日
しゃくやくかんぞうとう
生薬:甘草 、芍薬
太陰病 (腹直筋攣急型)
腹直筋緊張し、胃痛または腹痛があるもの:胆石症あるいは腎臓・膀胱結石の痙攣痛、四肢・筋肉・関節痛、薬物服用後の副作用の腹痛、胃痙攣、急迫性の胃痛。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2023/02/07 05:45:57」(JST)
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芍薬甘草湯 (しゃくやくかんぞうとう)とは、漢方方剤の一種。出典は「傷寒論」。
効果・効能
下肢の痙攣性疼痛(腓返り)や、胃腸の激しい痛み等、急激におこる筋肉の痙攣を伴う疼痛などに用いる。
人工透析患者の腓返りに用いられることがある。透析中に足がつる場合は透析前に服用する。
保険適用エキス剤の効能・効果
急激におこる筋肉の痙攣を伴う疼痛[1]
臨床試験
肝硬変症患者126 例(芍薬甘草湯群65 例、プラセボ群61 例)による二重盲検ランダム化比較試験において、芍薬甘草湯はプラセボ群に対して、筋痙攣回数改善度,最終全般改善度(痙攣持続時間や痛みの程度)が有意に改善した[2] 。
組成
芍薬(しゃくやく)4.0g、甘草(かんぞう)4.0g
以上の切断あるいは破砕した生薬をとり、1包として製する。
方解
芍薬と甘草の2生薬からなることから名付けられた。
禁忌
アルドステロン症のある患者、ミオパシーのある患者、低カリウム血症のある患者[1]
慎重投与
次の患者には慎重に投与する[1] [3] 。
高齢者 相互作用
併用注意
次の薬剤との併用により、偽アルドステロン症、ミオパシーが出現しやすくなる[1] 。
甘草含有製剤
グリチルリチン酸およびその塩類を含有する製剤
ループ系利尿剤
チアジド系利尿剤 副作用
次の副作用がある[1] 。
長期服用
60歳以上が30日を越える服用によって低カリウム血症、偽アルドステロン症[3] 。
重大な副作用
間質性肺炎、偽アルドステロン症、鬱血性心不全、心室細動、心室頻拍、ミオパシー、肝機能障害、黄疸
その他
発疹、発赤、瘙痒、悪心、嘔吐、下痢
注意事項
高齢者は生理機能の低下、妊産婦、小児は安全性未確立のため注意が必要である[1] 。
出典
^ a b c d e f ツムラ製品情報『ツムラ芍薬甘草湯』
^ 熊田卓、熊田博光ほか「TJ-68ツムラ芍薬甘草湯の筋痙攣(肝硬変に伴うもの)に対するプラセボ対照二重盲検群間比較試験」『臨床医薬』第15巻第3号、1999年、 p.499-523、2009年12月30日 閲覧。
^ a b 本間真人、石原三也、千文、幸田幸直、芍薬甘草湯と小柴胡湯の連用が血清カリウム値に及ぼす影響 YAKUGAKU ZASSHI., 2006年 126巻 10号 p.973-978, doi:10.1248/yakushi.126.973
関連処方
関連項目
大正製薬 - 主力商品である「大正漢方胃腸薬」(第2類医薬品)は芍薬甘草湯エキス顆粒と安中散末
ツムラ - 68番が芍薬甘草湯エキス顆粒
クラシエ - KB-68 が芍薬甘草湯エキス顆粒
小林製薬 - 「コムレケア」(第2類医薬品)の名称で発売
小太郎漢方製薬 - 「コムロン」(第2類医薬品)の名称で発売
ロート製薬 - 「和漢箋 ツラレス」(第2類医薬品) の名称で発売
UpToDate Contents
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1. 夜間の足痙攣 nocturnal leg cramps [show details] …week) , or hydroxychloroquine sulfate (200 mg daily for two weeks, then once per week); and shakuyaku-kanzo-to granule, which was used in a series of hemodialysis patients . One trial found that botulinum…
Related Links
「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」は、一般的に筋肉がけいれんして、急に強い痛みが出た方、運動中や就寝中に足がつる方、たまに運動するとこむらがえりや腰痛を起こす方などにおすすめの漢方製剤です。
芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)についての情報を掲載しています。 古くから使われている痛みを止める頓服薬 「芍薬」と「甘草」だけで構成されているシンプルな漢方薬です。痛み止めの頓服薬として、比較的広く使われています。
芍薬甘草湯は、筋肉の痙攣による体の痛みをとる漢方薬です。即効性があり、筋肉のこむら返りを改善させてくれます。いわゆる、手足がつった時などによく使われる漢方薬です。何を隠そう私自身もよくお世話になっている漢方薬で、効果がはっきりと実感できる漢方薬になります。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
マツウラ芍薬甘草湯エキス顆粒
組成
本品6g中 (日局シャクヤク・・6.0g) (日局カンゾウ・・・・6.0g) 上記より製した日局しゃく薬甘草湯エキス6.0gを含有する。 (本品は、軟エキスを使用しており、軟エキス6.0gは乾燥エキス3.0gに相当する。) 添加物として、ヒプロメロース、ステアリン酸Mg、乳糖水和物、デキストリン、トウモロコシデンプンを含有する。
禁忌
アルドステロン症の患者
ミオパチーのある患者
低カリウム血症のある患者
[1.〜3.:これらの疾患及び症状が悪化するおそれがある。]
効能または効果
急激におこる筋肉のけいれんを伴う疼痛、筋肉・関節痛、胃痛、腹痛
通常成人1日6gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢・体重・症状により適宜増減する。
本剤の使用にあたっては、治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
慎重投与
重大な副作用
間質性肺炎:
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
偽アルドステロン症:
低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
うっ血性心不全、心室細動、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む):
うっ血性心不全、心室細動、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、動悸、息切れ、倦怠感、めまい、失神等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ミオパチー:
低カリウム血症の結果として、ミオパチー、横紋筋融解症があらわれることがあるので、脱力感、筋力低下、筋肉痛、四肢痙攣・麻痺、CK(CPK)上昇、血中及び尿中のミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸:
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
★リンクテーブル★
[★]
関
六病位
太陰の病たる、腹満して吐し、食下らず、自利ますます甚だしく、時に腹自ずから痛む、もしこれを下せば、必ず胸下結鞭す
治療法剤
心下痞硬型
腹直筋攣急型:腹痛、両側の腹直筋の攣急を呈する
[★]
英
hiccup , hiccough
ラ
singultus
同
しゃっくり
[★]
関
芍薬甘草湯 、漢方製剤
[★]
日
しゃくやく、シャクヤク
英
peony root
ラ
Paeoniae Radix
同
真芍薬 しんしゃくやく
関
ボタン属 、(植物)peony
[★]
日
かんぞう
英
glycyrrhiza , licorice root
関
偽性アルドステロン症