- 英
- anoxic spell
- 関
- 低酸素発作、ファロー四徴症
- ファロー四徴症でみられる。生後6ヶ月~2歳までに起こる発作で、チアノーゼが増強し、意識を消失する。チアノーゼ発作(hypercyanotic attacks/spell)や低酸素発作 hypoxic spellとも呼ばれる。持続時間は15-60分程度。肺動脈狭窄が右室流出路の心筋の収縮で増強し、一過性に肺血流量が減少し発作となる(NSU.394)
- ファロー四徴症や三尖弁閉塞症のIb型(肺動脈弁狭窄)でみられる
UpToDate Contents
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- 2. 小児における痙攣とてんかん:臨床検査診断seizures and epilepsy in children clinical and laboratory diagnosis [show details]
…stimulus? Seizures are rarely precipitated by mild trauma. Pallid infantile syncope is a common benign pediatric syndrome characterized by sudden transient bradycardia followed by an anoxic seizure (with pallor) …
- 3. 高齢者の痙攣発作とてんかん:病因、臨床症状、診断seizures and epilepsy in older adults etiology clinical presentation and diagnosis [show details]
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- 4. 小児における非てんかん性発作性疾患nonepileptic paroxysmal disorders in children [show details]
… Epilepsy is a condition characterized by recurrent seizures. The term seizure refers to a transient occurrence of signs and/or symptoms due to abnormally excessive neuronal activity of the brain. Many …
- 5. 成人におけるてんかんのマネージメントの概要overview of the management of epilepsy in adults [show details]
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Japanese Journal
- 鼠径ヘルニア嵌頓に対し緊急手術を施行した根治術前のファロー四徴症患児に対する麻酔経験
- 山長 修,進藤 一男
- 麻酔 = The Japanese journal of anesthesiology : 日本麻酔科学会準機関誌 68(6), 612-615, 2019-06
- NAID 40021936670
- 急性呼吸器感染症を繰り返す18トリソミー女児に対し、前傾クッションを作成し坐位保持を導入した1例
- 浜岡 秀明,伊賀崎 央,吉田 泰子,押川 達郎,村松 知佳,鶴澤 礼実,柴田 陽三
- 理学療法学Supplement 46S1(0), J-59_1-J-59_1, 2019
- … 第12病日に高炭酸ガス血症に伴う意識障害を呈し、第14病日にてんかん発作が出現した。第15病日に呼吸リハ目的で理学療法開始となる。第16~18病日には無酸素発作出現、第19病日のABGはpH:7.25、PaCO2:79.0mmHg、PaO2:33.0mmHgであり、高炭酸ガス血症を認め高流量鼻カニューラ(以下NHF)を装着した。4時間後には、pH:7.45、PaCO2:47.0mmHg、PaO2:29.0mmHgへ改善し、第23病日にNHFを離脱し鼻カニューラに変更となる。第24病日、前傾ク …
- NAID 130007694367
- ファロー四徴症 (特集 新生児の呼吸・循環管理) -- (特徴的な新生児の疾患とは何だろう?)
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- 無酸素発作の解説(コラム). この発作は、生後2カ月〜3歳くらいまでにみられ、大きな心室中隔欠損症 (しんしつちゅうかくけっそんしょう)と肺動脈弁下狭窄 (はいどうみゃくべんかきょうさく)を併せもつチアノーゼ型の先天性心臓病に起こります。. ファロー四微症が代表的ですが、両大血管右室起始症 (りょうだいけっかんうしつきししょう)、単心室 (たん ...
- 世界大百科事典 第2版 - 無酸素発作の用語解説 - 運動している途中で急にしゃがみ込み,しばらくしてまた立ち上がって運動を続ける症状が特徴的で,このしゃがみこんだ姿勢を蹲踞(そんきよ)という。乳幼児期には,無酸素発作といっ
- 無酸素発作 ムサンソホッサ. 【 無酸素発作はどんな病気?. 】. 無酸素発作とは、特に乳幼児期には眠りから覚めた時に、泣いたり、哺乳や、排便などがきっかけとなって、チアノーゼが起きて、呼吸が苦しくなったり、ぐったりしてしまうなどの発作の症状が出ることがあります。. 発作は巣分から数時間続くことがあって、重症の場合、痙攣をおこしたり、意識喪失 ...
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- 英
- tetralogy of Fallot TOF ToF TF
- 同
- (国)Fallot四徴症
- 関
- 先天性心疾患、心奇形
まとめ
- 肺動脈狭窄、心室中隔欠損、大動脈騎乗、右室肥大が四徴とされており、漏斗部中隔が右前方へ偏位したために生じた大きな心室中隔欠損と漏斗部狭窄が病態の核心である。出生後は体重増加正常であるが、生後数ヶ月後より徐々にチアノーゼが出現、次第に増悪していく。無酸素発作が出現するようになり、小児期には蹲踞の姿勢をとるようになる。聴診上、2-3LSBに駆出性雑音を聴取、またII音は単一II音として聴取される。低酸素血症の持続により、バチ指、多血症、鉄欠乏性貧血を来す。治療は鉄欠乏性貧血に対して鉄材内服、無酸素発作に対して胸膝位、酸素投与、モルヒネ、βブロッカーとし、予防的にβブロッカーを投与する。手術療法としては1歳頃までに頻回の失神発作、無酸素発作をきたす例に対して、Blalock-Taussig手術を施行、1-3歳頃に根治的に心内修復術(心室中隔欠損の閉鎖、肺動脈の拡張/右室流出路形成)を行う。合併症として脳血栓、脳膿瘍、感染性心内膜炎に留意する。(文献(2) YN.C-121 SPE.452)
原因
- 発生の過程で、円錐動脈管中隔(漏斗中隔)が前方に変位 → 円錐の不等分割 (L.225)
- 22q11の微少な欠損が関係する (PHD.391)
- 22q11.2欠失症候群 CATCH22
四徴
病態
肺動脈狭窄
- (左室の心筋収縮による駆出圧が、心室中隔欠損により右室壁に加わる)
PSと大動脈騎乗を伴う心室中隔欠損
疫学
- 9.6/10000出生。 5/10,000 live births(PHD.391)
- 心奇形を合併しうる (PHD.391)
症状
- 息切れ、易刺激性、チアノーゼ、頻呼吸、ときに失神、痙攣。無酸素発作
- 運動時、食事、哺乳 → 全身の血管が拡張 → 肺血管抵抗 >> 全身血管抵抗 → ↑右左シャント → チアノーゼ
- 子供は全身の血管抵抗を上げるためにしゃがむようになる(蹲踞)。大腿の血管が圧排されて全身血管抵抗が上がる → ↓右左シャント → ↓チアノーゼ
- 中心性チアノーゼ(生後2-3ヶ月) → 無酸素発作(生後6ヶ月) → 蹲踞の姿勢(2歳以降)
- 無酸素発作/低酸素発作:生後、3-4ヶ月移行、急に多呼吸になりチアノーゼが増強。呼吸困難、意識消失を来す。午前中の覚醒時に起きることが多い。右室流出路狭窄の増強が引き金となり、肺血流の低下が起こる。3ヶ月頃から出現。
身体所見
聴診 PHD.393
- RV heave:右室肥大
- 単一II音 ← 肺動脈への駆出路が狭窄しており、かつ肺動脈弁は低形成であるためP2成分は小さく聴取できない。そのためA2成分のみS2として聴くことになる。
- 左右の胸骨縁に収縮期雑音:右室の駆出路で乱流が発生することで生じる(肺動脈までの流路が狭窄しているから)
-
- 心室中隔欠損症 VSDによる雑音は生じない。欠損している部分が大きすぎるため
検査
胸部単純X線写真
- 心陰影は正常/やや小さい ← 拡大はない
- 木靴心:左第二弓陥凹、左第四弓突出
- 肺血管陰影の減弱
心エコー
[show details]
心電図
- 右室肥大所見(high RV1, deep SV6)
心カテーテル検査
右室造影
治療
内科療法
- 多血症:Ht>60%で注意、>70%で危険なので、瀉血を行う。 (PED.919)
薬物療法
- 鉄欠乏性貧血、無酸素発作の予防が目的。
- 無酸素発作:(治療)胸膝位、酸素投与、モルヒネ、βブロッカー、アシドーシス補正の補液。(予防)βブロッカー ⇔ 禁忌:β刺激薬 → 漏斗部狭窄(肺動脈弁下狭窄)を増強させてしまう
- 治療
- βブロッカー:右室流出路狭窄の改善
- モルヒネ:鎮静、漏斗部のspasm解除。
末梢血管の拡張、静脈還流量減少? ← 塩酸モルヒネ/ペチロルファンを用いる(PED.918)
- アシドーシス補正の補液:重炭酸を含む輸液
- 予防
- 塩酸プロプラノロール/塩酸カルテオロール (PED.918)
手術療法
- 新生児期において動脈管依存性の重症例では、プロスタグランジンE1の持続投与を行い、ブラロック・タウシグ手術(Blalock-Taussig手術)を行う。(ガイドライン1)。
- 動脈管非依存性の場合、1歳頃に頻回の失神発作、無酸素発作をきたす例に対して(YN.C-122)、内科的に無酸素発作のコントロールが困難な症例や著しい肺動脈低形成に対してブラロック・タウシグ手術を行う(ガイドライン1)。
- 1-2歳(ガイドライン1)/1-3歳(YN.C-122)頃に、根治的に心内修復術(心室中隔欠損の閉鎖、肺動脈の拡張/右室流出路形成)を行う。
合併症
ガイドライン
- 1. 先天性心疾患の診断、病態把握、治療選択のための検査法の選択ガイドライン
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_hamaoka_h.pdf
国試
症例
- 2歳男児。運動後にチアノーゼが見られるため来院した。家族の話によると、うずくまっていることが多くなってきたという。胸骨左縁第2肋間に駆出性収縮期雑音を聴取する。
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- 英
- anoxic spell
- 関
- 無酸素発作
- 先天性心疾患のうち低酸素発作を最も起こしうるのは、ファロー四徴症と三尖弁閉鎖症(Ib型)。
- (1)右左シャントが存在すること + (2)右室流出路狭窄を有すること
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- 英
- oxygen
- 関
- 空気、酸素療法
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E6%B0%97
麻酔科
- 参考1
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酸素
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笑気
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空気
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二酸化炭素
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医療ガス配管
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緑
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青
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黄
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橙
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ガスボンベの色(日本)
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緑
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ピンインデックス
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・ ・
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・ ・
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ピン
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2
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2
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3
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2
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角度(時計回り)
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180
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135
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120
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-90
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参考
- http://www.eonet.ne.jp/~hidarite/me2/anzenkanri05.html
[★]
- 英
- anoxia、anoxic、oxygen-free
- 関
- アノキシア、嫌気条件、酸欠、無酸素症、無酸素性
[★]
- 英
- attack, paroxysm, ictus, insult, fit, stroke
[★]
- 英
- achylia、achylic
- 関
- 分泌過少