することが示唆されている.ミトキサントロンの架橋形成作用は,ミトキサントロンの白血病細胞(L1210)におけるチミジン及びウリジンの50%取り込み阻害速度(IC50値)が,それぞれ0.34μmol/L(150ng/mL),0.17μmol/L(75ng/mL)であることからも推察される10).
また,ミトキサントロンは,トポイソメラーゼ-IIによるDNA切断作用を阻害することが確認されている18).
有効成分に関する理化学的知見
分子量
融 点
性 状
- 暗青色の結晶でにおいはない.
水又はジメチルスルホキシドにやや溶けにくく,メタノール又はN,N-ジメチルホルムアミドに溶けにくく,エタノール(95),アセトン,ジエチルエーテル又はクロロホルムにほとんど溶けない.
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hepatocellular carcinoma, HCC, hepatocarcinoma, liver cell carcinoma
- 同
- ヘパトーム hepatoma
- 関
- 肝腫瘍、肝癌
特徴
- 外科的治癒切除を行っても、5年以内の再発率は約70%以上 ← 他の癌より高い。3年で50-60%とも
- リンパ節転移は少なく、肝内転移が多い ← 経門脈
- 多中心発癌が多い
- 肝細胞癌の約70-80%に肝硬変、10%前後に慢性肝炎を合併
疫学
- 原発性肝癌のうち肝細胞癌は95%を占める
- 男女比は3-4:1
- 死因では男性では3位、女性では4位である。
- 原発性肝癌の90%以上が肝炎ウイルス陽性である。
- 原発性肝癌の解検例の84%に肝硬変を合併している。
- 肝細胞癌の70-80%に肝硬変が認められ、10%前後に慢性肝炎の合併が見られる。
- 肝硬変から肝癌が発生する年間発生率はB型肝炎で3%、C型肝炎で7%である。
病因
- 病因の90%が肝炎ウイルスである。
- HCV(+) 75%、HBV(+) 15%、HBV(+)&HCV(+) 3%、TTV(+) 1-3%、アルコール性 3-4% (YN)
- その他
病理
- 肝細胞類似の細胞からなる上皮性の悪性腫瘍。多くが皮膜を有する。(SSUR.595)
- 多発性、多中心性
- 胆汁のために肉眼的に緑色に見える
- 壊死、出血しやすい。 → hemoperitoneum
病態
転移
症状
検査
超音波エコー
[show details]
造影CT
- ダイナミック造影CTでは動脈相で不均一な造影効果、門脈相、平衡相になるにつれ造影効果が低下する。(RNT.209) ⇔ 肝血管腫:造影効果が持続
- [show details]
- 被膜がある腫瘍に対しては造影効果が残存。(RNT.209)
前癌病変の造影CT
- SRA.479
- 肝細胞癌は多段階発癌により発生するという説が唱えられている。
- 腺腫様過形成(adenomatous hyperplasia AH)は肝癌とは異なる結節病変を形成するものである。
- 多段階発癌次の順に肝細胞癌に至るという;異型腺腫様過形成 → 肝細胞癌を内包する異型腺腫様過形成 → 高分化肝癌 → 中~低分化肝細胞癌(古典的肝癌)
- 多段階発癌の初期には門脈血の支配が多いが次第に肝動脈からの新生血管により支配されるようになる。
- すなわち、中~低分化肝細胞癌は肝動脈で支配される多血性肝細胞癌であり、高分化肝細胞癌は肝動脈の支配が比較的少ない。
- 造影CTにおいてもこれを反映し、高分化細胞癌では動脈相では造影効果が弱い(文献によっては乏血性で濃染しないとも)が、中~低分化細胞癌では高い造影効果が認められることになる。
MRI
- T1:等信号 低~高信号(YN.B-50)
- T2:高信号 ⇔ 肝血管腫のような著しい高信号は呈しない?
血管造影
腫瘍マーカー
- PIVKA-II:≦2cmの陽性率は25-30%
- AFP:≦2cmの陽性率は30%。肝細胞癌、卵黄嚢腫瘍、肝芽腫の腫瘍マーカー、炎症性肝疾患における肝再生の指標
診断
- 病歴、身体所見、血液検査所見(肝炎ウイルスマーカー、腫瘍マーカー、肝機能検査)、画像検査に基づいて判断する。
- 画像で確定診断される場合は組織診断を行わないように勧められている。 → 針生検に伴う重篤な合併症として,針穿刺経路播種(needle tract seeding)と出血がある。前者の発生頻度は1.6~3.4%とされている(ガイドライン1)
治療
。
治療アルゴリズム
- 肝癌診療ガイドライン 2017年版
- http://www.jsh.or.jp/medical/guidelines/jsh_guidlines/examination_jp_2017
局所療法
手術療法
- 肝機能A,Bであって、腫瘍の数が1,2個の場合は腫瘍切除が適応となる。
- 再発肝癌であっても肝切除が標準治療となる(ガイドライン1 CQ19 再発肝細胞癌に対する有効な治療は?)
推奨
- ガイドライン1
- TA(C)EはOkuda分類I、II、Child A、Bの進行肝細胞癌(手術不能で、かつ経皮的凝固療法の対象とならないもの)に対する治療として推奨される。
- 化学塞栓される非癌部肝容積の非癌部全肝容積に占める割合と残肝予備能を考慮したTACEが推奨される。
- 高ビリルビン血症のない肝細胞癌破裂症例の治療には救急TA(C)Eは有効な治療法である。
禁忌
- ガイドライン1
化学療法
- 肝癌は抗癌剤に対する抵抗性が高い。肝癌患者は肝機能の低下が存在するため十分量の抗癌剤治療はできない。このようなこともあり、肝癌に有効な抗がん薬は少ない。
日本で使用できる薬剤
- ガイドライン1
肝移植
- 肝硬変に肝細胞癌を合併する場合は、多発最大径3cm・3個まで、単発5cmまで、遠隔転移・リンパ節転移・脈管侵襲なし
- ミラノ基準によれば、他の両性疾患と同程度の移植成績
- 肝機能不良でミラノ基準を満たすものは肝移植を考慮。
ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0018/0018_ContentsTop.html
国試
原発性肝細胞癌
- 英
- primary hepatocellular carcinoma
- 関
- [[]]
[★]
- 英
- multiple sclerosis, MS
- 関
- 脱髄疾患、視神経脊髄炎症候群。急性型多発性硬化症 バロー同心円硬化症 Balo's concentric sclerosis
- first aid step1 2006 p.191,327,332,350,353,358
概念
- 中枢神経系の原因不明の脱髄疾患
- 中枢神経系(大脳、小脳、脳幹、視神経)の白質に、多巣性の限局性脱髄疾患が生じ、さまざまな神経症候(空間的多発)が、再発と緩解を繰り返す(時間的多発)のが特徴
病因
疫学
- 緯度の高い地方に多発する傾向。(北欧・北米>アジア、アフリカ諸国)
- 北欧・北米:30-80人/10万人 有病率
- 日本:1-4人/10万人 有病率
- 若年に発症(15-50歳で80-90%が発症。30歳がピーク)
- 男:女=1:1.3-3.2
- HLA-DR2との関連
病理
症状
classical triad
- 神経心理学的症候:失語、失行、失認
- 錐体外路症状:硬直、ジストニー
診断
検査
- CTや核磁気共鳴法など:脱髄巣
- CT:低吸収
- MRI
[show details]
腰椎穿刺、髄液
- 細胞・蛋白・IgG・ミエリン塩基性蛋白は軽度から中等度上昇
- 電気泳動:60-80%でオリゴクローナルIgGバンド、ミエリンベーシック蛋白質陽性
治療
症例
- 22歳女性、昨日より突然右の上下肢に力が入らなくなったので驚いて受診した。16歳の時に一過性の視力低下があった。20歳の時には小脳失調になったが数日で回復したという。MRI T2強調画像で白質に多発性の病変が見られる。
USMLE
国試
参考
- http://www.neurology-jp.org/guidelinem/koukasyo.html
- →acrobat reader Xやflash player 10が必要だったり、閲覧に苦労するかも。
- http://www.neuroimmunology.jp/MSgaido2009.pdf
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