クロルフェニラミン、ジヒドロコデイン、メチルエフェドリン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ニチコデ配合散
組成
ニチコデ配合散
禁忌
- 重篤な呼吸抑制のある患者[呼吸抑制を増強するおそれがある。]
- アヘンアルカロイドに対し過敏症の既往歴のある患者
- 緑内障の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- カテコールアミン製剤(アドレナリン,イソプレナリン等)を投与中の患者[併用により,不整脈,場合によっては心停止を起こすおそれがある。(「相互作用」の項参照)]
効能または効果
下記疾患に伴う咳嗽
- 急性気管支炎,慢性気管支炎,感冒・上気道炎,肺炎,肺結核
- 通常成人1日3gを3回に分割経口投与する。
なお,症状により適宜増減する。
乳幼小児には以下のように経口投与する。
12才以上15才未満 |
成人量の2/3 |
8才以上12才未満 |
成人量の1/2 |
5才以上8才未満 |
成人量の1/3 |
2才以上5才未満 |
成人量の1/5 |
2才未満 |
成人量の1/10 |
慎重投与
- 気管支喘息発作中の患者[気道分泌を妨げるおそれがある。]
- 心・呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強するおそれがある。]
- 肝・腎機能障害のある患者[副作用が発現するおそれがある。]
- 脳に器質的障害のある患者[脳血管を拡張し,脳脊髄液圧を上昇させるおそれがある。]
- ショック状態にある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 代謝性アシドーシスのある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 甲状腺機能異常のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 薬物依存の既往歴のある患者[薬物依存を生じるおそれがある。]
- 乳児,高齢者,衰弱者[新生児,乳児は代謝が不十分であり,高齢者,衰弱者は代謝・排泄機能が低下しているため,副作用が発現するおそれがある。(「高齢者への投与」の項参照)]
- 高血圧症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 糖尿病の患者[血糖のコントロールに悪影響を及ぼすおそれがある。]
- 妊婦(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
重大な副作用
無顆粒球症,再生不良性貧血(頻度不明)
- 無顆粒球症,再生不良性貧血があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
薬効薬理
ジヒドロコデインリン酸塩
- 作用はモルヒネとコデインの中間に位するが,コデインにより近い。延髄の咳嗽中枢に直接作用し,リン酸コデインの約2倍の鎮咳作用を現す。2)
dl‐メチルエフェドリン塩酸塩
- エフェドリンと類似の薬理作用(α,β)を示す。気管支拡張作用(β2)はエフェドリンよりも若干強い。中枢性の鎮咳作用もある。3)
クロルフェニラミンマレイン酸塩
- H1受容体拮抗薬でH1受容体を介するヒスタミンの作用(気管支平滑筋の収縮など)を抑制する。4)
有効成分に関する理化学的知見
ジヒドロコデインリン酸塩
一般名
- ジヒドロコデインリン酸塩(Dihydrocodeine Phosphate)
化学名
- (5R,6S)-4,5-Epoxy-3-methoxy-17-methylmorphinan-6-ol monophosphate
分子式
分子量
性状
- 白色〜帯黄白色の結晶性の粉末である。
水又は酢酸(100)に溶けやすく,エタノール(95)に溶けにくく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品の1.0gを水10mLに溶かした液のpHは3.0〜5.0である。
本品は光によって変化する。
dl‐メチルエフェドリン塩酸塩
一般名
- dl‐メチルエフェドリン塩酸塩(dl‐Methylephedrine Hydrochloride)
化学名
- (1RS,2SR)-2-Dimethylamino-1-phenylpropan-1-ol monohydrochloride
分子式
分子量
性状
- 無色の結晶又は白色の結晶性の粉末である。
水に溶けやすく,エタノール(99.5)にやや溶けにくく,酢酸(100)に溶けにくく,無水酢酸にほとんど溶けない。
本品の水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
本品1.0gを水20mLに溶かした液のpHは4.5〜6.0である。
融点
クロルフェニラミンマレイン酸塩
一般名
- クロルフェニラミンマレイン酸塩(Chlorpheniramine Maleate)
化学名
- (3RS)-3-(4-Chlorophenyl)-N,N-dimethyl-3-pyridin-2-ylpropylamine monomaleate
分子式
分子量
性状
- 白色の微細な結晶である。
酢酸(100)に極めて溶けやすく,水又はメタノールに溶けやすく,エタノール(99.5)にやや溶けやすい。
本品は希塩酸に溶ける。
本品の水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
本品1.0gを新たに煮沸して冷却した水100mLに溶かした液のpHは4.0〜5.5である。
融点
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- dihydrocodeine
- 化
- リン酸ジヒドロコデイン dihydrocodeine phosphate、ジヒドロコデインリン酸塩 dihydrocodeine phosphate
- 商
- カフコデ(ジプロフィリン、ジヒドロコデイン、dl-メチルエフェドリン、ジフェンヒドラミン、アセトアミノフェン、ブロモバレリル尿素)、セキコデ(ジヒドロコデイン、エフェドリン、塩化アンモニウム、クロフェドリン、ライトゲン、ムコブロチン、ミゼロン、プラコデ、フステン、フスコブロン、ニチコデ、フスコデ(ジヒドロコデイン、dl‐メチルエフェドリン、クロルフェニラミン)、オピセゾールコデイン(キキョウ流、カンゾウ、車前草、シャクヤク、ジヒドロコデイン)
- 関
- モルフィン鎮痛薬、オピオイド受容体。コデイン
特徴
- 麻薬性中枢性鎮咳薬。
- リン酸コデインより強い鎮咳・鎮痛作用を有し、特に鎮咳作用はリン酸コデインの2倍、呼吸抑制作用はモルヒネに比べて弱い。
適応
[★]
- 英
- chlorpheniramine
- 化
- マレイン酸クロルフェニラミン chlorpheniramine maleate、クロルフェニラミンマレイン酸塩
- 商
- クロダミン、LL配合、アストーマ、アニミング、アレルギン、エンペラシン、クロール・トリメトン Chlor-Trimeton、クロフェドリン、サクコルチン、セレスターナ、セレスタミン、ニチコデ、ネオアムノール、ネオマレルミン、ネオレスタール、ネオレスタミン、ヒスタール、ヒスタブロック、ビスミラー、フェニラミン、フスコデ、フスコブロン、フステン、プラコデ、プラデスミン、ベタセレミン、ペレックス、ポラジット、ポララミン、マゴチミン、ミゼロン、ムコブロチン、ライトゲン
- 関
- クロルフェナミン
- 抗ヒスタミン剤
- 古典的抗ヒスタミン薬
- アルキルアミン系。ヒスタミンH1受容体拮抗作用。
- 作用d体>>l体
- エタノールアミン系のジフェンヒドラミンより中枢神経作用が弱い
[★]
- 関
- 鎮咳剤