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- 英
- urinary sediment
- 関
- 尿沈渣検査 urinary sediment examination、尿沈液
概念
- 尿中に含まれる各種の細胞、円柱、結晶、微生物などの有形成分。
- 尿沈渣の検査は腎・尿路系疾患の診断、進行度、予後の推定を目的に行う。
検体
- 検体は早朝起床時尿(早朝第一尿)の中間尿約10mL。早朝第一尿では円柱がみられやすい
- 検体は採尿後1時間以内になるべく早く観察 → 室温2時間以上放置すると細菌が増殖し、アルカリ化が進む。尿路感染が分からなくなるうえ、円柱や細胞が崩壊して観察できない。
- 古い尿やアルカリ性尿では血球、円柱、上皮細胞の崩壊が強く正しい判定ができないことがある。
- 女性の場合、月経時における血液の混入、腟分泌物の混入(中間尿を採るようにしてもらう)
方法
- 1. 新鮮尿10mLを尿沈渣用試験管にとり500Gで5分間遠心する
- 2. 上清を捨て残液約0.2mLとする
- 3. そのまま、あるいは尿沈渣用染色液を加えて混和する
- 4. 1滴(15μl)をスライドガラスに載せカバーガラスをかけ鏡検する
観察方法
- LPF(low power field 、弱拡大、100倍):3.14 mm2、7.27ul
- HPF(high power field、強拡大、400倍):0.196 mm2、0.45ul
病的所見
- 赤血球と白血球はそれぞれ5/HPF以上、硝子円柱は1/HPF以上、上皮細胞性円柱、顆粒円柱、蝋様円柱、脂肪円柱、赤血球円柱、白血球円柱の各種円柱類、異常結晶(ビリルビン、チロジン、ロイシン、コレステロール、シスチン、2,8-ジヒドロキシアデニンなど)、細菌、真菌、原虫、虫卵、腫瘍細胞の出現
判断基準
赤血球
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≧5個/HPF
|
白血球
|
≧5個/HPF
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上皮細胞(正常)
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扁平上皮細胞をのぞく全て(移行上皮、尿細管上皮、円柱上皮)
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上皮細胞(異常)
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すべて(卵円系脂肪体、多核巨細胞、封入体細胞)
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異型細胞
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癌細胞
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大食細胞
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≧1個/HPF
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円柱
|
<1個/HPFの硝子円柱をのぞく全て
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粘液系
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≧1+
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結晶
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病的結晶(シスチン、チロシン、ロイシン、ビリルビン、コレステロール、DHA結晶)。正常結晶(尿酸結晶)で≧2+の時
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細菌
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≧1+(>/HPFの桿菌)
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真菌
|
すべて
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原虫
|
すべて
|
寄生虫
|
すべて
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OLM.53
尿沈渣成分の基準値
|
|
強拡大視野あたり(/HPF)
|
赤血球数
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1/4-7≧
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白血球数
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1-2/4-7≧
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上皮細胞数
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1/10≧
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円柱
|
1/20≧
|
結晶 (LAB.217)
- アルカリ性尿で見られる血症はウレアーゼ産生菌のプロテウスやクレブシエラなどによる尿路感染症でみられるが、正常尿でも見られうる。
病的意義のある結晶
急性腎不全を背景とする場合
円柱 (LAB.214)
- 硝子円柱は正常でも見られるので病的意義はない。尿量の少ないとき、運動後や利尿薬の使用時にみられる。
[★]
- 英
- cylinder、cast
- 関
- ギプス、シリンダー、ボンベ、投げる、役をつける、鋳造、ギプス包帯、円柱レンズ
[★]
- 英
- trabecula、trabeculae
- 関
- 柵状織、トラベキュラ、索、線維柱帯、骨梁