アスコルビン酸
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ビタシミン注射液100mg
組成
容量
1管中の有効成分
添加物
- 1管中にピロ亜硫酸ナトリウム0.5mg、ベンジルアルコール10mg、pH調整剤を含有
効能または効果
ビタミンC欠乏症の予防及び治療
ビタミンCの需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給
- (消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)
下記疾患のうち、ビタミンCの欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
- 毛細管出血(鼻出血、歯肉出血、血尿など)
- 薬物中毒
- 副腎皮質機能障害
- 骨折時の骨基質形成・骨癒合促進
- 肝斑・雀卵斑・炎症後の色素沈着
- 光線過敏性皮膚炎
- (3)の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。
ビタシミン注射液100mg
- アスコルビン酸として、通常、成人1日50〜2,000mgを1〜数回に分けて皮下、筋肉内又は静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
ビタシミン注射液500mg
- アスコルビン酸として、通常、成人1日50〜2,000mgを1〜数回に分けて静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
薬効薬理
結合織に対する作用
- アスコルビン酸は、結合織の主成分であるコラーゲンの生成に関与しており、アスコルビン酸の欠乏は、皮膚、骨、歯、血管等の脆弱化をもたらす。すなわち、アスコルビン酸はコラーゲン中のprolineからhydroxyprolineへの水酸化過程に関与し1)、アスコルビン酸の投与によりコラーゲンの増加がみられる(モルモット)。2)
また、アスコルビン酸は骨形成を進行させ、モルモット実験的骨折の修復機転において治癒的に作用する。3,4)
毛細血管、血液に対する作用
- アスコルビン酸は毛細血管抵抗を増強し、出血傾向を改善する(マウス)。5,6)
また、アスコルビン酸の欠乏により血小板の減少と血液凝固時間の延長がみられるが、アスコルビン酸の投与は血液凝固能の上昇をもたらす。7)
薬物中毒に対する作用
- アルコール中毒患者では、血中アスコルビン酸濃度が低値を示すものが多く、アスコルビン酸の欠乏が起こるとされている。8)アルコール中毒患者へのアスコルビン酸投与は、低下した尿中アスコルビン酸排泄量を回復させ9)、血中アルコール濃度の上昇を一時的に抑制する。10)
また、ニコチンは副腎皮質を刺激し、副腎皮質ホルモンの分泌を促してアスコルビン酸の消費を増大させる。8)
副腎皮質機能に対する作用
- アスコルビン酸は副腎皮質に多量に存在し、ステロイドホルモンの生合成促進又は異化抑制に関与するとされている。11)
メラニン色素生成に対する作用12)
- アスコルビン酸は、チロシンからのメラニン生成過程の中で、DOPAからDOPAキノンへの酸化過程を阻害し、メラニン色素の生成を抑制する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- アスコルビン酸(Ascorbic Acid)〔JAN〕
化学名
- L-threo-Hex-2-enono-1,4-lactone
分子式
分子量
融点
性状
- アスコルビン酸は、白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、酸味がある。水に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- ascorbic acid
- 商
- L-ケフラール、M.V.I.、M.V.I.-12、MAGシンチ、アシアロシンチ、アミノレバンEN配合、アレンフラール、イオフェタミン、エビプロスタット配合、エルゴメトリンマレイン酸塩、エルネオパ1号輸液、エレンタールP乳幼児用配合、エレンタール配合、エンシュア・リキッド、オーツカMV、オフタルムK配合、カラシミンC、キドニーシンチ、キドニーシンチTc-99m、クリアボーン、クリストファン、ケフポリン、ケフラール、コントミン、サブビタン、シータック、シーパラ、シナール配合、セクロダン、セファクロル、ダイメジン・マルチ、ツインラインNF配合、ツインライン配合、テクネMDP、デラキシー配合、ネオM.V.I.-9、ネオパレン1号輸液、ネオラミン・マルチV、パーヒューザミン、ハイシー、パンビタン、ビーシー、ビタC、ビタジェクト、ビタシミン、ビタシン、ビタミンC、ビューシー配合、プールシンチ、フェニルアラニン除去ミルク配合、フルカリック1号輸液、プレビタS、プロモーション、ヘパティメージ、ヘパンED配合、ベンゾダイン、マイオビュー、マルタミン、ラコールNF配合、ラコール配合、ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合、ワッサーV配合
- 関
- ビタミンC。ビタミンC剤
[★]
- 英
- vitamin C
- ラ
- acidum ascorbicum、セビタミン酸 cevitamic acid
- 同
- アスコルビン酸, ascorbic acid AsA, ascorbate, L-アスコルビン酸
- 商
- ハイシー、アスコルチン、ビタシミン、アスコルビン酸、オフタルムK配合、シーピー配合、デラキシー配合、デルモランF、ビタミンC
- 関
- ビタミン
- first aid step1 2006 p.85,112,114,427
生理機能
- コラーゲンのプロリン、リジンのヒドロキシル化 (HIM.445)
- チロシン代謝 (HIM.445)
- カテコールアミン生合成:necessary as a cofactor for dopamine → NE (HIM.445)
- カルニチン生合成 (HIM.445)
- 多くのペプチドホルモンの合成 (HIM.445)
- コレステロール代謝
- 鉄吸収の促進:鉄イオンをFe2+(還元状態)に保持することで吸収されやすくする。 (HIM.445)
- 抗酸化作用
- スーパーオキシド(O2.-)、ヒドロキシルラジカル(OH.)、一重項酸素(1O2)などを消去
還元型ビタミンC + ラジカル → モノデヒドロアスコルビン酸 →
(2分子の不均化反応)モノデヒドロアスコルビン酸 → 還元型アスコルビン酸 + 酸化型アスコルビン酸
酸化型アスコルビン酸 + GSH → 還元型アスコルビン酸
臨床関連
[★]
- 関
- ビタミンC
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