- 英
- leukemic hiatus
- ラ
- hiatus leucemicus
- 関
- 急性白血病
- 骨髄や末梢血で幼弱な芽球と成熟好中球のみ存在して、その中間段階が存在しない病態であり、急性白血病でみられる所見 ⇔ 慢性骨髄性白血病
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/21 23:44:57」(JST)
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白血病裂孔(英名Leukemic hiatus)とは、主に急性骨髄性白血病で観察される血液の状態のことである[1]。
白血球裂孔あるいは白血病間隙ともいう
目次
- 1 概要
- 2 出典
- 3 参考文献
- 4 関連疾病
- 5 関連項目
概要
健康な状態の骨髄にはバリアがあり、幼若な分化途中段階の血液細胞は骨髄の外に出られず、成熟した血液細胞のみが末梢血中に現れる。 しかし、白血病で骨髄内が過形成状態(高密度に細胞が充満している状態)になるとバリアが破綻し幼若な血液細胞も末梢血中に流れ出る[1]。
この際、慢性骨髄性白血病では白血病細胞の分化能が失われていないため、最未分化細胞から成熟細胞までの各分化段階の白血球が末梢血中に見られる[1]。
しかし、急性骨髄性白血病では分化能を失った白血病細胞が幼若細胞の形態のまま異常な増殖をした末に末梢血に流れ出るので、末梢血中の白血球(白血球様細胞)には多数の幼若細胞(白血病細胞)と少数の正常な成熟細胞のみが見られるようになる。 この末梢血中に幼若細胞と成熟細胞のみが見られ、中間の分化段階の細胞が欠落した状態を白血病裂孔という[1]。
一例としては、好中球は 骨髄芽球、前骨髄球、骨髄球、後骨髄球、好中球と分化していくが、急性骨髄性白血病(M1型)だと病的な骨髄芽球と好中球が見られ、中間の前骨髄球、骨髄球、後骨髄球は観察されないのである[1]。
(注.実際には、中間の分化段階の細胞もまったく存在しない訳ではない。しかし数が極端に少ないので、ほとんど観察されないのである。)
出典
参考文献
- 小川聡 総編集 『内科学書』Vol.6 改訂第7版、中山書店、2009年、ISBN 978-4-521-73173-5
- 浅野茂隆、池田康夫、内山卓 監修 『三輪血液病学』文光堂、2006年、ISBN 4-8306-1419-6
関連疾病
関連項目
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★リンクテーブル★
[★]
[正答]
[★]
- 英
- chronic myeloid leukemia chronic myelogenous leukemia chronic myelocytic leukemia CML
- 関
- 白血病、染色体異常
- 血液・造血器 081030I
- first aid step1 2006 p.294,303,304,309,310,
概念
- 造血幹細胞に遺伝子的な変異が生じ、正常な分化能を保持したまま腫瘍性に増殖し、特に顆粒球系の血球の増殖をきたす。
- 白血球は著増、血小板は増加するが、赤血球は正常もしくは減少する。
- 慢性に経過するが、急性転化(blastic crisis)により急性白血病と同様の病態をとりうる。
検査
- 赤血球:→or↓
- 白血球:↑↑↑
- 血小板:↑ → 急性転化例では↓
- 好中球アルカリホスファターゼ:低値
- NAPスコア:低下 → 急性転化例では↑
- 血清ビタミンB12、LDH、尿酸、リゾチーム:高値 → 白血球の破壊による
- 白血病裂孔:なし → 分化能は保たれているため
- 染色体:Ph染色体の出現
- → 急性転化例では複数のPh染色体、環状Ph1、形態異常をきたしたPh染色体の出現がみられる(QB.G247)。頻度:複数のPh染色体の出現>トリソミー>17番同腕染色体>19トリソミー?(+19) (WCH.2243)。染色体の変化は血液学的な変化に数ヶ月先だって起こるが、必ずしもblast crisisに繋がるわけではない(WCH.2243)。急性転化例の2/3では骨髄性、1/3でリンパ性にtransformationする。後者の場合、MPO染色陰性、PAS染色陽性、B細胞表面抗原の発現(多くの場合CD10,CD19を発現し,sIgは欠く)、TdT発現(抗体の遺伝子再構成における多様性付与に関与)。(WCH.2243)
治療
- イマチニブが第一選択となる。適応があれば同種幹細胞移植。
治療に用いる薬物・治療法
- イマチニブ
- 自己幹細胞移植:?
- 同種幹細胞移植
- 白血球除去(leukapheresis)・脾摘
- インターフェロンα:イマチニブが登場する前は、同種幹細胞移植ができない症例において治療の選択肢の一つであった。
- ヒドロキシウレア:。インターフェロンと併用して使われる。代謝拮抗薬。DNA合成を阻害する。骨髄抑制、二次発癌は稀。
- シタラビン:Ara-CTPとなり、DNA合成過程のシチジン二リン酸(CDP)還元酵素やDNAポリメラーゼを阻害
慢性期
- 参考2
移行期
- 参考2
急性期
- 参考2
- 1. myeloid crisisに対してはAML、lymphoid crisisに対してはALLに対する寛解導入療法に準じた化学療法を行う。
- 2. 同種幹細胞移植
国試
参考
- http://www.gan-pro.com/professional/cancer/child-leukemia/chronic-myelogenous-leukemia.html
[★]
- 英
- leukemia
- 関
- 造血器腫瘍
- see 白血病まとめ.xls, 造血器腫瘍マップ.ppt
疫学
- 小児:ALL > AML >>> CML, CLL(小児では無) ← 急性型が多い
分類
[★]
- 英
- hiatus、esophageal hiatus、hiatal
- 関
- 食道裂孔