- 英
- plasma iron disappearance rate, PID
- 関
- フェロキネティクス、PIDT 1/2
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 妊娠ラットにおける鉄欠乏性貧血およびその母仔への影響に関する実験的研究
- 川田 清弥
- 日本産科婦人科學會雜誌 34(1), 75-82, 1982-01-01
- … 動的た鉄の動きをみるため,フェロカイネティクス法を施行した.従来の方法とは異なりキレート剤NTAを用い^<59>Feを錯塩の型にし,血清中トランスフェリンヘ特異的に^<59>Feを結合したもので行った.血漿鉄消失率T(1/2)は,非妊群に比べ妊娠群では1/4に有意に短縮しており,さらに各臓器への取り込みでは非妊群に比べ妊娠群は非常に低値であった.しかし胎仔への移行は24時間後には70〜80%にも達した.妊娠21日の胎仔に …
- NAID 110002117880
- 全身性エリテマトーデス, Sjögren症候群に赤芽球癆ならびに自己免疫性溶血による貧血を併発した1例
- 山内 邦彦,長尾 忠美,有森 茂
- 日本内科学会雑誌 70(12), 1707-1713, 1981
- … 59Feによる鉄回転で血漿鉄消失率(PID, t 1/2)は134分と軽度延長し,血漿鉄交替率(PIT)は56.6mg/日と上昇,赤血球59Fe利用率(%RCU)は22.1%と減少しており骨髄内無効造血を考えた. …
- NAID 130000891146
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- 血漿(血清)鉄(SI),血漿鉄消失率(PID)および血漿鉄交代(PIT)の関係について 斉藤 宏 この論文をさがす NDL-OPAC CiNii Books 収録刊行物 Radioisotopes Radioisotopes 27(11), p656-658, 1978-11 日本アイソト-プ協会 Tweet 各種コード ...
- 放射性標識鉄(59 Fe)を用いて、鉄の動態を調べます。これをフィロカイネティックスといいます。 重要なのが、 血漿鉄消失時間(PIDT) と 赤血球鉄利用率(%RCU) です。 血漿鉄消失時間(PIDT)は、血清鉄となった放射性標識鉄がなくなるまで ...
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- 英
- myelodysplastic syndrome, MDS
まとめ
- 異常な幹細胞(造血幹細胞レベルでの原因不明の質的異常)から単クローン性に血球が産生される疾患であり、慢性・非可逆性に進行する。治療不応性の経過をとり、予後不良であり、高率に白血病に移行する。汎血球減少がみられ、また形態の異常がみられる。NAPスコアは減少する。骨髄では無効造血がみられ、正形成~過形成となる。症状は無症状であることがあり、ある場合は汎血球減少に基づく症状である。治療は造血幹細胞移植が根治量であるが、適応がない場合は免疫抑制薬、ステロイド、造血因子(蛋白同化ステロイド)の投与、また赤血球、血小板の輸血を行う。
概念
- 異常な幹細胞(造血幹細胞レベルでの原因不明の質的異常)から単クローン性に血球が産生される
- 無効造血による血球減少、異形成(血球形態異常)、治療不応性、前白血球病的(白血病への移行)性質
- 本疾患に含まれる不応性貧血は難病に指定されている。
疫学
- 中高年層に好発し、50歳以上が70%以上。男女比は1.6:1。
病因
- 続発性:ファンコニ貧血
- 薬剤性・医原性:化学物質、放射線、抗悪性腫瘍薬(アルキル化剤)
- 放射線や抗悪性腫瘍薬(アルキル化剤)による悪性腫瘍は治療後5-7年後に起こることが多く、MDSを経てAMLとなる。染色体異常は-5/5q or -7/7q-が多い。
分類
- FAB分類とWHO分類がある。芽球の比率におけるMDSの定義が異なり、FAB分類では芽球の比率30%未満。WHO分類では芽球の比率20%未満としている。これ以上は急性白血病としている。
FAB分類
WHO分類
病態
- 造血幹細胞に発生した遺伝子異常に基づく血球減少症。
- 染色体異常は40-60%で認められ、-5、5q-、-7、7q-や第8染色体のトリソミーがある。
検査
末梢血
- 汎血球減少(1-3系統):(頻度)汎血球減少47.9%、貧血+血小板減少17.7%、貧血+白血球減少17.2%、貧血13.2%
-
- 数:正球性~大球性の貧血。ときに小球性。網赤血球数は低下するが、ときに上昇
- 形態:大小不同や奇形
- 数:好中球減少。
- 形態:好中球の過分葉。偽ペルゲル・フェット核異常。顆粒の減少。NAPスコア低下
骨髄
- 正形成~過形成 ← 造血能は失われておらず、補償的に過形成となるのではないか?異常な血球が産生される結果、無効造血をきたす。
- 80-90%の症例:正~過形成骨髄
- 10-20%の症例:低形成 → 再生不良貧血との鑑別必要
- 芽球比率は予後を左右する
鉄代謝
- 無効造血を反映
症状
- 無症状であることがあり、健診の血液検査異常で見つかることがある。
- 汎血球減少に基づく諸症状。
- 赤血球減少:貧血(動悸、息切れ、倦怠感)
- 白血球減少:不明熱、易感染性(発熱、咽頭痛)
- 血小板減少:出血傾向
合併症
- 約1/3の症例で急性骨髄性白血病(AML)に進展 ← 異常造血幹細胞の増殖は前白血病状態であり、進展は遺伝子異常の付加がきっかけとなる。
- Sweet症候群(急性好中球性皮膚症)(発熱、好中球増加、好中球湿潤性紅斑)
- 壊疽性膿皮症
治療
- 同種造血幹細胞移植:根治療法。適応は55歳以下。
- 免疫抑制薬、ステロイド、造血因子(蛋白同化ステロイド)
- 赤血球、血小板の輸血。
- 参考1
- リスクで治療法が変わる。
-
- 貧血:赤血球輸血、(輸血後鉄過剰症に対して)鉄キレート剤、(低EPO例)エリスロポエチン、(del5q例)レナリドミド
- 血小板減少:(<10,000/ulで出血症状を伴う)血小板輸血
- 好中球減少:(感染を併発したときに)G-CSF
- 重篤な造血不全による症状:アザシチジン
ガイドライン
- 1. 造血細胞移植ガイドライン骨髄異形成症候群(成人)
- http://www.jshct.com/guideline/pdf/2009MDS.pdf
参考
- 1. 難病情報センター | 不応性貧血(骨髄異形成症候群)
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/327
- 2. 財団法人国際医学情報センター:がん Info / 骨髄異形成症候群
- http://www.imic.or.jp/cancer/c2033.html
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/MDS.html
- 4. [charged] 骨髄異形成症候群の臨床症状および診断 - uptodate [1]
- 5. IV.MDS の治療 1. 本邦における診療のガイドライン (京都大学 内山 卓/石川隆之)2005.4.4 改訂
- http://plaza.umin.ac.jp/~mhlw-mds/doctor/MDS.pdf
症例
- 78歳男性。微熱と全身倦怠感のため来院した。赤血球220万、Hb6.2g/dL、Ht23%、白血球2700、骨髄球3%、後骨髄球4%、好酸球3%、好塩基球2%、血小板3.6%、LDH 320IU/dL、CRP 3.4mg/dL、骨髄の過形成像、微小巨核球。
国試
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- 英
- ferrokinetics
- 関
- 鉄回転
- 鉄の体内代謝を測定することによって、血清鉄のturnover、骨髄の造血脳、赤血球の体内循環など総合的、定量的に検索する方法。(LAB.362)
判別
- QB.G-211
- %RCU:上昇:赤芽球増殖亢進状態、鉄欠乏性貧血、赤血球増加症(ストレス多血症、二次性多血症、真性多血症)
- %RCU:低下
- PIDT1/2:上昇:再生不良性貧血、赤芽球癆
- PIDT1/2:低下:(無効造血)巨赤芽球性貧血、鉄芽球性貧血、サラセミア、骨髄線維症、骨髄異形成症、(溶血亢進)溶血性貧血
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[★]
- 日
- 血漿
- 英
- plasma (HIS,SP), plasm (Z,PT), blood plasma
- 関
- 血液、血清、新鮮凍結血漿
- 血液の約55%を占める
- 血液から血球を除去したもの
- 血球(赤血球、白血球、血小板)
色調
比重
[★]
- 英
- disappearance、elimination、ablation、disappear、regress
- 関
- 消える、消滅、除去、切除、切断、退行、脱離、排出、排除、アブレーション、焼灼、焼灼術
[★]
- 英
- rate
- 関
- 比
- 集団における現象発生の頻度を表す指標。全体に対する部分の割合を示す。
- 値は0~1