出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/08 23:16:00」(JST)
カドヘリン (Cadherin) は細胞表面に存在する糖タンパク質の一群で、細胞接着をつかさどる分子であり、動物の胚発生に重要な役割を果たす。典型的なカドヘリン(クラシックカドヘリン)は、アドヘレンス・ジャンクションの構築を通じて、細胞と細胞の接着の形成と維持に関わる。クラシックカドヘリンは、その細胞外に5つのドメイン構造(ECドメイン)を繰り返し、1つの膜貫通セグメントと細胞内ドメインを有する。細胞内ドメインにはカテニンが結合し、細胞骨格への連結を行っている。カドヘリンは、その機能発現にカルシウムイオンを必要とし、カルシウムイオン存在下でプロテアーゼによる分解から保護される。カルシウム calcium と接着 adhere にちなみ、その発見者である竹市雅俊らにより命名された。ECドメインをもつ分子は脊椎動物ゲノム中に120個ほど見いだされ、カドヘリンスーパーファミリーと呼ばれている。
細胞接着、胚発生、形態形成、がんの浸潤・転移、シナプス形成、シナプス可塑性。
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グループ名 | 機能 | 名称 | 別名 | 組織分布 | リガンド | |
セレクチン | 炭化水素鎖に結合。 白血球-内皮細胞の反応を開始 |
P-selectin | PADGEN | CD62P | 活性化した内皮細胞、活性化した血小板 | PSGL-1, sialyl-Lewisx |
E-selectin | ELAM-1 | CD62E | 活性化した内皮細胞 | sialyl-Lewisx | ||
インテグリン | CAMや細胞外マトリックスに結合。 強い結合 |
LFA-1 | αL:β2 | CD11a:CD18 | 単球、T細胞、マクロファージ、好中球、樹状細胞 | ICAMs |
CR3, Mac-1 | αM:β2 | CD11b:CD18 | 好中球、単球、マクロファージ | ICAM-1, iC3b, fibrinogen | ||
CR4, p150.95 | αX:β2 | CD11c:CD18 | 樹状細胞、マクロファージ、好中球 | iC3b | ||
VLA-5 | α5:β1 | CD49d:CD29 | 単球、マクロファージ | fibronectin | ||
免疫グロブリンスーパーファミリー | 細胞結合で様々に働く。 インテグリンの基質 |
ICAM-1 | CD54 | 活性化した内皮細胞 | LFA-1, MAC1 | |
ICAM-2 | CD102 | 非活性化状態の内皮細胞、樹状細胞 | LFA-1 | |||
VCAM-1 | CD106 | 活性化した内皮細胞 | VLA-4 | |||
PECAM | CD31 | 活性化した白血球、内皮細胞間の結合 | CD31 |
名称 | 分布組織 | リガンド | ||
CD2 | LFA-2 | T細胞 | LFA-1 | CD53 |
ICAM-1 | CD54 | 活性化した血管、リンパ球、樹状細胞 | LFA-1, Mac-1 | |
ICAM-2 | CD102 | 非活性化状態の血管 | LFA-1 | |
ICAM-3 | CD50 | Naive T cells | DC-SIGN, LFA-1 | |
LFA-3 | CD58 | リンパ球、APC | CD2 | |
VCAM-1 | CD106 | 活性化した内皮細胞 | VLA-4 |
-接着分子
-細胞接着分子
-カドヘリン
近位尿細管 | 70% |
遠位尿細管 | 20% |
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