- 英
- imaginary pregnancy, spurious pregnancy, pseudopregnancy
- ラ
- pseudocyesis, pseudograviditas, graviditas spuria
- 同
- 妊娠妄想 delusion of gestation
- 関
- 妊娠徴候
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2020/02/21 02:01:45」(JST)
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想像妊娠(そうぞうにんしん、英語 = pseudocyesis、pseudopregnancy、false pregnancy、spurious pregnancy、phantom pregnancy; 仏語 = grossesse nerveuse)とは、実際には妊娠していないにもかかわらず、妊娠における様々な兆候が見られる心身症状の一種。精神状態が肉体の変化を起こす一例であり、多くは妊娠を強く望むか逆に強く恐れている神経質な女性にみられる。医師の診断によって想像妊娠だと認識すると、妊娠兆候は減退する。妄想妊娠や偽妊娠とも言う。
人間以外の犬やウサギなどの哺乳類も、原理は異なるが想像妊娠をすることがわかっている。
人間の場合
症状
妊娠時に見られる各種の身体症状と同様のものが起こる。
- 月経閉止。あるいは、月経が来たとしても量が少なく、妊娠中の不正出血と判別しにくい。
- 月経を司る女性ホルモンは、脳の下垂体や視床下部から分泌される性腺刺激ホルモンなどの制御を受けており、精神的な負荷はしばしば女性に無月経や月経不順の変調をもたらす。
- 悪阻(つわり)、子宮内膜の増加、乳頭・乳輪の変化、初乳の分泌など、ホルモンの作用に付随するもの。
- なお、妊娠検査薬の陽性をもたらすhCGは、着床した受精卵の根元から分泌される実際の妊娠時特有のホルモンなので、想像妊娠では陽性にならない。
- 腹部の膨張、胎動の自覚など、物理的な胎児の存在を感じさせるもの。
- ホルモンの作用による皮下脂肪の増加や便秘での膨満・蠕動による。
原因
以下のような、妊娠という事柄に対する強いストレスが原因とされる。
- 妊娠に対する過度の願望。
- 妊娠に対する過度の恐怖。
対処
- 医師の診断を受け、想像妊娠の事実を認識すると症状は減退する。
現代では、妊娠検査薬・エコー(超音波検査)・心音計などの発達により早期から明らかな証拠で妊娠の有無を確定できるようになったこと、女性に対して跡継ぎを産まねばならぬという社会的圧力が少なくなったことなどから、かつてに比べて激減し、稀な現象となっている。
動物の場合
犬などの動物にも、つまり、腹部の膨張、乳腺の発達や乳汁分泌、巣作り行動といった想像妊娠が見られることがある。しかし、これは発情期に伴うホルモン変化によって引き起こされる現象であり、人間のように心理的原因によるものとは異なる。そのため、想像妊娠とは呼ばず、偽妊娠あるいは擬似妊娠の用語で呼ばれることも多い。
原因
発情期に入って排卵すると、妊娠を維持するための黄体ホルモンが分泌され、身体や行動に変化が起こる。妊娠が不成立だった場合は排卵からしばらくすると黄体ホルモンの分泌が終わるはずだが、個体差により、ホルモンの分泌が活発すぎると妊娠していなくても分泌が続くことがある。こうした黄体ホルモンを主体としたホルモンの影響で、擬似妊娠状態の症状が現れる。これは、発情期中に交尾をしなかったメスにでも起こり得る。
対処
排卵後の擬似妊娠状態はどの個体でも多少なりとも起こる生理現象ではあるが、期間が短いと飼い主には気付かない程度であり、長期にわたって妊娠状態が現れたままなのは、ホルモンの分泌が過剰な病的様態といえる。発情期のたびに想像妊娠を繰り返しやすい個体は、子宮・卵巣・乳腺などにホルモンの影響を原因とする疾患を発症するリスクが高まると考えられる。また、想像妊娠を何度も繰り返すのは、身体的負担や精神的ストレスもかかる虞があり、頻繁であれば対処を考えた方がよいケースもある。
一番の根本的な対策は不妊手術であり、卵巣を摘出すれば想像妊娠が起こることも無くなる。
そうでない場合も、オスとの接触を避け交尾させない、飼い主が尻や陰部に触れて刺激しないよう気を付けるなど、なるべくホルモン分泌を活発化させやすい要因を与えないよう注意する。
関連項目
- 妊娠
- 妊娠検査薬
- 暗示
- 擬娩 - 妻の分娩の前後に夫が妻の状況を模倣する風習
外部リンク
- どうして偽妊娠は起こるか - 日本動物医療センター
- Vol.5『フェネックの偽妊娠』 - どうぶつのくに.net
精神と行動の障害(ICD-F - 290-319) |
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器質性 / 症状性 |
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認知症 |
- 軽度認知症
- アルツハイマー型認知症
- 多発性脳梗塞認知症
- ピック病
- クロイツフェルト・ヤコブ病
- ハンチントン病
- パーキンソン病
- AIDS認知症症候群
- 前頭側頭型認知症
- 日没症候群
- 認知症徘徊
| その他 |
- せん妄
- 脳振盪後症候群
- 器質脳症候群
- 他の症状性を含む器質性精神障害
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|
| 精神作用物質使用、薬物乱用による障害 |
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- 薬物中毒 / オーバードース
- 身体依存
- 薬物依存症
- 反跳作用
- 離脱
|
| 統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害 |
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- 統合失調症
- 統合失調型障害
- 持続性妄想性障害
- 急性一過性精神病性障害
- 感応性妄想性障害
- 統合失調感情障害
- 他の非器質性精神病性障害
- 特定不能の非器質性精神病
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| 気分障害(感情障害) |
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- 躁病 - 軽躁病
- 双極性障害(I型 - II型 - 気分循環症)
- 抑うつ症状(大うつ病性障害 - 気分変調症 - 季節性情動障害 - 非定型うつ病 - メランコリー型うつ病)
|
| 神経症 - ストレス関連 - 身体表現性障害 |
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不安障害 |
恐怖症 |
- 広場恐怖症
- 社会恐怖 / 社交不安障害(対人恐怖)
- 特定の恐怖症(閉所恐怖症)
- 単一社会恐怖
| その他 |
- パニック障害
- 全般性不安障害
- 強迫性障害
- ストレス(急性ストレス障害 - PTSD)
|
| 適応障害 | | 身体表現性障害 |
- 身体化障害
- 身体醜形障害
- 心気症
- 疾病恐怖
- ダ・コスタ症候群
- 疼痛性障害
- 機能性神経症状症(ガンザー症候群 - 咽喉頭異常感症)
- 神経衰弱
- Mass Psychogenic Illness
| 解離性障害 |
- 解離性同一性障害
- 解離性健忘
- 解離性遁走
- 離人感・現実感消失障害
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| 生理的・身体的 |
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摂食障害 |
- 神経性無食欲症
- 神経性大食症
- 反芻性障害
- 特定不能の摂食障害
| 非器質性睡眠障害 |
- 過眠症
- 不眠症
- 睡眠時随伴症(レム睡眠行動障害 - 夜驚症 - 悪夢)
| 性機能障害 |
- 性的欲求(性欲低下障害 - 性欲亢進)
- 性的関心・興奮 (女性の性的関心・興奮障害)
- 勃起障害
- オルガスム(無快楽症 - 射精遅延 - 早漏 - 性的冷感)
- 疼痛(膣痙 - 性交疼痛)
| 産後 | |
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| 成人のパーソナリティと行動 |
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性と性同一性 |
- 性成熟障害
- 自我異和的性的志向性
- 性的関係機能障害
- 性的倒錯(性依存症 - 窃視症 - フェティシズム)
| その他 |
- パーソナリティ障害
- 衝動制御障害(間欠性爆発性障害 - 窃盗症 - 抜毛症 - 放火癖)
- 体を対象とした反復的行動
- 虚偽性障害(ミュンヒハウゼン症候群)
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| 小児の精神障害 |
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精神遅滞 | | 精神発達(発達障害) |
- 特異的発達障害
- 広汎性発達障害
- アスペルガー症候群
- 学力の特異的発達障害
| 感情・行動の障害 |
- ADHD
- 行為障害(反抗挑戦性障害)
- 情動障害(分離不安障害)
- 社会的機能(場面緘黙症 - 愛着障害 - 脱抑制性愛着障害)
- チック症(トゥレット障害)
- 言語障害(吃音症 - 早口症)
- 運動障害(常同運動症)
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| 未分類 |
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- 緊張病
- 想像妊娠
- 精神運動性激越
- 常同症
- 心因性非てんかん性発作
- Kluver-Bucy症候群
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- 1. 1 絨毛膜性双胎妊娠における選択的子宮内発育遅延selective intrauterine growth restriction in monochorionic twin pregnancies [show details]
… for assignment of gestational age in naturally conceived pregnancies. Beginning in the early second trimester, monochorionic twin pregnancies routinely undergo serial… The diagnosis and management of other types of growth restriction are reviewed separately. An imaginary line can be drawn along the vascular anastomoses between twins sharing a monochorionic placenta …
- 2. 小児および青年における恐怖および恐怖症の概要overview of fears and phobias in children and adolescents [show details]
…components . It occurs in response to a consciously recognized source of danger, either real or imaginary. Fear can be normal in children or can cause impairment that brings the child to clinical attention …
- 3. 非色素性爪病変に行うダーモスコピーdermoscopy of nonpigmented nail lesions [show details]
…faded in color toward the distal side . Pigmented Bowen disease presenting with brownish dots along imaginary lines has also been reported . The term onycholysis describes the detachment of the nail plate…
- 4. 羊水量の評価assessment of amniotic fluid volume [show details]
… AFI in pregnancies from 16 to 44 weeks, this problem was addressed by dividing the uterus into four quadrants created by an imaginary vertical line along the maternal midline and another imaginary transverse …
- 5. 昆虫や節足動物による咬傷insect and other arthropod bites [show details]
…lesions from an imaginary infestation Delusional infestation – Patients with delusional infestation (also called delusions of parasitosis) believe that they are being bitten by imaginary insects or mites…
Japanese Journal
- Essay 青い血のカルテ(20)メアリ女王の想像妊娠と早発閉経
- 反響呼んだ経済評論家(明海大学名誉教授)今静行氏による「はこだて財界」創刊30周年記念講演「日米経済からみた景気の実態」--変化の胎動は想像妊娠に過ぎない--講演内容全文再録
- 内部の遠方への旅--エンマ・クンツの想像妊娠(夢と占い) (夢<特集>)
Related Links
- 想像妊娠とは、別名「偽妊娠(ぎにんしん)」とも呼ばれる心身障害の一種です。妊娠していないのに、妊娠しているような症状が出る状態のことをいいます。実際にお腹が大きくなって、胎動や陣痛を感じるという人もいます。
- 「想像妊娠」とは、実際は妊娠していないのに、妊娠したような症状が現れる状態のこと。妊娠への強い願望や不安があると、想像妊娠を引き起こすことがあるようです。想像妊娠の症状や妊娠検査薬の反応、治療法などについて解説します。
- 「想像妊娠」は、実際には妊娠していないのに妊娠したかのような症状が現れる状態をいいます。気持ちに反応して体が変化するのは、不思議なことですよね。でも、一体なぜ、想像妊娠が起こるのでしょうか?今回は、想像妊娠 ...
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- 英
- pregnancy, gravidity, gestation
- 関
- 妊娠週数、妊娠期間、(妊娠週数・妊娠月数の推定)子宮#子宮の大きさ、trimester。妊婦
- 妊娠x週
- x weeks of gestation
妊娠期間 (L.107)
- 最終月経の開始から280日(40週)
- 受精後266日(38週)
妊娠に伴う自覚、検査所見
- QB必修
- 尿検査による妊娠反応陽性:4週
- つわり症状 :6週
- 胎動の自覚 :18-20週
検査
超音波検査
- QB必修
- 妊娠4週:胎囊
- 妊娠5週:胎児
- 妊娠6週:胎児心拍
- 妊娠10-12週:ドップラーによる胎児心拍
尿妊娠反応
妊娠による変化
- G10M.38 NGY.293-303
- 循環血液量増加 → 血漿量の増加が血球成分の増加より著しい → 血液希釈(赤血球数↓、Hb↓、Ht↓)
- 白血球増加(5000~12000 /ul)。多核白血球優位に増加。
- 凝固能:凝固系亢進、線溶系抑制
- 血液凝固因子:第XI因子、第XIII因子を除き、血液凝固因子の濃度が上昇
- 胃:緊張度と運動性低下。食道括約筋圧低下、妊娠子宮による胃の変異により胃食道逆流が生じやすい(→麻酔管理では妊婦はfull stomach扱い)。
- 胸郭弛緩、横隔膜挙上、気道拡張(プロゲステロンによる気管平滑筋弛緩)
- →[一回換気量]増加、[予備呼気量]減少、[残気量]減少 → 残気量が減少し、一回換気量が増加 → 分時換気量増加
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- 食後血糖は上昇。空腹時血糖は低下する。また、食後に高インスリン血症が持続する。 (NGY.293)
- FSH, LH:非妊娠時の基礎値
- hCG:10週前後にピークとなり以降、減少。
- PRL:妊娠末期に向かって増加
妊娠によるエネルギー付加量
- NGY.324
- 日本人成人女子の生活活動強度別の栄養所要量(kcal/day)
- 妊婦 +350
- G10M.72
- 妊娠初期:50kcal
- 妊娠中期:250kcal
- 妊娠末期:500kcal
- 授乳中:450kcal
妊娠と服用薬
- 妊娠と薬情報センター - 独立行政法人 国立成育医療研究センター
- http://www.ncchd.go.jp/kusuri/index.html
服用薬の影響
- 4週から7週末までは器官形成期であり、催奇形性が確認されているものはワルファリン(鼻奇形、骨形成不全)、メトトレキセート(種々の奇形)、抗てんかん薬(種々の奇形)がある。(参考1)
臨床関連
届出
参考
- http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/FUJ-FULL.pdf
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- 英
- imagination、supposition、imagine、suppose、conceive、imaginary、imaginative
- 関
- 思う、仮説、仮定、妊娠、仮想