放射線治療、レーザー光凝固、化学療法、眼球摘出など
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/10/10 18:13:18」(JST)
網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ、retinoblastoma)とは眼球内に発生する悪性腫瘍である。大部分は2〜3歳ころまでに見られる小児がんであり、胎生期網膜に見られる未分化な網膜芽細胞から発生する。
網膜芽細胞腫のデータ | |
ICD-10 | C692 |
統計 | |
世界の患者数 | |
日本の患者数 | 80人/年 (2005年11月1日) |
○○学会 | |
日本 | 日本眼科学会 |
世界 | 世界眼科学会 |
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15,000人に1人の割合で発病する。地域による大きな差はない。
約10~30%は両眼性で常染色体優性遺伝、残りは片眼性で散発性である。
以下の4期に分けられる。
眼底所見、CT、MRI、超音波診断などで確定診断される。 白色瞳孔を来たす他の疾患との鑑別診断が重要となる。
原則として早期に眼球摘出を行う。視神経はできるだけ長く眼球側へつけて切除する。視神経断端を検査し、腫瘍細胞が認められた場合は放射線治療を実施する。
両眼性であれば重篤なほうを眼球摘出し、もう一方は極力温存する。治療としてはX線、放射線治療などのほか、エンドキサン、ビンクリスチンなどの抗癌剤を投与する。しかしながら治療を行っても腫瘍が増大する場合は、直ちに眼球摘出を実施する。
日本では、白色瞳孔など眼球内病変で発見される場合が多く、治癒率が90%程度得られている。そのため、最近の関心は治癒から視機能温存に移りつつあり、放射線治療と抗癌剤やレーザー焼灼を組み合わせた治療が増えている。
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構造 | 層 | 細胞体 | ||
脈絡膜 | ||||
網膜 | ||||
1 | 色素上皮層 | 色素上皮細胞 | pigment epithelium cell | |
2 | 杆体錐体層 | rod and cone layer | ||
3 | 外境界膜 | |||
4 | 外顆粒層 | outer nuclear layer | 視細胞 | photoreceptor |
5 | 外網状層 | outer plexiform layer | ||
6 | 内顆粒層 | inner nuclear layer | 双極細胞 | bipolar cell |
水平細胞 | horizontal cell | |||
アマクリン細胞 | amacrine cell | |||
7 | 内網状層 | inner plexiform layer | ||
8 | 神経節細胞層 | ganglion cell layer | 神経節細胞 | ganglion cell |
9 | 神経線維層 | optic nerve fiber layer | ||
10 | 内境界膜 |
.