胃底腺
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胃底腺 |
嚢胞拡張と胃小窩の短縮を呈する胃底腺ポリープ(H&E染色)
|
ラテン語 |
glandulae gastricae |
グレイの解剖学 |
書籍中の説明(英語) |
胃底腺(いていせん、Fundic glands)は、胃粘膜を構成する外分泌腺の一種であり、固有胃腺(こゆういせん)とも呼ばれる。胃液成分である胃酸(塩酸)、ペプシノーゲン、粘液を産生する3種類の細胞からなる複合管状腺である。胃酸分泌細胞は壁細胞(英語:parietal cell)、ペプシン分泌細胞は主細胞(英語:chief cell)、粘液分泌細胞は腺頚部粘液細胞(英語:mucous neck cell)と呼ばれる。
胃底腺の分布する領域は、胃底部から胃体部であり,胃全体の2/3を占めている。
関連項目[編集]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 檜沢 一興,山元 英崇,八尾 隆史,青見 仁,中原 束,松本 主之,飯田 三雄
- 日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology 102(8), 1035-1038, 2005-08-05
- … 上部消化管X線検査にて十二指腸球部後壁に径8 mmの山田III型ポリープを認めた.内視鏡上は表面褪色調の顆粒状隆起で,生検にて異型腺管を認めたため内視鏡的切除を行った.組織学的には中等度の核異型を示す腫瘍組織が粘膜内にポリープ状増殖をしていたが,癌と断定できなかった.免疫染色にて腫瘍細胞はCD10陰性,MUC2陰性,HGMにびまん性陽性で胃腺窩上皮型形質発現を示していたが,固有胃腺は認めなかった. …
- NAID 10016860850
- 下川 哲哉,山際 大志郎,本道 栄一,西脇 茂利,木曾 康郎,牧田 登之
- The journal of veterinary medical science 65(3), s・iii, 423-426, 2003-03-25
- … ミンククジラ (βalaenoptera acutorostrata) の固有胃腺について粗織学的および微細構造的に検索を行った.固有胃腺には少数の頸粘液細胞,多数の主細胞および壁細胞が観察された.腺底部での主細胞の他の細胞に対する比率は,腺頚部のものよりも大きかった.微細構法的に,主細胞は分泌顆粒を含み,壁細胞では細胞内分泌細管が観察された.以上より,ミンククジラの胃底腺は大量の消化酵素を分泌し高い消化 …
- NAID 110003947948
Related Links
- 言語 表記 発音、読み方 日本語 医学 胃腺 いせん 胃底腺 いていせん 固有胃腺* こゆういせん 英語 gastric gland ** ガストリック・グランド proper gastic gland *,*** プロパー・ガストリック・グランド fundic gland † ファンディック・グランド
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - 胃腺の用語解説 - 胃腺には3種類あり,普通はこの3種,すなわち固有胃腺 (胃底腺ともいう) ,噴門腺,幽門腺の総称であるが,狭義に用いる場合は固有胃腺だけをさす。固有胃腺は胃体および胃 ...
- 消化器系 胃 胃体 No. 82 ( 標本箱 A ) ・HE染色 《観察ポイント》 (1)低倍で全体を観察、出来るだけ粘膜の表層部(粘膜上皮、胃小窩 etc.)が残っているところ、胃底腺(固有胃腺)が縦断されているところを選び、胃壁を構成 ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- stomach (Z)
- ラ
- gaster, ventriculus
- 関
- 消化器系#上皮の移行
解剖
- 胃は以下の間膜によって連結されている。
- 横隔膜の下面との間は胃横隔間膜
- 脾臓との間は胃脾間膜
胃の位置
- 噴門口:第7肋軟骨の胸骨付着部より約2cm左(T11の高さ) (KL.342)
- 胃底:胃底の上端は左第5肋骨の高さ (KL.342)
- 幽門:L1の高さ (KL.342)
胃の動脈
生理
胃腺の分布
2007年後期生理学授業プリント
HIS
胃腺の移動
- 胃底腺と幽門腺の境界は移動する。
- 年齢に伴って上昇する?らしく、これにともない胃酸の分泌が低下する。
胃液のホルモンによる分泌調節
生理
神経支配
-
- T6,7の側柱→大内臓神経(節前線維)→腹腔神経叢(節後線維)→内在神経叢内でシナプス前抑制、一部直接作用
- 迷走神経(節前線維)→内在神経系(アセチルコリン作動性ニューロン(興奮性)、VIP,NO作動性ニューロン(抑制性))
役割
- 1. タンパク質の消化
- 2. 食物の貯蔵
- 3. 殺菌
機能
- 受け入れ弛緩(胃近位部弛緩)
- 蠕動運動、逆移送
受け入れ弛緩
- 迷走神経反射。胃近位部伸展受容器→迷走神経→脳幹→迷走神経
臨床関連
[★]
- 英
- parietal cell (Z)
- ラ
- exocrinocytus parietalis
- 同
- 酸分泌細胞、傍細胞 oxyntic cell、塩酸分泌細胞、lining cell LC、mural cell
- 関
- 胃腺、胃酸、固有胃腺
概念
- 胃底腺が分布する胃体部に多い → see 胃腺
- 塩酸、内因子分泌(ビタミンB12の吸収に必要なタンパク質)
- 細胞内分泌細管(分泌活発な時に↑)
- 小管小胞構造(分泌時には細胞内分泌細管と融合)
[★]
- 英
- fundus glands
- 同
- 固有胃腺 proper gastric glands glandulae gastricae propriae
- 関
- 噴門腺、幽門腺、胃腺 gastric glands
[★]
集合管の主細胞
- 英
- 関
胃の主細胞
- 英
- chief cell (Z)
- ラ
- exocrinocytus principalis
- 同
- ペプシン分泌細胞 peptic cell
- 関
- 固有胃腺
胃底線の主細胞
- 英
- 関
[★]
- 英
- muscularis mucosae (Z), MM
- ラ
- lamina muscularis mucosae
- 関
- 粘膜、筋層間神経叢、固有胃腺、十二指腸腺
[★]
- 英
- gastric glands
- 関
- 固有胃腺
- 胃腺開口部 80~100個/mm2
- 副細胞(=頚部粘液細胞) mucous neck cell
- アルカリ性の粘液を分泌。ペプシノーゲン分泌(僅か)。
- 壁細胞 parietal cell,Oxyntic cell
- 塩酸、内因子分泌(ビタミンB12の吸収に必要なタンパク質)
- 細胞内分泌細管(分泌活発な時に↑)
- 小管小胞構造(分泌時には細胞内分泌細管と融合)
- 腸クロム親和様細胞 enterochroma餌nw like cell(=ECL細胞)
- アルカリ性の粘液を分泌。ペプシノーゲン分泌(僅か)。
- ガストリン分泌→壁細胞→胃酸分泌→pH低下(pHく3)→ガストリン抑制
[★]
- 英
- inherent、intrinsic、proper、endemic、inherently
- 関
- 妥当、適切、適当、内因性、内因的、内在性、本質的、本来、もっとも、適した、地方、内在的
[★]
- 英
- gland
- ラ
- glandula
- 関
- 腺細胞、分泌