- 英
- varicella、chickenpox
- 関
- 水痘
WordNet
- an acute contagious disease caused by herpes varicella zoster virus; causes a rash of vesicles on the face and body (同)varicella
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- 水ぼうそう,水痘
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/07/12 03:17:08」(JST)
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水痘(すいとう、varicella)とは、ウイルス感染症の一種。一般に水疱瘡(みずぼうそう)としても知られている。英語ではChicken poxと呼ばれる。水痘は感染症法の第5類感染症に指定されており、学校保健安全法による第2類学校感染症に分類されている。季節的には毎年12 - 7月に多く8 - 11月には減少し、罹患年齢の多くは9歳以下。水痘ウイルスの自然宿主はヒトのみであるが、世界中に分布している。一般に1度かかると2度とかからないと言われているが、感染しても発症にまでには至らないというだけである。抗体が消えれば再発症する可能性は高く、再発症の例もたびたび報告されている。治癒後も神経節などに水痘・帯状疱疹ウイルスは潜伏しており、免疫低下時や疲労・ストレス時に再活性化し帯状疱疹を発症することがある。
目次
- 1 原因
- 2 症状
- 3 治療
- 4 予防
- 5 帯状疱疹との関係
- 6 脚注
- 7 関連項目
- 8 外部リンク
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原因[編集]
ヘルペスウイルス科の水痘・帯状疱疹ウイルス (varicella-zoster virus) の初感染によるとされる。感染経路は、主に空気感染、飛沫感染である。むろん水疱液の接触感染もある。非常に強い感染力を持ち病院などでは同一フロアにいるだけで軽度の接触とみなす。より専門的には、ウイルスを含有する飛沫もしくは飛沫核による空気感染、上気道、下気道がウイルスの排出、侵入、または接触のため感染するといわれる。痂皮になっていない皮膚症状からの接触感染もありえる。あるいは帯状疱疹の人からの接触感染や飛沫感染もありえる。なお、ウイルスの大きさは150から200ナノメートルである。つまり、患者が排出したウイルスは、チリやホコリや水の粒と室内を飛散し、一定以上の数を鼻やのど(上気道)から吸い込めば、患者にさわらなくても感染する。
症状[編集]
潜伏期は2週間程度(10 - 21日)で、全身に直径3 - 5mm程度の丘疹(盛り上がった紅い発疹)が出現する。成人は発疹出現以前に1 - 2日の発熱と全身倦怠感を伴うことがある。発疹は一斉にではなく、数日かけて続々と出現する。ひとつの発疹は丘疹→水疱(水ぶくれ)→膿疱(水ぶくれに膿がたまってくる)→痂皮(かさぶた)の順に変化し、治癒する。さまざまな段階の発疹が混在するのが特徴で、これらの全てが痂皮になったときに治癒したとみなす。((痘瘡では発疹の段階がそろっており、水痘との鑑別に重要であったが、今は痘瘡が存在しない)。発疹の出現は発病から3日目ごろがピーク。7日程度で痂皮になって治癒する。
水痘は体があたたまるとかゆみが増すため暖房や厚着をする際には気をつける必要がある。発熱はまったくみられない場合や、39 - 40℃に達する高熱が出ることもあるなどさまざまである。
アトピー性皮膚炎患者では皮疹が重症になりやすく、ステロイド療法中の患者や妊婦、新生児など免疫系の働きが変化している患者、悪性腫瘍に対して化学療法で治療中の患者やAIDS患者など免疫不全患者では重症になりやすい。成人の患者では間質性肺炎の合併がみられることがあり、皮疹も概して重症である。
また、妊婦が妊娠初期(8 - 20週目)に感染すると2%程度の胎児に先天性水痘症候群として低体重出生、四肢の形成不全、皮膚瘢痕、部分的筋肉萎縮、脳炎、小頭症、白内障などの症状が現れる。
治療[編集]
水痘に罹患した場合は、小児科医などの専門医による早期治療が望まれる(早期治療で軽くなる)。治療として抗ウイルス薬であるアシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなどの内服や静脈注射を行うが、妊婦には抗ウイルス薬は用いない。かゆみに対する対症療法としてフェノール亜鉛華リニメントや抗ヒスタミン薬などが処方される。発熱している場合はアスピリンの使用は避ける(市販の解熱剤にアスピリンが含まれる場合もあり、服用した際には必ず医師に伝える)。水ぶくれが壊れたら、抗生剤(無色のものが膿などと混同されなくてよい)入りの軟膏で二次感染を防ぐ。また、化膿がなければドレッシング材などで覆うことにより湿潤環境を維持することで跡が残りにくくなる場合があるので、専門医に相談する。なお化膿した部位にこの治療を行うと非常に悪化するので注意が必要である。
成人になってから初感染すると脳炎や肺炎の合併が多く危険な場合があり早期治療が重要である。
美容的観点[編集]
この病気は美容上大きな問題を残す場合がある。水ぶくれを壊したり、かさぶたを無理にとったり、化膿させると傷の深さにより皮膚がうまく再生されずにアトが残る場合がある。アトが残らないようしたい場合は、発病の初期に皮膚科を受診して医師からその注意を受けることが重要である。ただし、水疱は伝染病であるため外来で訪れる場合は他の患者の迷惑にならないよう予め受診の方法などを必ず相談する。水疱瘡のあとを美容外科で修正するのは、傷跡が主観的な要素がむしろ大きいため難しい場合もある。治療法としては、再度メス等で傷跡の上を削り皮膚を湿潤療法により自然に再形成させる方法(保険外)などで、1, 2か月で治癒する。しかし罹患しないためのワクチンの注射が美容的観点からも結局は安くて有効といえる。
予防[編集]
水痘・帯状疱疹ワクチン(生ワクチン)接種が予防の第一選択である。定期接種に組み込まれている国もあるが、日本では定期接種外の任意接種とされている。なお、近年は自治体による公費助成が開始され始めている。 水痘患者と接触(空気感染が主なので直接触るという意味ではなく、同一フロアにいると言う意味)してしまった後でも、72時間以内にワクチン接種することで発症の予防または症状の軽減が期待できると言われている[要出典]。
家族内で水痘の患者に接触(直接触るという意味ではない)してしまった乳児や免疫不全患者、悪性腫瘍の化学療法を行う病棟での院内発症の際などには、患者と接触した者に予防的にアシクロビルを投与することがある。接触の7 - 9日後に内服を開始し、7日間継続する。
帯状疱疹との関係[編集]
宮崎県内の医療機関が1997 - 2006年に行った4万8388例(男2万181人、女2万8207人)に対する調査[1]では、8月に多く冬は少なく、帯状疱疹と水痘の流行は逆の関係にある。この現象は、10年間毎年観測されたとしている。
脚注[編集]
- ^ 水痘が減ると帯状疱疹が増加 日経メディカルオンライン 閲覧:2009年10月16日 記事:2009年10月13日
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 水痘 国立感染症研究所感染症情報センター
- 水ぼうそう メルクマニュアル家庭版
日本の感染症法における感染症 |
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一類感染症 |
エボラ出血熱 - クリミア・コンゴ出血熱 - 痘そう - 南米出血熱 - ペスト - マールブルグ病 - ラッサ熱
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二類感染症 |
急性灰白髄炎 - 結核 - ジフテリア - 重症急性呼吸器症候群(病原体がコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る) - 鳥インフルエンザ(H5N1)
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四類感染症 |
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五類感染症 |
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Japanese Journal
- 口腔病変を伴った水疱瘡-尋常性天疱瘡, 落葉性天疱瘡, 水疱性類天疱瘡, 瘢痕性類天疱瘡の4例-
Related Links
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- 日
- すいとう
- 英
- varicella, chickenpox
- 同
- 水疱瘡(みずぼうそう)
- 関
- 水痘・帯状疱疹ウイルス、帯状疱疹、水痘生ワクチン
特徴
病原体
潜伏期間
感染経路
- 空気感染?
- 接触感染・飛沫感染→結膜・気道粘膜 (SMB.528)
疫学
- 年齢:5-9歳。(熱帯、亜熱帯では成人が感染する)。ほとんどが10歳以前に感染
- 季節性:12-1月ピーク。8-10月谷。
- 感染率:家族内感染70-90%
- 新生児の死亡率は30%
- 白血病児では死亡率が高い。
- 米:130-200人死亡/年。白血病児の死亡率:7-28%
- 日:白血病児の死亡数、死亡率:水痘 36/118(30.5%)、帯状疱疹 1/48(2.1%)、麻疹 7/48(12.1%)
症状
- 全身倦怠感、小紅斑(掻痒感。頭皮にも出現。口腔粘膜、眼瞼粘膜。紅斑→丘疹→水疱→膿疱→痂皮→瘢痕無し)
合併症
- 脳炎
- 小脳失調症
- (1000例中1例以下)
- 成人での合併例が多い 20%
母子感染
- 母胎は水痘に感染しやすい。発症したらアシクロビルによる治療を行う。
先天性水痘症候群
- 妊娠初期に罹患した例の5%(61例中3例)で起こる
- 眼症状、大脳萎縮、皮膚瘢痕、四肢欠損、萎縮
周産期及び新生児期水痘
母胎の発症 新生児の発症
-----------------------------
出産5日以前 生後0-4日 →正常
前4日-後2日 生後5-10日 →重症 播種性・出血性水痘 死亡率30%
-----------------------------
- 水痘の既往やワクチン投与のない妊婦が分娩5日前-分娩2日後に水痘を発症した場合、胎児の水痘が重症化する(死亡率30%)
- →抗体が母体から新生児に移行しないため
- 分娩間近や分娩前の発症:母胎に免疫グロブリンを投与。
- 産後2日以内の発症 :新生児に免疫グロブリンの投与
経過
治療
- アシクロビル、ビダラビン
- 感染から72時間以内:水痘ワクチン接種→60-80%の発症阻止 (NDE.428)
- 感染から一週間以内:抗ウイルス薬の服用→軽症化 (NDE.428)
検査
- 水痘皮内反応。8hrで判定できる。陰性ならワクチン接種。
予防
- 免疫の獲得率が90%程度。水痘の感染防除、帯状疱疹の発症予防にも効果有り
- 免疫不全症患者も接種可能。ただし全く免疫が0の患者にはいけない。
出席停止の解除(学校保険法)
[★]
- 英
- blister, bulla
- 関
- 小水疱、弛緩性水疱、緊満性水疱、水疱症、発疹
- 表皮内・表皮下に滲出液を入れた空隙を生じた状態
- 直径5mm以上
水疱を生じる疾患
[★]
- 英
- smallpox
- 関
- 天然痘、痘瘡