- 英
- nitrazepam NZP
- ラ
- nitrazepamum
- 商
- ネルボン、ベンザリン、カルスミン、チスボン、ネルロレン、ノイクロニック、ヒルスカミン
作用機序
- GABAA受容体のαサブユニットに結合し、GABAの作用を増強する→Cl-の透過↑
WordNet
- a hypnotic and sedative drug of the benzodiazepine type
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/03/29 01:26:34」(JST)
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ニトラゼパム
|
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臨床データ |
胎児危険度分類 |
D(AU) D(US) |
法的規制 |
Schedule IV (International) |
識別 |
ATCコード |
N05CD02 |
KEGG |
D00531 |
化学的データ |
化学式 |
C15H11N3O3 |
ニトラゼパム(Nitrazepam, 商品名 Alodorm®, Mogadon®, Nitredon®, Nilandron® など)は、ベンゾジアゼピン系中間型の睡眠導入剤(睡眠薬)である。習慣性医薬品指定。日本では1967年に塩野義製薬が商品名ベンザリン (Benzarin) として開発・発売した。
目次
- 1 効能・効果
- 2 特徴
- 3 剤形
- 4 用法・容量
- 5 副作用
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効能・効果
次のような効能・効果がある。
- 不眠症
- 麻酔前投薬
- 異型小発作群(点頭てんかん、ミオクロヌス発作、失立発作等)
- 焦点性発作(焦点性痙攣発作、精神運動発作、自律神経発作等)
特徴
睡眠剤としては中期~長期作用型に分類される。このため、翌日に眠気、だるさなどが残ることがある。睡眠作用だけでなく、抗不安、抗けいれんなどにも処方される。一般に長期作用型はマイスリー、ハルシオンなどの短期作用型に比較し、依存性やリバウンドは少ない利点がある。
剤形
- 錠 - 2mg / 5mg / 10mg
- 細粒 - 1%
用法・容量
- 不眠症に用いる場合
- 通常、成人には1回5~10mgを就寝前に経口投与する。
- 麻酔前投薬の場合
- 通常、成人には1回5~10mgを就寝前又は手術前に経口投与する。
- 抗てんかん剤として用いる場合
- 通常、成人・小児とも1日5~15mgを適宜分割投与する。
なお、それぞれの場合において、年齢・症状により使用量を適宜増減する。
副作用
ふらふら感、倦怠感、眠気、残眠感、頭痛、頭重感、嘔気、嘔吐、口渇などが報告されているが、いずれも一過性かつ、軽度のものである。
睡眠導入剤と鎮静剤 (N05C) |
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GABAA受容体 |
バルビツール酸系
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超短時間作用型
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Methohexital Thiamylal チオペンタール
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短時間作用型
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Allobarbital アモバルビタール Aprobarbital Butobarbital ペントバルビタール Secobarbital Talbutal
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長時間作用型
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バルビタール Mephobarbital フェノバルビタール
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その他
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Cyclobarbital Ethallobarbital Heptabarbital Hexobarbital Proxibarbal Reposal Vinylbital Vinbarbital
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ベンゾジアゼピン
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超短時間作用型
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トリアゾラム マイスリー アモバン
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短時間作用型
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ブロチゾラム Cinolazepam Doxefazepam Loprazolam ミダゾラム
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中時間作用型
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エスタゾラム フルニトラゼパム ロルメタゼパム ニメタゼパム Temazepam
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長時間作用型
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フルラゼパム フルトプラゼパム ニトラゼパム クアゼパム
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Dialkylphenols
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Fospropofol プロポフォール チモール
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非ベンゾジアゼピン系
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CL-218,872 Indiplon Necopidem Pazinaclone ROD-188 Saripidem Suproclone Suriclone SX-3228 U-89843A U-90042 Zaleplon ゾルピデム ゾピクロン エスゾピクロン
|
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Piperidinediones
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Glutethimide Methyprylon Pyrithyldione Piperidione
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Quinazolinones
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Afloqualone Cloroqualone Diproqualone Etaqualone Mebroqualone Mecloqualone Methaqualone Methylmethaqualone
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Neuroactive
steroids
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Acebrochol Allopregnanolone Alphadolone Alphaxolone Eltanolone Ganaxolone Hydroxydione Minaxolone Org 20599 Org 21465 Tetrahydrodeoxycorticosterone
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Alpha-2アドレナリン受容体 |
Alpha-adrenergic agonists
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4-NEMD クロニジン Dexmedetomidine Lofexidine メデトミジン Romifidine Tizanidine キシラジン
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メラトニン受容体 |
メラトニン
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Agomelatine メラトニン ラメルテオン Tasimelteon
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ヒスタミン受容体 &
アセチルコリン受容体 |
抗ヒスタミン薬 &
抗コリン薬
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アミトリプチリン Dimenhydrinate ドキシラミン Hydroxyzine ジフェンヒドラミン Bromodiphenhydramine Carbinoxamine Doxepin Orphenadrine ミアンセリン ミルタザピン Nefazodone Niaprazine Phenyltoloxamine Propiomazine Pyrilamine スコポラミン トラゾドン
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GABAB受容体 /
GHB 受容体 |
GHB Type
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1,4-ブタンジオール Aceburic acid GABOB γ-ヒドロキシ酪酸 GBL gamma-Valerolactone
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オレキシン受容体 |
Orexin antagonists
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Almorexant SB-334,867 SB-408,124 SB-649,868 TCS-OX2-29
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その他受容体/
グループ外 |
アルデヒド
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Acetylglycinamide chloral hydrate 抱水クロラール Chloralodol Dichloralphenazone Paraldehyde Petrichloral
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アルキン
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ウレタン Ethchlorvynol Ethinamate Hexapropymate Methylpentynol
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Carbamates
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Meprobamate Carisoprodol Tybamate メトカルバモール Procymate
|
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その他
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2-Methyl-2-butanol Acecarbromal アセトフェノン Apronal 臭化物 ブロムワレリル尿素 Carbromal Chloralose Clomethiazole Embutramide エトミデート Evoxine Fenadiazole Gaboxadol Loreclezole Mephenoxalone Sulfonmethane Trichloroethanol Triclofos セイヨウカノコソウ バルノクタミド
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 上部消化管内視鏡検査時のミダゾラムによる意識下鎮静法の有効性と安全性 : フルニトラゼパムとの比較検討
- 荒川 廣志,貝瀬 満,田尻 久雄,吉村 昇,吉田 幸永,石黒 晴哉,荒井 良則,米澤 仁,炭山 和毅,倉持 章,斉藤 彰一,角谷 宏
- 日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy 52(2), 231-241, 2010-02-20
- … 上部消化管内視鏡検査時のミダゾラムによる意識下鎮静法の有効性と安全性についてフルニトラゼパムを対照として比較検討した.対象はミダゾラム群40例とフルニトラゼパム群37例である.全例を5名の熟練した内視鏡医が施行し,1人のindependent observerが有効性の指標として鎮静効果,患者の苦痛,内視鏡検査の手技的難易度の3項目を,安全性の指標としてバイタルサイン,リカバリー時間の2項目 …
- NAID 10026909562
- 薬物分析検査 ベンゾジアゼピン系薬物(クロナゼパム,ニトラゼパム,ジアゼパム) (広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査(第7版・2)その数値をどう読むか) -- (生化学的検査(2))
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ネルロレン錠「5」
組成
有効成分の名称
含量
添加物
- 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、二酸化ケイ素、ステアリン酸Mg
効能または効果
- 不眠症
- 麻酔前投薬
- 異型小発作群(点頭てんかん、ミオクロヌス発作、失立発作など)
焦点性発作(焦点性痙攣発作、精神運動発作、自律神経発作など)
不眠症に用いる場合
- 通常、成人にはニトラゼパムとして1回5?10mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
麻酔前投薬の場合
- 通常、成人にはニトラゼパムとして1回5?10mgを就寝前または手術前に経口投与する。なお、年齢、症状、疾患により適宜増減する。
抗てんかん剤として用いる場合
- 通常、成人・小児ともニトラゼパムとして1日5?15mgを適宜分割投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。
慎重投与
- 衰弱者[作用が強くあらわれる。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 心障害のある患者[心障害が悪化するおそれがある。]
- 肝障害、腎障害のある患者[肝障害、腎障害のある患者では一般に排泄が遅延する傾向があるので、薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。]
- 脳に器質的障害のある患者[作用が強くあらわれる。]
抗てんかん剤として用いる場合には、下記事項にも注意すること。
- 脳に老年性変化のある患者[作用が強くあらわれる。]
重大な副作用
呼吸抑制、炭酸ガスナルコーシス(いずれも頻度不明)
- 呼吸抑制があらわれることがある。また、呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を行うこと。
依存性(頻度不明)
- 薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い慎重に投与すること。連用する場合には特に注意すること。また、大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
刺激興奮、錯乱(いずれも頻度不明)
- 統合失調症等の精神障害者に投与すると逆に刺激興奮、錯乱等があらわれることがある。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 7-Nitro-5-phenyl-1,3-dihydro-2H -1,4-benzodiazepin-2-one
分子式
分子量
融点
性状
- 白色?淡黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
酢酸(100)に溶けやすく、アセトン又はクロロホルムにやや溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又はエタノール(99.5)に溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- Lennox-Gastaut syndrome
- 同
- レンノックス・ガストー症候群、レンノックス-ガストー症候群、Lennox-Gastaut症候群、レンノックス症候群 レノックス症候群 Lennox症候群 Lennox syndrome
- 関
- てんかん、ウェスト症候群 West症候群
[show details]
概念
- 強直発作を中心とするてんかん重積をきたす病態であり、脳波が特徴的である難治性の病態。
疫学
- 発症:1-8歳。1-4歳が特に多い。(PED.1427) 好発年齢:2-8歳(ピーク:3-5歳、10歳以降はまれ)(出典不明)
病因
- ウエスト症候群
- 遺伝疾患、神経皮膚症候群(結節性硬化症など)、あるいは続発性の脳症(低酸素、虚血、髄膜炎、頭部外傷)
- 原因不明:多い(約40%)。遺伝的異常(特に染色体異常(chromosomal syndrome))あることがわかってきている。(参考1)
- 参考1
症状
- PED.1427 YN.J-179
- てんかん発作:強直発作(中核発作型)、非定型欠神発作、脱力発作、ミオクロニー発作、強直間大発作。
- → 様々なてんかん発作が混在、頻回に起こる。
合併症
検査
- 両側性同時性の1-2.5Hzのslow spike & wave complex(非発作時)(YN. J-179), 1.5-2.5c/s偽律動的全般性局徐波複合
- 強直発作(tonic seizure)を伴う10-20Hzの多棘速波(fast polyspike pattern) =? 速律動(rapid rhythm)(睡眠時に増強 or 睡眠時のみ)(参考1)
治療
予後
- 予後不良。管理は困難であり、てんかん・神経学的予後は不良である。死亡率は高い(SMR = 14)。(参考1)
参考
- 1. [charged] 小児におけるてんかん症候群 - uptodate [1]
]
[★]
- 英
- benzodiazepine
- 関
- セロトニン受容体作動薬
特徴
睡眠薬
- 大脳辺縁系、視床下部の抑制に基づく抗不安作用、抗緊張作用によるものであり、自然の睡眠に近い。つまり睡眠パターンをさほど変えない。
抗不安薬
作用機序
副作用
睡眠薬
- トリアゾラム
- ミダゾラム:血漿半減期t1/2=1.9hr
- 作用時間の長い薬剤を使用した場合、翌日のふらつき、薬効の持ち越しを起こしやすい
- ジアゼパム:血漿半減期t1/2=43hr
離脱症候群
- ICU.780
- 長期連用後の中止により生じる。
- 症状:不安、興奮、失見当識、高血圧、頻脈、幻覚、痙攣
相互作用
ベンゾジアゼピン系誘導体
拮抗薬
ベンゾジアゼピン系薬の切り替え方法
- NaSSa:レメロン
- デジレル:抗うつ薬。HT2A blockerが強い。セトロニン債取り込みを阻害。抗ヒスタミン薬強くない。体重増加は軽度。ノルアドレナリン濃度は増加させない。
- ジプレキサ:抗セロトニン作用、抗ドパミン作用。
[★]
ニトラゼパム
- 同
- Mogadon
[★]
- 英
- flunitrazepam
- 商
- サイレース、ビビットエース、フルトラース、ロヒプノール
- 関
- ロヒプノール Rohypnol
- C16H12FN3O3。
- 睡眠薬;中程度時間作用型;ベンゾジアゼピン系
- ベンゾジアゼピン系睡眠薬(中間型)
ADME
血中半減期
- インタビューフォーム
- フルニトラゼパム2mg 錠単回経口投与時の薬物動態パラメータ(n=5)
tmax
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Cmax
|
t1/2α
|
AUC0-24
|
(hr)
|
(ng/mL)
|
(hr)
|
(ng・hr/mL)
|
1.3±0.3
|
11.5±1.2
|
6.8±0.6
|
116.7±10.6
|
- 健康成人男子5 名にフルニトラゼパム2mg 錠を単回経口投与したとき、未変化体の血中濃度は投与
後1~2 時間で最高に達し、その後、投与後12 時間目までの血中半減期は約7 時間であった。また、
1 日1 回2mgを7 日間反復経口投与したとき投与開始後3 日から5 日で定常状態に達し、その最高血
中濃度は単回投与時の約1.3倍であった。