- 英
- salivary gland neoplasm, salivary gland tumor, tumor of salivary gland, sialoma
- 関
- 唾液腺癌、唾液腺新生物、唾液腺、耳下腺腫瘍
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/03/22 10:47:53」(JST)
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唾液腺腫瘍(だえきせんしゅよう)とは、唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺や小唾液腺)に発生する腫瘍のことである。良性腫瘍、悪性腫瘍(癌腫、悪性リンパ腫など)のいずれも発生し、良性腫瘍の一部は癌化する事が知られている。2005年に改定された唾液腺腫瘍のWHO分類が用いられる。
発生場所により、耳下腺良性腫瘍、耳下腺癌、顎下腺悪性リンパ腫などと呼ばれる。
耳下腺での発生率が最も高く64~80%、ついで顎下腺が7%~11%、舌下腺は1%以下で、小唾液腺は9~23%とされる[1]。その他、良性腫瘍、悪性腫瘍のどちらも多形腺腫に代表されるようにさまざまな組織像を呈するのが特徴である。
目次
- 1 分類
- 2 診断
- 3 治療
- 4 関連項目
- 5 脚注
- 6 外部リンク
分類
悪性
- 腺房細胞癌
- 粘表皮癌
- 腺様嚢胞癌
- 多型低悪性度腺癌
- 上皮筋上皮癌
- 明細胞癌
- 基底細胞腺癌
- 脂腺癌
- 脂腺リンパ腺癌
- 嚢胞腺癌
- 粘液腺癌
- オンコサイト癌
- 唾液腺導管癌
- (非特異型)腺癌
- 筋上皮癌
- 多形腺腫由来癌
- 癌肉腫
- 転移性多形腺腫
- 扁平上皮癌
- 小細胞癌
- 大細胞癌
- リンパ上皮癌
- 唾液腺芽腫
良性
- 多形腺腫
- 筋上皮腫
- 基底細胞腺腫
- ワルチン腫瘍
- オンコサイトーマ
- 細管状腺腫
- 脂腺腺腫
- リンパ腺腫
- 導管乳頭腫
- 嚢胞腺腫
診断
触診などの理学的所見に加え、超音波検査(頸部エコー検査)、CT検査、MRI検査、PET/CT検査、RI検査、細胞診断、血液検査などの検査を行い、良悪性の判断や治療方針の決定を行う。悪性腫瘍であれば、他の悪性疾患と同じく、リンパ節転移や肺転移、骨転移などを来たし、生命に関わる場合もある。
治療
日本における唾液腺腫瘍の治療は、医師(耳鼻咽喉科医、頭頸部外科医、形成外科医、外科医)、歯科医師(歯科口腔外科医、耳下腺腫瘍は除く[2])によって行われている。
良性腫瘍の場合は外科的切除もしくは経過観察を行い、悪性腫瘍の場合は完全切除や拡大切除、頸部リンパ節郭清に加え、補助的に化学療法や放射線治療なども行われる場合がある[1]。腺癌系腫瘍では重粒子線治療が有効であるとされる[1]。
関連項目
脚注
- ^ a b c 野間弘康 「II編 分野別の診療ポイントと手術手技 B-3 唾液腺手術 I基礎的知識 1-唾液腺腫瘍」『口腔外科専門医マニュアル』 日本口腔外科学会、医歯薬出版、東京都文京区、2011年9月1日、第1版第1刷、106-111頁。ISBN 978-4-263-44341-5。
- ^ 厚生労働省健康政策局・歯科口腔外科に関する検討会
外部リンク
- 日本口腔外科学会
- 日本耳鼻咽喉科学会
- 日本頭頸部癌学会
- 日本頭頸部外科学会
- 国立がんセンター
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Japanese Journal
- 2009年度口腔四学会合同研修会 (社)日本口腔外科学会第33・34回教育研修会「唾液腺疾患--その基礎から臨床まで」 唾液腺腫瘍の組織学的分類(WHO・2005)--臨床の場で活かすために
Related Links
- 唾液腺腫瘍<口・あごの病気>。 唾液腺腫瘍はすべての唾液腺に発生しますが、耳下 腺(じかせん)に最も多く(70~80%)、次いで小唾液腺(10~15%)、顎下腺(がくかせん) (5~10%)で、舌下腺(ぜっかせん)(1%)が最も少ない gooヘルスケア 家庭の医学。
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- pleomorphic adenoma
- 同
- 多形性腺腫
- 関
- 混合腫瘍、耳下腺混合腫瘍、耳下腺腫瘍、唾液腺腫瘍、mixed tumor of salivary gland
[show details]
[★]
- 英
- parotid tumor、parotid neoplasm, parotid gland tumor, tumor of the parotid gland
- 関
- 耳下腺新生物、唾液腺腫瘍、耳下腺
[★]
- 英
- salivary gland cancer
- 関
- 唾液腺がん、唾液腺腫瘍
[★]
唾液腺腫瘍、唾液腺新生物
- 関
- salivary gland cancer
[★]
- 英
- salivary gland neoplasm
- 関
- 唾液腺腫瘍
[★]
- 英
- saliva
- 関
- 消化液
- 唾液の99.5%は水であり、残りの0.5%には重要な役割がある
組成
1. 水分:99%-99.5%
2. 電解質(Na+,K+,Cl-,HCO3-,etc)、分泌速度により濃度が異なる
[K+],[HCO3-] : 唾液 > 血漿
[Na+],[Cl-] : 血漿 < 血漿
早い分泌の時、唾液中の[HCO3-]↑、[Na+]↑、[Cl-]↑。よりアルカリ性となる
3. 有機物
ムチン:=ムコタンパク、潤滑作用
リゾチーム:溶菌作用
αアミラーゼ:プチアリン
血液型物質:糖タンパクの一種
舌リパーゼ:舌唾液腺より少量
免疫グロブリン:IgA
尿素
カリクレイ:血管拡張作用
機能
1. 消化作用
αアミラーゼにより、デンプンをマルトースに分解する
舌リパーゼにより脂肪を加水分解する
2. 保護作用
逆流した遺産、胆汁を薄める
口腔内洗浄作用(虫歯予防、口臭予防)
厚い食物を冷却する
3. 潤滑作用
4. リゾチーム, IgAによる生体防御作用
生成機構
1. 腺房細胞
一次唾液の分泌
2. 導管系(介在部、線条部)
Na+,Cl-の吸収
HCO3-,K+の分泌
分泌調整機構
- 有機物多、粘度高の唾液を少量分泌 ← 緊張すると口腔内が粘稠に感じられる
1.脳相(条件反射)
食物の視覚、嗅覚、聴覚による刺激
2.口腔相(=味覚相)(無条件反射)
食物による口腔や舌の刺激
3.胃腸相(無条件反射)
食物による胃の刺激
臨床関連
[★]
- 英
- tumor
- 同
- 新生物 neoplasm new growth NG
- 関
分類(EPT.65)
悪性度
細胞と間質の割合
発生学的由来
組織学的分類
上皮性腫瘍
良性腫瘍
悪性腫瘍
非上皮性腫瘍
良性腫瘍
悪性腫瘍
-
臓器別分類
外陰部(女性)
子宮
卵巣
- 表層上皮性・間質性腫瘍 Surface epithelial-stromal tumors
- 性索間質性腫瘍 Sex cord/stromal tumors
- 胚細胞腫瘍 Germ cell tumors
腫瘍と関連する疾患 first aid step1 2006 p.294
[★]
- 英
- salivary gland (PT), salivary glands
- ラ
- glandulae salivariae
- 関
- 口蓋腺。唾液
- 唾液を分泌する腺 (KL.595)
- 分泌量は 800-1000 ml/day (KL.595)
- 1. 小唾液腺 (KL.595)~
- 口腔粘膜下にある米粒ないし小豆大の小腺
- 口唇腺、頬腺、口蓋腺、舌腺
- 口腔粘膜から離れており、分泌物は太い導管によって口腔に送られる~
- 耳下腺、顎下腺、舌下腺
神経支配
分泌される唾液
分泌速度
- low flow rate:低張
- high flow rate:等張
支配神経
- 交感神経 :高粘稠、蛋白質に富む
- 副交感神経:低粘稠、蛋白質に乏しい
臨床
唾液腺の腫脹
-
[★]
- 英
- glandular neoplasm
- 関
- 上皮性新生物、腺上皮性腫瘍、腺新生物
[★]
- 英
- adenoma
- 同
- アデノーマ
- 関
- 腫瘍、癌腫 carcinoma