アレルギー性肉芽腫性血管炎
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Churg-Strauss syndrome |
分類及び外部参照情報 |
Micrograph showing an eosinophilic vasculitis consistent with Churg-Strauss syndrome. H&E stain.
|
ICD-10 |
M30.1 |
ICD-9 |
446.4 |
DiseasesDB |
2685 |
eMedicine |
med/2926 derm/78 neuro/501 |
Patient UK |
アレルギー性肉芽腫性血管炎 |
MeSH |
D015267 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
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アレルギー性肉芽腫性血管炎(アレルギーせい・にくげしゅせい・けっかんえん、Allergic granulomatosis-Angitis; AGA)は全身の動脈に炎症が生じる病気である。国際的には、チャーグ・ストラウス症候群(Churg-Strauss syndrome)の名称が一般的である。新たに多発血管炎合併好酸球性肉芽腫症 (Eosinophilic granulomatosis with polyangitis; EGPA) の名称が提唱されている[1]。
アレルギー性肉芽腫性血管炎のデータ |
ICD-10 |
M30.1 |
統計 |
出典:WHO |
世界の患者数 |
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日本の患者数 |
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学会 |
日本 |
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世界 |
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目次
- 1 歴史
- 2 定義(概念)
- 3 病態
- 4 疫学
- 5 症状
- 6 検査
- 6.1 血液検査
- 6.2 レントゲン写真検査
- 6.3 肺胞洗浄液(BAL)
- 6.4 針生体検査
- 7 診断
- 8 治療
- 9 脚注
- 10 関連項目
- 11 外部リンク
歴史
病気概念の歴史的変遷
1951年にChurgとStraussが病理学的な見地から結節性多発動脈炎 (PN) からの分離独立を唱えた。
定義(概念)
アレルギー性肉芽腫性血管炎は全身の動脈に壊死性血管炎を生じる病気[2]。結節性多発動脈炎 (PN) は肺動脈を侵さないが、本症は肺動脈を侵す。
病態
好酸球増多を伴う全身性血管炎であり、病理学的には好酸球浸潤を伴う壊死性血管炎や血管内外の肉芽腫を生じる。
疫学
症例数が少ないため、大規模な臨床研究を行いにくく、診断指針、治療指針はまだまとまっているとはいい難い。
症状
血管炎症状の前に気管支喘息や副鼻腔炎などのI型アレルギー性症状が先行する事が多い[3]。血管炎症状として多彩な臓器症状を呈する。多発性単神経炎を主体とする神経症状が頻度が高く、全症例の70%以上で認められる。その他、関節炎、肺、心臓(冠動脈疾患)、皮膚(発疹)、消化管(潰瘍)、腎症などが起こる。
検査
血液検査
- 赤血球沈降速度↑
- 好酸球↑(診断基準では800/μL以上)
生化学検査
- IgE↑
- リウマチ因子(+)
- 抗好中球細胞質抗体(P-ANCA=MPO-ANCA)(+)
レントゲン写真検査
肺胞洗浄液(BAL)
針生体検査
血管炎を認める。
診断
罹患臓器に針生体検査を行って炎症を認める。
治療
血管炎症候群の中では比較的ステロイド治療に対する反応は良好である。しかし、難治例、再発例に対してはステロイドパルス療法や、免疫抑制剤の併用(シクロフォスファミドなど)、γ-グロブリン大量投与療法などが試みられている。
脚注
- ^ Names Under consideration by the 2011 Chapel Hill Consensus Conference on Vasculitis Nomenclature, AP-VAS 2012: Classification and Diagnosis of Vasculitis
- ^ Noth I, Strek ME, Leff AR. (2003). "Churg-Strauss syndrome". Lancet 361: 587–594. doi:10.1016/S0140-6736(03)12518-4. PMID 12598156.
- ^ 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294
関連項目
- 膠原病学
- リウマチ学
- ウェゲナー肉芽腫症
- 側頭動脈炎
- 竹内択 - ソチ五輪スキージャンプ団体銅メダリスト。銅メダルを獲得後、この病気の罹患者であることを公表した。
外部リンク
- 難病情報センター|アレルギー性肉芽腫性血管炎(チャーグ・ストラウス症候群) 特定疾患情報
- 大阪大学免疫アレルギー内科
|
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- P3-1-7 重篤な心内膜筋炎を合併したチャーグ・ストラウス症候群の一例(P3-1Churg-Strauss症候群,一般演題,第22回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 915 チャーグ-ストラウス症候群による重度の多発性単神経炎に対する理学療法の経験 : 歩行を獲得し家庭復帰が可能となった一症例(神経系理学療法26)
- 田中 潤,瀬戸口 佳史,今村 克幸,松本 秀也,中島 洋明,大勝 洋祐
- 理学療法学 32(supplement_2), 458, 2005-04-20
- NAID 110004016858
Related Links
- アレルギー性肉芽腫性血管炎 (チャーグ・ストラウス症候群). あれるぎーせいにくげしゅ せいけっかんえん(ちゃーぐ・すとらうすしょうこうぐん). 研究班名簿 · 病気の解説 (一般 利用者向け) 診断・治療指針 (医療従事者向け) FAQ (よくある質問と回答) ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- allergic granulomatous angiitis, AGA
- 同
- チャーグ-ストラウス症候群 チャーグ・ストラウス症候群 Churg-Strauss症候群 Churg-Strauss syndrome CSS、チャーグ・ストラウス血管炎
- 関
- 全身性血管炎、MPO-ANCA。難病
概念
症状
主要臨床所見
- 1. 気管支喘息
- 2. 好酸球増加
- 3. 血管炎症候群
症候スペクトル
検査
アレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg-Strauss症候群)の診断基準 (厚生省 難治性血管炎分科会、1998年修正案)
概念
- Churg-Straussが古典的PNより分離独立させた血管炎であり気管支喘息、好酸球増加、血管炎による症状を示すものをChurg-Strauss症候群、典型的組織所見を伴うものをアレルギー性肉芽腫性血管炎とする。
診断基準
- (1) 気管支喘息あるいはアレルギー性鼻炎
- (2) 好酸球増加
- (3) 血管炎による症状〔発熱(38℃以上、2週間以上)、体重減少(6か月以内に6kg以上)、多発性単神経炎、消化管出血、紫斑、多関節痛(炎)、筋肉痛、筋力低下〕
- 主要所見(1)、(2)が先行し、(3)が発症する。
- (1) 周囲組織に著明な好酸球浸潤を伴う細小血管の肉芽腫性、またはフィブリノイド壊死性血管炎の存在
- (2) 血管外肉芽腫の存在
-
- (a) 主要臨床所見のうち気管支喘息あるいはアレルギー性鼻炎、好酸球増加および血管炎による症状のそれぞれ一つ以上を示し同時に、主要組織所見の1項目を満たす場合(アレルギー性肉芽腫性血管炎)
- (b) 主要臨床所見3項目を満たし、臨床経過の特徴を示した場合(Churg-Strauss症候群)
- (a) 主要臨床所見1項目および主要組織所見の1項目を満たす場合(アレルギー性肉芽腫性血管炎)
- (b) 主要臨床所見3項目を満たすが、臨床経過の特徴を示さない場合(Churg-Strauss症候群)
- (1) 白血球増加(1万/uL)
- (2) 血小板数増加(40万/uL)
- (3) 血清IgE増加(600U/mL 以上)
- (4) MPO-ANCA陽性
- (5) リウマトイド因子陽性
- (6) 肺浸潤陰影
- これらの検査所見はすべての例に認められるとは限らない)
治療
予後
- 結節性多発動脈炎より予後良好
- 脳血管障害、呼吸不全、腸管出血、感染
参考
- http://www.nurs.or.jp/~academy/igaku/s4/s43235.htm
国試
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- char
- 関
- マス、木炭、黒焦げにする、イワナ属
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候