- 英
- elder abuse
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虐待
児童虐待 · 障害者虐待 · 高齢者虐待 · ドメスティックバイオレンス
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表・話・編・歴
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高齢者虐待(こうれいしゃぎゃくたい、Elder abuse)とは、家庭内や施設内での高齢者に対する虐待行為である。老人虐待(ろうじんぎゃくたい)とも称される。
目次
- 1 虐待の分類
- 2 特徴と課題
- 3 認知症と高齢者虐待
- 4 法整備による保護の状況
- 5 関連項目
- 6 外部リンク
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虐待の分類
この行為では、高齢者の基本的人権を侵害・蹂躙し、心や身体に深い傷を負わせるようなもので、次のような種類がある。
- 殴る、蹴る、つねるなどで、裂傷や打撲などの跡を残すことがある。本人の意に反し手足を縛る身体的拘束もある。
- 性的な暴力(高齢者夫婦間でのドメスティックバイオレンス-DVも含む)。
- 脅迫や侮辱などの言葉による暴力、恫喝、侮蔑。
- 生活に必要な介護の拒否、意図的な怠慢、必要な医療や食事、衣類や暖房の提供をしない、病気の放置など、生活上の不合理な制限、戸外への締め出し。
- 年金・預貯金・財産を横取りされたり、不正に使用されたり、売却されること。
- 以上のほかに「自虐」という分類を加える研究もある。また、「家庭内」「施設内」など、場所による分類もある。
特徴と課題
児童虐待に比べて高齢者はメディアでの報道は少ないが、潜在的なケースはかなりの件数に上ると推定される。その背景には、子息および孫などの家族と同居している高齢者が多く、虐待する側もされる側も虐待の事実を隠す傾向が強いことが原因となっている。また慢性化した虐待の場合、当人が何も反応しなくなる事もあり、他方高齢者の肉体・精神に固有の加齢に伴う普遍的な変化もあって、露見し難い・当事者が言い逃れし易いという問題も見られる。
こうした虐待を発見するには、高齢者本人のごく自然な行為に対する極度のおびえや、立ったり座ったりという普通の日常的な生活動作での不具合、局部にかゆみのようなものを訴えるなどといったことに注意する必要があり、保健師、介護支援専門員、ホームヘルパーなどによる発見が期待されるが、発見後の虐待を行う家族への介入は非常に難しいという現状がある。
なお、2006年4月、高齢者虐待防止法が施行され、高齢者虐待防止に関する行政や国民の責務が定められた。
認知症と高齢者虐待
要介護高齢者が増加するにつれ、虐待も増加していると言われている。かつては医療機関や老人介護施設における認知症患者に対しての「身体拘束」などの行為が日常的に見られたが、徘徊防止と称してのベッドに縛り付ける行為が、本人の尊厳を損なうのみならず、認知症が悪化し、日常生活に支障をきたす原因となっていた。 特に軽度の認知症患者では、日常生活においては、周囲の支援によりあまり問題なく生活できる場合があるが、契約や物の貸し借りといった事を忘れてしまいがちになる事から、これを悪用して財産を巻き上げたり、虐待の事実を隠蔽するケースは後を断たない。 近年ではこれら徘徊に対する拘束が、高齢者自身の健康を損ない、また人権侵害であるという考えが広まり、拘束が行われない方向での看護方針の改善が進んでいる。一例を挙げれば、高齢者に常時位置を知らせるPHSや電波発信機を携帯してもらい、所在地を確認できる様にする等である。他方、老人看護施設では、徘徊傾向のある高齢者が施設外に出掛けるのを禁止する所もあり、一種の軟禁状態にあるという問題もあるが、近年の老人看護施設では、施設内で大抵の用事が済ませられるよう、設備拡充を図るケースも見られ、どの程度に管理するかという点を含め、様々な改良が進められている。
法整備による保護の状況
日本では2000年に法改正された成年後見制度により、高齢者の法的保護が図られるほか、2006年には高齢者虐待防止法が制定され、虐待の「おそれがある」と思われる段階で、地域包括支援センターへの通報できることが明示され、早期の発見と対処が図られている。
関連項目
- 高齢者虐待防止法
- 無縁社会
- 人権擁護
- 老人看護
- 老人福祉施設
- 介護
- 介護問題
- 家庭問題
- 教育問題
- 社会問題
- 認知症
- 認知症ケア専門士
- 高齢者
- 老人学
- 日本高齢者虐待防止学会
- 日本認知症ケア学会
- 日本老年社会科学会
- 日本老年精神医学会
- 年齢差別
外部リンク
嫌がらせ |
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ハラス
メント |
パワーハラスメント - セクシャルハラスメント - モラルハラスメント - アルコールハラスメント - スモークハラスメント | アカデミックハラスメント - ドクターハラスメント - レリジャスハラスメント
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差別 |
人種差別 - 言語差別 - 年齢差別 - 性差別(男性差別・女性差別) - 障害者差別 - 部落差別 - 職業差別(性風俗産業に対する差別) - えこひいき(ひいき) - 村八分 - 共同絶交
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いじめ |
職場いじめ(職員室のいじめ) - 性的いじめ - ネットいじめ - しかと
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虐待 |
高齢者虐待 - 障害者虐待 - 児童虐待(兄弟姉妹間の虐待) - 動物虐待 - 経済的虐待 - 身体的虐待 - 心理的虐待 - 性的虐待(児童性的虐待・少年への性的虐待・女性による性的虐待) - ネグレクト
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暴力 |
体罰 - かわいがる - 私刑 - 校内暴力 | 家庭内暴力 - ドメスティックバイオレンス - ジェンダーバイオレンス - デートDV | 言葉の暴力(暴言) - 数の暴力
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罪 |
営業妨害 - 信用毀損罪・業務妨害罪 - 公務の執行を妨害する罪 - 往来を妨害する罪 - 消火妨害罪・水防妨害罪 | 共同危険行為 - 酔っぱらい防止法 - 迷惑防止条例 - 愉快犯
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Category:暴力 | Category:人権侵害 |
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Japanese Journal
- 高齢者虐待の現状と今後の課題 (特集 認知症 : ケアと生活に焦点を当てて) -- (諸問題)
- 高齢者虐待対応における家族支援 (特集 権利擁護と福祉サービス)
- 高齢者虐待調査 施設職員の虐待、過去最多 : 36%増の300件、家族は横ばい
Related Links
- 今や大きな社会問題となっている「高齢者虐待」について。厚生労働省発表のデータの考察と同時に、肉体的な虐待だけではない各種の高齢者虐待について、原因や具体的な内容、事例、対策について、虐待件数の推移や認知症との ...
- 高齢者虐待防止について紹介しています。 ... 「市町村・都道府県における高齢者虐待への対応と養護者支援について」の改訂について 平成28年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 地域における保健、医療、福祉および介護の各組織とその機能の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [113C019]←[国試_113]→[113C021]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105G006]←[国試_105]→[105G008]
[★]
- 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律で規定される養護者による行為で、高齢者虐待にあてはまらないのはどれか。
- a 食事の提供を拒絶する。
- b わいせつな行為をする。
- c 就寝時にベッド柵で囲む。
- d 排泄物の処理を拒絶する。
- e 本人の財産を許諾なく処分する。
[正答]
※国試ナビ4※ [114F017]←[国試_114]→[114F019]
[★]
- 同
- 高齢者虐待防止法(←正式な略称じゃないらしい)
- 関
- 法令
法令
- 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(平成十七年十一月九日法律第百二十四号)
- http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17HO124.html
- 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律施行規則(平成十八年三月三十一日厚生労働省令第九十四号)
- http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H18/H18F19001000094.html
[★]
高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律
[★]
- 英
- elderly、aged
- 関
- 老化、加齢、歳、初老、老齢、年輩、高齢、老人、老齢者、老年者、高年齢
定義
- 国連の世界保健機関による定義:高齢者とは65歳以上。前期高齢者とは65歳以上74歳未満。後期高齢者とは75歳以上。末期高齢者とは85歳以上。
特徴
- 精神:人格変化(柔軟性の低下、自発性の低下、感情の制御困難(涙もろい、怒りっぽい)、社会的引きこもり)。若い頃の性格が先鋭化。
- 神経:反射低下
- 呼吸:残気量増加、肺活量低下、分時換気量低下、最大酸素摂取量低下 ← 呼吸数は不変
[show details]
- 消化器:吸収機能低下、食欲低下、便秘
- 肝臓:肝機能低下
- 腎臓:糸球体濾過量減少
- 骨:骨塩量減少
- 筋肉:筋力低下
- 関節:可動域低下(拘縮)、変形
- 水分量:細胞外液・細胞内液減少 → 脱水になりやすい
- 血液
- 脂質増加
- BUN増加 ← 腎機能低下を反映
- 血清Cr増加 ← 腎機能低下を反映
高齢者と医療
- SUB12.
- 年齢階級別国民医療費(H20)「国民医療費」:65歳以上が54.6%と半数以上を占める。
- 年齢階級別一人あたり国民医療費(H20)「国民医療費」:65歳以上67万円、75歳以上83万円 ⇔ それ以外の年齢階級はは10-25万円
- 傷病別・年齢階級別一般診療医療費の割合(H20)「国民医療費」:65歳以上では循環器疾患(27.1%)が最も多く、新生物(13.1%)がこれに次ぐ。
- 疾病別外来・入院受診率「患者調査」:(外来)循環器系疾患(高血圧性疾患)。(入院)循環器疾患(脳血管疾患)
- 年齢階級別死因順位(H21)「人口動態統計」:(65~89歳)①悪性新生物、②心疾患。(89~99歳)①心疾患、②肺炎
- 医療保険制度:後期高齢者医療制度:65-74歳で一定の障害がある者と75歳以上を対象とする。各都道府県の全市町村が加入する広域連合が保険者。財源は公費(5割)、支援(4割)、保険料(1割)
- 介護保険制度:65歳以上(第1号被保険者)と40-64歳(第2号被保険者)が対象となる。市町村が保険者。財源は公費(5割。国20%、調節交付金5%、都道府県12.5%、市町村12.5%)、保険料(第1号被保険者20%、第2号被保険者30%)
[★]
- 英
- abuse
通報先と関連法令
[★]
- 英
- aged、elderly
- 関
- 歳、初老、老齢、高齢者、年輩、老人、老齢者、老年者、高年齢