シデフェロン
- 関
- 無機質製剤
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- *フェリコン鉄静注液50mg 販売名コード 3222402A1030 承認・許可番号 承認番号 *21800AMX10856000 商標名 Ferricon 50mg iron i.v. injection 薬価基準収載年月 *2006年12月 販売開始年月 1986年8月 貯法・使用期限等 貯法 使用期限 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
成分・含量(1管2mL中)
- (シデフェロン120.2mg中に)鉄として50mg含有
添加物
禁忌
重篤な肝障害を有する患者
鉄欠乏状態にない患者
鉄注射剤に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
下記の場合の鉄欠乏性貧血
- (急・慢性出血による貧血、本態性低色素性貧血等)
- 鉄剤の経口投与が無効の場合、又は経口投与によってヘモグロビン値が満足すべきほど上昇しない場合。
- 鉄剤の経口投与が禁忌の場合、あるいは不耐容性の場合(たとえば消化器潰瘍のある場合、消化不良症状がある場合等)。
- 大量あるいは頻回の失血により鉄欠損があって、鉄の急速な補給を必要とする場合。
- 通常成人1日2.0〜4.0mL(鉄として50〜100mg)をそのまま、又は、5〜20%ブドウ糖液又は5〜20%果糖液10〜20mLに用時希釈し、2〜3分間かけて徐々に静脈内注射する。
点滴静注を行う場合は、5%ブドウ糖液、5%果糖液又はラクトリンゲル液200〜300mLに用時混合し、約1時間かけて点滴静注する。
投与総量は患者の体重及びヘモグロビン値に基づき算出する(中尾式による)。1)
投与総量(鉄としてのmg)
=〔2.7(15−治療前患者ヘモグロビン量g/dL)+17〕×(体重kg)
又は、投与総量(鉄としてのmg)
=〔0.4(100−治療前患者ヘモグロビン値%Sahli)+17〕×(体重kg)
- 〈参考〉必要アンプル本数(必要鉄量mg)
Hb値15g/dLを100%とする。
| 投与前Hb値 (g/dL) 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
体重(kg) 20 | 17 (880) | 16 (830) | 15 (770) | 14 (720) | 13 (660) | 12 (610) | 11 (560) | 10 (500) |
30 | 26 (1320) | 24 (1240) | 23 (1160) | 21 (1080) | 20 (1000) | 18 (920) | 16 (830) | 15 (750) |
40 | 35 (1760) | 33 (1650) | 30 (1540) | 28 (1440) | 26 (1330) | 24 (1220) | 22 (1110) | 20 (1000) |
50 | 44 (2200) | 41 (2070) | 38 (1930) | 36 (1800) | 33 (1660) | 30 (1530) | 27 (1390) | 25 (1260) |
60 | 52 (2640) | 49 (2480) | 46 (2320) | 43 (2150) | 39 (1990) | 36 (1830) | 33 (1670) | 30 (1510) |
70 | 61 (3080) | 57 (2890) | 54 (2700) | 50 (2510) | 46 (2320) | 42 (2140) | 39 (1950) | 35 (1760) |
80 | 70 (3520) | 66 (3300) | 61 (3090) | 57 (2870) | 53 (2660) | 48 (2440) | 44 (2220) | 40 (2010) |
慎重投与
重篤な腎障害を有する患者
経口鉄剤を服用していた患者
蕁麻疹、湿疹、喘息のあらわれやすい患者
発作性夜間血色素尿症の患者
重大な副作用
ショック
(0.1%未満)
- ショックがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合は、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理学的特徴
- 静注された本剤は、血中に鉄イオンを遊離することなく主として肝網内系へ速やかに取り込まれ、そこで処理されたのち生理鉄として体内利用される。2)
造血作用
- 瀉血貧血家兎及びラットに1日1回本剤(鉄として5mg/kg)を連日静注したところ、投与5日目から生理食塩水投与の対照群に比べ有意にヘモグロビン値が上昇した。4)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
組成
- デキストリン及びクエン酸が配位した水酸化第二鉄の高分子錯体
分子量
性状
- 褐色の粉末で、におい及び味はない。エタノール、アセトン、エーテル又はベンゼンにほとんど溶けない。水には徐々に溶ける。
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- iron Fe
- 同
- scissors
- 関
- ヘモグロビン、赤血球、血清鉄、iron salts
概念
- ヘモグロビン、ミオグロビン、およびペルオキシダーゼなどの正常な働きのために必須の元素である。ヒトは一日10-15mgの鉄を摂取しており、そのうちわずか1mgが小腸で吸収される。主に十二指腸でFe2+の形で吸収されるので、胃酸、ビタミンC、クエン酸などによりFe3+→Fe2+になっていると吸収の効率が高まる。生体内には4gの鉄が存在しており、その2/3がヘム鉄(2.5g)(ほぼヘモグロビン鉄、一部ミオグロビン鉄)で存在し、残りのほとんど(1g)は貯蔵鉄(網内系の中。フェリチン・ヘモジデリンとして)として組織に貯蔵される。鉄は受動的に1mgが主に消化管から失われ、その他皮膚、尿路からも失われる。
基準値
- →血清鉄
鉄の体内分布(SP.499)
鉄の収支 (SPC.280)
- 糞、汗、脱落皮膚:1mg/day
- 月経中の女性:30mg/月経期間中
- 妊娠中:500mg/満期まで
- 月経中の女性:1.4mg/day
- 妊娠中:5-6mg/day
- 男性:0.5-1.0mg/day
-
- うち0.9mg程度しか吸収されない
鉄の吸収 (詳しくは図:SP.500)
- 十二指腸で良く吸収される。 (吸収部位:十二指腸、空腸上部(LAB.579))
- Fe2+は水溶性、Fe3+は難溶性なので、Fe2+であるほうが吸収されやすい。また、ヘム鉄、アミノ酸鉄などキレート状の鉄は吸収が容易である(SP.499)
- 鉄は摂取量の10%しか吸収されない。腸上皮中ではフェリチンと結合して存在するが、フェリチンが飽和するとそれ以上取り込まない。腸上皮のフェリチンは血清中のトランスフェリンに鉄を渡すが、トランスフェリンが飽和するとそれ以上鉄を渡せなくなる。鉄が飽和した状態の腸上皮はやがて脱落する。これで、必要以上の鉄が吸収されないように厳密に制御されている(←過剰の鉄は生体内でフリーラジカルを産生する反応を触媒するので危険)。ビタミンCは鉄の吸収を促進し、肉に含まれるヘム鉄は食物中の無機鉄より効率よく吸収される。またアルコールやフルクトースは鉄の吸収を促進するが、カルシウムは鉄の吸収を阻害する。(HBC.486)
QB.A-366
- 鉄の吸収には胃酸の分泌、十二指腸からの吸収が必要。胃全摘が施行された場合には、胃酸の分泌減少と、Billroth II法が施行された場合には食物が十二指腸を通過せず鉄の吸収が障害される。
治療薬
臨床関連