傍腫瘍性辺縁系脳炎
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Japanese Journal
- ムンプス感染を契機に発症し,15年間診断に苦慮された辺縁系脳炎の1例
- 症例報告 卵巣奇形腫の切除が有効であった自己免疫性辺縁系脳炎の一症例
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- 明らかな辺縁系脳炎症例では、抗 VGKC 抗体、抗 NMDA 受容体複合体抗体(Dalmau 抗体) 、抗 NAE. 抗体など種々の自己抗体も、当研究班で必要と判断され .... A) 非ヘルペス 性急性辺縁系脳炎(楠原・庄司:NHALE)、自己抗体介在性急性可逆性辺縁系脳炎(根 ...
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- 英
- Hashimoto encephalopathy, Hashimoto's encephalopathy
- 関
- 甲状腺機能低下症、橋本病
概念
- 橋本病を背景疾患として有し、自己免疫が関与し精神・神経症状を呈する疾患である。
- 福井大学の米田誠先生が抗NAE抗体を半数の患者が有することを明らかにしている。
疫学
- 女性が72%
- 若年者(20-30歳)と高齢者(50-70歳)の二峰性
症状
Peschen-Rosinらの診断基準
- 反復する痙攣、精神症状を呈する例で、(1)脳波異常、(2)抗マイクロゾーム抗体陽性、(3)髄液蛋白の上昇、(4)ステロイドに反応良好、(5)頭部MRIで異常所見を見ないことのこれらのうち3つ以上を満たすものを橋本脳症と定義した。橋本脳症の疾患特異的な自己抗体である抗NAE抗体(血清N末端αエノラーゼ抗体)が陽性であることも診断的に有意な所見である。
検査
- 脳波:基礎波の徐脈化
- 脳SPECT:血流低下
- 脳MRI:辺縁系病変、深部白質病変
検査・画像項目
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特徴
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抗甲状腺抗体
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抗TPO抗体陽性、抗TG抗体陽性
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52%
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抗TPO抗体陽性
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21%
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抗TG抗体陽性
|
18%
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抗TSH受容体抗体
|
9%
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甲状腺機能
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正常
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72%
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低下(軽度)
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25%
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一過性亢進
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3%
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血清抗NAE抗体
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特異度 90%、感度 50%
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髄液蛋白上昇
|
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45%
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脳波
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基礎律動の徐波化
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80%
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脳MRI
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異常(ほとんどが側頭葉辺縁系病巣かびまん性白質病変)
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36%
|
脳血流SPECT
|
低下
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76%
|
鑑別疾患
治療
- ステロイド治療が基本であり、80%の患者で良好な反応が得られる。
[★]
- 英
- paraneoplastic neurological syndrome
- 関
- 辺縁系脳炎
- 関
- 腫瘍随伴神経症候群、神経性腫瘍随伴症候群、傍腫瘍性辺縁系脳炎
[★]
- 英
- paraneoplastic limbic encephalitis
- 同
- 辺縁系脳炎 limbic encephalitis
- 関
- 傍腫瘍性症候群、脳炎
- see HIM -paraneoplastic. 623-625,623t,624f,625f,625t,626f
[★]
- 英
- encephalitis, cephalitis
- 関
脳炎
[★]
- 英
- border、marginal
- 関
- 帯域、辺縁性、境界、境を接する
[★]
- 関
- 炎光、炎症