- 英
- zona pellucida
- 関
- 卵子
- 受精後、第4日の終わりに消失する (L.41) ← 後期桑実胚
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/07/08 00:46:43」(JST)
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外部リンク |
グレイの解剖学 |
p.38 |
MeSH |
A05.360.490.690.950 |
ドーランド
/エルゼビア |
z_01/12869767 |
FMA |
FMA:18674 |
解剖学用語(英語版) |
受精後の哺乳動物の卵子の分割の最初の段階。図表のz.p.は
透明帯。p.gl.はen:Polar body:極体。aは2細胞期。bは4細胞期。cは8細胞期。d、eは桑実胚期。
透明帯(とうめいたい、ラテン語:zona pellucida)は哺乳類の卵母細胞の細胞膜を取り囲む糖タンパク質のマトリックスである。この構造が精子と結合して、先体反応(acrosome reaction)を開始させる。また、子宮へ移動中の胚が卵管の壁に付着することを防いでいる。子宮に着床する際には胚は透明帯を破り「孵化」する必要がある[1]。
目次
- 1 先体反応
- 2 着床の制御
- 3 関連項目
- 4 参考文献
先体反応
詳細は「先体反応」を参照
哺乳類以上の多くの動物が透明帯を持っているが動物種によって精子結合への関与の仕方は異なる。
例えばヒトでは透明帯はZP1~ZP4の4種類がある。ただヒトの場合は卵子の提供が乏しいため研究が進んではいない。 ウシ、ブタなど家畜系の動物でも透明帯の研究は進んでおり、この場合はZP3α、ZP3βの2成分が精子結合に関与しているといわれる。マウスでは透明帯の糖タンパク質であるZP3が精子の細胞膜のタンパク質に付着することによって、精子は先体小胞の内容物を放出する。 マウスではZP3の1成分だけが受精に関わっていることを考えると動物種により透明帯の機能、構造は異なり複雑なシステムが存在し受精における種特異性を担っていると考えられる。 1980年代からブタの透明帯に対する抗体を用いたゾウ、シカなどの野生動物の避妊が行なわれている。
また透明帯は糖たんぱく質でありこの糖鎖に精子が結合すると言う説と、たんぱく質の骨格部分に精子が結合すると言う説がある。 どちらの主張も完璧な証拠はなく、現在も混沌としている状態である。
着床の制御
不妊治療の一環として胎児が透明帯を飛び出して着床する過程をハッチングとよぶが、この際に透明帯を人工的に壊してスムーズに妊娠を成立させるという治療法が近年多く使われている。
関連項目
参考文献
- Oehninger S. 2003. Biochemical and functional characterization of the human zona pellucida. Reprod Biomed Online 7:641-8.
- ^ Scott F. Gilbert 『ギルバート発生生物学』、阿形清和、高橋淑子 メディカル・サイエンス・インターナショナル、2015年。ISBN 978-4-89592-805-2。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 〈Original Papers〉マウス体外成熟由来2細胞期胚を用いた冷蔵輸送・保存方法の検討
- 西村 愛美,中牟田 裕子,福本 紀代子,近藤 朋子,春口 幸恵,竹下 由美,土山 修治,石川 裕子,石束 祐太,細井 美彦,三谷 匡,竹尾 透,中潟 直己,安齋 政幸
- Memoirs of the Faculty of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (29), 33-41, 2012-3
- … 成熟マウス卵巣内よりGV期卵子を回収し体外成熟後に発生したMH期卵子(1,72211,920:90%)を透明帯穿孔処理により体外受精をおこなったところ56%(5521992)の受精成績であり、83%(4571552)が2細胞期胚へと発生した。 …
- NAID 120004009249
- ヒト胚のガラス化行程は透明帯の硬化現象を引き起こす要因ではない
- 岩山 広,保地 眞一,是兼 真子,石山 舞,山下 正紀
- Journal of mammalian ova research = 日本哺乳動物卵子学会誌 28(2), 118, 2011-04-01
- NAID 10028124549
Related Links
- 哺乳類透明帯タンパク質の糖鎖機能 哺乳類卵子を包む卵外被は透明帯と呼ばれ,透明帯は卵子形成および成熟に必要であるとともに受精後も着床まで胚を保護する。透明帯の糖鎖機能で特に注目されているのは受精のときの精子-卵子 ...
- 透明帯 開口法(アシステッドハッチング:AHA). よい受精卵を子宮に戻してもなかなか着 床(妊娠)しない人のための治療技術です。 体外受精を行い受精した初期分割期の胚を 子宮内に戻しますと、採卵5~6日後には胚盤胞という ...
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★リンクテーブル★
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- 英
- primary follicle (Z)
- 関
- [[]]
- 初期一次卵胞:扁平卵胞細胞が、立方卵胞細胞となる
- 成熟一次卵胞:単層の立方卵胞細胞(=顆粒層細胞)が重層の顆粒層細胞となる。
定義
特徴
- 顆粒膜細胞が4層以下の卵胞はFSHと無関係に発育するが、これ以降の発育にはFSHが必要 (NGY.25)
- 4層の顆粒膜細胞を持つ卵胞では毛細血管が卵胞周囲の繊維娘細胞層を貫入して血管症を作り、内莢膜細胞を構成する。内莢膜細胞は卵および顆粒膜細胞の唯一の栄養源であり、外側は外莢膜細胞に囲まれている (NGY.25)
[★]
- 英
- basilar membrane (Z), basement membrane, BM
- ラ
- membrana basalis
- 同
- 基底板× basal lamina×
- 表皮直下に存在。光学顕微鏡下でPAS染色に赤色に染まり、ジアスターゼ抵抗性を示す。電顕的には複雑な構造を示す。(NDE.6)
基底膜近傍の構造
[★]
透明帯
- 関
- pellucid zone、zona pellucida
[★]
透明帯
- 関
- clear zone、zona pellucida
[★]
- 英
- zona pellucida opening, zona drilling ZD
- 関
- 顕微授精、透明帯、受精、精子
[★]
- 英
- anti-zona pellucida antibody test
- 関
- 透明帯、不妊症
[★]
- 英
- peripheral clear zone
- 関
- ハロー徴候
[★]
- 英
- zonalysin
- 関
- 先体
[★]
- 英
- band、zone、
- ラ
- cingulum、zona、zonae
- 関
- ゾーン、帯域、帯状疱疹、バンド、バンド形成、地帯
[★]
- 英
- transparent、lucent、diaphanous、pellucid、transparently、pellucida
- 関
- 透明部、光り輝いた