ベツォルト-ヤーリッシュ反射
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Japanese Journal
- 88) 生姜の Bezold-Jarisch 反射阻害作用成分
- 薬理学から見た心機能自動調節機構 特にBezold Jarisch反射について
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- ... -Jarisch(ベツォルド-ヤーリッシュ)反射が重要な役割を果たしていると考えられています。Bezold-Jarisch反射とは、心臓の機械受容器の刺激により、迷走神経求心路を介する中枢性の交感神経抑制と、副交感神経刺激が起こり、その ...
- Bezold-Jarisch Reflex Blunts Arterial Baroreflex via the Shift of Neural Arc toward Lower Sympathetic Nerve Activity ベツォルト‐ヤーリッシュ反射は,神経弓を交感神経活動が低下する方向に変化させることにより動脈圧反射を鈍くする
- 右冠動脈閉塞時のBezold-Jarisch(B-J)反射の出現様式 : 日本循環器学会第73回近畿地方会 松田 伸一 国立大阪病院心臓内科 安村 良男 国立大阪病院心臓内科 真野 敏昭 国立大阪病院心臓内科 池 信平 国立大阪病院心臓内科
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- 次の文を読み、25~27の問いに答えよ。
- 55歳の男性。激しい胸痛のため救急車で搬入された。
- 現病歴:1週前から階段を昇るときに前胸部痛を自覚したが安静にて消失するため放置していた。今朝から激しい前胸部痛が出現し持続している。
- 既往歴:48歳から高脂血症で加療中である。
- 現症:意識は清明。顔面は苦悶様である。体温36.6℃。呼吸数25/分。脈拍64/分、整。血圧144/96mmHg。貧血と黄疸とを認めない。皮膚は冷汗をかき湿潤である。心雑音はない。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦。下腿に浮腫を認めない。
- 検査所見:尿所見:比重1.018、蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)、沈渣に異常を認めない。血液所見:赤血球520万、Hb16.7g/dl、Ht50%、白血球10,400、血小板26万。血清生化学所見:尿素窒素28mg/dl、クレアチニン1.1mg/dl、AST55単位、ALT20単位、LDH350単位(基準176~353)、CK680単位(基準10~40)、Na144mEq/l、K4.2mEq/l、Cl106mEq/l。心電図を以下に示す。
- ST上昇:II.III.aVF。(軽度)V5,V6 →下壁梗塞 + 側壁梗塞
- ST低下:(reciprocal change)I,aVL,V1-V4
[show details]
血液生化学
心筋梗塞#血液検査
心電図
- 発症から数時間と考えられる。
- ST上昇:II, III, aVF. (軽度)V5,V6
- 血管 :RCA(右冠状動脈)→後下行枝(左心室下壁分布)
下壁梗塞に伴う心ブロック
- 1. 房室結節枝への血流途絶
- 2. 副交感神経の興奮
- acute coronary syndrome refers to any constellation of clinical symptoms that are compatible with acute myocardial ischemia and encompasses acute myocardial infarction as well as unstable angina. (washington manuall 32th ed p.131)
不安定狭心症の定義
最近3週間以内に狭心症が増悪した場合(発作の誘因、強さ、持続時間、硝酸薬の有効性)と、新たに発症した狭心症
- 急性心筋梗塞の診断と治療
- ・主訴:激しい胸痛
- ・問診(S)
- 1週前から階段を昇るときに前胸部痛を自覚したが安静にて消失 → 労作時狭心症?。不安定狭心症?
- 今朝から激しい前胸部痛が出現、持続 → 急性心筋梗塞?
- 高脂血症(48歳~。加療中) → 冠状動脈疾患のリスク因子
- ・診察(O)
- 顔面は苦悶様
- 頻呼吸(25/分) →
- 高血圧(144/96mmHg)
- 皮膚冷汗・湿潤
- ・検査結果(O)
- 白血球 10,400/mm3 → 心筋梗塞に伴って上昇することがある。
- 尿素窒素 28mg/dl → 腎機能低下
- クレアチニン 1.1mg/dl → 腎機能低下
- AST 55単位 → 心筋逸脱酵素
- LDH 350単位(基準176~353) → 心筋逸脱酵素
- CK 680単位(基準10~40) → 心筋逸脱酵素
- ECG ST上昇 → 虚血性心疾患
- ・診断と治療
- 1. 気道確保、酸素投与、静脈路確保
- 2. 心電図装着、パスルオキシメータ装着
- 3. 胸部単純X線写真
- 4. 心エコー → 壁運動。解離性大動脈瘤の否定
- 5. 心カテーテルによる造影検査
- 6. 心カテーテルによる経皮的冠動脈形成術
- ・心電図:発症から数時間と考えられる。
- 下壁梗塞
- ST上昇:II, III, aVF. (軽度)V5,V6
- 血管 :RCA(右冠状動脈)→後下行枝(左心室下壁分布)
- 下壁梗塞に伴う心ブロック
- 1. 房室結節枝への血流途絶
- 2. 副交感神経の興奮
- 下壁には副交感神経が豊富に分布しており、心筋梗塞による神経終末の刺激で副交感神経が興奮し低血圧、嘔吐、徐脈、さらに洞徐脈、洞停止、房室ブロックを起こす(ベツォルド-ヤーリッシュ反射 Bezold-Jarisch反射)。
- ====
- a. SpO2の値が記されていないが、酸素飽和度95%以上に保つことが大切みたい。
- 交感神経が緊張しているから末梢の血管が締まっているのですね。そうしないと心拍出量を保てないほど心機能が低下しているのかもしれません。左心不全の後方症状はまだで前方症状が現れる前の段階でしょうか。末梢組織の酸素化を助けるために、酸素投与が良いかもしれません。頻呼吸でもある。あげておいて悪いことはないし、大抵QQできた患者さんには大抵つけられている。
- b. 輸液を入れられる準備をしておくのが良いでしょう。酸素投与と静脈路確保は救急の基本でしょう
- c. 肺うっ血とか肺水腫所見がないからいらない。むしろ、血圧が低下して、駆出できる血液量が減少して良いことがないのでは?
- d 末梢循環を回復させるにはいい手段。心臓の駆出量も確保される。
- e ありえない。使うのはVFかpulseless VTだけ。
- ====
- ・心電図
- 完全房室ブロックが起きました。
- 徐脈の治療
- アトロピンの投与。無効であれば、緊急ペーシング(体外式のペーシング)
- a. 強心配糖体。今では専ら「心房細動」(を伴う心不全)の治療で用いられる。つまり、房室結節の伝導抑制のために用いる。
- b. βブロッカー。β1受容体に拮抗して心拍数↓、心収縮力↓、心伝導速度↓、、、
- c. 冠血管拡張、静脈系の血管拡張で、、、狭心症の治療をしたいわけじゃない。
- d. よし
- e. 大動脈内バルーンパンピング, intraaortic balloon pumping, IABP
- 適応
- 急性心筋梗塞、不安定狭心症、心原性ショックで、冠循環の改善と心臓のポンプ機能を補助したい場合
- 禁忌
- 大動脈弁閉鎖不全、大動脈解離、腎機能不全、胸部大動脈の人工血管置換術後(12ヶ月以内)(ICU.233)
- 大動脈弁閉鎖不全症、大動脈の高度な硬化性病変の合併
- ====
- a. 解像度が悪い、最近良くなったけどね。時間がかかるらしく、緊急には不向き。
- b. 大動脈解離の可能性があれば造影CT。胸部単純CTで冠状動脈の評価とか多分できないだろうし、あまり診断治療に有用でない
- c. 心電図装着。放射線を出すタリウムを静脈投与。平面像またはSPECTにより断層像を撮影。一定時間後に再度撮影。
- 心筋の血流を確認することができる。心筋が生きているのかどうか、心筋が虚血なのかどうか。これにより狭心症の詳細な評価が可能(心筋に虚血が起こっているのかどうか、もし起こっていれば、それはどこか?)
- d. 狭心症の診断に用いる。当然、急性心筋梗塞の急性期は禁忌。 運動負荷心電図#禁忌 LAB.1519
- e. 診断と治療を行うことができる。
[正答]
※国試ナビ4※ [100C024]←[国試_100]→[100C026]
[★]
- 英
- inferior wall infarction
- 関
- 心筋梗塞、急性心筋梗塞。冠状動脈
心電図
- 上昇:II, III, aVF
- 鏡胸像:I, aVL, V2, V3
[show details]
- QB CBR vol.3 p.201 PHD. 102
I
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II
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III
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aVR
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aVL
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aVF
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V1
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V2
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V3
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V4
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V5
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V6
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冠動脈
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○
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○
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○
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RCA
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支配血管
梗塞部位
病態
症状
- 胸痛
- 心ブロック(房室ブロック):前壁梗塞の2-3倍の頻度でII度/III度房室ブロックが起こる ← 右冠状動脈(RCA)から房室結節への枝(房室結節枝)が分岐する例が85%だから(左冠状動脈(LCA)起始が15%)。多分。
国試
[★]
- 英
- Bezold-Jarisch reflex
- 同
- ベツォルド-ヤーリッシュ反射 べゾルト-ヤーリッシュ反射 Bezold-Jarisch反射
- 関
- 下壁梗塞
[show details]
- 心室の化学受容器刺激により引き起こされる徐脈・低血圧反射
- 下壁に豊富に迷走神経が分布しており、下壁梗塞ではベツォルト-ヤーリッシュ反射により徐脈、低血圧を来す。
[★]
ベツォルト-ヤーリッシュ反射
[★]
- 英
- reflex
- 関
- 反射の一覧
反射中枢の存在レベルによる分類
構成要素からの分類
- cf.原始反射
原始反射
- 生命維持のためにする反射
- 正常な新生児において特徴的に観察される反射的行動を総称してこう呼ぶ。
原始反射の例
- 乳さがし反射: 口の片側を触られると、赤ん坊の頭がそちらのほうを向くという反射。
- 吸啜反射: 赤ん坊の口の中にものを入れると、すぐにそれを吸い始めるという反射。
- モロー反射: 赤ん坊の背中と頭を支えて仰向けにした状態で、上体を数cm上方に起こし、手で支えながら急に頭部を落下させると、両手と両足を左右対称的に外側に伸ばし、それに続いてゆっくりと抱き込むような上肢の運動が見られる反射。大きな音などで驚いたときにも見られる。
- バビンスキー反射: 足の裏の外縁をゆっくりと踵からつま先に向かってこすることにより、母趾(おやゆび)が背屈し他の4趾が開く(開扇現象)反射。
参考(読んでおく)
[反射]