- 次の文を読み、37、38の問いに答えよ。
- 18歳の男子。昨夜から喘鳴を伴う呼吸困難があり、今朝から意識混濁が出現したため救急車で搬入された。
- 現症 : 意識JCS20。体温37.6℃。呼吸数30/分。脈拍140/分、整。血圧130/92mmHg。努力性胸式呼吸で呼気の延長が著明である。口唇と爪床とにチアノーゼを認める。貧血と黄疸とはない。肺野は呼気時に喘鳴がある。心音は肺動脈領域でⅡ音の亢進が認められる。腹部は平坦、軟で圧痛はない。
- 検査所見 : 血液所見:赤血球518万、Hb16.3g/dl、Ht49%、白血球13,600、血小板33万。血清生化学所見:血糖138mg/dl、総蛋白7.5g/dl、クレアチニン1.0mg/dl、総ビリルビン1.0mg/dl、AST〈GOT〉35単位(基準40以下)、ALT〈GPT〉31単位(基準35以下)、LDH183単位(基準176~353)、CK70単位(基準10~40)。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.00、PaO2 37Torr、PaCO2 67Torr、HCO3- 17mEq/l、BE -7.7mEq/。胸部エックス線写真で心拡大はない。
[正答]
※国試ナビ4※ [096F037]←[国試_096]→[096F039]
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、39、40の問いに答えよ。
- 72歳の男性。歩行時に急苦しさが強くなってきたので来院した。
- 現病歴 : 半年前から坂道を登るときに急が苦しくなり、最近では平坦な道を多くときも苦しくなってきた。長時間の歩行は困難で休みながらでないと歩けない状態である。咳や痰を自覚することは少ない。
- 嗜好 : 喫煙は30本/日を50年間であったが、半年前から禁煙している。
- 現症 : 身長172cm、体重54kg。呼吸数18/分。脈拍86/分、整。血圧136/80mmHg。頚静脈の怒張はない。胸郭はビア樽状を呈する。腹部は平坦で肝を触知しない。下肢に浮腫を認めない。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤沈36mm/1時間、赤血球485万、Hb14.5g/dl。血清生化学所見:総蛋白6.8g/dl、アルブミン3.8g/dl、AST〈GOT〉18単位(基準40以下)、ALT〈GPT〉16単位(基準35以下)、LDH360単位(基準176~353)。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):PaO2 55Torr、PaCO2 43Torr。スパイロメトリ:VC 3,100ml、%VC100%、FEV1.0% 39%。胸部エックス線写真で肺の過膨張、横隔膜の平低化および滴状心を認める。
[正答]
※国試ナビ4※ [096F038]←[国試_096]→[096F040]
[★]
- 次の文を読み、37、38の問いに答えよ。
- 18歳の男子。昨夜から喘鳴を伴う呼吸困難があり、今朝から意識混濁が出現したため救急車で搬入された。
- 現症 : 意識JCS20。体温37.6℃。呼吸数30/分。脈拍140/分、整。血圧130/92mmHg。努力性胸式呼吸で呼気の延長が著明である。口唇と爪床とにチアノーゼを認める。貧血と黄疸とはない。肺野は呼気時に喘鳴がある。心音は肺動脈領域でⅡ音の亢進が認められる。腹部は平坦、軟で圧痛はない。
- 検査所見 : 血液所見:赤血球518万、Hb16.3g/dl、Ht49%、白血球13,600、血小板33万。血清生化学所見:血糖138mg/dl、総蛋白7.5g/dl、クレアチニン1.0mg/dl、総ビリルビン1.0mg/dl、AST〈GOT〉35単位(基準40以下)、ALT〈GPT〉31単位(基準35以下)、LDH183単位(基準176~353)、CK70単位(基準10~40)。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.00、PaO2 37Torr、PaCO2 67Torr、HCO3- 17mEq/l、BE -7.7mEq/。胸部エックス線写真で心拡大はない。
[正答]
※国試ナビ4※ [096F036]←[国試_096]→[096F038]
[★]
- 英
- asthmatic attack
- 同
- 喘息の急性増悪 acute exacerbation ofasthma
- 関
- 気管支喘息発作、喘息発作重積状態、気管支喘息
概念
- 気管支喘息患者に起こる発作。
- 症状は咳、喘鳴、呼吸困難であり、病態として気道狭窄と気道の過敏性が存在している。身体所見としてはweezeを聴取し、呼気の延長が見られる。
管理
- 参考1
治療目標: 呼吸困難の消失、体動、睡眠正常、日常生活正常ピークフ口-(PEF)の正常値(予測値できれば自己最良値70%以上)、,酸素飽和度>90%*、平常服薬・吸入で喘息症状の悪化なし
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喘息症状の程度
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呼吸困難
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動作
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治療
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自宅治療可/救急/外来入院/ICU**
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検査値*
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1.軽度
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苦しいが横になれる
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やや困難
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・β2刺激薬吸入、頓用*1 ・テオフイリン薬頓用
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自宅治療可
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PEF 70~80%
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2.中等症
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苦しくて横になれない
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・かなり困難 ・かろうじて歩ける
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・β2刺激薬ネブライザー吸入反復*2 ・β2刺激薬皮下注(ボスミン)*3 ・aminophylline点滴*4 ・副腎皮質ステロイド薬静注*5 ・酸素*6 ・抗コリン薬吸入考慮
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救急外来 ・1時間で症状が改善すれば帰宅治療へ ・4時間で反応不十分/2時間で反応なければ入院し高度喘息症状の治療へ
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PEF 50~70% PaO2 60Torr以上 PaCO2 45Torr以下 SpO2 90%以上..
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3.高度
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苦しくて動 けない
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・歩行不能 ・会話困難
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・β2刺激薬皮下注(ボスミン)*3 ・aminophylline持続点滴*7 ・副腎皮質ステロイド薬静注反復*5 ・酸素*8 ・β2刺激薬ネプライサ吸入反復*2
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救急外来 ・1時間以内に反応なければ入院治療 ・悪化すれば重篤症状の治療へ
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PEF 50%以下 PaO2 60丁0rr以下 PaCO2 45Torr以上 SpO2 90%以下.:
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4. 重篤症状 (大発作の治療に反応しない 発作・上記治療でも悪化)
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(状態) ・チアノーゼ ・錯乱 ・意識障害 ・失禁 ・呼吸停吐
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・会話不能 ・体勤不能
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上記治療継続. ・症状、呼吸機能悪化で挿管*9 ・酸素吸入にもかかわらずPaO2 50Torr以下および/または意識障害を伴う急激なPaCO2の上昇 ・人工呼吸*9 ・気管支洗浄 ・全身麻酔(isoflurane, sevoflurane, enflurane etc.)を考慮
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ただちに入院、ICU**
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PEF 測定不能 PaO2 60Torr以下 PaCO2 45Torr以上 SpO2 90%以下
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参考
- 1. 呼吸器疾患最新の治療2004-2006 p.261
国試