- 英
- calcium-binding protein
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/10/25 12:09:11」(JST)
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カルシウム結合タンパク質(calcium-binding proteins; CBP)は、カルシウムイオンを特異的に結合するタンパク質の総称。特にカルシウムシグナリングの経路に関するものを指す。狭義には酵素活性を示さないものとされる[1]。生体内でのシグナル伝達を仲介することにより、カルシウム結合タンパク質は恒常性の維持から学習や記憶まで、様々な生命現象に関与する。
目次
- 1 カルシウム結合タンパク質の例
- 2 関連項目
- 3 脚注・参考文献
- 4 外部リンク
カルシウム結合タンパク質の例[編集]
広義のカルシウム結合タンパク質に含まれる、酵素活性を示すタンパク質としては、様々なカルシウム要求性プロテアーゼ、ホスホリパーゼA2、アミラーゼなどの分解酵素の他、ホスホリラーゼbキナーゼ、カルシウム輸送ATPアーゼなどがある[1]。
一方狭義のカルシウム結合タンパク質として、真核生物にもっとも普遍的に存在する代表的なカルシウム結合タンパク質がカルモジュリンである。カルモジュリンは様々なタンパク質の制御を司る。
細胞内でのカルシウムイオンの貯蔵・放出に関わる筋小胞体の挙動は、カルシウムに対して高結合量・低親和性のカルシウム結合タンパク質であるカルセクエストリン(calsequestrin)の働きに依っている[2]。また神経に特異的に存在するカレキシチン(カレクシチン、calexcitin)は神経の興奮に関与し、電位依存性カリウムチャネルなどのタンパク質と相互作用する[3]。他にも、心筋の収縮に関与するトロポニンなど多くのカルシウム結合タンパク質が知られている。
関連項目[編集]
脚注・参考文献[編集]
- ^ a b 生物学辞典
- ^ Siegel, George, ed (1999). Basic neurochemistry : molecular, cellular and medical aspects. Lippincott Williams and Wilkins. ISBN 0-397-51820-X.
- ^ Nelson T, Cavallaro S, Yi C, McPhie D, Schreurs B, Gusev P, Favit A, Zohar O, Kim J, Beushausen S, Ascoli G, Olds J, Neve R, Alkon D (1996). “Calexcitin: a signaling protein that binds calcium and GTP, inhibits potassium channels, and enhances membrane excitability”. PNAS 93 (24): 13808–13. doi:10.1073/pnas.93.24.13808. PMC 19433. PMID 8943017. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=19433.
- 『生物学辞典』 八杉竜一ほか、岩波書店、1996年、第4版。ISBN 978-4000800877。
外部リンク[編集]
- Calcium-Binding Proteins - the US National Library of Medicine Medical Subject Headings (MeSH)
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Japanese Journal
- マラリア小胞体局存性カルシウム結合タンパク質の大腸菌を用いた高発現とその特性解析
- 1P024 赤外分光法によるカルシウム結合タンパク質並びにカルシウム結合ペプチドアナログの配位構造解析(01B. 蛋白質:構造機能相関,ポスター,日本生物物理学会年会第51回(2013年度))
- Nara Masayuki,Morii Hisayuki,Tanokura Masaru
- 生物物理 53(SUPPLEMENT_1-2), S109, 2013-09-13
- NAID 110009819197
- Structures and Electronic Properties of Calcium Binding Proteins with EF-hand Motif :Semiempirical Molecular Orbital Calculations
- 岩淵 真悟,小坂井 晋作,栗田 典之
- Journal of Computer Aided Chemistry 7, 78-86, 2006
- Calcium ion (Ca) plays many essential roles as an intercellular messenger in the living body. The binding of Ca to the calcium binding protein (CaBP) is concerned with the mechanism of messenger pass …
- NAID 130004428077
Related Links
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- 栄養・生化学辞典 カルシウム結合タンパク質の用語解説 - カルシウムと結合する タンパク質をいうが,通常小腸粘膜や腎臓に存在するものを指す.カルシウム吸収や 細胞内でのカルシウム保持などに関与すると考えられている....
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★リンクテーブル★
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- 英
- neuronal calcium-sensor protein
- 関
- 神経特異的カルシウムセンサータンパク質
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- 英
- vitamin D-dependent calcium-binding protein
[★]
- 英
- calcium
- 関
- カルシウムイオン、リン
- calcium channel blockers, calcium channels
基準値
- 血清総Ca 8.6-10.1 mg/dl(臨床検査法提要第32版)
- 8.6-10.2 mg/dL (QB) だいたい 9.4 ± 0.8
- 血清Caイオン 1.15-1.30 mmmol/l(臨床検査法提要第32版), 4.6-5.1 mg/dl
血液ガス
- 血液ガスでは (mEq/l)で出されるが 4倍すれば (mg/dl)に変換できる 原子量が約40ゆえ
溶解度積
リン酸カルシウム
|
366x10-6
|
(30℃)
|
リン酸カルシウム
|
0.35x10-6
|
(38℃)
|
炭酸カルシウム
|
0.0087x10-6
|
(25℃)
|
酒石酸カルシウム
|
0.0077x10-6
|
(25℃)
|
シュウ酸カルシウム
|
0.00257x10-6
|
(25℃)
|
オレイン酸カルシウム
|
0.000291x10-6
|
(25℃)
|
パルチミン酸カルシウム
|
0.000000161x10-6
|
(23℃)
|
カルシウムの吸収(SP.744)
- +健康成人の1日あたりの食物Ca摂取0.6g
- +消化管分泌物と脱落上皮細胞のCa 0.6g
- -吸収されるCa 0.7g
- -そのまま排泄 0.5g
- 正味吸収されるCa 0.1g
カルシウムの吸収部位
カルシウム代謝の調節機構
副甲状腺ホルモン
- 1. 破骨細胞に作用してCa,Pが血中へ。
- 2. 腎の遠位尿細管に作用してCa再吸収の亢進、近位尿細管でのP再吸収の抑制。
- 3. 近位尿細管に作用して酵素を活性化し、1,25水酸化ビタミンD3の産生亢進。
1,25(OH)2D3
- 1. 空腸からのCaとPの吸収。
- 2. 骨形成促進。
- 3. 遠位尿細管でのCaとPの再吸収促進。
- 4. 副甲状腺ホルモンの合成を抑制
尿細管における部位別カルシウム輸送
- 糸球体で濾過されるのはイオン化Caと陰イオン複合型Ca(蛋白結合型Caは濾過されない)
- 濾過されたカルシウムのうち95%が再吸収される。
- 近位尿細管:60-70%
- ヘンレループ:20-25%
- 遠位尿細管、集合管:10-15%
近位尿細管
- Na+依存的に再吸収。受動輸送80%、能動輸送20%
- 基底側のCa2+ ATPase, 3Na+-Ca2+逆輸送系
ヘンレループ
- 太いヘンレループ上行脚で
- 受動輸送:管腔内電位が正であるため
遠位尿細管~集合管
- 糸球体濾過量の10-15%が再吸収されている → 量としては少ないが能動的に吸収が行われる部位。
- 能動輸送:管腔内電位が負であるため。
- PTH、カルシトニンに調節されている
- チアジド系利尿薬により細胞内Na↓となるとCa再吸収↑となる!!!! ← ループ利尿薬と違う点。よって高カルシウム血症が起こることがある。
接合尿細管
- 管腔側:Ca2+チャネル/非選択的カチオンチャネル
- 基底側:Na+-K+ ATPase, 3Na+-Ca2+交換系
尿細管におけるカルシウムの輸送の調節 SP.796
- Ca2+の尿中排泄量はNa+の尿中排泄量と比例。循環血漿量が増加するとCa2+排泄も増加
- Ca2+の尿中排泄量は血漿Ca2+濃度と比例する。
血清カルシウム濃度
- 血液中でCa2+は調節を受けて一定に保たれるが、蛋白と結合しているCaはアルブミンの量によって増減する。
- 血清アルブミン濃度 4 g/dl、血清Ca濃度 9mg/dl。補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- 血清アルブミン濃度 2 g/dl、血清Ca濃度 7mg/dl。 → 大変!!低カルシウム血症!! → ホント? ってことになる。アルブミンの量が減ってAlb-Caが減っただけで生理的に重要なCa2+は保たれているのではないか。 → こんな時に補正Ca濃度を用いるのである
- →補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- つまり、低アルブミン血症ではCa2+は保たれているにもかかわらず、血清Caは低値となりそのままでは評価できないために補正を行う。
- 補正Ca濃度(mg/dl)=Ca実測値(mg/dl)+(4-血清アルブミン濃度(g/dl)) ・・・Payneの式
- アルブミンのpIは7より小さく、アシデミアでは負に帯電しているアルブミンが減少、アルカレミアでは負に帯電しているアルブミンが増加する。すなわち、pHが下がるとアルブミンとくっつなくなったCaが増加するので、血液pH0.1の低下につきfreeイオン化Ca(Ca2+)は0.12mg/dl増加する???????????
循環血液量
血清Ca濃度
- 血清Ca濃度↑→PTH↓
- 生理活性のあるのはイオン化Ca(Ca2+)のみ
- 血清Ca濃度=イオン化Ca(45%) + 蛋白結合型Ca(40%) + 陰イオン複合型Ca(15%)
- イオン化Caは一定に保たれる
pH
- アシドーシス :pHが小さくなると負電荷減少:蛋白のCa結合能↓、イオン化Ca↑
- アルカローシス:pHが大きくなると負電荷増加:蛋白Caの結合能↑、イオン化Ca↓→Ca欠乏(低カルシウム血症)
低蛋白血症
- 低蛋白血症の際、蛋白結合型Caは減少するが、イオン化Ca一定。
尿中カルシウム
血中カルシウムと尿中カルシウム
- 薬剤などの影響がなければ、血中カルシウムと尿中カルシウムは相関がありそうである → 副甲状腺ホルモン
血清カルシウムと心電図
元素
- 金属元素。周期表第2族アルカリ土類金属元素
- 原子番号:20
- 元素記号:Ca
- 原子量 40.078 g/mol
臨床関連
参考
- http://www.orth.or.jp/osteoporose/caseizai.html
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- 英
- binding、bond、linkage、connection、conjugation、conjunction、union、bonding、engagement,
- bind、associate、conjugate、combine、connect、couple、engage、join、dock、ligate、conjoin
- 関
- 会合、関係、関与、関連、協同、共役、組み合わせ、結合性、結紮、結線、従事、接合、接合体、同僚、ドッキング、バインディング、複合物、付随、併用、抱合、抱合体、結びつける、約束、癒合、癒着、連関、連結、連合、連鎖、連接、連絡、団結、組合、参加、接続、一対、合併、組み合わせる、カップル、組合せ、絆
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- 英
- binding protein
- 関
- 結合タンパク質、結合蛋白、結合蛋白質
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- 英
- quality
- 関
- 品質