シタラビン
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シタラビン
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臨床データ |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
? |
識別 |
ATCコード |
L01BC01 |
KEGG |
D00168 |
化学的データ |
化学式 |
C9H13N3O5 |
シタラビン (Cytarabine) とは、抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)の一種。商品名はキロサイド(Cylocide)。
Ara-CまたはAraCという略号で表されることがある。核酸の誘導体である。
目次
- 1 効能・効果
- 2 副作用
- 3 作用機序
- 4 脚注
効能・効果[編集]
- 急性白血病(赤白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化例を含む)。
- 消化器癌(胃癌、胆嚢癌、胆道癌、膵癌、肝癌、結腸癌、直腸癌等)、肺癌、乳癌、女性性器癌(子宮癌、卵巣癌等)等。
- ただし他の抗腫瘍剤と併用する場合に限る。
- 膀胱腫瘍
- シタラビン大量療法(相当のリスクのある治療法)
- 再発又は難治性の下記疾患
- 急性白血病(急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病)
- 悪性リンパ腫
- ただし、急性リンパ性白血病及び悪性リンパ腫については他の抗腫瘍剤と併用する場合に限る。
上記のように効能・効果は多数あるが、実際には血液がん中心に使われる。
副作用[編集]
骨髄抑制、ショック、シタラビン症候群、急性呼吸窮迫症候群、間質性肺炎、高ビリルビン血症を伴う肝障害、不整脈、心不全、消化管潰瘍や出血や好中球減少性腸炎等の消化管障害、可逆的な言語障害や運動失調や傾眠や昏睡や白質脳症等の中枢神経系障害、肝膿瘍、急性膵炎、肺浮腫、有痛性紅斑、脱毛(症)、発疹、頭痛、活動低下、傾眠、言語障害、食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢、ALT (GPT) 上昇、AST (GOT) 上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、肝機能異常、Al-P上昇、γ-GTP上昇、電解質異常、血中尿酸上昇・低下、電解質代謝異常、フィブリノーゲン増加、凝固時間延長・短縮、FDP増加、BUN上昇・低下、尿糖陽性、クレアチニン上昇、尿蛋白陽性、低蛋白血症、結膜炎、体重増加・減少、CK上昇・低下、感染、敗血症、ウロビリノーゲン陽性など多数ある。
作用機序[編集]
DNAの合成過程において、CDPレダクターゼおよびDNAポリメラーゼを阻害する。また、白血病細胞の分化を誘導する[1]。
脚注[編集]
- ^ 医薬品インタビューフォーム-キロサイド注 (PDF) (日本新薬)
抗DNAウイルス薬(ATCコード:J05、S01AD、D06BB) |
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Baltimore I |
ヘルペスウイルス
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DNA合成
阻害剤
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TK活性型
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プリン誘導体
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グアニン(アシクロビル#/バラシクロビル、ガンシクロビル/バルガンシクロビル、ペンシクロビル/ファムシクロビル)
アデニン(ビダラビン、 シタラビン)
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ピリミジン誘導体
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ウリジン(イドクスウリジン、トリフルリジン、エドクスウジン)
チミン(ブリブジン)
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TK不活性型
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ホスカルネット
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その他
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ドコサノール · 初期タンパク質(ホミビルセン) · トロマンタジン
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HPV/MC
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イミキモド/レシキモド · ポドフィロトキシン
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ワクシニア
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会合阻害: リファンピシン
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ポックスウイルス
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メチサゾン
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B型肝炎 (VII) |
ヌクレオシド誘導体/NARTI: エンテカビル · ラミブジン · テルビブジン · クレブジン
ヌクレオシド誘導体/NtRTI: アデホビル · テノホビル
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Multiple/general |
核酸阻害剤
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シドホビル
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インターフェロン
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インターフェロンα-2b · ペグインターフェロンα-2a
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複合/不明
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リバビリン#/タリバビン†
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ErbB2/PI3K経路
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NOV-205§ · NOV-002†
|
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#WHO-EM. ‡市場から撤退。治験: †第III相。§第II相以下 |
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 臍帯血移植の適応と方法 (焦点 臍帯血移植の現在)
Related Links
- 商品名はキロサイドまたはサイトサール)は、「代謝拮抗剤」に分類される抗がん剤で、 1959年にアメリカで開発されました。 急性白血病に対して効果を発揮し、1971年には 日本でも販売が開始。1973年には、消化器がん(胃がん、胆道がん、膵臓がん、肝臓が ...
- シタラビン(キロサイド)の大量投与法は、急性白血病では欠かせない治療法となってい ます。この治療法は強力で、効果も高いのですが、反面、副作用も強いので、充分な 治療管理体制と支持療法が必要です。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
キロサイドN注400mg
組成
組成
- キロサイドN注400mgは1管(20mL)中、シタラビン400mgを含有する。
*
添加物
禁忌
- 本剤に対する重篤な過敏症の既往歴のある患者
- 重篤な感染症を合併している患者
[感染症が増悪し致命的となることがある。]
効能または効果
シタラビン大量療法
- 再発又は難治性の下記疾患
・急性白血病(急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病)
・悪性リンパ腫
ただし、急性リンパ性白血病及び悪性リンパ腫については他の抗腫瘍剤と併用する場合に限る。
急性骨髄性白血病
- 通常、成人には、シタラビンとして1回2g/m2を5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して300〜500mLとし、12時間毎に3時間かけて点滴で最大6日間連日静脈内投与する。
小児に投与する場合には、シタラビンとして1回3g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3日間連日静脈内投与する。
急性リンパ性白血病
- 通常、成人には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して300〜500mLとし、12時間毎に3時間かけて点滴で最大6日間連日静脈内投与する。
小児に投与する場合には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3日間連日静脈内投与する。
*
悪性リンパ腫
- 通常、成人には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して300〜500mLとし、1日1〜2回3時間かけて点滴で1〜2日間(最大2回)連日静脈内投与する。小児に投与する場合には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3日間連日静脈内投与する。
なお、患者の年齢、末梢血及び骨髄の状態等により適宜減量する。
- 点滴時間は本剤の有効性及び安全性に関与しており、時間の短縮は血中濃度の上昇により中枢神経系毒性の増加につながるおそれがあり、時間の延長は患者の負担も大きく、薬剤の暴露時間増加により骨髄抑制の遷延に伴う感染症・敗血症の増加につながるおそれがある。
- 急性リンパ性白血病及び悪性リンパ腫に対する他の抗腫瘍剤との併用療法においては、併用薬剤の添付文書も参照すること。
慎重投与
- 肝障害のある患者
[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
- 腎障害のある患者
[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
(「重要な基本的注意」の項参照)
- 感染症を合併している患者
[骨髄機能抑制により、感染症を増悪させるおそれがある。](「警告」、「重要な基本的注意」の項参照)
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 小児(「重要な基本的注意」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
重大な副作用
骨髄機能抑制に伴う血液障害(頻度不明)
- 汎血球減少、白血球減少、血小板減少、貧血、網赤血球減少、巨赤芽球様細胞の発現等の副作用が強くあらわれるので、頻回に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
なお、高度な骨髄機能抑制の持続により、重篤な感染症、敗血症、出血等を併発し、死亡した症例も報告されている(「警告」の項参照)。
ショック(頻度不明)
- ショックを起こすことがある。呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシー様症状を伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められる場合は投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
シタラビン症候群(頻度不明)
- シタラビン症候群として発熱、筋肉痛、骨痛、ときに斑状丘疹性皮疹、胸痛、結膜炎及び倦怠感があらわれることがあるので、十分観察を行うこと。この症候群は通常薬剤投与後6〜12時間で発現する。なお、このような症状があらわれた場合には副腎皮質ホルモン剤の投与等、適切な処置を行うこと。
急性呼吸促迫症候群、間質性肺炎(頻度不明)
- 急性呼吸促迫症候群、間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、両側性びまん性肺浸潤影・間質性陰影等の胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、ビリルビンの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
不整脈、心不全(頻度不明)
- 完全房室ブロック(2.4%)や徐脈あるいは心筋障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管障害(頻度不明)
- 消化管潰瘍、出血、好中球減少性腸炎等の消化管障害があらわれたとの報告があるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中枢神経系障害(頻度不明)
- 一般に可逆的である言語障害、運動失調、傾眠、昏睡、白質脳症等の中枢神経系障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
*
肝膿瘍(頻度不明)
- 肝膿瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
*
急性膵炎、肺浮腫、有痛性紅斑(頻度不明)
- 急性膵炎、肺浮腫、有痛性紅斑があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- シタラビン大量療法における薬理学的特徴は以下のとおりである。
- シタラビン大量投与によりヌクレオシド細胞膜透過能の低下を克服する細胞外シタラビン濃度を得る8)。
再発・難治性白血病患者では白血病細胞におけるヌクレオシド細胞膜透過能が低下していると考えられている19)。シタラビン大量療法で細胞外のシタラビン濃度を高めることにより、細胞内外の濃度差が大きくなり、トランスポーターを介する膜透過が亢進し、細胞内シタラビン濃度が上昇する。そのため、リン酸化の基質であるシタラビンの量が増加し、結果的に細胞内Ara-CTP濃度の上昇をもたらし、抗腫瘍効果に結びつくものと考えられる20)。
- シタラビン大量投与により細胞内Ara-CTP濃度を高め、薬剤耐性を克服する10), 21)。
- シタラビン大量投与時に生成するAra-Uがシタラビンの殺細胞作用及び抗腫瘍効果を増強させる9)−11)。
- 生成物の競合阻害を介しデオキシシチジンデアミナーゼによるシタラビン不活性化を抑制する。
- 細胞周期をS期に滞留させ、このS期細胞の蓄積が、デオキシシチジンキナーゼ等のS期に特異的な酵素の相対的増加を引き起こし、シタラビン→Ara-CMP→Ara-CTP→シタラビン-DNAの代謝を促進する。
- シタラビン大量投与により到達する最高血漿中濃度以下の濃度で、細胞周期のS期に特異的にアポトーシスを誘導する12),13)。
有効成分に関する理化学的知見
融点
性状
- 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品は水に溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
本品は0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- cytarabine,Ara-C, ara-C
- 同
- シトシンアラビノシド cytosine arabinoside、アラビノシルシトシン arabinosylcytosine
- 化
- シタラビンオクホスファート cytarabine ocfosphate、塩酸シタラビン cytarabine hydrochloride
- 商
- キロサイド、スタラシド、サイトサール Cytosar、Tarabine
- 関
- cytarabine HC1、代謝拮抗剤
適応
副作用
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4224401A6037_1_08/4224401A6037_1_08?view=body
[★]
- 英
- antimetabolite
- 関
- 代謝拮抗物質、代謝拮抗薬、抗代謝剤
商品
[★]
- 英
- side
- 関
- 側、側面、端、面