- 英
- chenodeoxycholic acid CDCA、chenodeoxycholate
- 商
- ケノコール、コラーザ、レガレン、チノ
- 関
- 胆汁酸、胆石溶解剤
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/11/11 03:17:54」(JST)
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ケノデオキシコール酸 |
|
IUPAC名
chenodiol
OR
3α,7α-dihydroxy-5β-cholanic acid
OR
5β-cholanic acid-3α,7α-diol
OR
(R)-((3R,5S,7R,8R,9S,10S,13R,14S,17R)-3,7-dihydroxy
-10,13-dimethylhexadecahydro-
1H-cyclopenta[a]phenanthren-17-yl)pentanoic acid
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
474-25-9 |
ChemSpider |
9728 |
UNII |
0GEI24LG0J |
- C[C@H](CCC(=O)O)[C@H]1CC[C@@H]2[C@@]1(CC[C@H]3[C@H]2[C@@H](C[C@H]4[C@@]3(CC[C@H](C4)O)C)O)C
|
- InChI=1S/C24H40O4/c1-14(4-7-21(27)28)17-5-6-18-22-19(9-11-24(17,18)3)23(2)10-8-16(25)12-15(23)13-20(22)26/h14-20,22,25-26H,4-13H2,1-3H3,(H,27,28)/t14-,15+,16-,17-,18+,19+,20-,22+,23+,24-/m1/s1
Key: RUDATBOHQWOJDD-BSWAIDMHSA-N
InChI=1/C24H40O4/c1-14(4-7-21(27)28)17-5-6-18-22-19(9-11-24(17,18)3)23(2)10-8-16(25)12-15(23)13-20(22)26/h14-20,22,25-26H,4-13H2,1-3H3,(H,27,28)/t14-,15+,16-,17-,18+,19+,20-,22+,23+,24-/m1/s1
Key: RUDATBOHQWOJDD-BSWAIDMHBF
|
特性 |
化学式 |
C24H40O4 |
モル質量 |
392.57 g/mol |
融点 |
165-167 °C
|
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ケノデオキシコール酸(ケノデオキシコールさん、英:Chenodeoxycholic acid)は、胆汁酸の一種である。ケノデオキシコール酸は、白い結晶物で水に溶けないがアルコールや酢酸には溶け、融点は165-167 °Cである。このカルボン酸塩は、抱合ケノデオキシコール酸と呼ばれている。ケノデオキシコール酸は、肝臓で生成される4大有機酸の一つである。
ケノデオキシコール酸は、肝臓でコレステロールから合成される。それは、アヒルから初めて取り出され、それゆえギリシャ語でアヒルを意味する「ケノ」の名前が付けられた。[1]
この化合物が大腸内の微生物に代謝されると二次胆汁酸であるリトコール酸に変化する。この反応は一部の腸内細菌が有する胆汁酸-7α-デヒドロキシラーゼの酵素によって触媒される[2][要高次出典]。これらの2つの胆汁酸は、タウリン又はグリシンと結合することができる。この結合は肝臓内でより乖離度の高い条件下で行われるため、生成する化合物はイオン化されたままとなる。これらのイオン化した化合物は、消化器官に留まり回腸まで達し、そこで再吸収される。化合物の結合の目的は、回腸に至るまでの消化器官における脂質の吸収を手助けし続けるためである。 一箇所に細菌叢が停滞して留まること(ブラインドループ症候群)により微生物が小腸で異常増殖する場合、微生物が結合した胆汁酸を分離し脂質の消化吸収を妨げる。この症状は脂肪便を発現させる。
ケノデオキシコール酸とコール酸は、ヒトにおいて最も重要な胆汁酸である。その他の哺乳類では、デオキシコール酸の生成のほうが優勢である。ヒトでの代表的な2つの胆汁酸は、コール酸とケノデオキシコール酸である。ヒトの胆汁酸の比率は、一次胆汁酸であるコール酸(80%)、ケノデオキシコール酸(2%)、腸内細菌により7-α-デヒドロキシ化された二次胆汁酸である、デオキシコール酸(15%)、リトコール酸(微量)である[3][要高次出典]。
脚注
- ^ Carey MC (December 1975). “Editorial: Cheno and urso: what the goose and the bear have in common”. N. Engl. J. Med. 293 (24): 1255–7. PMID 1186807.
- ^ 「食事成分による腸内細菌の二次胆汁酸生成酵素7α-デヒドロキシラーゼの制御」 1998年度~1999年度 (科学研究費助成事業データベース)
- ^ コレステロール 講義資料のページ
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Japanese Journal
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- 佐々木 英之,田中 拡,和田 基,風間 理郎,西 功太郎,福澤 太一,仁尾 正記
- 日本小児外科学会雑誌 47(4), 597, 2011-07-05
- NAID 110008735142
- 飼料に添加したタウロケノデオキシコール酸がニジマスの肝臓組織に及ぼす影響
- 岩下 恭朗,鈴木 伸洋,松成 宏之 [他],杉田 毅,山本 剛史
- 水産増殖 = The aquiculture 57(3), 507-512, 2009-09-20
- 大豆油粕(SBM)主体飼料を給餌したニジマスに生じる肝臓の組織変性と胆汁中のタウロケノデオキシコール酸(CDC-T)の増加との関連を明らかにするため、CDC-Tを添加したカゼイン主体半精製飼料を6週間給餌したニジマスの肝臓組織と胆汁塩組成について検討した。SBM主体飼料区およびCDC-Tを0.5%添加した飼料区(0.5CDC-T区)では胆のう胆汁中のCDC-Tの割合が対照飼料区より増加していた。C …
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- 海藻中の水溶性および不溶性食物繊維による抱合型胆汁酸塩の吸着(短報)
- 王 [ウェイ],吉江 由美子,鈴木 健
- 日本水産学会誌 68(4), 579-581, 2002-07-15
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
チノカプセル125
組成
品名
成分・含量
添加物
- 結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、メチルセルロース
カプセル本体には、ラウリル硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、黄色4号(タートラジン)、赤色3号、青色1号、酸化チタン、ゼラチンを含有
効能または効果
- 通常、成人にはケノデオキシコール酸として、300?400mgを1日2?3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は600mgとする。
慎重投与
*
*
* *消化管に潰瘍性病変のある患者[粘膜刺激作用があるため、症状を悪化させるおそれがある。]
* *胆管に胆石のある患者[利胆作用があるため、胆汁うっ滞を惹起するおそれがある。]
* *肝障害の既往歴のある患者[肝での代謝物により、肝障害を惹起するおそれがある。]
薬効薬理
[薬効薬理]3,4)
- In vitroにおいてCDCAは、ヒトコレステロール胆石溶解作用が認められ、その効果は他の胆汁酸(コール酸、ウルソデオキシコール酸)に比し溶解作用が強い。また、タウリン及びグリシン抱合体にも胆石溶解作用が認められる。
- In vivoにおける胆石溶解作用については、ハムスターでの実験的コレステロール胆石に対し、胆石溶解効果が認められ、その用量は5?10mg/kgが良好であった。
また、ウサギの胆のう内に植込んだヒトコレステロール胆石に対し、CDCA投与(1mg/kg、10mg/kg)で軽度の溶解作用を認める。
- 胆汁組成に対しCDCA投与は、総胆汁酸の増加、リン脂質の軽度の増加を示し、コレステロール溶存能を高める。
胆汁中胆汁酸の組成はコール酸、デオキシコール酸が減少し、CDCAがこれにおきかわる。
有効成分に関する理化学的知見
構造式:
一般名:
- ケノデオキシコール酸(Chenodeoxycholic Acid)
化学名:
- 3α,7α-Dihydroxy-5β-cholan-24-oic acid
分子式:
分子量:
融 点:
性 状:
- 白色の結晶、結晶性の粉末又は粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、アセトンにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
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- 英
- bile acid、cholic acid
- 関
- 一次胆汁酸、二次胆汁酸
生合成
種類
胆汁酸の運命
- 肝機能が低下した場合、タウリン抱合が進まずに血中の胆汁酸濃度が上昇する。
胆汁酸の吸収
- クローン病で回腸が障害されると、胆汁酸の吸収が障害され、進行性脂肪吸収障害を来す。
機能
臨床関連
- 黄疸:胆汁酸の皮膚沈着により掻痒を生じる、らしい。
- 胆汁酸下痢:終末回腸の切除により胆汁酸の再吸収が妨げられ、大腸に流入した胆汁酸が脱水素胆汁酸となり水吸収を阻害して下痢をきたす、らしい。105E043
[★]
- 英
- primary bile acid
- 関
- 胆汁、胆汁酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸
[★]
- 英
- enterohepatic circulation
- 関
- アジピオドン、グリココール酸、ケノデオキシコール酸、タウロコール酸、胆汁、胆汁酸
[★]
ケノデオキシコール酸
- 関
- chenodeoxycholic acid
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ケノデオキシコール酸 chenodeoxycholic acid
[★]
- 英
- taurochenodeoxycholic acid、taurochenodeoxycholate
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- 英
- glycochenodeoxycholic acid
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- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
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