ニトラゼパム
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ニトラゼパム
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臨床データ |
胎児危険度分類 |
D(AU) D(US) |
法的規制 |
Schedule IV (International) |
識別 |
ATCコード |
N05CD02 |
KEGG |
D00531 |
化学的データ |
化学式 |
C15H11N3O3 |
ニトラゼパム(Nitrazepam, 商品名 Alodorm®, Mogadon®, Nitredon®, Nilandron® など)は、ベンゾジアゼピン系中間型の睡眠導入剤(睡眠薬)である。習慣性医薬品指定。日本では1967年に塩野義製薬が商品名ベンザリン (Benzarin) として開発・発売した。
目次
- 1 効能・効果
- 2 特徴
- 3 剤形
- 4 用法・容量
- 5 副作用
効能・効果
次のような効能・効果がある。
- 不眠症
- 麻酔前投薬
- 異型小発作群(点頭てんかん、ミオクロヌス発作、失立発作等)
- 焦点性発作(焦点性痙攣発作、精神運動発作、自律神経発作等)
特徴
睡眠剤としては中期~長期作用型に分類される。このため、翌日に眠気、だるさなどが残ることがある。睡眠作用だけでなく、抗不安、抗けいれんなどにも処方される。一般に長期作用型はマイスリー、ハルシオンなどの短期作用型に比較し、依存性やリバウンドは少ない利点がある。
剤形
- 錠 - 2mg / 5mg / 10mg
- 細粒 - 1%
用法・容量
- 不眠症に用いる場合
- 通常、成人には1回5~10mgを就寝前に経口投与する。
- 麻酔前投薬の場合
- 通常、成人には1回5~10mgを就寝前又は手術前に経口投与する。
- 抗てんかん剤として用いる場合
- 通常、成人・小児とも1日5~15mgを適宜分割投与する。
なお、それぞれの場合において、年齢・症状により使用量を適宜増減する。
副作用
ふらふら感、倦怠感、眠気、残眠感、頭痛、頭重感、嘔気、嘔吐、口渇などが報告されているが、いずれも一過性かつ、軽度のものである。
睡眠導入剤と鎮静剤 (N05C) |
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GABAA受容体 |
バルビツール酸系
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超短時間作用型
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Methohexital Thiamylal チオペンタール
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短時間作用型
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Allobarbital アモバルビタール Aprobarbital Butobarbital ペントバルビタール Secobarbital Talbutal
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長時間作用型
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バルビタール Mephobarbital フェノバルビタール
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その他
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Cyclobarbital Ethallobarbital Heptabarbital Hexobarbital Proxibarbal Reposal Vinylbital Vinbarbital
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ベンゾジアゼピン
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超短時間作用型
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トリアゾラム
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短時間作用型
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ブロチゾラム Cinolazepam Doxefazepam Loprazolam ミダゾラム
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中時間作用型
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エスタゾラム フルニトラゼパム ロルメタゼパム ニメタゼパム Temazepam
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長時間作用型
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フルラゼパム フルトプラゼパム ニトラゼパム クアゼパム
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Dialkylphenols
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Fospropofol プロポフォール チモール
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非ベンゾジアゼピン系
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CL-218,872 Indiplon Necopidem Pazinaclone ROD-188 Saripidem Suproclone Suriclone SX-3228 U-89843A U-90042 Zaleplon ゾルピデム ゾピクロン エスゾピクロン
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Piperidinediones
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Glutethimide Methyprylon Pyrithyldione Piperidione
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Quinazolinones
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Afloqualone Cloroqualone Diproqualone Etaqualone Mebroqualone Mecloqualone Methaqualone Methylmethaqualone
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Neuroactive
steroids
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Acebrochol Allopregnanolone Alphadolone Alphaxolone Eltanolone Ganaxolone Hydroxydione Minaxolone Org 20599 Org 21465 Tetrahydrodeoxycorticosterone
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Alpha-2アドレナリン受容体 |
Alpha-adrenergic agonists
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4-NEMD クロニジン Dexmedetomidine Lofexidine メデトミジン Romifidine Tizanidine キシラジン
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メラトニン受容体 |
メラトニン
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Agomelatine メラトニン ラメルテオン Tasimelteon
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ヒスタミン受容体 &
アセチルコリン受容体 |
抗ヒスタミン薬 &
抗コリン薬
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アミトリプチリン Dimenhydrinate ドキシラミン Hydroxyzine ジフェンヒドラミン Bromodiphenhydramine Carbinoxamine Doxepin Orphenadrine ミアンセリン ミルタザピン Nefazodone Niaprazine Phenyltoloxamine Propiomazine Pyrilamine スコポラミン トラゾドン
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GABAB受容体 /
GHB 受容体 |
GHB Type
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1,4-ブタンジオール Aceburic acid GABOB γ-ヒドロキシ酪酸 GBL gamma-Valerolactone
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オレキシン受容体 |
Orexin antagonists
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Almorexant SB-334,867 SB-408,124 SB-649,868 TCS-OX2-29
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その他受容体/
グループ外 |
アルデヒド
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Acetylglycinamide chloral hydrate 抱水クロラール Chloralodol Dichloralphenazone Paraldehyde Petrichloral
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アルキン
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ウレタン Ethchlorvynol Ethinamate Hexapropymate Methylpentynol
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Carbamates
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メプロバメート Carisoprodol Tybamate メトカルバモール Procymate
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その他
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2-Methyl-2-butanol Acecarbromal アセトフェノン Apronal 臭化物 ブロムワレリル尿素 Carbromal Chloralose Clomethiazole Embutramide エトミデート Evoxine Fenadiazole Gaboxadol Loreclezole Mephenoxalone Sulfonmethane Trichloroethanol Triclofos セイヨウカノコソウ バルノクタミド
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 心臓カテ-テルおよび心血管造影検査前投薬としてのベンザリンの使用経験
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ベンザリン錠2
組成
成分・含量:
添加物:
- 白糖,トウモロコシデンプン,メチルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,グリセリン脂肪酸エステル,タルク,ステアリン酸マグネシウム,黄色5号
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
急性狭隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
重症筋無力症の患者[重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。]
効能または効果
不眠症
麻酔前投薬
異型小発作群
点頭てんかん,ミオクロヌス発作,失立発作等
焦点性発作
焦点性痙攣発作,精神運動発作,自律神経発作等
不眠症に用いる場合
- 通常,成人にはニトラゼパムとして1回5〜10mgを就寝前に経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
麻酔前投薬の場合
- 通常,成人にはニトラゼパムとして1回5〜10mgを就寝前又は手術前に経口投与する。
なお,年齢,症状,疾患により適宜増減する。
抗てんかん剤として用いる場合
- 通常,成人・小児ともニトラゼパムとして1日5〜15mgを適宜分割投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
*不眠症には,就寝の直前に服用させること。また,服用して就寝した後,睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。
慎重投与
衰弱者[作用が強くあらわれる。]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
心障害のある患者[心障害が悪化するおそれがある。]
肝障害,腎障害のある患者[肝障害,腎障害のある患者では一般に排泄が遅延する傾向があるので,薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。]
脳に器質的障害のある患者[作用が強くあらわれる。]
抗てんかん剤として用いる場合には,下記事項にも注意すること。
脳に老年性変化のある患者[作用が強くあらわれる。]
重大な副作用
呼吸抑制(0.1%未満),炭酸ガスナルコーシス(頻度不明):呼吸抑制があらわれることがある。また,呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合,炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので,このような場合には気道を確保し,換気を図るなど適切な処置を行うこと。
依存性:薬物依存(0.1%未満)を生じることがあるので,観察を十分に行い慎重に投与すること。連用する場合には特に注意すること。また,大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により,痙攣発作(0.1%未満),譫妄,振戦,不眠,不安,幻覚,妄想等の離脱症状(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので,投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと。
刺激興奮,錯乱(頻度不明):統合失調症等の精神障害者に投与すると逆に刺激興奮,錯乱等があらわれることがある。
肝機能障害,黄疸(頻度不明):AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
- ニトラゼパムの催眠作用(睡眠誘導作用)は,不安,緊張,興奮等の情動障害を抑制し,生理的な自然に近い睡眠をもたらすとされている。
作用機序
- 脳内のベンゾジアゼピン受容体を介してGABA受容体機能を亢進させ神経抑制性に働き,不眠の原因となる外来刺激が視床下部や脳幹網様体を中心とする賦活系に流入し,更には脳全体に広がっていくのを抑制する 9)。
- 表5 ニトラゼパムの薬理作用 10)(マウス,ラット)参照
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称:
- ニトラゼパム(JAN)[日局]
Nitrazepam
化学名:
- 7-Nitro-5-phenyl-1,3-dihydro-2H-1,4-benzodiazepin-2-one
分子式:
分子量:
化学構造式:
性状:
- 白色〜淡黄色の結晶又は結晶性の粉末で,においはない。
酢酸(100)に溶けやすく,アセトン又はクロロホルムにやや溶けやすく,メタノール,エタノール(95)又はエタノール(99.5)に溶けにくく,ジエチルエーテルに極めて溶けにくく,水にほとんど溶けない。
融点:
分配係数:
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- nitrazepam NZP
- ラ
- nitrazepamum
- 商
- ネルボン、ベンザリン、カルスミン、チスボン、ネルロレン、ノイクロニック、ヒルスカミン
作用機序
- GABAA受容体のαサブユニットに結合し、GABAの作用を増強する→Cl-の透過↑
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3