ダルテパリン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
禁忌
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 本剤を直接又は生理食塩液により希釈して投与する。
・出血性病変又は出血傾向を有しない患者の場合
通常、成人には体外循環開始時、ダルテパリンナトリウムとして15〜20国際単位/kgを回路内に単回投与し、体外循環開始後は毎時7.5〜10国際単位/kgを抗凝固薬注入ラインより持続注入する。
・出血性病変又は出血傾向を有する患者の場合
通常、成人には体外循環開始時、ダルテパリンナトリウムとして10〜15国際単位/kgを回路内に単回投与し、体外循環開始後は毎時7.5国際単位/kgを抗凝固薬注入ラインより持続注入する。
- 汎発性血管内血液凝固症(DIC)
- 通常、成人にはダルテパリンナトリウムとして1日量75国際単位/kgを24時間かけて静脈内に持続投与する。
なお、症状に応じ適宜増減する。
重大な副作用
- (頻度不明)
- ショック・アナフィラキシー様症状:ショックが起こることがある。呼吸困難、浮腫等のアナフィラキシー様症状を伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
- 出血:頭蓋内出血、消化管出血、後腹膜出血等の重篤な出血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、出血又は出血の悪化等異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。血液凝固能が著しく低下し、抗凝血作用を急速に中和する場合は、硫酸プロタミンを投与すること。
- 血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので血小板数を測定し、著明な減少が認められた場合には投与を中止すること。
- 血栓症:著明な血小板減少とそれに伴う血栓症の発現が報告されている。ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)の場合は、著明な血小板減少と脳梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症等の血栓症やシャント閉塞、回路内閉塞を伴う。本剤投与後は血小板数を測定し、著明な減少や血栓症を疑わせる異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ダルテパリンナトリウムは、アンチトロンビンIIIを介して抗第Xa因子活性を発現し、透析回路内の血液凝固及びDICでの血液凝固を阻害する。
- 本剤はヒト血漿において、濃度依存的に活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、プロトロンビン時間(PT)、トロンビン時間(TT)延長作用が認められ、また、抗第Xa因子活性、抗トロンビン活性を示した。抗第Xa因子活性はヘパリンと同等であったが、出血傾向との関与が示唆されるAPTT、PT、TT延長作用及び抗トロンビン活性においては、ヘパリンに比して作用は弱かった(in vitro)。1)
- ラットにおける出血時間延長作用の検討では、出血時間を用量依存的かつ有意に延長した。また、LPS誘発ラットDICモデルにおいて、用量依存的かつ有意にDIC症状を抑制した。2)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ダルテパリンナトリウム(Dalteparin Sodium)
分子量
性状
- ダルテパリンナトリウムは白色〜帯灰褐色の粉末又は塊で、においはない。水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。吸湿性である。
本質
- ブタの小腸粘膜由来のヘパリンを亜硝酸分解して得た解重合ヘパリンのナトリウム塩である。
★リンクテーブル★
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商品
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- 英
- dalteparin
- 化
- ダルテパリンナトリウム dalteparin sodium
- 商
- ダルテパリンNa、フラグミン、フレスバル、ヘパグミン、リザルミン
- 関
- 血液凝固阻止剤