トロンボモデュリンアルファ
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Japanese Journal
- 宮尾 武士,村松 和道,牧野 武郎,悦永 徹,斎藤 佳隆,竹澤 豊,小林 幹男
- The Kitakanto medical journal = 北関東医学 63(4), 389-390, 2013-11-01
- NAID 120005350180
- 播種性血管内凝固症候群患者における遺伝子組換えトロンボモジュリン製剤(リコモジュリン^【○!R】)の PK/PD (pharmacokinetics/pharmacodynamics)
- 早川 峰司,山本 浩,本間 多恵子,向井 信貴,東山 明日美,菅野 正寛,久保田 信彦,上垣 慎二,澤村 淳,丸藤 哲
- 北海道醫學雜誌 = Acta medica Hokkaidonensia 87(6), 275, 2012-11-01
- NAID 10031131116
- トランスレーショナルリサーチからみた遺伝子組換え型ヒトトロンボモジュリン製剤(リコモジュリン^【○!R】)開発
- 本田 剛一,鈴木 秀明,青木 喜和
- 日本薬理學雜誌 = Folia pharmacologica Japonica 138(2), 56-59, 2011-08-01
- … リコモジュリン®は,汎発性血管内血液凝固症(DIC)治療薬として2008年5月に発売された世界初の遺伝子組換え型ヒトトロンボモジュリン製剤である.トロンボモジュリン(TM)は,血管内皮細胞上に存在するトロンビン受容体として生体内で血液凝固反応にネガティブフィードバックをかけ,血液の流動性を保持している重要な生理的抗凝固因子である.リコモジュリン®は,このTMの活性部位(細 …
- NAID 10029418044
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- 商品名 リコモジュリン 一般名 トロンボモデュリンアルファ(遺伝子組換え) 発売開始年月 2008年6月 販売 2008年5月 形状 1バイアルにトロンボモデュリンアルファ(遺伝子組換え)として12800U 効能又は効果 汎発性血管内凝固症候群
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
リコモジュリン点滴静注用12800
組成
成分・含量(1バイアル中)
- トロンボモデュリン アルファ(遺伝子組換え)として12,800Ua)
添加物(1バイアル中)
- L-アルギニン塩酸塩40mg、pH調節剤
- 本剤の有効成分であるトロンボモデュリン アルファ(遺伝子組換え)は、製造工程でチャイニーズハムスター卵巣細胞、ウシ血清(ニュージーランド産又はオーストラリア産)、抗トロンボモデュリン アルファ マウスモノクローナル抗体を使用している。
- a)国立医薬品食品衛生研究所と旭化成ファーマ(株)にて統一化された活性単位を使用1)
禁忌
- 頭蓋内出血、肺出血、消化管出血(継続的な吐血・下血、消化管潰瘍による出血)のある患者[出血を助長するおそれがある。][「重要な基本的注意」の項参照]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
効能または効果
- 本剤は、患者が臨床的にDICの状態にあることを確認した場合に限り使用すること。
- 基礎疾患に対する積極的治療が不可能で、DICを回復させたとしても予後の改善が期待できない患者には、原則として本剤は投与しないこと。
- 「造血器悪性腫瘍あるいは感染症」以外を基礎疾患とするDIC患者については、本剤の投与経験は少なく、有効性及び安全性は確立していない。
- 通常、成人には、トロンボモデュリン アルファとして1日1回380U/kgを約30分かけて点滴静注する。なお、症状に応じ適宜減量する。
注射液の調製法
- 1バイアル(12,800U)当り2mLの日局生理食塩液で溶解し、この溶液から患者の体重にあわせて必要量をとり日局生理食塩液100mLに希釈し、点滴静注する。
- *本剤の臨床試験及び使用成績調査において、7日間以上の投与経験は少なく、本剤を7日間以上投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。本剤の使用にあたっては、基礎疾患の病態、凝血学的検査値及び臨床症状等から血管内血液凝固亢進状態にあるか否かを総合的に判断した上で投与期間を決定し、漫然と投与を継続することがないよう注意すること。
慎重投与
- 重篤な腎機能障害のある患者(患者の症状に応じ適宜130U/kgに減量して投与すること。なお、血液透析療法中の患者には130U/kgに減量して投与すること。)[本剤は主として腎臓から排泄されるため。本剤130U/kgは、DIC患者を対象とした臨床試験(用量設定試験)において有効性が認められた用量である。][「薬物動態」の項参照]
- 重篤な肝機能障害のある患者[一般に肝機能障害が高度の患者では全身状態は悪化し易いため。][「薬物動態」の項参照]
- 1年以内に脳血管障害(頭蓋内出血、脳梗塞等)の既往のある患者[再出血、出血性脳梗塞を起こした場合、重篤な転帰をたどるおそれがある。]
- 急性前骨髄球性白血病が直接誘因となりDICを発症した患者[一般に重篤な出血有害事象の発現率が高いことが報告されている。]
- 白血病等で末梢血白血球数が100,000/μLを超える患者[leukostasisを発現する頻度が高いため、脳等重要臓器での出血が発現するおそれがある。]
- 中枢神経系の手術又は外傷後日の浅い患者[出血を助長する可能性がある。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
- *劇症肝炎、新生児、及び産科領域のDIC患者[劇症肝炎、新生児及び産科領域のDIC患者に対する本剤の投与経験は少なく、有効性・安全性は確立していない。これらの患者には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」「小児等への投与」の項参照]
- 血小板数50,000/μL以下の患者、凝血学的検査において線溶系の過度な活性化が疑われる患者[第3相臨床試験において、本剤投与前及び投与中に血小板数が50,000/μL以下となった患者では、50,000/μLを超える患者に比べ出血有害事象の発現率が高かった。また、一般に凝血学的検査において線溶系が過度に活性化している状態では、出血のリスクは高くなるため。]
重大な副作用
*出血
- 頭蓋内出血(0.5%)、肺出血(0.4%)、消化管出血(0.8%)等の重篤な出血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、徴候がみられた場合には画像診断等により確認し、投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
- 本剤は、トロンビンによるプロテインCの活性化を促進する。生成した活性化プロテインCは、活性化第V因子及び活性化第VIII因子を不活化することによってトロンビンの生成を抑制し、血液凝固系の活性化を阻害する。本剤は、トロンビンの生成阻害作用に基づいた抗凝固作用により、DICの発症を抑制する。
薬理作用
プロテインC活性化促進作用
- トロンビンによるプロテインC活性化を促進した(in vitro)15)。
トロンビン生成阻害作用
- ヒト正常血漿において、組織因子で誘発される活性化第V因子及びプロトロンビナーゼ活性を阻害し、トロンビンの生成を抑制した(in vitro)16)。
- プロテインC、プロテインS又はアンチトロンビン活性が低下したヒト血漿において、組織因子で誘発されるプロトロンビナーゼ活性を阻害した(in vitro)15)。
トロンビンの凝固活性に対する阻害作用
- ヒト正常血漿におけるトロンビン凝固時間を延長した(in vitro)16)。
血栓成長阻害作用
- ヒト血小板においてトロンビンによる凝集反応を阻害した(in vitro)15)。
- 各種の凝固時間を延長した(in vitro)16)。
実験的DICモデルに対する作用
- 組織因子誘発DICモデル(ラット、サル)において、凝血学的検査値を改善した17,18)。
- エンドトキシン誘発DICモデル(ラット)において、凝血学的検査値を改善した19)。
- アンチトロンビン活性を低下させた組織因子誘発DICモデル(ラット)において、凝血学的検査値を改善した20)。
- 組織因子誘発DICモデル(ラット)において、出血時間の延長を抑制した21)。
- エンドトキシン誘発DICモデル(ラット)において、炎症性サイトカインの生成及び臓器障害の発生を抑制し、生存率を改善した22)。
参考
力価単位について
- 引用文献7)〜9)では、トロンボモデュリン アルファの力価は社内力価測定法に基づいた単位で表示されている。社内力価測定法に基づく単位「1U」は、現測定法の「0.10U」に相当し、本剤1バイアルの含有量12,800Uは、社内力価測定法では128,000Uとなる。
投与量について
- 引用文献2)〜22)では、トロンボモデュリン アルファの投与量(あるいは設定濃度)は重量表示(mg等)で表示されている。「1mg」は「6,400U」に相当し、本剤1バイアルの含有量12,800Uは、2mgとなる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- トロンボモデュリン アルファ(遺伝子組換え)(JAN)
本質
- ヒトトロンボモデュリンの1-498番目のアミノ酸残基をコードするcDNAの発現により、チャイニーズハムスター卵巣細胞で産生される498個のアミノ酸残基(C2230H3357N633O718S50;分子量:52,124.58)からなる糖タンパク質(分子量:約64,000)
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- thrombomodulin alfa
- 商
- リコモジュリン
- 関
- 血液凝固阻止剤、トロンボモジュリン
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3